陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。 作:生徒会長月光
シドにとってある意味今まで生きてた中での一番のピンチ到来。
それではごゆっくりどうぞ!
シドの目覚めはとても良いものだった。
温泉に入り湯に浸かる……
僕は昔にイータにも言ったことがあるがどうでも良い好きなものと嫌いなものを分けてそれ以外は切り捨ててきた。
イータに言われそういった切り捨ててきたものも自分なりに拾っていくなかでどうでも良い好きなものの中にも僕にとって必要で好きなものを見出だせた。
それが温泉に浸かるということだ。
前世の僕には余裕のない日々があった。風呂に入るのも時間の無駄だとしかしモブとして臭うなんて目立つことは避け最低限シャワーは浴びていた。
右ストレートで核を弾き飛ばすなんてことをバカ真面目に考えて幾度となく壁にぶち当たった…
種としての限界…そう感じるしかなく停滞の日々を送った。それを救ってくれたのは無駄と切り捨てた湯に浸かるということであった。
そうだ。無駄と切り捨てたものにも大事なものはあった。それに気付けたのはきっとイータのお陰なんだろう。
湯に浸かっているとガラガラという音がするが気にせず浸かる。
入ってきたのはアレクシアだったようでそういえば朝の時間帯は混浴にしていたんだということを今思い出した。
まぁ別段問題ないと思う。
ってそういえば友人関係もイータのお陰なんだろうな。
「貸しきりと思ってたけどシドも入ってたのね。」
「まぁね。温泉は好きだよ。心が洗われて気持ちを整理しやすくなるし余裕が生まれる。」
「確かにそうね。ただのお湯なのにこうした風景がまた良いものね。シドは予定とかどうするの?」
「そうだね。取り敢えず今日はぶらぶらするよ。アレクシアは?」
「私は明後日が監査だから今のうちに巡れるところを巡るわ。」
「監査?」
「聖教のことでね。教団が癒着している可能性も含めて姉様と一緒に行くわ。」
「大変だね。」
「貴方さえ良ければ紅の騎士団に入ってほしいけど?」
「遠慮しておくよ。田舎貴族には重いよ。」
「それを言ったらクレアさんはどうなるのよ」
「姉さんはまぁベアトさんから師事を受けてるしね。」
「というかそれを言ったら貴方も師事してたんじゃ?」
「色々あって向いてなかったから辞めたよ。」
と適当に誤魔化すシド。
「勿体ないわね。武神様から直接師事できるなんて夢のまた夢なのに。」
そうしてアレクシアと少し話し込みシドは温泉から上がる。
そして風呂上がりに牛乳を一気飲みし朝食へと向かう。
風呂上がりの牛乳のくだりを見ていたアレクシアは真似をしてみて意外に気に入った模様。
優雅に朝食を楽しみその後ふらふらする…
「そんな風に思ってた時期があったな~」
とシドは目の前の般若を見てそう言う。
「シド…あんた師匠の娘のイータになんてことしてるの!!!しかも女の子を傷物にして責任を取らないなんて姉として恥ずかしいわ!!」
般若クレアは前日の夜にイータから聞いた話で既にヒートアップしていて手が付けられそうにない状態だ。
「ひゃわっ!?は、は、般若ですぅ~~~」
とイナリも驚きアイリスの後ろに隠れる。
肝心のイータはクレアに抱えられてしまい身動きが取れない。
「クレアさん!?お、落ち着いて」
「アイリス様私は落ち着いています!これは妹を傷つけた弟への説教です!」
「いや……妹じゃ…ない…」
「姉さん、話を聞い」
「あんたが悪い!」
「いやまぁそうなんだけど」
と埒が明かないと判断したシドは180度回転して逃走を開始。ついでに延長にいるアレクシアを抱える。
「ちょっ!?シドなんで私まで!」
「あぁなった姉さんの相手はめんど…だる…疲れるから」
「本音駄々漏れじゃないの!?」
「待ちなさい!今度という今度は許さな」
「………………仕方ない…クレア姉さん…?」
「何かしらッ?」
とイータは静止の意を込めて言うと先程までの般若が引っ込み綺麗な笑顔を見せるクレア。
「と、止まりましたね…」
「なんだかご主人様と急激に仲良くなってますぅ」
とアイリスの後ろに隠れているイナリの尻尾をみてアイリスは触りたくなる衝動を抑える…のだが
「コン?アイリス様どうされました?」
きょとんとするイナリ…
「か、可愛い…!イナリさん触って良いかしら?」
「良いですよ~」
とアイリスはイナリの尻尾をもふり幸せな気持ちになるのでした。
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一方のクレアから逃走したシドはアレクシアを途中で下ろしリンドブルムを歩いていた。
「まったくいきなりで驚いたじゃないの!」
「ごめんごめん、お詫びに何か奢るよ。」
「一番美味しいのを頼むわ。まったく…でも悪くなかったわ…」
と最後の方はボソッと呟いたアレクシア。
そうしてふらりと歩いているとあるものが目に入り
「それならアレクシアあれなんてどうかな?」
「なにかしら?」
とそのままそのお店へと入り込む。
「ミツゴシ系列で良かったよ。」
そこはミツゴシが新たに展開した蕎麦屋であった。
「ここお蕎麦屋よね。普通のお蕎麦なら私だって食べたことあるわよ。」
「ミツゴシのはコシがあってのど越しも良いそして極めつけはなんと言っても!っとこれは後のお楽しみにしておこう。」
「勿体ぶるわね。いいわ。そこまで言うなら食べましょう!」
とシドは天ぷら蕎麦を注文しアレクシアも同じものを頼む。
リンドブルムに来ることは知っていたがまさかシャドウ様が自分のお店にきて一番自信のあるメニューを頼まれた!
と全身全霊を込めてリンドブルムで店長を任されたシャドウガーデン構成員たる店長は己の命を掛けるつもりで渾身の力で蕎麦を打ち天ぷらは今朝取れたばかりの新鮮な魚にちくわ、山菜、さつまいも天、海老天を最適な温度で揚げる!
その気迫は店内にも伝わっているようで
「なんというか気迫が違うというかやっぱりミツゴシは品質にこだわりを持ってるわよね。」
「彼女らはプロだからね。他のお店に負けないものを持っているのさ。」
そうして数分経ち
「お待たせ致しました!店長渾身!冷やし天ぷら蕎麦でございます!」
「ありがとう。これは…凄いわね。衣が黄金に輝いているような上品さが伝わるわ。それにこの蕎麦…まるでこの世の全てを詰めたと言わんばかりの凄みがあるわ。」
「それじゃあ食べようか。」
「「いただきます。」」
と従業員一同見守る中で蕎麦を啜る音だけが響く…
「!美味しい!このお蕎麦コシがあるのに喉をつるんと通るすべらかさ…それにこの汁もお蕎麦の味を引き立てているようだわ!」
「コシがあり風味があり、そしてこの喉を通る極楽…うまい。」
後ろで従業員たちがハイタッチして喜びを分かち合っている。
「あとは天ぷらよね。」
「アレクシアまずはそこの塩で試してみな。」
「ただの塩じゃないの。」
「騙されたと思って。」
「仕方ないわね。」
と塩を掛けまずはさつまいもを一口。
サクッ!
「これは!衣に閉じ込められた味わいが口で一気に広がった!?それにさっぱりする味わい…そうか!塩だわ!塩が天ぷらの味を更に引き上げているんだわ!」
「その後に汁を潜らせてみな。」
とアレクシアはシドの言う通りにする。
「!汁の濃い味とさっぱりした塩っけと濃い汁に負けない天ぷらの味!これは味の三段打ちだわ!!」
「うん…美味しいね。最初に塩のさっぱり感を味わい、天ぷらそのままの味を楽しみ、最後に汁に潜らせ濃い味との兼ね合い…見事だね。」
と前世でも蕎麦は食べていたがここまで美味しかったかと聞かれればNOと答えるだろうシド。
そうして最後の一口まで楽しみ食事を終えた会計するシド。
「先に外、出ててアレクシア。」
「分かったわ。ご馳走さま。とても美味しかったわ!」
と笑顔のアレクシア。
そうして扉を閉めて
「店長はいるかい?」
と尋ねたシド
すぐさま現れる店長
「い、如何でしたでしょうか!?」
「そんな緊張しなくて良いよ。」
と言うシド。
「とても…とても美味しかったよ。僕が食べた蕎麦の中で一番良い味だった。」
「あ、ありがとうございます!!」
「現状に満足せずさらに励むと良い。期待しているぞ。」
「しゃ、シャドウ様お代は!」
盟主からお金は受け取れないと言う店長だが
「あのうまい蕎麦に金を払わぬなどそれはその研鑽に対する侮辱となる。食と真摯に向き合いこの味を引き出したのだ。もうお前は無能ではない…胸を張れ!誇りを胸に精進するのだ。」
とシャドウモードで従業員を褒めたシドはお店を後にする。
その間従業員たちは深く頭を下げ続けるのであった。
「遅かったじゃない?」
「まぁ色々あってね。」
「それじゃあ他のところを観光しましょうか。」
「そうだね…それにしても大輪の花が咲いたものだ。」
とアレクシアはシドを伴いリンドブルムの町へと再び繰り出すのであった。
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ある構成員の独白
私はリンドブルムでのシャドウガーデンの数ある拠点の一つでミツゴシ支店を任された。
私は昔から何をやっても優秀な兄と比較され両親から見向きもされずいないものとされ無能と呼ばれ続けてきた。
そんな私が悪魔憑きを発症し最後ぐらい役に立てと教会へ売り払われた…
私の人生って…なんだったんだろう…
何もかも諦めた…でも私は武神様とシャドウ様に救われた。
でも…私なんかに何が出来るのだろう…
助けられた恩返し一つ出来ない私をそれでもシャドウ様と武神様は見捨てず私みたいな悪魔憑きの娘がいる町で匿ってくれた…
だから私はシャドウ様や武神様に恩返しをしたくて…唯一自信のあった料理を頑張った。
武神様は食神とも呼ばれた方で色んな料理を教わった…
そのお陰で私は七陰のガンマ様よりリンドブルムのお店を任せられることになった。
とても不安だったけどでも私みたいな無能にも任せてくれた…期待を裏切りたくない…
その一心で料理を作ってたらシャドウ様がアレクシア王女と来店されました。
私は一心不乱に料理を作りました。
そしてシャドウ様から期待していると…美味しかったと無能ではないと仰ってくれた…
私はその言葉に涙が止まらなかった………
あぁ…ここまで頑張ってきて良かった…
こうして無能と呼ばれ続けてきた少女…否リンドブルムミツゴシ支店店長は誇りを胸に更なる研鑽を積むのであった
今回はここまでになります。
シドの温泉に対する独白などは原作とそこまで変わらないもののどうでも良い好きなものではなく好きなものに昇格しております。
そして温泉上がりの牛乳を飲み朝食へと向かいアレクシアも興味本位で備え付けのイータ特製の透明な冷蔵庫から牛乳を取り出し飲むととても美味しく感激しました。
そした優雅に朝食…と思いきや先日の夜に発覚した弟のやらかしに激おこな般若もといクレア。
過去にやらかしたとはいえイータを傷つけたことに変わりはないので何も言い返せないシド
イータを抱えながら怒るのでイータの助力を得られないと見るや一目散に逃げ、運悪くその後ろにいたアレクシアが巻き込まれました。
仕方なく機嫌を取るイータと可愛い物好きなアイリスはイナリの尻尾をもふります。
そしてリンドブルムを楽しみシド、アレクシアの二人。
原作ローズの役割になってますね。
朝食を抜いていた二人はミツゴシ系列のお店へと入り蕎麦を食べました。
その美味しさにアレクシアは感激しシドは店長を褒めました。シドは店長として頑張る少女のことを覚えており構成員のこともしっかり見ております。
これも切り捨てたものを拾うようにしてきたお陰かシドが助けてきた構成員のことはしっかり覚えています。
店長な少女は悪魔憑きになる前家族の誰にも見向きされず無能と呼ばれ悪魔憑き発症後は売り払われるという壮絶な人生を送ってました。
それをシャドウ、ベアトリクスに救われしかし戦闘などはしたこともないので非戦闘員としてベアトリクスの町にいました。
そして唯一自信のあった料理を頑張りそれがガンマの目に留まりリンドブルムのお店を任されました。
因みに店にはしっかり戦闘の出来る構成員が10人程配置されております。
そんな無能と呼ばれた少女はシャドウからの言葉を胸に研鑽を積んでいくのでした。
次回は原作ではローズと共に邂逅する筈のとある作家のサイン会になると思います。
この時点での接触…果たしてどうなるか
お気に入り、評価、感想いつもありがとうございます。
とても励みになります。
次回もなるべく早めに投稿できるようにします。
今回も読んで頂きありがとうございました!
ではそろそろこの辺で…
実はまだ振りきれていなく
「作者ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
やべ!?気付かれた!
三十六計逃げるに如かず!
「まてぇぇぇぇぇぇ!!妹傷付けた責任取らせてやるわ!!」
それは勘弁を!
「コンコン、クレア様お怒りですぅ…ハッ!そうでした。今回は私がしますね~
いつも見てくださってありがとうございますぅ。
アニメではユキメ様も活躍されますので是非ご覧になってください!
これからも宜しくお願いします!コンコン♪」
異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)
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アルファ
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ベータ
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ガンマ
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デルタ
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イプシロン
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ゼータ
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クレア
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シェリー
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ローズ