陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。 作:生徒会長月光
イータが準備してイプシロンへと作戦の変更を伝えられいよいよ本格的にシドが動き出します。
それではごゆっくりどうぞ!
さて舞台裏で進行する計画を他所にシドは観客席に腰掛けている。
(計画をプランBに切り替えるって来たのは良いけど僕自身自由に動くって言った手前どうしたものか)
と前日に路地裏を徘徊していた時に怪しい人影を見つけ降り立つと丁度イプシロンもいたようで計画をプランBにすると言われた。
確かにベータから書き記された暗号をイータに見せて内容は把握してたけどプランBに関してはまったく身に覚えがないがまぁ彼女たちが立てた計画だから大丈夫だろうと信頼し任せたシド。
因みに簡略的に分かりやすくイータがかい詰まんで教えてくれたのは当初は大司教を誘拐し女神の試練に乗じて聖域へと至ろうと考えてたらしい。
(にしても女神の試練…なんかぱっとしないよな。現れるのは本人より少し強いのか同等程度の分身のようなもの。やる分には面白そうだけど見てる側としては退屈だ。
参加しようにも本人の技量を把握して分身が出るから力量バレする。
出れば一瞬で僕の目指すモブ街道が遠退くし祭りの終わりまでのんびりしてるか)
と思っているシドであったが
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「ちょっと不味いわね………」
「ご、ご主人様…」
とイータはイナリを伴い出場者の名簿を見ていた。
特に厳重に保管されていたわけではなく警備がいるだけだったので気配を消し侵入した二人はあり得ない名前を見つけてしまった。
「ひとまずここから出ましょう……どこの誰だが知らないけど……こっちの予定外のことをしてくれたわね…」
と二人は一度部屋を後にした。
名簿の最後にあった名前が悪友の名前だったのだから。目立つのを嫌う彼が出る筈がない。だから勝手にエントリーされてしまったと見るべき。
「ご主人様どうしましょう!?シド様は目立つことを嫌っているというのにこれではあんまりです!」
「分かってるわよ…あいつにとって……目立つのは自身の夢から逆に遠退くことになるし…まずシドに報告…それから他のガーデンに連絡…ベアト母様に相談…は多分この時間だと無理……」
「シド様が目立たず作戦もどうにか成功する方法はないんですかご主人様~」
「……!いっそのこと…目立たせるのが良い…?よしなら」
とシドの座っている場所まで辿り着いたイータ、イナリ。
彼女らはシドが目指すものを知っている。だからこそ下手なことをしてそれが瓦解するのはいらっとくるものがある。それに約束をしたのだ。
「ちょっと…面貸しなさい…」
その夢を手伝うと。
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「イータ?ちょっと言葉がキツくない?イライラしてる?」
「そうね…少し…かなり…激おこ…?」
「僕に聞かれても分からないけど普段より怒ってる雰囲気だよ。」
とシドはイータの僅かな変化に気付く。
取り敢えずと席を離れるシドは人気のない場所へと向かう。
「簡潔に…言うわ…あんた…女神の試練への挑戦者の名簿に名前あったわ…」
「………は?」
「確認だけどエントリーは?」
「してないよ。なんでそんな面倒なことしなきゃいけないのさ。」
「そうですよね!シド様は目立つのはお嫌いですもんね!コン♪」
「ありがとうイナリ。」
とシドはイナリの頭を撫でる。
「名簿に名前があるから人数は把握されてしまっている……どうにか書き変えることは…出来るけど…ここは奇策に出るわ…」
「奇策?」
「貴方が目立たず更に…教団が動かざるを得ない…衝撃的なことをすればいい…」
「成る程。それなら観客の目もそっちに行くから僕が出るといった痕跡も有耶無耶に出来るというわけだね。」
「それに成功すれば…シドの夢に少し近付ける…」
「詳しく聞こう!」
と食い気味に言うシド。
「噂でしか知らない…謎の組織…そんな謎に包まれた組織の頭目が…突然現れ女神の試練を攻略……表の実力者も裏の実力者もこぞって…あいつは何者だ?って一目置かれるような実力はあるけど謎のヴェールに包まれた……そんな存在……陰の実力者に………」
「良いね…さいっこうに良いじゃないか!」
「あはは、シドさまハイテンションですぅ~」
「それじゃあ決まりね……私も準備する……その間に登場の仕方とか考えておいて…イナリと一緒に…」
とイータは作戦の変更を伝えるために会場内のイプシロンの元へと向かう。
「シド様シド様!こう派手に登場されるのはどうですか!ドバーンって!」
「そうだね。確かに多少派手さは必要だね。でもあまり派手すぎても目立ちたがり屋の自意識過剰野郎になっても困るから静かだけど威圧感を醸し出して必要なことだけしゃべった方がミステリアスだろうね。」
「成る程!奥が深いですぅ~でしたらシド様良く七陰の皆さまにやる魔力の雨みたいな演出をしてそれを切り裂いて登場されて聖域で未だに流るる雫を払いに来たとかどうですか?」
「おぉ!その言い回し良さそうだね!少し参考にして」
とシドはイナリと共に登場シーンを凝ろうと試行錯誤するのであった。
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「…かくかくしかじか…というわけで計画変更…だから宜しく…」
「ちょっと待ってイータ。かくかくしかじかじゃ分からないわよ!?」
と会場に潜入しているイプシロンはイータのいい加減な説明に突っ込みを入れる。
「…シャドウなら分かる……イプシロンどうして分からない?」
「主様は私たちと違って聡明な御方だからでしょう!」
(いや…ただそれっぽいことを…言ってるだけ…それが絶望的に…いや奇跡的に噛み合ってるだけだけど…言わないでおこう…)
「とにかく…女神の試練のラストで合図を出す…その後のことは…任せた…」
「まったくイータの無茶振りは今に始まったことじゃないけど意味のないことはしないものね。任せなさい。」
「それと…これ。」
とイータはイプシロンに液状の何かを手渡した。
「これは?」
「形状記憶スライム…物の形を覚えさせてあるから……魔力を込めたら記憶したものになる仕組み…何となくそれが…必要になる筈…と思う…」
「分かったわ。」
「それと全員魔力阻害防御装置持ってるかもう一度確認して……アルファ様にも渡してあるけど……一応イプシロンにも…予備を渡しとく…」
とイータは持ってきていた魔力阻害防御装置をイプシロンへと予備で5人分程渡す。
「流石にいらないんじゃないの?ウチの子達は全員持ってるだろうし」
「何かがあって故障したら?時間を過ぎてしまったら?壊されたらどうするの?」
「そんな心配しなくても」
「ねぇイプシロン…私たちは…何をしているの?」
「それは…戦いだけど。」
「そう戦い…負けたら…死ぬのよ」
その言葉はとても重い。
「ベアト母様は命大事にって言ってる…でもベアト母様だって予想外なことはある…誰にだって起こり得ること…そのもしをなくすことが私たちがすること…
死なないために…死ぬほど準備をする…それは当たり前のこと…今回は七陰、ナンバーズの子達に何かあれば…撤退が出来なくなる…
最悪捕まって解剖されるなんて…あるかもしれない…慎重すぎるのは良くない…
でも用意した策が駄目なら次に…千ある用意の中で一つ使えて他のが駄目になってもそれは次に繋げられる……用意しすぎなんてことは…ない」
そのイータの言葉にイプシロンは作戦におけるイータの心構えを見た。
「それじゃあ私も……準備に入る…お互い生きて会いましょう……」
とイータはまた準備するために去っていった。
「…そうね。母さんだって完璧じゃない…本人だって言ってたわね。気を抜かないようにしないと!」
と張り切るイプシロンはふと手の中に先程まではなかった感触を感じる。
「なにかしら?」
と開くと
P.S.張り切るのは悪くないけどもっと肩の力を抜くように…甘いもの食べて…美容に良いチョコ作れた…
と書かれた紙とチョコであった。
「イータったら…ありがたくもらうわ…って美味しい!?なにこれ!?帰ったらイータにまだあるか聞かないと!」
と美容に関しては妥協しないイプシロンであった。
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女神の試練が始まり数時間…
日も暮れて参加者も残り僅かになってきた。
「そろそろ最後かしらね。」
「そうですね…何事もなく終わりそうな雰囲気ですね。」
(そろそろ動き出す頃ですね…イプシロンから計画変更の合図を見ましたがいったい…?)
「女神の試練…とても盛況で終われそうですね。
(最後はシド君の名前を入れておきました。わざわざ此方に来られたのは女神の試練で功績を残し私とお付き合いする…
シド君のお考えはお見通しです…エントリーを忘れていたようなので代わりにしておきました。)」
↑一連の計画の変更しなければならなくなった元凶
と各々構えていると
「さて次は!もご!?もごもご…」
と中継が一瞬途切れたことを不自然に思う会場
「失礼致しました……それでは本日のラストを飾るのは!」
その言葉と共に女神の試練のフィールドにシトシトと雨が降り始めた。
会場には降らずその不自然な降雨に何事かと視線が集中する。
「始まりから謎にして王国で発生した事件を皮切りに姿を現し始めた…」
女神の試練を遠くより観戦していたアルファは相変わらずだと薄く笑い隣にいるデルタ無邪気に今か今かと待ちわびる。
「その瞳は何を写すのか!」
会場に待機しているイプシロンはその姿を納めようとイータ特製のカメラを構え他の構成員もそれぞれの角度から盟主の姿を今か今かと待ち望む。
「その謎のヴェールを脱ぎ去りここに推参!!!」
瞬間フィールドに降り注いだ雨が切り裂かれ重い威圧を出しながらそれは現れた。
「真の最強をその目に刻め!シャドウガーデン盟主……
シャドウぉぉぉぉぉぉぉ!!」
その言葉にシャドウを知っているアレクシア、アイリス、ローズは一斉に警戒をする。
「シャドウ!?なぜここに!」
「…でもシャドウが現れたってことはやっぱり何かあるんだわ…この地に…」
「まさか女神の試練に乱入するなんて!?」
(あぁ滴る魔力の雨がシャドウ様を更に引き立ててるわ!これは修めなければ!)
とナツメは胸元からシャドウ様戦記スケッチを取り出してスケッチする。
「我が名はシャドウ…これは聖域に眠り…囚われし魂たちの嘆き…今宵我らは古代の記憶を解き放ち、古来の因縁を断ち切ろう…」
そう言いはなったシャドウ。
すると光が輝きフィールドを覆い尽くす。
「ばかな!?儂はなにもしていないぞ!?」
(やはりある程度の操作は可能……)
そうして浮かび上がった紋章より古代の戦士が現れる。
「この文字は…アウ……ロラ?」
「まさか!?奴は選ばれたと言うのか!?災厄の魔女アウロラに!」
「ほう…」
(これは嬉しい誤算だ…彼女の佇まい…強者のそれだ。久しいな…マザーやイータたち波紋と魔力全部を使った七陰以来だ…仮称ヴァイオレットさんとしよう。)
そうして上空に現れたのは麗人。
今ここに世界を破壊と混乱に陥れたとされる災厄の魔女と陰の実力者のバトルが勃発する!
果たして勝敗はどうなる!!!
今回はここまでになります。
シドは原作通り観客席で観戦していてそこへイータとイナリが到着しまさかの自身のエントリーがあったという寝耳に水な展開。
ローズが勝手にエントリーしていた事実は知らないところですがまぁタイミングが悪いですね。
シドの夢を知ってる二人は何とかしようと考えイータが思い付いたのはシャドウとして女神の試練へ乱入すること。
原作では指名手配を受けていたシャドウですがこちらではそんなことはなくシャドウガーデンも地下組織として裏でも表でも注目されている謎の組織。
その盟主が、いきなり現れれば驚き試練を突破すれば目的はなんだと騒がれる…シドとしては陰の実力者ムーブが出来るので乗らない手はなくイナリと一生懸命登場の仕方を考えることに。
そしてイプシロンに計画を少し変えることを伝えたイータ。
念のために魔力阻害防御装置を予備で渡しました。
そして死なないために準備するイータの姿勢に気を引き締め直したイプシロンはそんなイータが最近開発したコラーゲンたっぷりのチョコをプレゼント。
そして女神の試練も大詰めとなる中で突然の乱入者。
因みに実況も入れ替わっていてシャドウの紹介は実は変声機を使いバレないようにテンションを無理やり上げているイータがやっております。
そしてシャドウとして出た先で対峙するのは災厄の魔女アウロラ。
次回はそんな二人の対峙とバトルが開幕します。
さて二期三話でアトミック使おうとして身体が耐えられないと失敗したクレアに憑依したアウロラとベータのやり取りは面白かったですね。
無事に無法都市編も終わり次はミツゴシ商会で巻き起こる事態になりますね。
感想、評価、お気に入り登録いつもありがとうございます!
今後とも投稿遅くならないように頑張っていきます!
いつか異世界食堂編でエリザベートなど登場させたいですね。安息の地を探して偶々扉を見付けて色んな種族が笑う異世界食堂はエリザベートたちにとってとても良い感じになりそう。
今回も読んで頂きありがとうございました!
次回も読んでくださると幸いです。
異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)
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