陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。 作:生徒会長月光
改めてのゼータの過去の話をクレアが聞きベアトリクスから世界で暗躍するディアボロス教団のことが語られます。
そして奥へ進むとそこにいたのは…
それではどうぞごゆっくり。
シドたちがアウロラと共に進んで行くのとは別の場所にて
ベアトリクス、クレア、ゼータの飛び込んだ先は研究施設のような場所であった。
「ここは…かなり古い遺跡?」
「遺跡に近いと言えるわね。古くなっているけどそれでも古代のアーティファクトが稼働していた痕跡がある…」
「血痕…かなり昔のものだけどそれでもむせ返るような臭いだ。濃厚な…死のにおい」
ベアトリクスを先頭にその後ろに付いていく二人。
「師匠…ここはいったい…それに私に見せようとしてるものって…?」
「昔に話したわね。クレアの悪魔憑きを治した時、悪魔憑きがどういう扱いを受けるか。」
「えぇ。教会に引き渡されて浄化っていう…ようするに殺されるって。それを師匠は治して匿ってるって。」
「えぇ。教会は遥か昔からそういうようにやってきた。でもそれだけではないわ。悪魔憑きは英雄の子孫が発症する。寿命的にエルフ、獣人、人間というようにどんどん発症数は減少している。」
「それって世代交代が遅いってこと?エルフは聞くところによると300年ぐらい生きるし獣人もエルフ程ではないけど長生きだし…人間は100年も生きられないから。」
「それで合ってるわ。そして教会…いえやつらは直系の英雄の子孫の血を発している。人間では王族の血筋は血統が良い。
この間のアレクシア王女の誘拐はまさにそれが目的よ。」
「アレクシアも!?…ってことは彼女も将来悪魔憑きを発症する…?」
「それは分からない。発症せずに終わる娘だっているから。そして獣人の場合はとある一族が直系の子孫って言われてる…文献は残ってないから確認できないけど代々族長に伝承で伝えられて…私の父が最後に託してくれた…だから信憑性は高いよ。」
「父ってもしかしてリリムさんがその直系の子孫ってこと?」
「そうだよ。私は族長の娘として所謂姫として色々な教育を受けてたんだ。でもある日悪魔憑きになった。
私は自身を火炙りにして事を納める様に嘆願したんだ。一族の中から悪魔憑きが出た、それも長の娘がなったんだ。それぐらいしないと周りに示しも付かないと思って。
でも父は悪魔憑きになった私を救うべく隠匿し奔走したんだ。母も弟も…一族の人たちは私のことをそれでも仲間だって言ってくれたんだ。」
「…とても素敵な人たち。」
クレアは感嘆した。人を思いやれる素晴らしい一族なのだと…だが次のリリムの言葉にクレアは言葉を失う。
「でもそれは唐突に崩れ去った。分家のものたちが奴らへ密告して追手が放たれて…父は一族を逃がすために…守るために…戦死した…」
「そんな!?」
「そうして追われることになった私たちだけど執拗な追撃に疲弊し一人また一人命を落とした。
母も私と弟を逃がそうと…でも悪魔憑きを発症してた私はロクに魔力も練れず目の前で弟を殺された…」
「ッ!」
リリムの話を聞きクレアはもしシドが目の前で殺された場面を想像してしまう。
リリムの話しはクレアにとってあり得たかもしれない話なのだから。下級貴族なら取り潰され一族を殺される可能性はゼロではない。
「でもそんな時にベア様たちが私の悪魔憑きと…目の前で殺された筈の弟を助けてくれた…死にかけてた母と一族の人たちの命を救ってくれた……
母は後遺症で歩くこともままならなかったけどベア様のお陰で杖を付いて歩けるまで回復した。」
リリムは主であるシャドウのことは少しぼかしなからクレアへと語った。
「でも私たちのような者がまだいるかもしれない…だから私はベア様の手伝いをしてるんだ。」
「…師匠とリリムさんの言う奴らって…何が目的なの?研究って?私たちのような悪魔憑きをどうしたいわけ…」
「奴らの目的……それは不老不死の実現と絶対の力を手に入れること、言うなれば第二の魔人となることでしょう。
二つ目の方は憶測でしかないけど不老不死の方は間違いないわ。」
「あり得ないわ!不老不死なんて、そんな荒唐無稽な」
「それを可能とし得るものがここにあるとしたら?」
とベアトリクスはクレアへと告げる。それは世界の真実
「この聖地で英雄オリヴィエはディアボロスの左腕を斬り落とした。その斬り落とされた左腕は意思を持ち古代のアーティファクトで押さえ付け研究された。
その過程で莫大な力と不老を得ることになった。」
「それだけの生命力と力が一部分とはいえ残ってた。更に悪魔憑きはディアボロス細胞を持つものが発症する…純度が高ければよりオリジナルに近づく。」
「それが奴らの…ディアボロス教団の目的。」
「ディアボロス教団…それが師匠が戦っている相手…」
クレアは二年前に自身を襲った者たちの正体を知った。
「教団はあらゆる組織の陰で暗躍してきた。ベガルタ帝国が統一された出来事を初めとして、オリアナ王国、ミドガル王国…上げれば切りがないわ。
そして自分達に都合が悪ければ抹消し歴史の闇へと葬ってきた。古代より今の文明が劣ってしまっている理由にもなるわ。」
「でもベア様のお陰でここ百年で文明のレベルは物凄い高くなった。私たちもその手伝いをして悪魔憑きを保護してる。」
「師匠の言ってた匿った子達の街よね。」
「皆ベア様を敬愛してるし一族はベア様を聖教の女神ベアートリクス様の生まれ変わりだった信仰してるよ。」
「信仰って……流石師匠!」
「私はそんな信仰される者ではないわ。ただの自己満足のエゴなのだから。」
「でもそれで助けられた人たちは皆幸せ者だよ。」
そうして歩くとポツンと置かれた書物のようなものを見つけた。
「これは…」
ベアトリクスは手に取るとぱらぱらとめくっていく。
そうして全て速読すると
「師匠?」
「あまり気分の良いものじゃないわ…」
ベアトリクスは二人へと手渡した。
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実験×××日
今日も適合できず。実験体は山ほどいるがどれも欠陥品も良いところだ。毎回牢屋を掃除する此方の身になってもらいたいものだ。
唯一はあのエルフの実験体のみだ。
それ以外の人間と獣人はあれには及ばない。
だがやつだけでは裏切る可能性もある。幾つかスペアを用意しておかなければ。
実験×××日
ディアボロスの左腕の研究は順調だ。これさえあればやつを滅ぼすことも可能だろう。この細胞…ディアボロス細胞は魔力を増大させ適合できれば莫大な力を得られる。
実験×××日
どうやらディアボロスの左腕から抽出出来た雫には不老をもたらす力がある。
だが未完成であり一年に一度摂取しなければ効果はなくなる。ならばディアボロスのように凶暴ではなく我らに従順な僕となる第2のディアボロスを作れれば永遠の命も目ではない。
だが実験体のエルフがどうやら逃げたらしい。追撃の部隊を派遣したらしく時期に捕まるだろう。
実験×××日
実験体のエルフを追い込んだが済んでのところで逃げられたらしい。逃げられたといっても断崖絶壁の崖から落ちたということだ。それに奴の左足を切断したという。
死体は見つかっていないようだが左足から取れた遺伝子でクローンを作り出そう。二度と歯向かわない人形として。
しかし実験体のエルフの落ちた崖の近くではディアボロスの左足の痕跡があったというが眉唾であろうものなので報告はしていない。
崖のある場所は鬼が山と呼ばれ鬼が住んでいると村民は言うが誰もその姿を見たこともないという。
実験×××日
ダメだ。どうしても作れない。これも先代の11席が資料を消したせいだ。
あぁ口惜しい……
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パタンとクレアは日記を閉じた。
そこに書かれていたのは実験体とされた無数の悪魔憑きの末路でありそして
「この実験体のエルフってまさかオリヴィエのこと?」
「かもしれないわ。彼女も最初はディアボロスを倒そうと教団の言いなりになっていた。でも教団は私利私欲のために第2のディアボロスを作ろうとした。」
「でも先代の11席?が資料を消したってことはそいつは少なくともまだ良心があったのかしら?」
「それは分からないわね。どのみち教団にいたのだから何かしらのことに関わっていたのは確実。」
日記に書かれていたことに驚きと実験の凄惨さが伝わってくるベアトリクスたち。
「それにしても気になるのはオリヴィエの行方だよ。これを見る限り左足をなくしているし断崖絶壁から生還出来たとは思えない…でも」
「えぇそれだと辻褄が合わなくなるのよ。」
「師匠それはどういう?だってオリヴィエ以外にも悪魔憑きを適合して子孫がいるかもしれないじゃない。」
「確かにそうだわ。でもね、私たちが調べた所オリヴィエは私の姪と瓜二つの姿をしているのよ。」
「師匠…姪がいたこと始めて聞いたけどそれだとオリヴィエは生きていたってこと?でも左足もなくてしかも断崖絶壁から生還するなんて考えられないわ。」
「これは考えたってしょうがないことだわ。」
そう言い三人は奥の部屋へと歩き出す。
日記はゼータが持ち後程アレクサンドリアで研究チームへと託そうと考える。
奥の部屋へと歩いていく毎に牢屋や研究で使われたと思わしき機械などが目に入っていく。
いずれも老朽化しているがそれでも規模のでかさから大掛かりなことが窺える。
クレアはベアトリクスが戦う組織の強大かつ規模の大きさから確かに二年前の自分ではどうにもならないことがわかった。
そうして進んでいくと明らかに雰囲気の変わる場所へと辿り着いた。
「変なところに出たわね。」
「これは…」
「そうね。クレア、構えなさい。それとこれも持ってて。」
「わかったわ!師匠これは?」
「聖域は魔力を吸われる場所。ここだと通常魔力を練ろうとした傍から吸われるから使えないけどその魔力阻害防御装置を持ってれば1時間30分は吸われないの。イータの自信作の一つよ。」
「イータの!?凄い発明だわ。」
そうして部屋の中心に黒い靄が集まっていき威圧感を増していく。
「魔力が集まって形を成していく…魔力の集合体だね。教団が魔力の鎖で制御するような怨霊とは比べ物にならない迫力があるね。」
とゼータは分析する。
それは聖域で実験されたものたちの末路であり無念であり怨念の集合体。
「聖域で散ったものたちの無念と憎悪が渦巻いてここまで成長したのでしょうね。しかも聖域の侵入者もこの怨霊が排除している。排除したら吸収して大きくなる。
魂すら逃がさない執念を感じるわね。
でもそれは今日までの話。クレア、リリム。この子たちを解放するわ!」
「勿論!ベア様援護は任せて!」
「師匠の足手まといにならないわ!」
そうして三人の聖域に渦巻く怨念鎮め弔うための戦いが始まった!
今回はここまでになります。
新年一発目の投稿です!
クレアはベアトリクスから遂にディアボロス教団の名を知りました。断片的だったことを明かされていくクレア。
ゼータの昔話を聞かされシドがそうなったらどうなるかと考えることに。
ベアトリクスたちが進んだ先に研究者が残したとされる日記がありそこにはディアボロス細胞を埋め込まれ適合できず散ったものたちのことが断片的に書かれていた。
オリヴィエのその後などはまだ原作でも明かされていないので脱走したものの、教団からの追手により左足を失い崖から落ちたことにします。
そして先代の11席ナイツオブラウンズはとある存在でありその後にネルソンが後任として着いた形です。
マスターオブガーデンでは後任がネルソンと言う形で登場しその研究データもそこにありマスターオブガーデンではイベントにてゼータ、イータの二人が訪れることに。
オリヴィエの行方の分からなくなった場所ではある二つの噂があったものの眉唾だと研究者は報告しなかった。
噂だったそこには心優しき鬼がいたと言うのに
奥へ進むと聖域で散ったものたちの怨念などの集合体が現れこれを解放するために三人は戦うことに。
次回はアルファたちの視点へ移ります。
感想、お気に入り、評価いつもありがとうございます。
次回も遅くならない内に投稿していきます。
今回も読んで頂きありがとうございました!
異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)
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