陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。 作:生徒会長月光
今回もまたご都合主義満載ですがご容赦を。
聖域に囚われた魂を、解放するべく動くシャドウたち。
果たしてどうなるか
それではどうぞごゆっくり!
ネルソンを倒したシャドウとイータ。聖域の機能の一部を手に入れたイータはベアトリクスが聖域に囚われた魂たちを解放しようとしていることを知り合流したイプシロンも加わり作戦を立てるのであった。
ネルソンの残したオリヴィエクローンを倒したアルファたち。
消えたネルソンを追いイプシロンが追跡し少し経つ。
「イプシロン遅いです!のんびりすぎなのです!」
「デルタ、まだイプシロンが追いかけて少ししか経ってないわ。もう少し待ちましょう。」
帰ってこないイプシロンをデルタなりに心配しアルファも無理に追撃せず何かあればすぐに戻ってくるようには言ってある。
それでも教団の最高幹部が相手なのだ。一筋縄ではいかないことは分かっている。
「…アルファ殿。この前の時といい教団は各国の心臓部に巣くっている…そう考えて良いのですね。だから貴女方は秘密裏に動いている…」
「えぇ、ミドガルでは主にフェンリル派という派閥が躍動している…この間の襲撃でそちらは力を削いだ。統一される前のベガルタに教団は仲介する形で統一し貴族たちも戦乱極めるベガルタを統一したこともあり邪険に出来ず協力している。
そしてオリアナ王国も。」
「オリアナも!」
「えぇ。詳細は分からないけど何かしらのことが起きてオリアナは教団に逆らえなくなり武力を取り上げられ芸術の国となった。」
「そんなことが……!」
「そんな強大な権力をもって戦力もあるのが少なくともあと11人もいるなんて…!」
「いえ、教団の第十二席は空席になっているわ。下の者たちにチャンスがあると思わせて競わせ戦力を整える…だから残るは」
「残るは9人だ。」
イプシロンの追っていった方から低い声が聞こえた。
それほど大きな声でもないのにやけに響き徐々に靴音が近くなってくる。
「シャドウ!!」
「ボス~~!」
アルファはイプシロンを伴い現れたシャドウに少し驚きデルタはそのままシャドウへと抱き付く。
「シャドウもいたのですね…シャドウガーデンが動くなら盟主の貴方も動く…そして先程の言葉は!」
「先程ミストと共に討伐した。故に残りは9人だ。」
「ミストもいたのね…ってあいついないけど?」
肝心のミストもといイータがいないことにアレクシアは疑問に思う。
「ミストには重要なことを頼んである。先程のラウンズから聖域の機能の一部を奪った。武神もここに来ているようだ。」
(イータが何をしたのか聞きたいけどここで聞くのもね…取り敢えず前の学園襲撃の時は聞けなかったけど今回はちゃんと聞くようにしましょう。)
「ネルソン大司教代理も武神様がここに来ていると言っておりましたが彼女は何を…?」
「この地に縛られし悪魔憑きたちの魂を解放するべく戦っているのだ。故に少しの助力をする。」
シャドウガーデン側では何をしているか把握しているがアイリス、アレクシア、ローズには分からないため簡潔に説明をする。
「ねぇシャドウ、アルファは武神様の姪なのよね。」
アレクシアの言葉にシャドウはアルファを見るが少しバツが悪い顔でアルファは
「伯母様を侮辱されて…その…ね。」
「まぁ仕方ない。アルファにとって第二の母でもある彼女を侮辱した方が悪い。」
「それは悪魔憑きになってしまって」
彼女も家族から捨てられたのかと続けようとした言葉に被せるように
「否、悪魔憑きとなっても彼女の母は死ぬその時までアルファを案じていた。流行り病だったそうだ。その後にエルフの里から売られ教団へ移送される寸前であったところを偶々居合わせた我と里から売られたと聞きその足で姪を一週間寝ずに探し回っていた武神とで保護したのだ。」
そう言うシャドウ。
「素敵なお母さんだったのですね…」
「えぇ、母はとても優しい人だったわ。」
「ボス、ボス!ここ吹き飛ばすですか!」
シリアスな雰囲気を吹き飛ばすようにデルタがそう言う。
「デルタ聞いてなかったの?武神様の手助けをするってこと。ここを破壊するのはその後よ。」
「そうであったな。」
「作戦は?」
「この聖域に囚われた者たちは長年縛られ怨念と化し憎悪を募らせている。負の魔力に侵されていると言える。ならばそれを正の魔力で相殺することにより呪縛から解かれるであろう。」
「正の魔力ってそんなの聞いたことがないわよ。」
波紋を知らないアレクシアへ
「極東にある国では陰と陽といった力を駆使する陰陽師と呼ばれる者たちがいる。陰と陽…二律背反、静と動、地と天…そして月と太陽」
「もしかしてあの時の太陽みたいな魔力で!」
シャドウは最もらしいことを並べ立て波紋のことをそう解釈させるよう誘導した。
「王国で起きたマザー殿とは違う爆発は貴方だったのですか…それにしてもそれほどの知識…一体どこで。」
「そんなものはどうでも良い。今必要なことはそれをどうこの聖域へ広げるかということだ。その手段を我らは持っている。イプシロン」
「ハッ!」
「ここは任せる。我は武神のところへ行き手段を伝える。赤い石のように血みどろな聖域を終わらせるために…」
そう言いながら立ち去ろうとするシャドウなのだが
「所でシャドウ…さっきから気になってたのだけど…どうして貴方はオリヴィエのクローンを背負っているのかしら?」
流石にアルファが気になり訊ねた。
話している間ずっと背中にオリヴィエを背負ったままだったシャドウ。
「先までのクローンには意思がなかった…だがこのオリヴィエだけは違った。恐怖し戦いたくないと言ったのだ。ラウンズの死に際に言ったオリヴィエ自身の魂というのも気になるから保護したのだ。」
「だったらミストのところにいた方が…」
「そう考えたのだがな。ミストがラウンズに引導を渡した際に……絵面に出来んことをしたのが不味かったからか怯えてしまってな。」
「ミストが倒したの!?てっきり貴方が倒したとばかり。」
「ミストもそうだが我らは常に止まらず歩み続けている。歩み続けている限りその強さはとどまるところを知らぬ。」
そう言い放つシャドウは今度こそその場を去るのであった。
「相変わらず不思議な奴ね。」
「しかし組織の治める長としての貫禄…カリスマは比べ物にならない程。敵でなくて良かったです。」
「それでイプシロン殿でしたよね。いったいシャドウは何を?」
とローズが問う間にイプシロンの前にはピアノがあった。
「簡単に言えば調律させるのよ。怨念となった者たちにも響くようにね。」
「成る程…そう言うことね。確かにそれはイプシロンにしか出来ないこと…」
とアルファが言いシャドウが歩いていった先を目を凝らし見て納得した。
シャドウたちの考えた作戦。それは波紋による生命エネルギーで聖域内を満たしそれをもって憎悪を調律するということ。
その為にスライムを極小の糸へ変化させ聖域の建物へくっ付け、ピアノの音色による振動を乗せた波紋で伝導させる。波紋を聖域の中枢を介してベアトリクスたちのいる場所へ伝達させるべく途中作戦を伝えたオメガとカイたちも聖域を奔走している。
「どうしてピアノなの?」
最もな疑問を浮かべるアレクシアに
「音楽っていうのは心に響くものよ。観客を魅了し心に語り掛ける。人類に絶望しこの世を去った魂たちに安寧を願うための
イプシロンはそう言う。
各々準備する中で実はイータからのメッセージをシャドウはイナリにだけ伝わるように言っており、イプシロンのピアノへこっそりと地面を伝うようにスライムを伸ばし接続した。
(…ご主人様…あれをする気なのですね。であれば私のやることは演奏が終わったあとですね。)
とイナリは後ろ手にイータから渡されているあるものを握りしめながらイータの無事を祈るのであった。
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ベアトリクスたちは怨霊を相手にしながら何か手がないか探るが一向に纏まらずにいた。
「ベア様…残念だけどこれ以上は苦しめるだけだよ。」
「師匠、苦しまずに送るしかないわ。」
ゼータとクレアはベアトリクスにそう言う。
「…」
ベアトリクス一人では聖域に囚われた魂を解放することが出来ない…そう実感する…だが彼女は一人ではない。
「御待たせしましたベアトリクス様!」
「えっ!?テトラさん!どうしてルーナの所の人が」
「クレア様それについてはまた後程。」
「テトラ何か策があるの?」
「はい、リリム様。波紋による調和で相殺させ生命エネルギーを呪いの源にぶつけることで成仏させるとシャドウ、イータ様立案の作戦です。」
「もしかしてテトラの持ってるそれと関係がある?」
「その通りでございます。波紋だけでなく調和の三重奏で心を震わせ魂へ響くようにと形状記憶スライムを変形させております!弾くのはシャドウ、イプシロン様、ベアトリクス様が好ましいです。」
テトラは形状記憶スライムをピアノへしたものを持ちながらそう言う。
「そういうこと…なら皆の力を借りましょう。」
そうしてピアノの前に行きスライムを椅子に変形させ座るベアトリクス。
シャドウも配置に付きオリヴィエは途中合流したカイ、オメガに預ける。
イプシロンも緊張しながらもシャドウからの言葉を胸に作曲家で演奏家でもある自分にしか出来ないことをするよう精神統一し波紋を練り上げていく。
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そうして…シャドウが最初に音色を弾き始めた。
それに合わせイプシロン、ベアトリクスも共に弾いていく。
♪~~~~
それはディアボロス教団が今まで伏せてきて隠蔽していた真実。それをアイリスたちは知った。
煉瓦の病棟でうまく歌えなくて 霧に煙る夜 浮かべ赤い月
ほらみて 私を 目を逸らさないで
悪魔憑きたちの受けてきた仕打ち。今まで目を逸らし続けてきたそれを武神は目を背けずに助けてきた。それがどんなに困難なことで周りから称賛されることのないことでも…悪魔憑きとなり全てを失った者たちに光を与えた。
黒い鉄格子の中で 私は生まれてきたんだ
悪意の代償を願え 望むがままにお前に
悪意のままに迫害を受け全てを失くした。でも見捨てずにいてくれた人がいた。その人のために自分達が出来ることを
さあ与えよう正義を 壊して 壊される前に
因果の代償を払い 共に行こう 名前のない怪物
悪魔憑きとなり名前のない怪物となった自分たちを拾い上げてくれた…母のような抱擁で寄り添ってくれた人に報いたい。
その音色に全てを込めて弾いていき聖域は黄金に躍動する。
「なんて…なんて純粋な音色…」
「イプシロン殿の音色…シャドウの奏でる音色と武神様の音色を繋ぐよう…」
「それでいて…歌詞に込められた言葉…悪魔憑きだった。だからこそ…重みのある言葉になる。それは…この地に囚われた魂もそうです。」
ナツメ扮するベータもイプシロンの奏でる音色に引き込まれる。
そうして最高潮のままに最後の方へ差し掛かる。
黒い雨 降らせこの空 私は望まれないもの
ひび割れたノイローゼ 愛す同罪の傍観者達に
望む望まない関係なくなかったことにされ、それを見ていただけの傍観者たち。今この瞬間アイリスたちは当事者となった。
さあ今ふるえ正義を 消せない傷を抱きしめて
この身体を受け入れ 共に行こう 名前のない怪物
捨てられ全てに絶望した。でも共に歩もうと手を伸ばしてくれたシャドウとベアトリクスのためにアルファたちは今一度決意する。人が人に優しくできる穏やかな世界を作ろうと
聖域で集まる波紋の生命エネルギー。ベアトリクスたちの方にいる怨霊にも響いている。だがまだ足りない…故にもう一曲弾くことにする。
それは自分達を象徴とする曲…
かつてシャドウは孤高とは孤独な道であると思っていた。誰にも共感されず理解されぬもの。己の力だけで成し遂げる道だと。
だがそれは違うと示した者がいた。
いつの間にか誇りのためになりたいと勘違いしたそれを彼女は身体を張り踏み外した足を元の道へ…いや漸くスタート地点に立てたのだろう。
己の余分なものを削いできたがそれを少しずつ拾い集め形を新たにする。
これは一人の道ではなく…仲間と歩む新たな形。
影野実には辿り着けずシド・カゲノーだからこそ辿り着いた極致。
高揚と共にシャドウは二曲目に更に波紋を込めて弾く。
躍動する聖域の中枢でそれを見ているイータはとあるものを握りしめながらベアトリクスたちの方へと波紋のエネルギーを送り続けるのであった。
今回はここまでになります。
アイリスたちに教団の影響力が及ぼしている国を挙げるアルファ。
その中にはオリアナ王国の名前もありローズが驚愕する。
次章で嫌でもそれを痛感してしまうでしょう。
そしてシャドウと邂逅しラウンズを片付けたことを言い、いまだ戦うベアトリクスたちの助力をしにいくことに。
波紋による生命エネルギーというプラスの力で負の力が高まる魔力を打ち消す作戦。
それらを伝えるために形状記憶スライムでのピアノ形態で演奏することに。
糸を伝って波紋を聖域に流し込む作業のため待機していたガーデンメンバーは奔走することに。
名前のない怪物となった悪魔憑きのための演奏。
故にこの選曲になりました。
そうして次回へと続きます。
さてマスターオブガーデンではHIGHEST DREAM2が開幕!
最初に学生デルタが来たので来週の学生イータが来るときまで石を貯めておきたいですね。
そしてFGOでは魔法使いの夜とのコラボが決定!
人間ミサイルランチャーたる魔法使いの登場が待ち遠しいです!
感想、評価、お気に入り登録いつもありがとうございます!感想もらえると意欲も湧くので気軽に貰えると嬉しいです。
次回も遅くならないよう投稿していくので宜しくお願いします。
今回も読んで頂きありがとうございました!
異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)
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アルファ
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ベータ
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ガンマ
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デルタ
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イプシロン
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ゼータ
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クレア
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シェリー
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ローズ