陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。 作:生徒会長月光
それではどうぞごゆっくり!
あれから落ち着きベアトリクスがヴィオラを抱っこしたまま今後の動きについて話すこととなる。
その前に気になっていたことを聞くことにしたイプシロン。
「ねぇイータ。学園の時と聖域の時の膨大な魔力…貴女の魔力よね?普段の魔力と違ったけどあれってどういうことなの?」
「ベア様は知っているみたいな話しは聞いたけど大元で何があったかは私たち知らないから教えてくれるかな?」
そうイプシロン、ゼータは問い掛ける。
「二人ともイータが言いたくないことかもしれないのだからそんなに」
「隠してる訳でもない…聞かれなかったし…まずイプシロンの疑問…私が作り出した自分の魔力を喰らう魔力喰らいのスライムで……普段は余剰魔力を喰わせているわ…
それを外した結果膨大な魔力が一気に溢れた…まだ私は…ベアト母様やシャドウみたいに完全に自分の力で抑えられるわけじゃない…だからこれを使ってる…」
「まぁ普段からあんな魔力を垂れ流されたら私たち七陰以外は硬直しちゃうものね。ひとまず分かったわ。」
「ゼータの疑問は……そうね…根本はベアト母様を越えたかったから…越えるにはどうすれば良いか考えて…
シャドウが内燃機関の如く体内で魔力を圧縮と爆発を高速で…繰り返して蓄積することで…膨大な量の魔力を生成していることに…目を付けた…」
「シャドウはそういう風に魔力を生成しているのね…初めて知ったわ。」
アルファたちはシャドウの魔力の生成方法を初めて聞いたので驚きを露にしつつイータの話を聞く。
「許容量を増やせば良いと思って…悪魔憑きとして膨大な魔力をシャドウのように爆発と圧縮を一度にさせて…魔力という器を一度破壊して……
再構成しそれを繰り返し魔力を蓄えられる量、質を高めようと…した…」
「ちょっ!?どれだけ危険なことなのか分かってるでしょうイータ!!」
「がぅ?どう危険なのです?だって蓄えられるのは良いことです。」
「ワンちゃん…そうだね。例えばだけどマンモスをお腹いっぱい食べたとする。」
「うんうん、お腹いっぱい食べるのです!」
「でもイータはそのお腹いっぱいになった胃袋に詰め込むだけ詰め込んで破裂させてそれを一回り大きくするようなことをしたんだ。」
「えぇ!?そんなの無理です!お腹いっぱいになったら動けなくなるです!」
「そんな無茶なことをしたってことでイプシロン少し怒ってるんだよ。この前の学園の時にベア様がルスランにやったことみたいなことだね。」
デルタに分かりやすく説明したゼータはイプシロンの怒る理由がそれだと伝える。
「そもそも魔力暴走させれば母さんや私たちが補助しないと悪魔憑きとなりそのまま死ぬしかない。でも魔力を爆発させるのは訳が違う!
許容量を遥かに越えるそれは身体が爆発四散するほうが高いのよ!」
「そうならないためにシャドウとベアト母様に外部からそれを制御してもらった…更にベアト母様が波紋で体内の魔力を循環させ安定…シャドウは器官内部の臓器の保護をした…」
「母さんもなんでそんな危険なことをさせたの!イータが死んでたかもしれないのに!」
「そうね。これに関してはイプシロンの言い分の方が正しいわ。私もさせたくなかった…でもイータの決意とシドが信じてあげてって言われてね。」
「シャドウとベアト母様と私が……数日いなかった時あるでしょ…その間ずっと生死の狭間を彷徨った…でも私はベアト母様を越えたかったから…その思いが勝って何とか生き残れた…」
「成る程ね、イータの魔力の器が歪なのはそのせいなのね。」
ふとそんな声が響き警戒する七陰一同だが
「ふふふここよ、初めましてねイータのお仲間さんたち。」
そう言いながら現れたのはイータと契約を交わしたアウロラだった。
「災厄の魔女!?」
「そしてイータの母親が貴女ね。波紋って言う未知の技術を扱うエルフ。100年生きているとは聞いたけど物凄い魔力量ね。」
「それで貴女はなんで出てきたのかしら?」
「一つは挨拶よ。イータと契約したからこれからお世話になることもありそうだもの。」
「契約ってイータ貴女そんな重要なことなんで言わなかったの!」
「聞かれなかったから…」
アルファの問いにイータは答える。
「それともう一つはイータに後で聞こうと思ってたけど手間が省けたからここで言っておくわ。イータの歪な魔力の器を可能な限り治すわ。」
「そんなことが出来るの!?」
「普通は無理よ。でも今の私は思念体で魔力を使って顕現している。ならそのまま器の方にも干渉するのは簡単よ。」
「がぅ!治ると良いことがあるです?」
「えぇ勿論。今のままだとイータはあと100年生きられるかって所だもの。」
アウロラの言葉にベアトリクスも七陰の面々も驚いた。
「な、なんでそんな!」
「それはそうよ。力を得る代償と言ってもいいのかしら。魔力の器が歪だからその歪になった所から生命力が漏れだしてしまっているのよ。
普通なら死んでいても可笑しくないぐらい。幸いイータは波紋を使えた。波紋により生命力が強化されたから今も生きてられる。
でも呼吸だから少しづつ乱れるしそうなれば生命力を強化している力も衰える。そうなれば待っているのは死よ。」
アウロラは波紋の詳細をイータから聞きこのままだと起きるだろうことを淡々と伝える。
「本当に治せるの?」
「限りなく精巧に縫い合わせるようにすれば少なくとも生命力の漏洩は防げるわ。そこからはやってみなければ分からない部分が多いわ。」
「娘をお願いします。」
そうベアトリクスはアウロラに頭を下げた。
「えぇ任せてちょうだい。それにイータにはあそこから連れだしてもらった恩もあるし美味しいものを食べさせてもらったのだもの。ある種の恩返しだから頭を上げて。」
「ねぇアウロラ、貴女は昔の…魔人ディアボロスの頃の記憶はあるの?」
アルファの問いはシャドウガーデンとしての命題でもありそれが分かれば教団のやろうとしていることにもっと近づけると思った質問。
「ごめんなさいね。その頃の記憶は私にはないの。」
「まぁそう全部上手くいくわけないか。」
「でも朧気だけど心臓を誰かに託した覚えはあるの。」
「なんですって!?」
「魔力を作る機関の大元…本当なら膨大な魔力を秘めているはず。」
「教団も……探している…みたい…」
「どうしてそんなことが分かるのイータ。」
「イプシロンは…見てたでしょう…?ラウンズを補食したの…」
「あぁあれよね。」
「脳は消化しないで取ってある…少しだけ読み取り君で見たら心臓は確保出来てないのが…分かった…」
「ならその心臓は奴らより先に見つけなければいけないわね。アウロラその託した覚えのある人の特徴は分かる?」
「そうね……第一印象は…もふもふ?してたかしら?」
「もふもふ?…ということは獣人なのかしら?」
「あとは小さかった覚えがあるわ。」
「小さい獣人…種族柄なのかしら?」
「ともかくそれは平行して行いましょう。」
当面の方針として教団の妨害と悪魔憑きの保護に加えアウロラの心臓の在処を探すこととなるシャドウガーデン。
「あと出来ればで良いのだけど美味しいものを頂けるかしら?ここ数日色んなものをイータが食べていたから食事が楽しみなの。イータの味覚を通して味は分かるから。」
そうしてベアトリクスたちは夕飯を作るため部屋を後にするのだがゼータだけはまだ残っていた。
「そういえばイータ、もう一つ良いかい?」
「なに…?」
「二年前にシャドウと何があった?」
それは聖域に入る前にクレアに聞いたことでゼータ自身イータに訊ねたいことだった。
「………なんのこと…?」
「聖域に入る前にクレアから聞いたんだ。喧嘩して斬り合いになったって。で、勝敗はイータの勝ちだって」
「違うわ…結果としてはシャドウは軽傷で私は満身創痍…私の敗けでシャドウが負けた…だから引き分け…」
「敗けで負けた…ってことは試合に負けて勝負に勝ったってところかな?」
「流石リリム…話が早い…」
「誤魔化さない。」
そんな斬り合いになる程のことだ。シャドウとイータの間で何があったのかそれをゼータは知りたかった。
「言わない…」
「…珍しいね。イータは聞かれないから答えないことが多いのにその事だけは言わないってことはそれだけシャドウのことを考えてか…いや違う、私らのためってところか。」
「?」
「イータはガーデンのが大事でしょ?」
「私にとっては…家族だもの…」
「なら家族にとってその出来事はなにか大事なことだった。そしてそれは私たちの何かを変えてしまう程のこと、だからイータは言わない…違う?」
イータが争った理由…それはシドが教団のことを信じていないこと、七陰に伝えたことが適当にでっちあげたことであったこと。そして人にあまり興味がなかったこと
それらの出来事はベアトリクスに拾われたイータだからこそ飲み込めた。
シャドウに救われた他の七陰の者たちからすればそれは考えられないことで受け入れられないことだ。
だからこそイータは言わない。シャドウのためではなく何より姉妹同然に過ごしてきた家族のために。
「そこまで頑ななら今は聞かないでおくよ。でもいつかで良いから話してくれる?」
「気が向いたら…」
「それは言う気がないってことでしょ。じゃあこれについては?」
ゼータが取り出したのは…イナリが聖域で破棄した筈の粉々になったエイジャの赤石もどきであった。
「デルタが気になったから拾ってそれを預かったんだ。これ不思議なことに波紋が強くなる性質がある。この間の噴火のことも説明が付く。
恐らく私たちの所、アルファ様の所、シャドウの所、そして聖域の中心にいたイータの四ヶ所で共鳴された波紋がこれで増幅されて地中のマグマを刺激して噴火を起こした。」
ゼータは聖域で起こった噴火について確信を持っていた。そしてそれはイータの肯定により確定した。
「はぁ…あれだけ気を付けて破棄するように…言ったのに」
「じゃあアルファ様がいったイナリがうっかりで転んだんじゃなくてわざと尻餅を付いたってことか。」
「それに関してはね。」
「他はうっかりなんだね。まぁイナリらしい…のかな?」
「あの娘は優しいわ…だからあまり裏の活動はさせたくないのよ…」
「それでこれはどうする?」
「…ペンダントに加工するかしら…」
「それが良いかもね、首から下げられるならデルタも失くさないだろうし。」
そうして粉々に砕けた赤石をペンダントに加工することにしたイータであった。
ゼータも取り敢えず聞けることは聞いたと部屋を後にした。
「…ブシン祭でのこともそうだけど…此方の方も重要よね…」
イータはスライムに収納していた書類を見ながら言う。
それは無法都市と呼ばれた場所について紅の塔の支配者、黒の塔の支配者、そして白の塔の支配者についてだ。
「昔にイナリに聞いた姉と慕ったっていう狐の獣人ユキメ…イナリの幸せを考えるなら…どっちのが良いか…もう少し考えましょう…」
イータはイナリの幸せを考えながら夕食を堪能するために部屋を出る
余談だが夕食ではクレアは仲良くなった構成員たちから今の王都の流行りを聞いたりと色々な情報交換をしたり馴染んでいてデルタがクレアに抱きつき甘えてヴィオラも美味しい夕食を堪能し特にベアトリクスやアルファに懐くのであった。
今回はここまでになります。
イータの説明会となりました。
魔力に精通したイプシロンはイータのやったことがどれだけ危険なことなのか怒りました。
ヘタしたら死んでましたからまぁ当然です。
そしてアウロラが七陰の面々とベアトリクスの前に姿を現し挨拶しました。
そして驚きの事実。魔力の器が歪になったイータは100年生きられるかと言われました。
膨大な魔力を得た代わりと言えるでしょう。
波紋による生命力の活性化で今は平気なものの老化していくと呼吸も乱れ波紋も弱まっていけば死ぬ可能性は高いでしょう。
これに関してはベアトリクスでさえ知らなかったこと。
しかし災厄の魔女と言われ魔力造詣深いアウロラならば治すことが出来るとベアトリクスはアウロラに頼み込みました。
そしてゼータは自身とイータ以外が出た部屋でクレアの言っていたことを確かめました。
これに関してはイータは言わないと拒否しゼータもそれが家族のためだと理解してそれ以上追求せずデルタから預かった粉々に砕けた赤石もどきをペンダントに加工してもらうことで終わりました。
そしてイータはブシン祭のことだけでなく無法都市のことも考えそこの支配者の名前が以前イナリから聞いた名前と一致していることにこれからのイナリのことを思いながら夕食へ向かうのでした。
無法都市で安全な薬の流通、他にも食なども持ち込んでいるイータは裏で第4の支配者と呼ばれてたりするのは本人も知らぬこと。
さてカゲマス外典の過去話、アレクシア、ベータの魔人化などもあり他の七陰メンバー及び他の未来組にも魔人化する可能性が残っているので少し楽しみです。
いつかもしも転生ベアトリクスが外典の世界に来たら…みたいな展開もしてみたいところですね。
お気に入り、感想、評価いつもありがとうございます。
少し不定期ですがこれからも更新していきますのでどうぞ宜しくお願いします。
次回は少し飛ばしてクレアのヘルクライム・ピラーを考えております。
それをやったらブシン祭に入ろうと思います。
今回も読んで頂きありがとうございました!
次回もまた宜しくお願いします。
異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)
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