陰実の世界に転生したら武神だった件 のんびりしたいが姪っ子が活動的で何だかんだ手伝う内に組織で母と慕われるようになった。   作:生徒会長月光

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クレアのヘルクライム・ピラーへの挑戦編第二弾です。

今回はとある聖女と邂逅することになります。

それではどうぞごゆっくり!


武神の弟子は師を狂信する元聖女と邂逅する。

ヘルクライム・ピラー初級を昇りきったクレアはそれから数日を掛けて中級を挑戦しこれもまた昇りきることに成功した。

 

「はぁ…はぁ…何とか中級も登れたわね…でも上級はあと5メートル最上級にいたっては更に10メートル登らないといけない…」

 

「しかしここ数日で中級までクリアするとは思わなかった。流石ベアトリクス様の修行を乗り越えてきたと言える。クレア殿ひとまず今日は休んだ方がいい。」

 

「教官の言う通りね。それに師匠も休むことも立派な修行だって言ってたもの。」

 

息を整えたクレアはラムダに言われ塔への挑戦を明日へと持ち越した。武神祭までの猶予は多くはない。

 

その間に波紋を今よりも鍛えることを念頭にシャドウガーデンの面々との組み手にも力を入れている。

 

まだまだナンバーズの者たちとの実力差はあるが実戦経験豊富なメンバーとの立ち会いは確実にクレアの実力を高めていた。

 

「それにしてもヘルクライム・ピラーの挑戦って意外に少なく感じたわね…なんでかしら?」

 

「クレア殿、ヘルクライム・ピラーは文字通り命懸けになるのです。くっつく波紋やはじく波紋を会得するのは難しいのもあるがシャドウガーデンの構成員は皆悪魔憑きだったものたち…まず己の魔力を見つめ直す段階がそれぞれある。」

 

「悪魔憑きになって魔力が安定していないから馴染ませるっていうこと、あとは魔力暴走で自分の魔力が増えたから今までの感覚と違うのにそこに波紋の修行をしたらオーバーワークになっちゃうからかしら?」

 

「概ねその通りだ。特に魔力暴走の果てに棄てられた者たちのケアも我々のやるべきこと。皆が気丈に振る舞えるわけではない。そういったケアはベアトリクス様が先頭に立ち行われている。」

 

「流石師匠ね!」

 

そう言いながら歩いていると向かいから誰か歩いてくるのが見えた。

 

「お疲れ様ですラムダ様…」

 

「あぁ559番、聖教の件良くやった。ノナ殿も褒められていたぞ。」

 

「良かったです。まだまだ研鑽を積まなければなりません。」

 

「教官此方の方は?」

 

「彼女は559番だ。本来の名とは別に区別するために番号で呼ぶようにとは最初の時に説明をしたな。特に彼女の名はその筋では有名でもあるからな。」

 

「貴女が…マザー様の弟子……ウラヤマシイ」

 

「え?」

 

「マザー様の寵愛を間近で受けるなんて恨めしい…!なぜ貴女なのですか!マザー様のあの勇姿を!博愛を!慈愛の顔を!慈悲深い献身を!何よりマザー様の無償の愛を何食わぬ顔で享受するなんて!」

 

「559番!」

 

「ねぇ貴女、師匠はそういう教義の長?とかは嫌がると思うわよ?」

 

559番の言葉にラムダは注意するより前にクレアは言い放つ。

 

「マザー様こそがこの世界の女神で完璧な御方!なぜ間近にいて気付かぬのです!」

 

「師匠は師匠よ?女神とかってより子供好きなありふれたエルフだし意外に甘いものに目がないのとお洒落に無頓着というか無関心だし完璧じゃないわよ。」

 

それはまるで諭すような語り口でクレアは559番に言葉を紡いでいく。

 

「別に貴女の言葉を否定するわけではないわ。でも師匠はそういう風に敬われるより普通に話しかけた方が嬉しがるわ。」

 

「何を世迷い言を!マザー様のように崇高な方に話しかけるなど」

 

「そこまでだ!2人とも言いたいことはあると思うがまずは夕食だ!ベアトリクス様自ら作られる折角の料理を逃してはならん。」

 

「マザー様の至高の料理!」

 

「そういえばこの間師匠がイカとかタコ捕まえたり海鮮系を捕まえてたわね。それかしら?」

 

「こうしてはいられない、貴女がマザー様の弟子だなんて私は認めない!」

 

そう言いながら559番は走り去っていく。

 

「クレア殿申し訳ない。あの娘は」

 

「良いわ。師匠の弟子をやってるとああいうこと偶にあるもの。それにあの娘師匠のこと相当好いてるでしょ。ここの人たちにとってみれば師匠は命の恩人で居場所をくれたって言うのもあるもの。」

 

「クレア殿は広い心を持っているのだな。」

 

「師匠から技も教わったけどやっぱり一番学んだの心だもの。心技体、三つがそろって初めて一人前。私はまだまだ心技体そのどれもそろってない半人前。怒るというよりああいう風に師匠を見てる人がいるのは素直にすごいと思うわ。」

 

「そうであったか。クレア殿は自身に厳しいのだな。」

 

「だってそれぐらいしないと師匠を越えるなんて遥か先のことになっちゃうし弟も守れないもの。それより教官夕食でしょ?私たちも行かないと。」

 

「うむ。それでは行くとしよう。」

 

そうして二人は夕食へと向かう。

 

そしてクレアの予想通りミドガルマグロやイカ、タコといった海産物を使った刺身や、たこ焼き、イカの姿焼きなど変わり種や、揚げ物料理やヘルシーな豚肉のしゃぶしゃぶなど出てきた。聖域にて囚われ長い間実験を受けていた保護した悪魔憑きの娘たちや入ったばかりの構成員たちは初めて見るイカの姿焼きは未知であるが折角あの武神様が用意してくれたからと少しの葛藤が見える。

 

「師匠、イカの姿焼きは初めて見る人は驚くわよ!?」

 

「そうかしら?コリコリした食感が美味しいし特性のタレと合わせたら」

 

「味が美味しいのは分かるけど見た目よ見た目!ゲッソー丸々使ってるから知らない娘たちは驚くわ!」

 

そう言いながらクレアは保護された幼い元悪魔憑きの娘たちや入ったばかりの構成員たちに料理の説明をしたり食べても大丈夫と実際に食べたりとお節介を焼きながら食べていた。

 

初めは固かった幼い元悪魔憑きの娘たちも美味しい料理に笑顔になりながらお腹いっぱい食べ、入隊間もない構成員も訓練の疲れを癒すために食べる。

 

夕食の場には笑顔が溢れていた。

 

「皆笑顔になったわね…」

 

「はい、実験体となり毎日が苦痛と絶望に沈むだけであった日々に光が差した…それが怖い者もおります。」

 

「あんなに小さな娘たちが世界の冷たさに晒されるなんて…間違ってる。せめてそんな居場所を失くしてしまった娘たちの拠り所になり続けたいわ。」

 

「ベアトリクス様、もう充分拠り所にさせて頂いております。あの日朽ち果てるのを待つばかりであった我々は貴女方に救われました。街の者たちも同様です。それも全てベアトリクス様の優しさと深い慈愛の心の成せることです。だからこそこれからも我々にベアトリクス様の手伝いをさせてください」

 

「ありがとうラムダ、頼りにさせてもらうわ。」

 

「こら!好き嫌いはしちゃダメよ!大きくなれないし師匠みたいな立派な女性になれないわよ!」

 

「「「「「はぁ~いお姉ちゃん!」」」」」

 

「幼い元悪魔憑きの娘たちに人気だな、クレア殿は。」

 

「お姉ちゃん気質もあるし悪魔憑きの娘たちに寄り添おうとする気持ちをあの子達も察知できるから懐いてるのもあるかもしれないわね。…クレアは順調?」

 

「えぇ中級まで終えられました。残るは上級と最上級…」

 

「…残りの時間でどこまで行けるか…それはクレア次第ね。」

 

そう言いながら子供たちに囲まれながら笑うクレアを見ながらベアトリクスはそう呟くのであった。




今回はここまでになります。

更新遅くなり申し訳ありません!
クレアの修行はヘルクライム・ピラー中級まで登れるまで波紋を鍛えられてきました。

そんな中出会ったのは559番と呼ばれた元聖女。

最近カゲマス七陰列伝最新シナリオにてシャドウとの出会いが書かれたウィクトーリア。

今SSでも窮地をシャドウに助けられ数多の薬物投与に晒されボロボロの身体をベアトリクスの波紋により治療を施されました。

シャドウの魔力とベアトリクスの波紋により助けられたのは七陰(イータを除く)を除けば今のところ彼女だけである。

イータの場合はベアトリクスの波紋により助けられその後の魔力の拡張のために器を一度破壊した時シャドウの魔力に触れたりはしております。

ウィクトーリアは博愛、慈愛をもって接するベアトリクスを神のように崇拝しております。

そんな崇拝する人物から直接手解きを受けるクレアをあまり良く思っていない様子。

果たしてどうなることやら

次回も遅くなるかもしれませんがなるべく早めに投稿出来るように頑張ります!

カゲマスではカジノイベントが今週に開催されアルファ、ユキメが新しく登場するようなので待ち遠しいです。
感想、評価、お気に入りなど沢山の応援ありがとうございます!この場を借りてお礼を申し上げます。

それでは皆さんまた次回も読んで頂ければ幸いです!

異世界食堂続編するなら 七陰+クレアなどで誰が先か?どの料理にするかはまた決めます…(イータは大体付いていくので除外します)

  • アルファ
  • ベータ
  • ガンマ
  • デルタ
  • イプシロン
  • ゼータ
  • クレア
  • シェリー
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