見習い魔法使いイジーとスライムのスマイル   作:ヤングコーン

34 / 34
おまけ

ファウンテン教

多くの人間は慢心し、より高度な叡智を求めた。チェルダーが触れてはならないと守っていた神の叡智を欲して戦いを挑んだ。チェルダーは身を守るために対人間兵器としてドラゴンを創造して放った。後世にドラゴンテイルと呼ばれる神徒は神に忠実であり続けた敬虔な信者たちだった。

 

神の叡智に触れる事に成功した人間達だったがそれは到底扱えるものではなくどうする事もできなかった。既に多くの犠牲が出ていて、相応の対価がもらえると信じて戦わせた者達に責任を問われる事を恐れた権威者達は頭を抱えた。知恵を絞りに絞って思いついたのが歴史の改竄、捏造だった。

 

幸いにも戦いに勝利した後も情報は錯綜しており中には何故戦っているのか、何に勝ったのかまるで理解できていない者も多かった。権威者たちは力ある者達をあらゆる手段を用いて懐柔した。

 

やがて、後世に伝わる神に逆らったドラゴンとドラゴンテイル、神と共に戦う人間の物語が出来た。

 

戦いに敗れ幽体のみ残ったチェルダーは隠しておいたケネスィの身体に憑依すると散らばった神の遺骨と、神の叡智を取り戻すために行動を開始した。しかし初めに襲った先がミルジナであり、神の遺骨は辛うじて回収に成功したものの英雄ノロールの神の叡智を使った攻撃で深い傷を負い撤退せざるを得なくなった。

 

その後、地中深くに潜り永らく散らばった神の遺骨が悪用されないかこの世の様子を伺っていたチェルダーは思いのほか穏やかに時間が過ぎる地上を観て自身の神としての役割の引退を決意した。スマイルの生誕まで眠りについていた。

 

 

 

 

神の遺骨

チェルダーが死んだときにバラバラになったもの。全身がしっかり残っている訳ではなく残った破片は少ない。中でも最も大きな骨盤の欠片がミルジナに飛んだ。チェルダーが無事に回収し地中深くに眠っていたはいいが、後世に魔法や科学技術が発展したオルコス人たちに見つかってしまった。やがて破片やチェルダーは回収され秘密裏に城の地下に運び込まれた。

 

スマイリーは1人きりの孤独に苦しんだ。話し相手を求めた。その願いが神の遺骨を通して未来のイジーを過去に呼んだ。約束の有無にかかわらずイジーとスマイルは出会う。

 

神の叡智

チェルダーが命懸けで守った物。チェルダーは生物たちを深く愛していた。中でも特に人間は寵愛した。神の叡智を使って様々な進化をもたらしたが、ある時今までにない事が起きた。人間が死んだり老いる様になった。

 

かつての人間は誰もが不老不死だった。しかし神の叡智を用いた事で子を産むようになり、老いて死ぬようになった。彼らの進化の行き着く先が破滅だと考えたチェルダーは神の叡智をしまって人間達に触れさせない様にした。

 

ケネスィの身体を使って神の叡智の回収を急いだのは神の支配下から解かれた神の叡智が非常に不安定な状態にあったためだった。英雄ノロールはそれを用いてチェルダーを撃退したが、実はその後その神の叡智はノロールの身体を使って安定化を図ろうとした。

 

チェルダーが神でなくなった今、世界中で秩序が保たれ魔法が扱えるのはノロールが神の叡智と融合して安定させているためだ。現在、かつて球体だったソレは今は生前のノロールを象った形状をしている。

 

 

 

 

ビジー

オルコスで起きた事の全てをチェルダーから聞いた。そしてミルジナに怪物がいてビジーの友人と行動を共にしている事を知った。チェルダーは悩んでいた。今更おめおめと神を気取って世へでて怪物を殺せばいいのか、観測者らしくこのままこうしていればいいのか。

 

自分のせいで大勢が殺されていると知ればイジーは深く傷ついてしまう。それを懸念したビジーは1人でスマイルを殺す事にした。チェルダーにはその手伝いをする様に頼んだ。

 

ビジーはチェルダーにアレンが揺蕩う夜に見た物を尋ねた。死体の山を突破してそれを操る何かを探したアレンが王座の間で見たのは巨大なコアだった。それを破壊して動きを止める事ができたため彼自身が正体がスライムである事を理解した。アレンは王様以外にこの事を誰にも言わなかった。

 

スマイルはコアの中から逃げ出した。スマイルの中にコアがある訳ではなく、スマイルそのものがコアだった。だからジーはチェルダーに頼みミルジナに帰してもらうとステンシーを襲って気絶させて変装し、コアそのものであるスマイルを殺すために襲い掛かった。

 

何とかスマイルを殺しきったがビジーだったが、既に増やした仲間の数も凄まじくコアでさえ1つ2つ破壊した程度でどうにかなる物ではなかった。やむを得ず撤退した。

 

オルコスに帰るとビジーはチェルダーに頼み、例えどれだけ人間が残っていようと全て焼き払うように言った。そしてイジーは自分が連れて逃げるからともう一度ミルジナへ送る様に頼んだ。その後、クーフォに例の相談をするとすぐにミルジナへ向かった。チェルダーも避難時間の猶予を与えた後にミルジナへ飛ぶ。

 

ビジーが必死にアレンを止めたのは、王様からの緊急連絡を受けて怪物の討伐に向かおうとしたためだった。ビジーはチェルダーにミルジナを亡ぼしてもらい、自身はイジーを連れて避難。そしてアレンと共にファーガスへ引っ越すつもりだった。

 

アレンの死後、せめてイジーだけでも連れて逃げようとした。

 

 

イルチェ&バーグ

担任と副担任。実はファーガスからやって来たスパイ。現地協力者である校長のルジットと共に共謀して国家機密をファーガスに流していた。スマイルは相互理解を促して以降、彼らのスパイ活動の続きを行い様々な情報を得ていた。

 

ステンシー

イルチェとバーグと共に来たスパイの卵。1人暮らしをしている。顔を隠したがるのは単にシャイだから。敵性分子の出した物には一切手を付けないという決まりを馬鹿真面目に守っており、学食はおろかミルジナの水さえ飲んでない。独自のルートで食料や水を確保してそれを飲み食いして生活してるのでスマイルの体液を殆ど体内に取り入れてない。

シャワーを浴びたり水道で手を洗ったり水に触れる等の機会に体内にスマイルが入り込んではいるものの、最終回時点ではまだ生存している。

 

スティル

グリエ博士の妹。本編開始あたりに休暇を取って会いに行っていた。ファーガス人に行く手を阻まれるも魔法で隠れて国内に侵入した。夜なのに殆ど灯りの無い町を確認。その後放心状態でいた所を保護された。決して外に情報を漏らさない様に厳重注意されて解放された。

 

つい最近までグリエ博士とは電話で話をしており、スマイルと初めて会った時点でオルコスで何が起きたのか大雑把に理解した。グリエ博士の志した相互理解が何なのか、それを教え諭すために何とかスマイルの計画を阻止しようと試みるも敗れた。

 

 

スマイリー

オルコス国王、カヴァロンとその妹の間にできた隠し子。オルコス国王は代々、正当な王になる資格を持つ者は全て同じ月日に生まれた。彼はまさに隠し子でありながらも正当な王となる資格を持つ者だった。その後も同じ月日に生まれた子供はいなかった。

 

カヴァロンと言う名は資格を持つ子が産まれた時に親が子に譲る決まりとなっている。もし歴史が違っていたならスマイリーの本当の名前はカヴァロンだったかもしれない。世話係の仕事が杜撰で食事が届けられない事が度々あった。

 

 

【挿絵表示】

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。