ラブライブ! 〜IF STORY〜   作:たるさん

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はいどうも、投稿遅れてすみません。
お盆です!お盆が悪いんです!お墓参り行ってきました。

そんな言い訳はどうでも良い、と?
はいすみません。樽さん及びたるさんです。

今回は、かよちん可愛いぃ♪な話に(多分)なっています。

それでは、ゆっくり読んでいってねっ!


九話 忘れ物は……

 

「あー……関節がいてぇ……」

 

辺りはすっかり暗くなり、路地の壊れかけた街灯がついたり消えたりしている。今日はかなり遅くまで練習してしまった。ライブの後とだけあって、練習にも気合が入ってしまっていたらしく、俺の体も悲鳴をあげている。

 

「そうだ、今日の課題は何だっけな?」

 

交差点の信号待ちの間に課題を確認しようと黒のスクールバックをまさぐる。実はこれ、親に転校の記念に買って貰ったちょっとお高いスクールバックなのである。なんと、持っているだけで幸運(ラック)がUP!!……なんて事はないが、ちょっと気分が良くなる。

 

「……あれ?」

 

おかしい。

何がおかしいかって、課題のノートがないのだ。俺はいつも課題をノートに写しているので、復習にそのノートを使っているのだ。そのノートがバックに入っていないのだ。

 

「学校に忘れたかなぁ?」

 

幸い、音ノ木坂からはさほど離れてはいない。十分程度で戻れるはずだ。

 

「八時ちょっと過ぎ……か」

 

腕時計をみる。このくらいならまだ間に合うだろう。

 

俺は、忘れたノートを取りに音ノ木坂に戻ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁ……どこも学校もそうだけど……」

 

不気味である。

 

光をうけない校舎の壁はその暗闇に呑まれそうなほど暗く淀んでいた。

 

「あれ?……白崎、先輩?」

 

後ろから聞いた事のあるやんわりとした声が聞こえた。

 

「ん?……花陽?」

 

振り向くと水色のパーカーとベージュの七部丈のズボンを履いた、いかにも部屋着な花陽が立っていた。

 

「どうしたんだ?こんな遅くに?」

 

「それは先輩も同じですけど……」

 

それもそうか、と俺は笑った。それを見て花陽も笑ってくれた。うんうん、やっぱり笑顔が一番だな。

 

「私、教室に大事な物を忘れちゃって……取りにきたんです」

 

なんと、花陽も忘れ物していたのか。なんとも偶然。

 

「いやぁ、俺も課題写すためのノート忘れてさ」

 

「先輩も忘れ物していたんですね」

 

二人で顔を見合わせて、笑いあう。その光景が何処か充実しているなぁ、と思った。

 

「あ、じゃあ一緒に行く?女の子一人じゃ夜の校舎は怖いだろうからね」

 

そう言ったとたん、花陽の顔がほんのり赤くなった。

 

「そ、そうですね……お願いします……」

 

そう言うと、花陽はピタッと俺の隣くっついてきた。

……おおぅ、なんと言うか。花陽はパーカーを着ているため、左腕にほんのりとした暖かさを感じる……。これでは少し歩きにくいが、暗い校舎の中、離れてもらっては困る。

俺たち二人は、腕時計の放つ光を頼りに校舎の中へ入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校舎の中は恐ろしいほど真っ暗だった。今夜は新月のため、月明かりも無いため本当に真っ暗だ。正直、俺も少し怖いです。

 

「まずは一階の花陽の教室に行こう。それでいい?」

 

「あ、はい……大丈夫ですぅ……」

 

いや、あの。

そんなに強くしがみつかれると、いろいろ反応に困るんですが。特に、その……柔らかい物が腕に当たりっぱなしなのだが。

そんなことはもちろん言えず、怖いのか俺にひっつきぱなしの花陽。この状況は男にとってこれは"ご褒美"ではないのか?

 

……誰だ今"え?葵君って男の娘でしょ?"って言ったやつ。

 

「どうしたんですか?先輩」

 

「あ、いや。何でもない」

 

何処か虚空を見つめていた俺に、花陽が話しかけてきた。

 

 

 

 

そうこうしている内に一年生の教室にたどり着いた。教室内はよりいっそう暗く、辺りが全く見えない。

 

「じゃあ、俺が教室を照らすから花陽の席を教えて」

 

「は、はい……えっと、窓際の一番後ろの席です」

 

「ん、了解」

 

花陽に指示された席へ向かう。腕時計がライトつきで良かったと思った。買った当初は「なんでライトついてんだよいらねぇじゃん」なんて思っていた。今となっては凄い役だっている。あの時、いらねぇとか思ってすみませんでした。

 

「ここの席でいいのかな?」

 

「あ、はい。そこです」

 

花陽は机から忘れ物を取り出すために隣から離れた。……すげぇ左腕が名残り惜しくなった。今まで感じていた暖かさがなくなり、冷たい教室の空気が左腕にあたる。

 

「あ、あったぁ!」

 

そう言った花陽の手にあったのは、一枚の紙だった。俺はその紙にライトをあてて、表紙を見た。そこには『μ's!ファーストライブ!』の文字が見えた。

 

「あれ?それって、μ'sの……」

 

そう、それはこの前、講堂の前で配っていたμ'sのライブのビラだったのだ。しかし、何で花陽はこのビラを"大事な物"と言ったのだろうか?

 

「……前に先輩、言いましたよね?μ'sに入る決心がついたらおいで、って」

 

俺は頷く。あぁ、確かに言った。

あの時の花陽は本当に迷っていて、自分に素直に、やりたい事をやりたいと言えないでいた。

 

「私、あれから考えたんです。自分が本当にしたい事は何か、って」

 

花陽はμ'sのビラを見ながら話している。その表情は何処か寂しそうにしていた。

 

「……それで、答えは見つかったの?」

 

「はいっ!」

 

寂しそうな顔からは一変、嬉しそうな、希望をもった笑顔になった。その笑顔は、まさに花がパッと咲いたような、そんな笑顔だった。俺はしばらく花陽の笑顔に見惚れてしまっていた。

 

「……?先輩、どうしたんですか?」

 

長いこと見つめていたらしく、花陽に不思議がられてしまった。

 

「いや、その……花陽の笑顔、可愛いなぁ、って……」

 

そう言った途端、花陽は顔を真っ赤にしてしまった。そりゃあもう、ぼんっ、て音が出るくらいの勢いで真っ赤にしてしまった。なんか、言った俺自身も恥ずかしくなってきた。

 

「〜〜ッ!」

 

花陽はそうとう恥ずかしかったのか、くるりと後ろを向いてしまった。

 

「……何でここでそんなこと言えるんですか反則です誰か助けて〜……!」

 

何やらぶつぶつと小声で言っているようだが、あまりに小声過ぎて、この静まりかえった教室内でも俺には聞こえなかった。

 

「お〜い、花陽……?」

 

後ろを向きながらぶつぶつと独り言を言う花陽。その独り言の内容は全くと言って良い程、わからなかった。だって聞こえないんだもの。

 

「はっ!?……す、すみません。は、早く先輩の教室行きましょう」

 

我を取り戻した花陽は顔を赤く染めながら、早くここから出たいという感じで俺の左腕を引っ張ってきた。

ふと、腕時計をみる。

時刻は八時四十分を刺していた。

 

先に一人で帰らせるのも危ないし、俺のクラスまでついて行ってもらおうかな。

 

「分かった、離れるなよ?」

 

不気味なほどの静寂に、俺ら二人は包まれながら、一年生の教室を後にし、二年生の教室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

階段を上がる靴音がコツーン、コツーンと響きわたる。靴音は二人分、俺と花陽のものだ。

 

「うぅ……」

 

花陽はひっきりなしに俺に引っ付いたままである。そんなに怖いのか、さっきよりも左腕を組む力が強くなっている。そんな痛くないけどね。

 

「大丈夫?」

 

あまり怖がらせないように、なるべくやさし〜く聞いてみる。

 

「はいぃ……今のところ、大丈夫です……先輩と、一緒ですから……」

 

花陽はまた顔を真っ赤に染めて言った。……んまぁ、なんと言うか、先輩先輩と慕ってくれるのは正直嬉しい。容姿が女子っぽいため(女の子に)先輩扱いなんて滅多にされなかった。でも、しかし……こうまで慕われると何か恥ずかしくなってくる。

 

「よ、よし。ついたよ」

 

必死にしがみついてくる花陽の甘い誘惑(本人に自覚無し)に耐えながらも、横開きの教室の扉を開ける。備え付けが悪いのか、少し開きにくかったが支障をきたす程度ではなかったため、無視した。

 

「先輩の席は何処なんですか?」

 

左腕にくっ付きながら花陽が話してくる。……あの、そろそろ離してもらえると助かるのだけど……。

なんてことは言えず、俺は自分の席の場所を教えた。

 

「窓際から二列目の一番後ろ。前がことりでその横が穂乃果、ことりから一個とばしで海未の席なんだ」

 

「穂乃果さん、ことりさん、海未さん……μ'sの人たちですね?」

 

俺は花陽がμ'sについてどう思っているのか知りたくて、意図的に(わざと)穂乃果達の席を教えた。まぁ、そりゃライブに来るくらいだから好意には間違いないんだけど……俺が知りたいのはその先である。

 

「……さっき、"答えはでた"と言っていたけど……どっちだい?」

 

花陽が左腕から離れて、真剣な表情をする。俺が聞いている"どっち"とは……そう、花陽がμ'sに"入る"か"入らない"か、ということだ。

 

 

「私……μ'sに、入りたいです」

 

 

彼女の一言が、静かな暗闇を裂いた。

 

「今まで、私は"アイドル"という存在に憧れていました。……これは話しましたよね?」

 

あぁ、初めて会った時に、話してくれた。今思うと、よく初対面の俺に話してくれたな、と思っている。でも、少し引っかかる。"今まで"とは、なんなのだろうか。

 

「そうです。"今まで"です。それまで私はアイドルを見ている事しか出来ませんでした」

 

柔らかな笑みで言葉を紡ぐ花陽。その表情、目と共に輝きが宿っていた。

 

「でも、μ'sのライブを見て変わったんです!」

 

花陽の目が一瞬、すごく輝いた。それは、花陽のアイドル好きのスイッチが入った目ではない。

 

 

 

 

「"憧れ"から"夢"に……!」

 

 

 

 

ーーーあぁ。

 

そうか、そうだった。

 

……なんだ、今回のライブは"大成功"なんてレベルじゃないや。

 

穂乃果達のファーストライブは……

 

 

 

ーーー"花陽を変えた"んだ。

 

 

 

 

「で、ですので……せんぱ……いえ、葵さんっ!」

 

改まって、花陽がこちらを見てくる。その顔には、何かを決めた"決心"が強くあらわれていた。

 

 

 

 

「私を……小泉 花陽を……μ'sのメンバーにして下さい!!」

 

 

 

 

 

花陽は深々と礼をする。

そんな花陽にかける言葉はーーー。

 

「分かった。歓迎するよ、花陽」

 

俺はできる限りの笑顔で花陽を迎えた。

 

「あー……でも、今言った事、そのまま穂乃果達にも言ってね?」

 

「ふぇ!?な、何でですか!?」

 

花陽は心底驚いたように言った。多分、俺に言えば何とかなるとでも思っていたのだろうか。

 

「そりゃあ、俺に言ったって意味はないんだよね」

 

「あ、葵さんあの時"決心がついたら俺に言って"って言ったじゃないですかぁ!?」

 

うん、言った。確かに言った。だが、それで俺が穂乃果達にも言って、とは言っていないはずだ。

 

「せっかく勇気ふりしぼって言ったのに……」

 

花陽はその場にヘタン、と座りこんでしまった。

 

あっちゃぁー……やり過ぎたか。

 

俺は花陽に慰めようと声をかけようとした。

その時ーーー。

 

 

 

「そこに誰かいるの?」

 

 

 

教室の入口から、聞き覚えのある声が聞こえた。……いや、この声なら良く知っている。だって、μ'sのファーストライブの時にきたあの人と同じ声なのだから。

 

「絢瀬先輩……」

 

腕時計のライトを使って入口を照らすと、光に反射した金色の髪が目に入る。

 

「……葵君……?」

 

そこには、音ノ木坂学園生徒会長、絢瀬 絵里先輩が立っていた。

 

 

 

 

 

「……誰か助けてぇ……」

 

 

 




何故こうもお盆は忙しいのでしょう……。
はい、言い訳ですね。すみません。

今日はなんと!?
樽さん誕生日です!ワーワー!!どんどんパフパフ〜……。そんな情報、いらなかったですね。くすん。

誕生日と言えど、私は家でゲームやったり課題やったりしています。ここ最近、はまってるゲームはヴィータ様のフリーダムなウォーズさんですね。ペンタトゥルムマジ強し。

花陽ちゃんは大好きです!むしろμ'sが大好き!!
私の住んでる県ではラブライブが生で見れないのです。だから、レンタル屋にいってちょこちょこ見てます。

それでは、ここまで読んでくれてありがとうございます。
次作も明日、明後日には投稿します。

それでは、その時まで。
さようなら。
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