九月、入っちゃいましたね……。夏が恋しい……夏、終わらないで。気がついたら、秋風が吹いていたの……。
はい、BiBiの『夏、終わらないで』ですね。私が大好きな曲です。
今回は『せっかくの二次創作だし、オリキャラ増やした方が良くね?』と言われたので出してみました!
そのあと、どんな展開になるかは……次回以降のお楽しみで。
では、ごゆっくり。
*前回の続きです。
「何で、ここにいるんですか?」
きれいな黒髪のツインテールをゆらゆら揺らしながら、コートに身を包んだ女の子"矢澤 にこ"さんはバツの悪そうな顔で俺から目を逸らす。
「別に……あんたこそ何でここに……って、あんたは確かあの"μ's"とかいうスクールアイドルのマネージャーだったわね」
柱の影から練習している穂乃果達を横目でチラッとみるにこさん。
「ふんっ、あの程度でスクールアイドルですって?……舐めてんじゃないわよ……!」
心底恨めしそうな顔でμ'sを睨んだ。
毒づいたにこさんの顔は恨めしそうだったけれども、目には羨ましさが隠れていた。だって、"μ's"を見てるにこさんの目、少しキラキラしているのだから。
まぁ、それだけ"μ's"に言いかかってくるのだから、"μ's"には興味を持ってくれているのだろう。そう思うと、何だか少し嬉しくなってくる。
「……なに笑ってんのよ?」
こちらをジト目で睨んでくるにこさん。知らずのうちに、俺は笑っていたらしい。
「いや、にこさんがμ'sに興味を持っているのが嬉しくてーーー」
「ふざけないで」
俺のセリフをピシャリと打ち消したにこさんの一言。それと同時にザックザックと砂利を踏みながら走る音が聞こえてきた。穂乃果達の方をみると、穂乃果と海未とことりがいなくなっていた。多分、俺があんまりにも遅いから、痺れを切らしたのだろう。
「私が言いたいことはーーー」
にこさんは腕を前に突き出し、手をキツネっぽくして構えた。……あれは、デコピン……?
そして、その腕の先の柱から穂乃果が顔を覗かせた。
「葵君、遅い……!?」
バシッ!
にこさんのデコピンが炸裂した。
かなり力を込めたらしく、おでこを真っ赤にした穂乃果が力なく尻餅をつく。
「穂乃果!?」
「穂乃果ちゃん!?」
後ろから海未、ことりも駆けつけ、額を抑えてうずくまっている穂乃果に駆け寄る。
それを流すように見たにこさんは、大きく息を吸い、言い放った。
「あんた達!!はやく解散しなさいっ!!!」
まるで捨て台詞を言うかのように、にこさんはこの場を走り去っていった。途中、転びそうになったのは俺しか見てない事である。
……はっ!?そんな事より穂乃果は大丈夫か!?
「うぅ……痛い……」
穂乃果はまだ真っ赤になった額をおさえている。尻餅もついたままなので砂利の上に座っている状態になっている。
「大丈夫?穂乃果ちゃん」
「うん……大丈夫だよ、ことりちゃん」
「何なんですか!あの人は!」
海未とことりの二人が穂乃果の元へと駆け寄ってくる。海未に至ってはいきなり押しかけ、暴言ははいて言ったにこさんに少し怒りを覚えているようだ。
「まぁまぁ海未ちゃん。それだけ私達に興味をもってもらっているって事だよ、っと」
足の反動を使って勢い良く立ち上がった穂乃果は、練習着のハーフズボンの後ろを手ではらった。
「……で、今の人……誰だろ?」
首をかしげ、頭にはてなをうかべる。
あぁ、そうか。穂乃果達はにこさんと面識がなかったのか。
「あぁ、音ノ木坂三年生の"矢澤 にこ"さんだよ。確か、アイドル研究部の部長さんだったようなーーー」
「それほんとっ!?葵君!!」
突如、穂乃果がものすごい剣幕で迫ってきた。俺は思わず後ろへ後ずさってしまい、神社の柱に寄りかかってしまった。……つまり、なんか壁ドンみたいな形になってしまった。俺が壁ドンされている側だが。その際に穂乃果の顔が目の前にまで近づき、二人の息がかかる。
「あ、うん……ほんと……」
その気迫に押されながら、穂乃果の顔がすごく綺麗で可愛いのに俺は顔を赤く染めながら詰まるように答えた。
「で、でも……穂乃果達ってにこさんと面識あったの?」
穂乃果は近づけてきた顔を離して、海未とことりを見てから話し出した。
「ううん、会った事はないよ。でも、このまえ部活申請に生徒会室に行ったら、希先輩からアイドル研究部の事を聞いたの」
「それで、アイドル研究部と合併することを勧めてくれたんです」
海未が穂乃果の説明不足なところを補って話してくれた。
だから、にこさんを知っていたのか。多分、生徒会長の絢瀬先輩は類似の部活があるから新しくアイドル部なんてものは作れない、と言ったのであろう。それで希先輩はアイドル研究部との合併を勧めて来たのであろう。希先輩は何故かは知らないが、穂乃果達"μ's"に力をかしてくれている。……音ノ木坂生徒会の副会長が賛同してくれても、肝心の会長さんが認めていないのだから……合併したところで活動を認めてくれる訳でもないだろうな。でも、そうするとアイドル研究部って事になってμ'sの活動も"部活"として認めざるをえなくなる。
「……でも、あの人と仲良くなるのは相当難しいと思うよ」
「大丈夫!なんとかなるって!」
俺の意見を即答で否定した。
でも、そのキラキラした笑顔は恐ることを知らないかのように、前へ前へと進んでいるように見えた。
「先輩達ー!!どーしたんですかぁー!」
遠くで凛がこちらに向かって叫んだ。それと一緒に花陽、真姫も見ている。
「ちょっとねー!今戻るよー!」
そう叫び返した穂乃果は、くるりと俺の方を向き、その綺麗な腕を伸ばしてきた。
「ほら、行くよ?葵君っ!」
俺は伸ばしてきたその綺麗な手をつかむ……いや、触る事をためらった。あ、いや!別に穂乃果が嫌いなわけじゃない。むしろ大好きだ……って、何思っちゃってんの俺!?ほ、穂乃果が大好き!?い、いやまぁ、好きだけれども!でもそれは友達として!"μ's"のマネージャーとしてーーー。
「ん?どうしたの?顔、赤くなってるよ?」
「な、なんでもないっ!!」
俺はぱしっ、と軽い音をたてて穂乃果の伸ばした手をつかんだ。
そのときつないだ手は、暖かくて、やわらかくて……そんな女の子の手だった。
「さあ!練習するよぉ!」
そんな困惑する俺の手を握って走り出す穂乃果。その後ろから海未、ことりもついてくる。
「よぉーし!μ's!ミュージック……」
全員『スタート!!』
いつもの"μ's"お決まりの掛け声が五月の空に飛んで行った。きっと、その空の果てまでも、μ'sの声は届くだろう。
そう、きっと。
何処までも。
「はぁ〜……疲れた」
その日の練習も終わり、俺は帰り道を一人で歩いていた。
日の当たる時間も長くなり、今までならすでに夕日が見える時間なのだが、まだ太陽は明るさを保っていた。
「しかし、これでμ'sも六人かぁ……」
今回、新しくメンバーになった花陽、凛、真姫の一年生達を思い出す。
花陽。一番アイドルに詳しく、ダンスも見せ方を良く分かっており、指一本にまで神経を尖らせている。後は体力をそれなりにつければ絶対光る存在になれる。
凛。花陽に比べ、ダンスが少しかたいものの、その圧倒的な体力と運動神経はアイドルに不可欠なものだ。凛の場合、ダンスを頭で覚えているのではなく、体の感覚で覚えているようだ。
真姫。ダンスも練習も、ソツなくこなす万能さを見せていた。あと、なんと言ってもその歌唱力だ。あの歌声は現μ'sの中でトップの歌唱力をもっている。……ちょっと運動神経に難があるかもしれないが。
「……うん、このメンバーなら……大丈夫」
まだ初まったばかりのスクールアイドル"μ's"。そんなμ'sに不思議と俺は安心感……と、言うのかわからないが、そんな感情を抱いてしまう。きっとその感情は穂乃果から来ているのであろう。
……って、何かんがえてんだろ。"穂乃果から"って……やっぱり俺は穂乃果の事が……っ!?
「ない、ないない!!い、いや確かに嫌いではないけど……」
顔を真っ赤にして首をぶんぶん左右に振る。
……でも、もし……この気持ちが、本当に……。
「やあ、久しぶりだね。葵」
突然、後ろから名前を呼ばれて振り返る。そこには黒いキャップを深々とかぶった女の子の姿があった。
「もう何年ぶりかな?一年……いや、二年かな?」
そして、女の子は黒いキャップをとる。
「なっ……!?」
キャップをとると同時にふわっ、と腰よりちょっと長い黒髪が飛び出て、なびく。
俺はその姿に見覚えがあった。
「お前……
俺は記憶にあるその女の子の名前を呼ぶ。
「うん、そう。ボクだよ。"
そして、朱美は唐突にこうきりだした。
「君を"取り戻し"に来たよ」
いやぁ、寒くなりましたね。風邪、引いてないですか?
時に皆様、スクパラは買いましたでしょうか?
私?あっははは……お金無くてまだ買ってません……。買う時はBiBiバージョンを買いたいですねぇ。
さてさて、次回は新しく登場したオリキャラ"目黒 朱美"ちゃんについて紹介!です。
それでは、そのときまで。
さようなら。