ラブライブ! 〜IF STORY〜   作:たるさん

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どうも、たるさんです。
いやぁ、投稿のペースが落ちる落ちる。ついでに私の化粧も落ちる落ち……はいすいませんでした申し訳ありません。

とは言うもの、最近アニメを連日見ておりまして……寝不足です。……なにやってんだよ私。

今回はサブタイ通りの内容となっています。

では、ごゆっくり。
新コーナー的なのもお楽しみに!!

先ほど、十九話のサブタイを変更いたしました。


十九話 にっこにっこにー♪

 

 

 

「開けてください!お願いします!」

 

「嫌よっ!!だいたいあのとき解散しなさいって言ったわよね!!」

 

小雨が穏やかにさらさら降る今日の午後。ある扉の前では、なにやは穏やかではない出来事が起こっていた。

 

「うーん……ビクともしない……」

 

「それなら、窓から行けばいいにゃ!凛行ってくるー!!」

 

元気よくそう言うと、凛は一階の中庭へと軽快に走って行った。凛の姿はものの数十秒で見えなくなり、改めて凛の足の速さが分かった今日であった。

 

「……あのさ、朱美」

 

「……なんだい?」

 

「俺、一つ言いたい事があるんだけど……」

 

「奇遇だね、ボクもさ……」

 

ここは、音ノ木坂学院の一階、とある部活動の部室の前。その部室の扉には堂々と"アイドル研究部"の看板がかかっている。そして、部屋の扉を開かせまいと抵抗しているのは、アイドル研究部の最後の部員で部長の"矢澤 にこ"さん。

 

「「どうして、こうなった……」」

 

俺ら二人は、看板のかかっている扉に向かって大きなため息をした。相変わらず穂乃果は扉のドアノブをガチャガチャと回している。一向に扉が開く兆しは見えないが……。

 

 

 

 

 

 

 

事の経緯を説明しよう。

 

 

 

 

 

*回想

 

「にゃ〜……今日も練習出来ないの〜……」

 

毎度毎度の梅雨で練習場所が確保できない毎日で、さすがの凛もナイーブになっている。ナイーブになっているのは凛だけでなく、元気の塊みたいな穂乃果もしゅんとしている。心無しか、二年生、一年生達もお互いに交わす言葉が少なくなっている。

 

「しょうがないよ、凛ちゃん。六月だもん……」

 

「うにゃ〜!!六月なんて嫌いにゃぁ〜!!」

 

「嫌いだぁー!!」

 

ガーッとために貯めた鬱憤を勢い良く発散する凛。その凛のモーションに合わせて穂乃果も同じ動きをして叫んだ。よほど練習ができないことが不満なようだ。まぁ、かく言う俺も、体が動かせなくてちょっと不満だったため、練習できないのは辛い。

 

「……練習出来なくて不満なのは分かりますが、もうちょっと静かにしてください」

 

「だってぇ……」

 

海未に制止され、よりしょんぼりとする穂乃果。海未も声のトーンが少し下がっており、元気がないのが目に見えてる。

 

「……せめて、部室があればいいのににゃ〜……」

 

凛がぽつりと呟く。確かに部室があれば打ち合わせが出来るし、練習場所も確保できる。部室、部室かぁ……ん?部室?

……そっか!"部室"があればいいんだ!

 

「凛、それだっ!!」

 

「にゃっ!?」

 

凛が何気なく呟いた一言に、俺はこれだと言わんばかりに凛を指差した。

そう、部室だ。部活としてのアイドル、そうすれば嫌でも練習場所は確保できる。

 

「部活申請すれば……って前に穂乃果達が行って生徒会長に断られたんだっけか……」

 

そうだった……部活申請する前には音ノ木坂学院生徒会長"絢瀬 絵里"先輩という巨大な壁があったんだった。うぅ……良い考えだとは思ったんだけどなぁ……。

 

「……既存の部活と併合すれば、なんとかなりそうかな……」

 

「それだっ!」

 

朱美が呟いた一言に、今度は穂乃果が反応した。何か良い案でも浮かんだのか、目がキュピーンと光る。

 

「私、結構前に生徒会室に部活申請に行ったとき、希先輩からアイドル研究部のことを教えられたんだよね」

 

部活申請……あのときか、ファーストライブの何週間か後の事だっけ。あの時、中庭でもめている花陽達を見つけなければ、今ここに一年生達はいない……ってこともないか。花陽はμ'sに興味をもっていたので、遅かれ早かれμ'sには入っていたと思う。花陽だけじゃなく、凛と真姫も。まるでμ'sに入ることは"最初から決まっていた"と思わせるくらい、必然なことだったかもしれない。

 

「そうか、そのアイドル研究部と併合されてもらえれば、あのお固い生徒会長も部として認めざるを得なくなるってわけか……でも、前に言ったと思うけど、その部の部長"矢澤 にこ"さんは一筋縄では……」

 

「大丈夫!」

 

俺の話を切るように穂乃果が割って入ってきた。その表情は、ファーストライブ時のような、頼りになる笑顔を見せていた。

 

「きっと、私達ならできる!」

 

そう言って明るい元気な笑顔をみせる穂乃果。絶対大丈夫という確証はないのに、穂乃果のその笑顔を見ているとなんとかなるだろう、と思ってしまう。

 

……これが、穂乃果の"カリスマ性"なのだろう。

 

「よーし!思い立ったらなんとかかんとか!!すぐ行こう!!」

 

そう言うと、穂乃果は勢い良く廊下を走りだした。

 

「"思い立ったら吉日"ですよ穂乃果……って、待ってください!」

 

「ほ、穂乃果ちゃんまってぇ〜」

 

「ほら、みんな早く早く!!

 

 

 

 

*回想終了

 

 

「……で、どうするんだい?」

 

「どうするって……待つしかないだろ?」

 

今、アイドル研究部の前に居るのは俺と朱美の二人しかいない。μ'sの六人はにこさんを追いかけに中庭に出て行ってしまった……凛を筆頭にして。

 

「……穂乃果さん達、あの……矢澤先輩だっけ?彼女を説得できると思うかい?」

 

不意に朱美がそんな事を聞いてきた。表情は少し曇っている。

 

「……さあな、"分からん"」

 

穂乃果達の説得がうまくいくかなんて、正直未来の事だから分からない。でも……。

 

「"不可能"、とは言わないんだね」

 

「……ああ、信じてるからな」

 

そう、成功するか失敗するかは分からないが、いずれきっと"成功"する……いや、穂乃果達なら"成功させる"だろう。根拠はない。だが、そんな安心感が穂乃果には感じられるのだ。穂乃果が大丈夫、と言ったら本当に大丈夫だと思えてくる。

 

「……そっか」

 

朱美は俺の答えを聴いて、少しさみしげに相槌をうった。……朱美とは思えない反応だった。朱美はこういう時、嫌でも笑顔で答えてくれる……でも、今は露骨にさみしげな表情をした。こんな朱美を見たのは……二年ぶりだ。

 

「おーい、捕まえたよー!」

 

少し雨に濡れたμ'sのメンバー達が戻ってきた。穂乃果の背中には、何故か幸せそうな笑みを浮かべて眠っているにこさんがおぶされていた。

 

「……何があったんだよ」

 

 

 

 

その後、にこさんが目覚めて部室に入れてもらったのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわー……凄い」

 

「これは……福岡のスクールアイドルですね……」

 

「わぁぁー!!凄い、凄いですっ!!」

 

辺りには数々のアイドルグッズやポスターが貼られていて、大きな棚にはCDやDVDがぎっしりとつまれていた。

 

「……ちょっと、あんまり見ないでよ」

 

腕を組みながら、心底嫌そうな顏で言った。

……まぁ、俺のこの部屋に対する感想は……なんかグッズ増えたなぁー、ぐらいしかないな。前に一度来たし。

 

「こ、これはぁっ!?」

 

突然、花陽が興奮した様子で一つのDVD-BOXを手にとった。なにやら華やかなパッケージで、いかにもアイドルしている表紙だった。

 

「伝説のアイドル伝説DVD全巻BOX!!持ってる人に初めて会いましたっ!!」

 

「そ、そう?」

 

「凄いですっ!!」

 

興奮する花陽に若干引き気味になるにこさん。花陽のアイドルオタクはあのにこさんでさえ引いてしまうのか……花陽、恐るべし。

 

「あ、ボク等の初めてのPVDがある」

 

「なっ!?」

 

驚愕のセリフと共に、朱美が棚から引き抜いたのは紛れもなく、"V.S"の最初のPVDだった。名前は"Vais(ヴァイス).Schwarz(シュヴァルツ)"。本来"ヴァイス"は"V"ではなく"W"なのだが、ハルさんが"V"の方がかっこいい、とのことで"V.S"になった。ちなみに、ヴァイスシュヴァルツは英語ではなくドイツ語である。

 

「葵君が金髪だ〜!」

 

「それに、凄い可愛い!」

 

「は、恥ずかしいからあまり触れないでくれよ……?」

 

穂乃果とことりが昔の俺……あのPVDを撮った頃は、確か中一の時かな。ハルさんが絶賛してくれたっけなぁ……懐かしい。

 

「そのアイドル伝説全DVD-BOXよりも、V.Sの初PVDを手に入れるほうが難しかったわ……何時間並んだ事か……」

 

嘘だッ!?

 

あ、いや別にナタが似合う女の子を真似したんじゃないよ?

俺も知らなかったのだが、俺らってそんなに人気あったんだな。

 

「ん?これは?」

 

「っ!?」

 

俺は棚の一番上に飾ってあるサイン入りの色紙に気がついた。どんなサインもそうだけど、なんでこんな文字を繋げて書くのだろうか。正直読みづらいったらありゃしない。

 

「よく気がついたわね。それはアキバのカリスマメイド"ミナリンスキー"のサイン色紙よ。ネットオークションで落札したのよ……高かったけど」

 

「へ、へぇ〜……」

 

なんだろう、ことりの様子が少し可笑しい気がする。

 

「それより、何しに来たのよ?」

 

どかっと一番奥のパイプ椅子に座るにこさんが、ぶっきらぼうにそう聞いていた。まぁ、おそらく穂乃果達が言いそうな事が分かっているのだろう。

 

「アイドル研究部さん!」

 

「……にこ、よ」

 

穂乃果が改まって話しだした。

 

「実は私達、スクールアイドルをしていまして……」

 

「知ってるわよ。じゃなきゃ、あんな茶々をいれにいくわけないじゃない」

 

やれやれと言ったかんじに話すにこさん。まるでこれから穂乃果が言う事をすべて分かっているみたいだった。いや、"みたい"じゃなくて"分かっている"のだろうな。

 

「どうせ、部にしたいのなら話をつけて来いって希にでも言われたんでしょ?そんなのお断りよ」

 

まったく……大きなお世話よ、とにこさんは言うと、今度は厳しい顔になってパイプ椅子に座っている穂乃果達に向かって指差した。

 

「そもそも、あんた達はアイドルを汚しているのよ!」

 

声を大にしてそう言い張るにこさん。アイドルを汚しているとはどういう事なのだろうか。ダンスも歌も、ファーストライブに比べかなり進歩している。真姫が入ってくれたおかげもあって、歌も上手くなった。音ノ木坂では人気もそれなりにあって今後が期待できる……アイドルを汚しているというか、むしろアイドルとして頑張っていると俺は思っている。

 

「そんな事ないですよ。穂乃果達は歌もダンスも上手くなって……」

 

「そういう事じゃないわ!」

 

俺のセリフを遮るように否定した。そんなにこさんに、みんなは不思議そうに顔を見合わせた。

 

 

 

「あんた達、ちゃんと"キャラ"はつくってるの?」

 

 

 

キャラ……ね。穂乃果達はそのままでも十分個性はある。特に凛は語尾に猫語を使っているため、非常におかし……印象深い。

 

「先輩、今凄い失礼な事思いませんでしたか?」

 

なんの事でしょう。

 

んんっ……本題に戻そう。

 

「キャラ?」

 

穂乃果が首をかしげる。

 

「そう、お客さんがアイドルに求めるのは夢の様な楽しい時間じゃない?だから、それに相応しい"キャラ"が必要なのよ。V.Sの"サキ"みたいなね」

 

「くっ……」

 

おい朱美、貴様なんで笑った?

 

そんな俺の心の声をよそに、穂乃果達は互いに顏を見合わせた。そりゃそうだ、キャラなんて作らずにいたのだから。みんなの頭にはてなが浮かぶのは当たり前だ。……花陽を除いてな。

 

「しょーがないわねー、あたしが手本を見せてあげるわ」

 

そう言って、にこさんはクルッと後ろを向いた。すぅ、はぁ、と息を整えたかと思うと、直ぐにこちらに向き直った。

 

そして、息を大きく吸った。

 

 

 

 

「にっこにっこにー♪貴方のはぁとに矢澤にこニコ♪にこにー、って呼んでらぶにこっ♪」

 

 

 

 

…………うわぁ……これは、なんと言いますか。俺がファーストフード店でやった"アレ"をしたときに、みんなはこんな気持ちだったんだなぁ……。

 

「はむっ」

 

「こら穂乃果っ、今はパン食べては……」

 

「あ、あははは……」

 

「はぁ……」

 

「ちょっと寒くないかにゃー?」

 

「なるほど、なるほど……」

 

「ぷっ……くくっ……」

 

まちまちの反応である。安定して凛は"寒い"とコメントをしている。

 

「あんた……今、寒いってぇ?」

 

「な、なんでもないですっ!すごい可愛かったですっ!」

 

ギロリと凛を睨むにこさん。その圧力に凛はいつもの猫語を忘れて謝っていた。

 

「た、確かにお客様を楽しませる努力は必要ですね」

 

海未が場の雰囲気を戻すために話を変えた。流石の海未でも耐えかねたのだろう。俺だってこんな空気は嫌だよ。一発屋芸人のギャグがスベった時みたいでいたたまれなくなる。

 

「さすがにこ先輩っ!!」

 

「こ、こういうのもいいよね」

 

海未に続いてことり、花陽もにこさんをフォローする。目は輝いているように見える花陽も、少し冷や汗をかいている。苦し紛れのフォローなのだろう。

 

「よーし、これくらい私だってやれば……」

 

 

 

 

 

「出てって」

 

 

 

 

 

「え……?」

 

唐突ににこさんは言い放った。その一言には、明確な"拒否"があった。

 

「いいから出てって!!もう話はお終いよっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バタンッ!!

 

「……あらら、失敗かぁ……」

 

追い返された穂乃果が呟く。当然、穂乃果以外も追い出された。……何故か俺と朱美にあたっては丁寧に追い出された。なんで?

 

「これからどうするの?」

 

真姫がいつも通り、前に跳ねたカール髪を弄びながらぶっきらぼうに言う。本当にいつもカール髪を弄ってるな……真姫のカールがもう上に向いちゃってるぞ……。

 

「とりあえず、作戦を考えなきゃな……」

 

さて、どうしたものか……。

相手は難攻不落のにこさん、簡単にいくとは思わない。

 

そんな中、みんなが頭をひねって必死に考えていると。

 

「あ、そうだ!」

 

穂乃果が何か閃いたようだ。

 

「穂乃果?」

 

 

 

 

 

「ふふっ……私、いい事考えちゃった!」

 

 

 

 

 

 

 

次回へ、続く……。

 

 

 




葵「新コーナー!!」

二人『トークV.S!!』

朱美「このコーナーではボク"目黒 朱美"と」

葵「"白崎 葵"が、色々トークしていくコーナーです……って、何を話せばいいんだよ……」

朱美「まぁ、物語の事でもいいんじゃないかい?もしくは、ボクら二人を詳しく紹介するとかさ」

葵「紹介ねぇ……好きな食べ物とかか?」

朱美「そうだね。じゃ、今回話すテーマは"葵と朱美について"だね」

葵「大雑把だな……」

朱美「別に大丈夫だろ?じゃ、葵の自己紹介を始めます」

葵「おい!勝手に始めんな!!……ったく……。えー、知っての通り、俺は"白崎 葵"。好きな食べ物は、オクラとかなめことか納豆とか粘っこい食べ物、嫌いなのはマヨネーズ。趣味っつーか特技はダンスかな」

朱美「葵って結構変わった物が好物なんだよね」

葵「ほっとけ。えーと……好きな色は"スカイブルー"、空色ってやつだ。なんか、清々しくて大好きな色だな」

朱美「スカイブルーねぇ……ならブルーでも良かったんじゃないかい?」

葵「それだと海未にかぶる可能性がもがっ」

朱美「メタ発言やめようね」

葵「ぷはっ!なにすんだよ!!」

朱美「それでは、時間がきたみたいだね」

葵「ちょっ、人の話をきk」

朱美「次回は二十話、お楽しみにね」

葵「たくっ……楽しみにしてろよなっ!風邪引くなよっ?」
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