じ、実はですね……友達ととあるFPSやっていまして、負けてしまいましてですね……悔しくてずっと練習してました。すみません。
こ、今回は葵の"キモチ"についてです。ちょっと本編とは内容が違いますが、大事な事なので本編にしました。
あとがきの"トークV.S"もお楽しみに!
それでは、ごゆっくり。
*前回の続きです。
「……で、穂乃果。良い考えって?」
花の咲くような笑顔で笑う穂乃果。良い考えとはいったいなんなのだろうか?……根拠はないけど、凄い考えだと想う。
「ふっふ〜、その名も『きっとあの子も仲間になりたいよね!作戦!』」
「よぉし、みんな今日はもう帰って作戦を各自練ってくることだな」
「ちょっ、聞いてよ〜!!」
聞いた俺が馬鹿だったよ。穂乃果はやっぱり、あほのかだ。なんだそのダサい作戦名。成功する欠片も感じないぞ、一ミリもな。
「最後まで聞いてよっ!」
……聞くだけ聞いてやるよ。なんかマナー違反な感じがするし、もしかしたら、本当に良い考えなのかもしれないし。
「あのね、あのにこ先輩を見ていたら、ちっちゃい時の海未ちゃんを思い出したの」
「ちっちゃい時の海未?」
なんで幼少時代の海未を思い出したのだろ。海未とにこさんとでは天と地ほどの違いがあるというのに。
「うん。なんかね、初めて遊んだ時の海未ちゃんを思い出したんだ」
穂乃果は目を軽く閉じると、懐かしそうに語り出した。
「あの時の海未ちゃん、すっごく人見知りの引っ込み思案でね。いつも木の影から穂乃果達を見てたんだよね」
「なっ、そんな事ありましたか?」
あー、なるほど……容易に想像できるな。今の海未だって極度の恥ずかしがり屋だしなぁ。せっかくの美人さんなのに……もったいないな……恥ずかしがり屋さえなくなればアイドルとしても、女性としてもランクは上がるのに……。
「あぁ〜!そうだったね!あの時の海未ちゃん、可愛かったなぁ〜♪」
ことりがまたあの恍惚そうな笑顔をしていた。……基本、ことりは可愛いものが大好き……いや、大好物(?)らしい。根拠は
「……で、肝心の作戦の内容は?」
真姫がいつものトーンで赤毛の巻き髪を弄りながら話す。
「海未先輩の昔噺しか聞いてないにゃー」
凛も真姫に便乗して、不満気な顏になる。
「ふっふー……それはね……」
えらく真剣な表情で言い寄る穂乃果。その真剣さに、みんなゴクリと唾を飲んだ。不思議と汗がでてきて、心拍数がだんだんと速くなってきた。
……さぁ、いつになく真剣な穂乃果はどんな作戦を思いついたんだ!?
「明日、発表しまぁ〜すっ!!」
ーーーその九十度にすっ飛んだ一言に、ここにいる全員が盛大にずっこけた。……芸人ばりにズコーッと、ね……。
場所は変わって、俺の家。
学校での出来事が終わって、やっとの事で帰ってきた。
「はぁ〜……やっぱ家が落ち着くな……」
まだ制服のまま、勢い良くソファに座る。それと同時に、埃が空中に舞い上がった。……掃除しなきゃな、今度の休日にでもここの大掃除でもやりますか。
「……着替えるか」
ソファから立った俺はタンスへ向かい、中から大きめのワイシャツを取り出す。いつもはMのワイシャツを着てるのだが、これはLのワイシャツで、手が完全に隠れ、丈もひざ上15cmくらいある。家でのパジャマの代わりにぶかぶかのワイシャツとトランクスをはいていつも寝ている。1番これが動きやすくて寝やすいのだ。
ぶかぶかワイシャツに着替え終わった俺は、お風呂を沸かしに行った。お風呂掃除はもう朝にしたのであとはお湯をはるだけである。
「ふんふーん♪」
お風呂場の中で鼻歌なんか歌っちゃったりしてみる。俺の声は狭いお風呂場の中で響いて、まるで部屋全体がマイクみたいに感じる。
ピロピロピロ♪ピロピロピロ♪
突然、リビングに置いてあった俺のスマホがなりだした。電話かな?誰からだろ?
俺は急いでリビングに戻ってスマホを手に取り、電話してきた相手の名前をみる。
「……朱美?」
電話の相手は朱美だった。俺はすぐにその電話にでた。こんな時間になんだろうか。まさか……もう一回"V.S"をやろうって話かな……でも、もう"V.S"を抜けて解散させてしまった俺に、再結成なんてする資格なんか……。
『もしもし?』
そんな考え事をしてると、電話の向こうから朱美の心配そうな声が聞こえた。
「も、もしもし……朱美か?」
『あぁ、ボクだよ。どうしたの?電話かけてから少し黙ってたけど?』
「いや、ちょっと考え事をしててな……」
『……そう』
電話越しで分からないが、朱美は少し悲しげに喋ったように思えた。……今日二度目の朱美の悲しげな声。さすがに二回も聞くと、心配になってくる。なんかあったのかな……ずっと昔からの親友として、同じユニットのメンバーとして……とにかく、すごく心配だ。
「なぁ、朱美?……なんか辛い事あったか?」
『え?』
「いやだって……朱美、そんな悲しそうな声なんだもん……"親友"としては嫌でも気になっちゃうよ」
『……』
「……朱美?」
何か地雷でも踏んでしまったのか、朱美は黙り込んでしまった。電話の向こうからはテレビと思われる音声がもれ、それほとの静寂感だというのがわかる。
「おい朱美?大丈夫か?」
『…ッ、なんでもないよ』
一瞬、朱美は言葉に詰まった感じに思えたが…………ま、朱美自身がなんでもないというのなら、大丈夫なんだろう。朱美は嘘をつかない、
『それよりさ、穂乃果さんの作戦ってどんな内容だと考えているんだい?』
不意にそんな事を聞いてきた。
うーん……内容、ねぇ……。
「知らん」
『だよね』
「……でも、な」
『?』
正直、穂乃果の考えなんて皆目検討もつかない。なんか馬鹿げた事を言いでもあり、なんか危なっかしい。
…………だけど。
「穂乃果の言葉には……こう、"なんとかなるさ"とか"きっと上手くいく"とか……そんな"自身"が溢れ出しているんだ。……俺はその"自身"が"実現"出来るような感じがして仕方ないんだよ」
そう。
現に、"スクールアイドルをやりたい!!"と言い出してから、最初は不調だったものの、誰かがスクールアイドルのサイト(これからは略して"
ほら、"結局上手くいった"事になっただろう?
実際は"上手くいった"ではなく"これからも向上する"だけどね。
それだけ、穂乃果には"チカラ"がある。
最初はそんなことわからなかった俺だけど、ファーストライブを観てから、その"チカラ"に惹かれていた。
……そして、いつしか俺は穂乃果のことを……。
『……それだけ、穂乃果さんを信用してるんだね』
「……まぁ、な」
信用、ね……確かに信用はしてるさ。だけど、朱美のような"嘘か否かわかった上での信用"じゃなくて、穂乃果は"嘘か否か分からなくても信じられる"かな?不思議と穂乃果はどんな事でもやり遂げそうで、しかも最後は必ず笑顔でやり遂げそうで……時には馬鹿したりして、真面目になったりして……"不思議"だな……。
『……ねぇ、葵』
「ん、なんだ?」
『君、穂乃果さんのこと、"好き"だろ?』
「ふぇぁ!!?」
と、突然何を言い出すんだよ!?
"好き"?俺が穂乃果を……?い、いやいや!確かに好きだけど、この気持ちはきっとそんなんじゃ……そんなん、じゃ……。
『……図星、か……』
この気持ちは……なんだろうか?暖かくて穏やかで、だけどどこか切なくて……穂乃果を想うとなんか胸のあたりがキュッ、としてしまう。
なんかその気持ちがくすぐったくなって、俺は近くにあったクッションをぎゅーっと抱いてしまった。
「……ず、図星なんかじゃ……」
『……はぁ、葵はもう少し"自分の気持ちに素直"になったらどうだい?』
自分の気持ちに素直に……。
なんだか、真姫の気持ちが少し分かった気がする。
言い出そうにも、言えなくて。
伝えたくても、言えなくて。
それで自分の本当の"キモチ"に蓋をして。
自分の"キモチ"を、言えなくて。
それで、四苦八苦して。
ーーーあぁ、これが真姫の感じていた"キモチ"だったんだな……。
「そう、か……俺は……」
不自然に赤くなる頬、加速する心拍数……それが何よりの証拠。
「……俺は、穂乃果が好きだ」
ーーー夜風にでも、あたってこようかな。
葵「やってきました!」
二人「「トークV.S!!」」
朱美「……」
葵「ちょっと、朱美?大丈夫?」
朱美「……大丈夫さ、少し考え事をしていてね」
葵「そうか……じゃ、今回もはじめていきますか」
朱美「前回は葵が発表……とゆうか、自己紹介したね」
葵「あぁ、だから今回は朱美に自己紹介をしてもらおうと思うんだ」
朱美「分かったよ。君だけやったんじゃ、不公平だもんね」
葵「お、すんなりだな。よし、じゃあ朱美の自己紹介、どうぞ!」
朱美「ボクは"目黒 朱美"。好きな食べ物は鶏肉のささみ、嫌いなのは牛肉全般だ」
葵「鶏肉好きなのに牛肉が嫌いなんてな」
朱美「どうも牛肉の脂身が嫌いでね……鶏肉はヘルシーだし、ダイエットにもいいんだよ」
葵「穂乃果が聞いたらどんな事になるやら……」
朱美「好きな色は"バーガンディー"。あるワインの色が元らしくて、"ごく暗い赤"と表記されているらしい」
葵「マイナーってか、マニアックだよな」
朱美「そうだね……あんまり普通は聞かないよね。ま、かくいうボクも、父さんに教えられてから好きになったんだけどね」
葵「ふーん……あ、そうだ。おじさんとおばさんは元気?」
朱美「ボクの父さんと母さんかい?元気だよ。今度いつ君が来るか、いつもそわそわしているよ」
葵「そ、そうですか……」
朱美「さ、ここらで時間みたいだね」
葵「そうみたいだな。じゃ、次の時まで」
朱美「トークV.S。また次回」
葵「体に気をつけて過ごせよー!」