ラブライブ! 〜IF STORY〜   作:たるさん

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すみませんでしたぁ!

またまた投稿が遅れました! 失踪したわけじゃないです本当です!!

……えー、今回はやっと路上ライブ編に入れますね。

それでは、ごゆっくり。

あとがきはお休みします。すみません。


四十五話 今回、作詞するのは海未ではなく……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………で、二人とも? 何か言い分はある?」

 

「「すみませんでした……」」

 

 

ーー拝啓 母さん。

 

目の前のロシア人クォーターの美人さんが怖いです。目が、その綺麗なアイスブルーの瞳が、氷柱みたいに鋭く、俺らを見下しています。彼女の金髪ポニテが、若干重力に逆らっているようにも見えます。

あぁ、母さんも俺ぐらいの年齢ならこんな目をしていたのでしょうか? ……失敬、忘れてください。

とりあえず、今の心境を、はっきり述べておきます。

 

ーー怖いです。

 

葵より

 

 

 

 

 

 

……って、現実逃避も程々に、俺とことりは穂乃果達に捕まってしまい、今に至るというわけだ。場所は俺ら二人のバイト先"らぶどっきゅん"、先にことりが捕まったらしく、ブツブツ呟いていたので耳をすませたら。

 

『ワシワシ嫌ぁ……ワシワシは嫌です……』

 

なんて半分意識が向こう側にいっちゃってたから、希先輩にでもオシオキされたんだろう。こっちにきた来たのが朱美と絵里さんと真姫で良かった……いや良くねぇよ!

朱美が俺の首に手をまわしてからというもの、朱美は俺の顔を見る度に恥ずかしそうにそっぽを向くし、真姫と絵里さんからはナイフみたいな鋭い眼光で睨まれるし……青ざめたわ! 一瞬、《世界(ザ・ワールド)》したような気がしたよ!

 

……んで、それは置いといて。

 

「……なんでバイトをしていたのを黙っていたの? 葵君はちゃんと許可状出していたみたいだからいいけど……ことり、貴方は……」

 

「……ごめんなさい」

 

ことりは絵里さんに細めに見据えられ、しゅんとしおれてしまった。そしてすぐに俺も睨まれたので、すぐさま姿勢を正す。

絵里さんみたいに、鋭い目で見据えているのもいれば、穂乃果や花陽みたいに神妙な顔で見つめているのもある。ただ、そんな中でもこれだけははっきり伝わってくる……"心配したよ"と。

 

「……わたしね、実は悩んでいたんだ……」

 

ーーそれから、ことりは自分の感じていた劣等感をみんなに話し始めた。同時に、バイトを始めた理由についても……。

ことりは、本当はμ'sメンバーに劣等感を覚えていて、それがバイトするきっかけになった事。バイトするにつれ、だんだん着ている制服(メイドドレス)が可愛くなってきた事についてまで……何一つ余す事なくみんな話したのだ。

みんなはことりの話を、真剣に聞いてくれていた。特に穂乃果は親身になって聞いてくれて、ことりが話し終わった直後に「何で言ってくれなかったの!」と声を荒げてことりの肩を揺らしていた。

 

「……ことりは悩んでいたのね……ごめんね」

 

絵里さんは心底申し訳なさそうな顔でことりに謝っている。てか、別に絵里さんが謝る事ないのに……でもことりが悪いわけでもないし……。

 

「……で? 葵君のバイトする理由は?」

 

さっきの心配する態度とは一変、絵里さんはキッと目を細めて俺を見据える。おぉう、少しゾクッてしちゃったよ、冷や汗的な意味でな。

 

「いやぁ、ことりと一緒に居た方が悩み解決に繋がると思い……」

 

「……で?」

 

……いや、あの? 真姫、"で"ってなによ、"で"って。新手のヨッ○ーか何かか。あいつらの鳴き声は"でってゆう"らしいからな。

んんっ、いやそんな関係ない事を全うに考えている暇はねぇんだよピンチなんだよ!

 

「あ、あのー……"で"って?」

 

「私達に謝罪の一言はないんですか?」

 

しゃ、謝罪て……。

真姫がより鋭い目で俺を睨みつけてきた。てか、ことりはいいの!? なして!? なして俺だけなの!?

 

「あー……悪かったよ。申請はしていたとはいえ、無断でバイト始めちゃって」

 

「そうです! ことりも葵も、どれだけ私達が心配したと思ってるんですか!」

 

海未の叱咤から始まり、穂乃果から真姫、凛に花陽に希さんに絵里さん……そしてにこさんに至るまで、全てのメンバーに、俺は心配をかけていたのだ。特に花陽と真姫に関してはまるで自分の事かのように言い寄ってくれた。その姿を見て、俺は改めて自分がした"過ち"の大きさをはかる事ができた。

 

「みんな……本当にごめん」

 

だから俺は、誠意をありったけ込めて謝った。

 

「ちょ、本気のトーンで謝らないでよ……怒るに怒れないじゃない」

 

にこさんがたじろぎ、なぜか座礼をしている俺の頭にぽふっ、と手をおいた。

 

「えっ……?」

 

ーーにこさんの小さな、本当に小さな手の平。小さな面積からじんわりと感じる"本当のぬくもり"。このぬくもりを感じたのは久しぶりだ…………。

確か、確か母さんの手もこんなぬくもりだったっけ……懐かしいし、安心する……。

 

 

 

「ーー母さん」

 

「へっ?」

 

 

 

……あ、やべ! しまった!

にこさんの手の暖かさが母さんに似ていたもんだからつい、にこさんを"母さん"って呼んでしまった。

 

「葵、あんた何をーー」

 

「わ、わーぁっ! な、なんでもないですわすれてくださぁぁいっ!!」

 

ワザとらしく大声でわめく俺。だって、恥ずかしいよ! なんで俺にこさんを母さんって呼んじゃったんだよ! ……まぁ確かに、あの手のぬくもりが母さんに似てて安心しちゃったのもあるけど……で、でもめっちゃ恥ずかしい! 先生を母さんに呼び間違えるのは良く聞くけどさ、背の低くて貧乳な……ではなく、控えめな先輩を母さんと呼び間違えるなんてぇ〜……たまらなく恥ずかしい。

 

「え、あんたもしかして母さんとあたしを呼び間違えたの?」

 

「ぷぷっ……あの葵君が、にこっちをお母さんと呼び間違えるなんて……ぷぷぷっ」

 

「ふふっ、葵君らしい可愛い一面が見れたわね♪」

 

三年生陣はあからさまに俺をおちょくっていた。とくに希さんに関しては「これは傑作やなぁ」とお腹を抱えて笑っているし、絵里さんはなんやら弟(妹ではない、断じて妹ではない)を見るような微笑ましいような感じでみてくるし……にこさんはあからさまにニヤニヤしてるし……。

 

「先輩……可愛い」

 

「微笑ましい一面を見たにゃ」

 

「葵さん……ぽっ」

 

なんだこいつら。

一年生は一年生でなんか意味ありげな笑みを向けてくるし……あと花陽、なんで赤くなってる。それに真姫! お前今はっきりと"可愛い"って言っただろ!?

 

「葵君、辛いときは穂乃果に言って良いんだからね?」

 

「ことり、葵君を抱きしめたくなっちゃったよ♪」

 

「まぁなんと言いますのでしょうか……辛いときは隠さないでくださいね」

 

二年生陣はわりと心配してくれているようだが……ことりよ、お前は別だ。なんか、色んな意味での危機感を感じる。あと、海未の思いやりが重い。穂乃果は素でやっているから、痛い。その気遣いが痛いです。

 

ーーあ、朱美まだほうけているので論外です。

 

 

……まぁ、俺はこんだけの人に心配をかけていたんだ。それなりの罰やらケジメやらは受けるつもりだ。そんぐらいの肝と度胸は座ってらぁ。

 

「……そうね、うん。そうしましょう!」

 

どんな罰がくるかと身構えていたら、唐突に絵里さんが手をうった。その顔はなにか名案が浮かんだような顔をしているが……なんだろ、俺の罰がきまったのかな?

 

 

 

「ーー次のライブなのだけれど……ここでしましょう!」

 

みんな『えっ!?』

 

 

 

ちょ、ちょっと待ってください絵里さん。ここ? えー、ここって、つまり……?

 

 

 

 

「ここ"秋葉原"で路上ライブをしましょう!」

 

みんな『えぇ!?』

 

 

 

 

え、いや!? ここってたしかUTX学院……"A-RIZE"のお膝元だよ!?

 

「でも、その曲を作詞するのは……今回は海未じゃないわ」

 

絵里さんは、真っ直ぐな瞳で座っている俺とことりを見つめる……って待て!? もしや、今回、作詞を担当するのは……!?

 

 

 

 

 

「今回の作詞担当は、あなた達二人よ!」

 

葵・ことり『えぇ〜!?』

 

 

 

 

 

ーー俺が思った罰よりも、想像以上に重い罰だった……。

 

 

 

 

 

 

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