皆さん、今日はなんの日かご存知でしょうか。
ポッキーの会社がポッキーの日とか言い出した日です。
何故か2人の人が一つのポッキーの両端を咥えて、折れないように食べるポッキーゲームが流行り、11月11日にそれが行われるのです。
いつもならくだらない…で終わらし、この事を記録なんかしません。
わたくし川嶋夜姫はこの日を利用します。
まず、語らねばならないのが何故、ポッキーゲームを利用するかですが、それはですね。
わたくし、一度も彼とキスをした事ないんです。
キスをねだった時彼はキスの意味を履き違えたのです。
「キス…?あぁキッスか。シール貼って物増やすとかいいよねアレ」
違うんです!キッスの話がしたいんじゃなくてキスをしたいんですよ!
どうやっても、どう聞いても彼ははぐらかす。
ならば、このポッキーの日というのが一般的に認知されているこの日でポッキーゲームを利用するのです。
…ポッキーの買い出しに行かないと。
今日という日、スーパーとかコンビニとか食品売り場…主にお菓子売り場には人がたくさんいて嫌です。
…いや、別に人目を気にする必要はないです…けどもなんか視線が嫌なんですよ分かれ。
購入し、帰り際に電話をする。
効率よく行動し、目的を達成しなければならない。
一番いいのは彼を束縛し動けなくしてからの方が確実ですけどもそれは卑怯な手。
合法的なポッキーゲームで唇を奪うのです。
繋がった。
「おはよ」
「今すぐ家に来てください今すぐにですよそれでは」
プツ…。
寝てたのでしょうか?
…チャンスです。
寝ていたという事はまだ能は完全に起きていない。
頭が回っていないのならポッキーゲーム自体は引き受けてくれる。
…ならキスもいけるんじゃないか?と思いましたが、慎重に行かなければならない。
それに、ポッキー買っちゃったし。
家に帰っては早速家のものは全員わたくしの自室から玄関までのルート上に来ないよう命令を出し、わたくしは玄関の前で彼が来るのを待つ。
彼が来たのは電話から十分近く経った頃だった。
彼を家に招き入れ、わたくしの自室へと行く。
彼は実に冷静にわたくしの後について来る。
が、これは第三者から見た彼である。
実際彼は緊張とかいろんな負の感情が身体中に巡っており、何も考えられず、ただ時の流れに則って行動しているに過ぎない。
わたくしの家計を呪います。
こんな豪邸に住まなければ彼が空気に潰されなかったろうに…。
部屋につき、彼を座布団の上に座らせます。
あ…正座してる…。
「知ってます?」
「知らない」
「まってまだ何も言ってません…。」
緊張のあまり即答したのでしょうか…?
わたくしは言おうとしていた事を一息ついて喋ります。
「昔の人って身長小さかったのって正座が原因らしいですよ」
「そうなんだ」
やっぱり眠っていますね。
「あの…その…わたくしが言いたいのはですね……足を崩してもいいんですよって事です…はい…」
汗、かいてます。
彼が汗を。
暑いのでしょうか?
「暑いです?」
「別に暑くはない…」
「汗の味を舐めれば嘘をついてるかどうかわかります」
「いや塩っぱい味しかしないでしょ。所でなんで呼んだんだい?」
ふざけてないで本題に入ったほうがよさそうですね。
「ポッキーゲーム…しません……?」
しまった…やらかしました…。
疑問形にしてしまった。
これでは、相手はやらないかもしれない。
しかし。
「いいよ」
やった!わたくし大勝利!
素早くポッキーの箱から包み紙を取り出しそれを破き、ポッキーを一つ口にくわえる。
「ん〜…」
はやくはやく。
心臓の鼓動が早くなる。
早くなりすぎて死んでも構いません。
彼とポッキーゲーム…ではなく、キスが出来るのなら。
まだかまだかと咥えたポッキーを揺らす。
その間に一瞬、彼は下唇付近に一度指を当てた。
ゴクリと喉を鳴らし、彼はポッキーをついに咥える。
焦ってはいけない。
焦って急いで食べてしまっては折れてしまう可能性がある。
慎重に…慎重に……。
鼻息が荒くなってしまっている。
それもそうでしょう。
心臓がバクバク言って、緊張もしています。
おそらくこれは一度っきりのチャンス…。
やれ!わたくし!
覚悟を決めたその瞬間!
ぽきッ
?!
折れた。
折れてしまった。
でもわたくし、まだ口を動かしてません…。
折れた箇所は…真ん中付近じゃない…?
折れたのは…チョコが付いていない場所!
彼が咥えていた場所ですわ!
ある程度ゲームを進めて途中で折ると予想して、ゲームをそっちのけで奪おうとも思ってましたが、これは予想外です…。
序盤から、スタートラインからそうするなんて…。
「よくよく考えたらチョコ苦手なんだよね…」
…そっちですか……キスされる心配より味の方ですか……。
わたくし、川嶋夜姫の物語はまだまだ続きます………。
続くと書いてるけど、この後何一つ書いてないです。