大怪獣バトル 〜運命に導かれし者たち〜   作:ウルトラジャンボ

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第2章 争乱の惑星編
第14話 惑星漂着


「んんっ…ここは…?」

謎の声の主によってワームホールに落とされたカズマは意識を取り戻すと辺りを見回す。

「ここは…地球じゃなさそうだ…いやそれよりもリコ達は!?」

カズマは服に付いた立ち上がって砂を払い、さらに注意深く周りを確認するとリコ達が倒れてるのが見えた。

「リコー!ツヨシー!モコー!」

カズマは倒れてるリコ達の元に駆け寄ると、リコ達を優しく起こす。

「…カズマ君…?」

「リコ!大丈夫か!?」

「うん…ツヨシ君達は大丈夫…?」

「おぉう…なんとかな…」

「いたた…大丈夫モコよ…」

リコ達が無事だったので安堵するカズマ。

「にしてもよ、ここは一体全体どこなんだ?」

「分かんねぇよ…地球じゃないことだけは確かだろうけど…」

「もしかしてあの時の歪みから飛ばされたってこと?」

「多分…そうだと思う…」

カズマはそう答えるとリコに手を差し出す。

「とにかくここにいたってどうしようもないからさ、この惑星のことを探ってみよう。立てる?」

「う…うん…」

リコはカズマの手を取ると立ち上がるが、その目には不安の色が浮かんでいた。

「リコ…大丈夫だよ。地球に帰る方法を一緒に探していこう。いざという時はゴモラもいる」

「…そうだね…」

その傍らでモコとツヨシが二人を見ていた。

「お二人さん…俺らのこと忘れてませんかねぇ?」

「あの二人ってああいう関係で間違いないモコよね?」

「あれで付き合ってないんだからびっくりだよなぁ…」

「「何のこと?」」

「いや!なんでも!」

ツヨシはそう答えながら立ち上がり、モコはカズマの肩に乗る。

「よっしゃ!行きますか!」

ツヨシが意気揚々に歩き出そうとしたその時、地響きが起こる。

[古代怪獣反応!古代怪獣反応接近中!]

「うおおっ!?」

「隠れるぞ!」

カズマ達は慌てて近くの岩場に隠れる。

そして地響きと共に地面が割れて一体の怪獣が姿を現す。

「ガァオオオオオオオッ!!!」

背中に甲殻を背負い鋭い牙に爪、角を持った“古代怪獣ゴメス”である。

「ゴメスだ…こんな所で見れるなんて…」

「いやいやこの星にも怪獣がいんのかよ!」

[地底怪獣反応!地底怪獣反応接近中!]

「カズマ君!なんかもう一体来るっぽいよ!」

「えっ!?」

「キシエエエエエエエエエッ!!!」

すると岩山を崩しながらもう一体の怪獣…頭の後ろに向かって伸びた大きな角とこれまた鋭い牙を持った“地底怪獣パゴス”が現れた。

「ガァオオオオオオオッ!!!」

「キシエエエエエエエエエッ!!!」

ゴメスとパゴスは互いの姿を捉えると大きく吠えて戦闘態勢に入る。

 

パゴスはゴメスに駆け出すとその足に噛みついて先制攻撃を仕掛けていく。

ゴメスは足に噛みついてきたパゴスの頭を殴りつけて引き剥がすと、角を掴んで投げ飛ばし背中を踏みつけて追撃していくがパゴスはゴメスを振り払う。

バランスを崩したゴメスは倒れてしまうが、立ち上がって態勢を立て直すとパゴスに岩を投げつける。

しかしパゴスは口から分子破壊光線を放ち投げつけられた岩を粉々に破壊する。

ゴメスはそれを見るとパゴスに駆け出していき、パゴスは分子破壊光線を放つがゴメスはジャンプして躱すと体重を乗せた押し潰し攻撃を繰り出す。

「キシエエエエエエエエエッ!!!」

悲痛な叫びを上げるパゴスをよそに、ゴメスはパゴスの頭を掴んで持ち上げると腹部に強烈な蹴りを浴びせさらに肩からの体当たりでパゴスを吹っ飛ばす。

「ガァオオオオオオオッ!!!」

勝ち誇るように雄叫びを上げるゴメスだが、吹っ飛ばされたパゴスは二足で立ち上がるとゴメスに頭突きを繰り出してきた。

それを受け止めるゴメスだったがパゴスはゴメスを背中で担ぎ上げて投げ飛ばしてしまう。

なんとか立ち上がったゴメスは向かってくるパゴスと組み合って押し合いを始めるが、力は互角で拮抗していたがゴメスはパゴスの角を再び掴んで投げ飛ばしパゴスの尻尾を掴み取る。

尻尾を引っ張られながらも抵抗するパゴスだったが、ゴメスは怪力を活かしパゴスの巨体を振り回して勢いよく投げ飛ばす。

投げ飛ばされたパゴスは岩山に叩きつけられてしまうが、すぐに起き上がると背中をリレー状に発光させ今まで以上の威力の分子破壊光線でゴメスを攻撃する。

分子破壊光線を喰らったゴメスは身体から火花を散らせながら倒れ込む。

その頃、カズマ達は岩場から様子を伺っていた。

「実力は互角ってところだな」

「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!?」

「カズマ君、早くここから離れようよ」

そしてカズマ達が岩場から離れようとしたその時、突然パゴスが振り向きカズマ達に気付いてしまったのである。

「あっ…カズマ…バレた…」

「キシエエエエエエエエエッ!!!」

パゴスは雄叫びを上げながらカズマ達に近づき始めた。

「わわっ!こっちに来たモコ!」

「ゴモラ、みんなを守るぞ!」

[バトルナイザー、モンスロード!]

カズマはバトルナイザーを掲げてゴモラを召喚する。

「キシャアァァァァァアアァッ!!!」

 

召喚されたゴモラは迫ってくるパゴスを蹴り上げて距離を空け二体を威嚇すると、起き上がったゴメス目掛けてドロップキックを喰らわせる。

続けてゴメスの胸にチョップやパンチを叩き込みさらに大角を活かした頭突き攻撃で追い討ちをかけるが、負けじとゴメスも肩からの突進を浴びせ、そして鋭い爪を使って引っ掻き攻撃でゴモラを攻撃していく。

しかしゴモラは繰り出されるゴメスの爪を受け止めるとそのまま腹部にパンチやキックを喰らわせ尻尾を振り回しゴメスを地面に叩きつける。

そのままゴメスへの攻撃を続けようとするゴモラだったが、背後からパゴスの突進攻撃を受け怯んでしまう。

パゴスは連続して突進攻撃を繰り出すもののゴモラはそれを受け止めるとゴメスに向かって投げ飛ばす。

だがゴメスは投げ飛ばされたパゴスを払いのけゴモラに向かうと組み合いだした。

「負けるな!ゴモラ!」

「頑張って!」

リコとツヨシの声援を受けたゴモラはゴメスを突き倒すとその両足を持って勢いよく地面に叩きつけるが、その隙を狙ったパゴスの分子破壊光線を受けてしまう。

さらに分子破壊光線を放ちゴモラを攻撃するパゴスだったが、放たれた分子破壊光線を躱され反撃の超振動波を受けてしまう。

しかしパゴスはその頑丈な背中で超振動波を防ぎ切ってしまう。

「なんて頑丈な奴だ…!ゴモラ、接近戦だ!」

ゴモラはパゴスに接近戦を挑もうとするがゴメスに尻尾を掴まれ動きを抑えられる。

動きを抑えられたところにパゴスが突進攻撃をゴモラの胸に繰り出し、ゴメスは背中に鋭い角を使った頭突きを喰らわせる。

そしてゴメスはゴモラを放り投げると、向かってきたパゴスの頭部を殴りその顎にアッパーを喰らわせ怯ませると尻尾の一撃を浴びせていく。

起き上がったゴモラはパゴスに気を取られているゴメスの脇腹に蹴りを入れ腕を掴む。

ゴメスの腕を掴んだままゴモラは何度も頭突きを浴びせ、トドメに顔に勢いよくパンチを叩き込みゴメスを吹っ飛ばすとパゴスの方へ振り向き駆け出していく。

駆け出したゴモラはその勢いを保ったまま一回転して尻尾をパゴスにぶつける。

渾身の一撃をもらいよろめくパゴスの頭にゴモラは膝蹴りを喰らわせるとそこから頭を蹴り上げ突進攻撃で吹っ飛ばす。

突進攻撃を受けたパゴスは反撃のため背中を発光させて最大威力の分子破壊光線を放つ。

対するゴモラも角から超振動波を放ち撃ち合い対決になるが、分子破壊光線を超振動波で掻き消されてしまったパゴスは直撃を受けてしまい地面に倒れ込んでしまう。

「キシエエエエエエエエエッ…!」

弱々しく吠えたパゴスは全身を石化させながらゆっくりと目を閉じていった。

パゴスを倒したゴモラは起き上がるゴメスを見据える。

よろめきながらも起き上がったゴメスは足元に転がっていた岩石を持ち上げるとそれをゴモラに投げつける。

しかしゴモラは投げつけられた岩石を尻尾を使って叩き落とすとゴメスの首にラリアットを決め地面に叩きつけるとそこからさらに腹部にエルボーを喰らわせていく。

そしてゴメスの尻尾を掴むと豪快に振り回して投げ飛ばす。

「トドメの超振動波だ!」

カズマの指示を受けゴモラはゴメスに向かっていき角をゴメスの腹部に突き刺すと、エネルギーをゴメスの体内に流し込む。

身体から火花を散らせつつ苦しむゴメスだったがやがて大人しくなる。

それと同時にゴモラがゴメスを宙にかち上げたその瞬間、ゴメスは跡形もなく爆発四散するのであった。

「やったモコ!」

「よくやった、ゴモラ…ゆっくりと休んでくれ」

勝利の雄叫びを上げたゴモラはカズマが掲げたバトルナイザーに戻っていく。

「ありがとうカズマ君」

「けどこの星にも怪獣がいるなんてな」

「せめてここがZAPの管轄惑星ならいいんだけど」

三人が頭を悩ませていると突然岩が崩れる音が聞こえてきた。

[怪獣接近!警戒せよ!]

「なんだ?」

岩が崩れた方向へ振り返るとそこには恐竜の骸骨のような姿をした怪獣“ボーンザウルス”の群れがいた。

「グアアアアアッ!!!」

空腹なのかボーンザウルスは口から涎を垂らしながらカズマ達に近寄っていく。

「お、俺たちなんか食っても美味しくないぞ…」

「ここは逃げた方がいいと思うんだけど…」

「リコの言う通りだ、ここは逃げよう。モコしっかり捕まっててくれよ」

三人はその場から全速力で逃げ出したのであった。

 

 

「フフッ…この力があれば、俺は宇宙の支配者になれるのか」

その頃、広い宇宙を駆ける一機の宇宙船があった。

宇宙船の主は“銀河星人ミステラー星人”であり、彼の手にはバトルナイザーが握られていた。

「待っていろよ…レイブラッドの力、我が物にしてやる…!」

ミステラー星人がほくそ笑んだその時、宇宙船内に警報が鳴り響いた。

「何事だ!?」

宇宙船に備えつけられているレーダーを見ると、自身の宇宙船が四機の宇宙船に取り囲まれているのであった。

「えぇい!邪魔をするな!邪魔をするなら俺の怪獣の餌食に…」

激昂したミステラー星人がバトルナイザーを掲げた瞬間、四機の宇宙船から光線が放たれ宇宙船ごとミステラー星人は宇宙の塵と化してしまった。

「こちら先遣隊、目標惑星に向かう途中バトルナイザー反応を検知、只今抹殺完了しました。これより目標惑星に向かいます」

「了解した。レイオニクスは全て抹殺しなければならない。我々の未来のために絶対にだ」

「はっ!」

宇宙船ごとミステラー星人を消し炭にした四機の宇宙船は、高速で宇宙を駆け始めていくのであった。




・古代怪獣ゴメス
爬虫類の特徴を持った原始哺乳類の一種とされる怪獣。凶暴かつ好戦的な性質でパゴスと縄張り争いを繰り広げていた。鋭い爪や角を活かした頭突き、怪力を武器にパゴスやゴモラと戦うが最後は超振動波を受け爆発四散した。
なおゴメスの化石は怪獣の化石の中でもとりわけ貴重なものであるらしい。

・地底怪獣パゴス
ウラン等の放射性物質を主食とする地底怪獣の一種。口から吐く分子破壊光線や超振動波をも防ぐ頑丈な背中を持ち、地底から姿を現すとゴメスと激しく戦い始めた。最後はゴモラの超振動波を受け全身が石化しながら絶命した。
ちなみにパゴス・ネロンガ・マグラー・ガボラの四体は共通の祖先を持つと言われている。

・化石怪獣ボーンザウルス
恐竜の骸骨のような姿をした怪獣で、その外見は何処となく“亡霊怪獣シーボーズ”を思わせる。性格は凶暴でカズマ達を獲物として襲い掛かろうとするが逃げられてしまう。

・銀河星人ミステラー星人(RB)
宇宙で最も好戦的だといわれるミステラー星のレイオニクス。レイブラッドの力を手にした暁にはアテリア星を滅ぼし全宇宙をミステラー星の傘下におこうと企んでいる。宇宙を航行中、謎の宇宙船に包囲され怪獣を召喚する暇もなく宇宙船ごと爆破されてしまった。
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