真剣で洛に恋しなさい!【完結】   作:Re:CODER

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最後は短いですが、19話とお付き合いしてくださりありがとうございました。
惚気描写はどうも苦手で、中途半端になって申し訳ございません。

続編とかは予定はございません。
エタりそうですので、自分にとってきりがいいと思ったので。


それでも俺は

 ヘルモーズの一件からか、この川神市から曹一族は完全に撤退をした。

 楊史から聞いたのだが、梁山泊と曹一族は同盟を組んだらしい。その後のことは、俺は聞かなかったが。

 そうぽけーっと考えていたら着信音が鳴り響く。

 

「なんだよ」

『俺は気付いちまったんだよ。川神で不良するよりも傭兵が合うってな。それでどうだ、俺の相棒として夜の相手を──』

「そうかい。頑張ってくれ」

 

 竜兵が何か変なことを言っていたので、すぐに電話を切った。

 俺とあいつはこういう関係でちょうどいい。

 これといってやることがないので、俺は河川敷へと釣りをしようとしたのだが、そこには先客がいた。

 

「そんなんじゃ洛の野郎に一発ぶち込めねぇぞ。根性見せろや」

「九紋龍の底力を見せてやるぜ!」

「掛け声だけはいっちょ前じゃねぇか。ほら、沈みやがれ!」

 

 釈迦堂のおっさんと史進だ。

 怪我が治って修行が終えた、椎名京とクリスティアーネ・フリードリヒに敗北したことからか、彼女はこの川神の地に残ることとなった。

 雪辱を果たすために、釈迦堂のおっさんとこういう風に組手をやっているようだ。

 梅屋で二人が並んで食べているのは、ある意味面白い組み合わせだと思う。

 ちなみに、妥当目次洛も掲げているらしい。釣りの邪魔もするし、勝手に盛り上がっているしで、いい迷惑だ。

 

 楊史は楊史で、納豆小町こと松永燕のパンツをパイルダーオンしなければ帰れないという、訳のわからない理由を並べているが、【模写】で技をコピーしたいというのが本命だろう。

 女性の武芸者に喧嘩を売りつつも、楽しく過ごしているようでなによりだ。

 たまに技を見せろとうるさいが、そもそも俺には技という技はない。あんな風に飛ぶ斬撃やらは持ってはいるが、基本的には内気功のみで戦うからだ。

 

「公孫勝は……っと」

 

 LAINEが届いたので、それを確認する。どうやら残る理由となった親友の九鬼紋白と遊ぶらしい。だからしばらく家に帰るな……ね。

 前々から思ったのだが、俺の所有物である家がどんどんと彼女の所有物のような扱いになっているように感じてくる。誠に遺憾である。

 

 そして俺は横に並んで歩いている人物を見る。

 

「どうしたんだ」

「なんでもねぇよ」

「それならいいのだが」

 

 梁山泊の星の一つであり、現彼女の武松も同じように川神に残るという選択をしてくれた。

 理由は惚気話ではあるが、俺がいるからということだ。

 

「それにしてもよかったのか?」

「何がだよ」

「盧俊義の資質があったのだろう」

 

 少し前に、梁山泊から盧俊義にならないかと打診があった。

 どうやら大和以外にも俺にも資質があると見られていたようで、普段からのあの観察をするような視線は、そのためだったらしい。

 大和のことしか考えていなかった俺だが、今思えば寝食を共にしていない公孫勝に懐かれてたし、どうやら史進もそういう意見を出していたらしい。

 武松の盧俊義になると口説いた俺は、当然その答えにノーと答えた。

 

「あの時に言っただろ。お前の盧俊義になるって。それとも俺に全員の盧俊義になれってか? あ、林冲は別か」

「そうとは言ってはいないじゃないか」

「真面目なお前のことだ。俺の立場や林冲のこととか、色々と考えてくれてるんだろうが」

 

 梁山泊という組織は、常に仕事が入ってくることはない。

 また、曹一族と同盟関係の今は大体は本拠点での鍛錬や、後継者の育成といったようなことをするだろう。

 任務が入らない限りは束縛されないことから、林冲は今でも大和にべったりだし、今後もずっとそれが続くだろう。

 出来る限り接触を避けている俺からしたら、都合がいい。

 今後も接触をするつもりもないからな。

 

「豹子頭のこともいいのだろうか。親友に隠し事なんて」

「親友でも秘密はあるもんだよ」

「しかしそれだと仲間外れになるではないか」

「首領から箝口令が敷かれてるんだろ」

 

 あれから俺がルオであることは箝口令が敷かれたようだ。

 

「林冲のことよりも、今後のことを話そうぜ」

「……そうだな。それでルオは卒業後にどうするつもりなんだ?」

 

 そう言って俺は強引に話を変える。だってそうだろ。箝口令が敷かれているからこの話は堂々巡りになるに決まっている。

 武松は納得はしていないようだが、俺と同じような結論に至ったようだ。

 

「んなもん決まってるだろ。惚れた女を守らない男なんていない」

 

 俺の言葉で横にいる武松から炎があふれ出した。

 しかし、関係なく続ける。

 

「フリーランスの傭兵としてずっとそばにいてやるよ」

「梁山泊に所属しないのか」

「そうなると、いざとなったら離れないといけないだろ。お前の盧俊義は遠距離恋愛は苦手なんだよ」

 

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