超人達のクトゥルフ神話   作:黒姫卿

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朝投稿した外伝の方でも言った事なのですが鬱病になったり色々あっての一年ぶりの投稿になります。
いそいそと執筆活動を再開させてもらうのでまた一から読者の皆さんに楽しんで貰えるよう頑張りますのでよろしくお願いします。


夜明け前の詮索

ギイギイとくの字折れ曲がった鉄の扉を背に暗がりの中ゆっくりとした足取りで蒼の眼光がこちらに近づき縁部知佳の前で止まりしゃがみこみ目線を合わせる。

 

先程倒れた男が持っていた懐中電灯の明かりが周囲をうっすらと照らし捕まっていた3人に手を差し伸べる

 

七夜朔「助けに来たよ」

 

縁部「あっありがとう」

呆けている縁部知佳の縛られていた縄を手に持ったナイフで切る。

 

不知火「おまえ!おそくないか!?もう少しで色々危なかったんだが!」

じたばたと暴れる不知火紫の縄もナイフで切る。

 

七夜朔「……ごめん、遅くなった」

しょんぼりとした顔をする七夜朔を見て思わず罪悪感が湧く。

 

不知火「おい、やめろよ!冗談だって!おい!そんな顔で見るなよ!知佳ちゃんも冗談だって!ちゃんと有り難いと思ってるよ!」

 

弁解の言葉を述べる不知火紫を横目に星見海月の縄を切る。

星見「……ふへ…君は強いね」

 

七夜朔「結構急いだんだけどギリギリだったね…ごめん」

 

不知火「ごめんって!ありがとう!よく気づいた!えらい!」

 

バツの悪そうな顔をしながら不知火紫は思いつく褒め言葉を七夜朔にかける。

 

七夜朔「別に怒ったりはしてないよ」

縄を切った後にナイフの刃をぱちんと音を立ててしまう。

 

縁部「あっ麗ちゃん!麗ちゃんもここにいるかもしれない!」

縁部和佳は意識の無い女性が沢山いる中から布津麗を探す。

 

不知火「外はどんな感じだったんだ?」

七夜朔「……そこで倒れてるような治安の悪そうな奴が結構いる…裏口にいたやつはどうにかしたけど中と正面入口の方は手をつけてない」

 

星見「ふへ…美術館なのに警備員とかは使ってないなんて不思議……」

 

それを聞いて不知火紫は顔を顰める。

不知火「てことはなんかよからぬ事企んでるってことかー?」

 

七夜朔「ここに沢山人がいる時点で何かは企んでるだろうね…」

近くにいた女性を見ると息はしているがどこか目は虚ろで人形の様な印象を受ける。

 

【目星】

七夜朔70%→65 成功

 

七夜朔「……?」

沢山の人が積み上がった床に何か描いてあることに気づいた

 

七夜朔「……ねぇ、なんか描いてある。」

不知火「あー?…魔法陣みたいなのが書いてあるななんだこれ」

星見「何か呼ぼうとしてるかも…なんて…ふへへ…作家ジョーク…」

 

不知火紫は鼻で笑うが確かに何かを呼ぼうとしている儀式の様にも見える光景に息を飲む。

 

縁部「居た!麗ちゃん!麗ちゃん!」

大量の人混みの中から布津麗を見つけ出し半ば引きづるようにこちらへと連れてくる。

 

不知火「……さすがにこの人数引き連れてくのは無理だよな」

星見「じゃあ…明日警察を連れてきた方が良い…?」

 

七夜朔「出る前に隠されたら面倒…何か尻尾をつかみたい」

引きづられてくる布津麗を縁部和佳に言って背負わせて地下の扉を開ける。

 

七夜朔「いかないの?」

不知火「……ぐぬぬ、確かに多少は調べた方が良いな…」

重い足取りで前を歩く七夜朔の後ろを不知火紫はついて行く。

 

地下を出た一行は次にどこに行くべきか思案する。

不知火「調べるって言っても1階は昼間見た通りだろ?」

 

七夜朔「それなら2階は?従業員以外立ち入り禁止の札があった気がする。」

不知火「……なるほどなー…危険な目にあった以上寧ろなんかあるといいんだけど」

 

警備員の目をかいくぐり2階へとたどり着く。

 

不知火「…2階は…会議室とか事務室とか…ほんとに従業員オンリーって感じな場所だこと」

 

縁部「…朔さん大丈夫ですか?いつでも麗ちゃんのこと背負うの変わるからね!」

七夜朔「…大丈夫だよ…何かあった時は頼むかも」

 

縁部「はい!任せてください!」

 

星見「……夜の美術館……不思議…ふへ」

 

七夜朔「正面から順番に会議室、資料室、事務室…おかしな部屋とかは特に無さそうだ」

 

不知火「なら事務室とかから見てくかー?なんか地下のことについて話してた痕跡なんかあるといいんだけど」

 

ーーーーーーーーーーーーー

事務室

パソコンや電話機等が置いてある。どこにでもあるような一般的な事務室に見える。

 

【目星】

七夜朔70%→21 成功

星見海月80%→59 成功

不知火紫62%→53 成功

 

事務机の上には裏に大きな数字が書かれた複雑な形のパネルが印刷されている。

 

星見海月「……この形…明日やるワークショップで使うやつかも…」

 

不知火紫「なるほどー?じゃああんまり関係ないか?パソコンはどうだ?誰かパソコンできるやついるかー?私はこの手の類は苦手なんだ」

 

星見海月「……ふへへ…アナログ人間なもので…」

 

七夜朔「……残念ながら」

 

縁部「私もこういうのはちょっと苦手で」

 

不知火紫「ポンコツ共が!…人のこと言えないけど……変にいじってバレた時が面倒か……?」

 

七夜朔「……あまり時間をかけると裏口で伸びてる奴らに他のやつが気づくかも」

 

不知火「………そういうことは早く言ってくれよ……」

星見「ふへ……じゃあ早く出ないとだね」

 

ーーーーーーーーーーーーー

資料室

沢山の本や資料が置かれた棚がある。

どうやら過去の企画展や作品、設備などについて閲覧できそうだ。

【図書館】

七夜朔50%→89 失敗

不知火紫62%→15 成功

 

七夜朔「……何かあった?」

不知火「今やってる展覧会の情報だな……なんか女性向けのイベントらしいけど私にはよく分からん。」

 

星見「ふへ…あれは普通の絵じゃないから……」

縁部「……ですね、あれは不思議な絵でした……」

 

七夜朔「他にないなら会議室に行こうか」

ーーーーーーーーーーーーー

会議室

ホワイトボードと机と椅子のある簡素な部屋だ。

【目星】

七夜朔70%→21 成功

星見海月80%→6 成功

不知火紫62%→96 ファンブル

 

ホワイトボードの裏側に何か描かれていることに気づく。

七夜朔「なんか絵みたいなのが描いてある。」

星見「ふへ…ほんとだ…なんだろう」

 

不知火「おー?どれd」

ホワイトボードを見ようと近づいて椅子に足を引っ掛けてテーブルに頭をぶつける。

 

不知火「いってぇ!」 HP11→10

おでこを擦りながら頭を上げる。

 

ホワイトボードには五芒星のやうなものとその真下に人型の様なものが書きなぐられている。

 

【アイデア】

七夜朔80%→100 ファンブル

星見海月90%→65 成功

不知火紫70%→78 失敗

 

不知火「あー?なんだこれ」

そう言う不知火紫を尻目に星見海月はキラキラとした目で閃を得たように言葉を上げる。

 

星見「……これは、そうだ下にいた子たちはきっと餌なんです……あれは儀式できっと何かを呼ぶつもりなんです」

 

不知火「……おいおいそんなオカルト話なのかよ…一応写真でも撮っておくか…」

 

七夜朔「………っ」

片手で頭を抑える。SAN値70→69

 

縁部「朔さん?大丈夫ですか?」

 

七夜朔「大丈夫……」

目の前にいる存在を見てどくんと心臓が跳ねる。隙だらけだ。

 

不知火「……おーい?ほんとに大丈夫か?」

 

七夜朔「問題な…」

振り向きざまに首を切る…簡単だ…

頭を振る。

 

星見「七夜様?」

七夜朔「………」

いつのまにか近づいた星見海月の腕を掴んでいたようだ。

 

七夜朔「……はぁ…大丈夫…」

深く息をつく。どうやら発作は落ち着いたようだ。

 

不知火「とにかく明日何かやるみたいなことはわかったしまた明日この美術館に来て見るしかないか」

 

七夜朔「……わかった…ここから脱出しよう」

背中にいる布津麗を背負い直す。

 

ーーーーーーーーーーーーー

裏口

不知火「……おいおい、大分ボコボコじゃねぇか地下のやつといい殺してないよな?」

呆れた様子で七夜朔の方を見る。

 

七夜朔「……問題ない…みんな息はあるから。」

縁部「……ひょえー朔さん強いんですね……」

星見「……殺しはダメだよ?」

 

七夜朔「……わかってる…ひとまず僕が住まわせてもらってる所に避難しよう」

 

不知火「おっ拠点があったのかー?今更宿泊先には行けないだろうしそれは助かるなー」

 

そうして七夜朔の後をついて行くと人里離れた所に大きな家がある。

七夜朔『サイト、ベレッタ、ただいま』

 

何やら揉め事をしていたらしく家の中は少し荒れている。

ベレッタ『良かった…帰ってきたとこ悪いんだけどこいつ止めてくれない?』

サイト「朔〜!!」

 

2人はドアの前で固まってる七夜の方を見る。

サイト「……やっぱりフラグ立ててきたーー!うわぁぁぁ!!ベレッタのバカー!」

 

不知火「ほんとにここ?」

苦笑いを浮かべながらここだよと言う七夜朔の後ろをついて家の中へと一行は入っていくのであった。

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