超人達のクトゥルフ神話   作:黒姫卿

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白薔薇と運命

五十嵐〔……相棒…〕涙ダバー

仮面の隙間からボタボタと推定涙と思しき液体が滴る。

 

黒姫零「…僕達初対面だよね?」

不知火「うわっなんだこいつ!」

 

数分後……

 

少し経つと落ち着いたのかゆっくりとレイノルドはキーボードを打ち始める。

五十嵐〔……すまない、取り乱した〕

不知火「ほんとにな!どういう取り乱し方だよ?おい黒姫、お前もあの幼女といいなんだ変な奴から好かれるフェロモンでも出てんのか?」

 

困った顔をしながら七夜朔は笑う。

七夜朔「僕の呼び名はそれなんだね、それにサイトは変な奴じゃ…ない…よ…レイノルドも変な人ではないと思う…よ?」

向日葵「だいぶ言い淀んだね?」

 

不知火紫は嘲笑を浮かべながら軽口を叩いた。

不知火「心当たりあるんだろ」

ミケル「面白イ奴ガ周リニ多イ様だナ」

 

お前も変わり者ではあるだろボビーオロゴンみたいな喋り方しやがってと不知火紫は悪態をつく。

七夜朔「紫は…悪い人ではないんだよ、ちょっと最近イレギュラーな事があり過ぎて気が立ってるだけで」

 

五十嵐〔そうなんだな…何、相棒が良い奴と言ってるんだ間違いないだろ!〕

七夜朔「相棒…なんだね?」

五十嵐〔あぁ、俺達は相棒だろ!気軽にレイノルドじゃなくてレイって呼んでくれよな!〕

肩に手を置きサムズアップをする。

 

不知火「おら、さっさとこんな壁も床も真っ赤な気味悪いとこさっさと行くぞ!」

そう言ってズカズカと近くの部屋へと手をかける。

 

ミケル「フム、確カニ立チ止マッテイテハ何モ始マラナイ」

五十嵐〔そうだな、相棒僕達も行こうか〕

 

七夜朔「…わかった、向日葵も行こう」

向日葵「もちろん、一緒に行こう」

 

ーーーーーーーーーーーーー

ドアを開けると、食堂のような場所に入った。

カーテンやテーブルは綺麗になっている。

まるで人が住んでいるような感じに思えてしまった。

 

なぜならテーブルには純白のテーブルクロスが掛けてあり、その上には火が付いている蝋燭の台。

そしてクロッシュが人数分置いてあった。

 

七夜朔「…書き置きがある。…… ようこそおいでなさいました。みなさんには私の作り上げたショーを堪能して貰いたくてシェフから腕を振るった料理をお楽しみくださいませ…僕らの分がなぜある?」

 

ミケルはテーブルの上のクロッシュを開けてみる。

そこにはサラダやビーフシチューの様なものが入っている。

 

ミケル「ホウ!中々美味ソウジャナイカ」

五十嵐〔食べないでくれよ 毒なんて入っていたら目も当てられない〕

お堅いな、と軽口を叩くミケルを横目に七夜朔と不知火紫はここの家主が自分達の存在を認知していることを知り、背筋に緊張が走る。

 

七夜朔「……食べる?」

不知火「冗談よせよ、こんな得体の知れない物口にしないわ」

向日葵「美味しそうだけどね」

 

不知火「とりあえず家主はここにいないんだろ、別のとこ行こう」

ミケル「了解ダ、ワタシモ食事ハ目的ガ終ワッテカラの方が好マシイ」

 

ーーーーーーーーーーーーー

部屋を出た一行が次に入ったのはLunaと書かれた客室の様な部屋だった。

中は白い家具でまとめられており窓やベッド、タンスも全て白を基調としており蛍光灯から照らされる青白い光は月の光の様だ。

 

カーテンに包まれたベッドを見ると大きな膨らみがある。

不知火紫が布団に手をかける横で五十嵐レイノルドは拳銃を抜く。

 

捲った布団には少女の身体があった。

人形のようにやけにリアルな質感を出していた。

人形のリアルさに今にも動き出してしまいそうなほど少し可笑しな部分があるが綺麗な人形があった。

少し不気味なモノを見てしまった。

 

【SAN値チェック】0/1d2

七夜朔 67→33 成功

不知火紫 59→68 失敗 1d2→2

五十嵐レイノルド 50→34 成功

ミケル・ゴエディア 49→18 成功

 

不知火紫 59→57

 

布団を捲った不知火紫はそのままびっくりして後ろにいた七夜朔にぶつかる。

不知火「うわっ…気味悪……」

 

七夜朔「…縫い跡がある。」

ミケル「縫イ跡?本当ダナ」

五十嵐〔首や顔にあるのを見るにあちこち縫い合わせて作ったのか?〕

 

まじまじと観察する男衆を見ながら不知火紫はうげぇ、よくそんな見れるなと隅で言っている。

向日葵「ずいぶんとリアルだね」

 

不知火「あんな奴らほっといて私達はテーブルの上でも見てような」

そう言ってテーブルの上にある小物入れを見る。

小さい女の子が好みそうな可愛らしい物だ。

 

そこにはネックレスと花の形をした髪飾りがある。

雫型をしたネックレスはどうやら開くことができそうだ。

不知火「…ロケットペンダント的なやつか……随分古い写真だな」

 

開くとそこには白黒の写真が写っている。

向日葵「白黒写真ってやつ?」

不知火「そうみたいだ、花はこれ……なんの花だ?見たことあるような……無いような…わからん」

 

何かあった?と七夜朔が話し掛ける。

不知火「…特には?見ての通りネックレスとか花飾りとかそういう小物だ」

七夜朔「そっか、ここは何かあるかな」

 

七夜朔はクローゼットに手をかけた。

 

【聞き耳】

七夜朔 70%→73 失敗

不知火紫 62%→13 成功

五十嵐レイノルド 80%→68 成功

ミケル・ゴエディア 50%→19 成功

 

かけた手をレイノルドが制止する。

七夜朔「…?」

不知火「気の所為かもだが今呼吸音的なのが聞こえた様な?」

 

ミケル「マァ君達と同ジ様二逃ゲ込んダ人間かモナ」

七夜朔「その可能性があるなら…僕は開けるよ」

 

クローゼットを開けたそこには一人の少女が眠っていた。

手には小さなナイフが握られている。

 

【アイデア】

七夜朔80%→41 成功

 

おそらく何かに怯えていてそのまま気絶したのだろうか……

七夜朔「君、大丈夫?」

 

七夜朔が声をかけると目の前の少女はスゥ…と目を開ける。

ハッとした表情になった少女は覚悟を決めた様に手に持ったナイフを七夜朔へ突き出す。

 

1d4-1d4→(4-3)1ダメージ

ポタリと血が白いカーペットの床に落ちる。

 

レイノルドは反射で銃を抜くがそれを片手で静止する。

突き出されたナイフを手で握った七夜朔が少女へ優しく微笑みかける。

七夜朔「ごめんね、びっくりした?……僕達は君に何かするつもりは無いよ、ゆっくり…力を抜いてくれるかな」

 

【精神分析】

七夜朔54%→34 成功

 

安心したのか力が抜け少女はナイフから手を離す。

七夜朔はそれを床に置いてから少女の顔を見る。

七夜朔「ありがとう、僕は……今は朔って呼んで。君の名前は?」

 

「わ…わたしは…朱鈴っていうの…」

まだ怯えが抜けない様子の朱鈴を七夜朔は頭を撫でる。

七夜朔「朱鈴…か……何があったの?」

 

朱鈴「わたしのことを……追いかけ回してる男から逃げて、気がついたらここに……」

七夜朔「そっか…怖かったね…僕たちがいるから、もう大丈夫だよ」

不知火「お前知佳ちゃんといいなんか手馴れてるな」

 

七夜朔は少し考えた後、紳士的な行動を取りなさいってサイトに言われてるからと言った。

五十嵐〔さすが相棒だな、お前はいつも人々から不安を取り除いていたもんな〕

うんうんと頷くレイノルドを不知火紫は再度若干引き気味に見る。

 

朱鈴が突然後ろを指指す。

そこには先程まで横になっていた少女が身体を揺らしながら口からは何かの液体を垂らしながらゆっくりとこちらに迫ってきた。

 

不知火「おいおいゾンビってこいつのことかー!?」

不知火紫の言葉を合図にレイノルドは銃を向け、七夜朔は床に落ちたナイフを拾い向き直る。

 

ミケル「ゾンビ?少々非科学的デ興味が惹カレルナ」

向日葵「えぇ…興味惹かれるのかい?」

科学で証明できないもの故に気になるのだよ、と草薙向日葵に語るミケルを横目に戦闘が始まった。




諸事情により彼が持っているナイフを没収しました、それにより前話の内容を少し変えました
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