超人達のクトゥルフ神話   作:黒姫卿

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おはよう


引き戻されし黒は灰を踏む

2度にわたる枯木の折れるような音は人の命を脅かすには十分過ぎる程で焦燥感で思わず意味も無く手を伸ばし空を切る。

 

五十嵐「相棒!」

その声は届いたのか、駆け寄ったレイノルドがムーンビーストへと銃口を向けようとすると獣は大きく飛び退く。

 

不知火「なんで急に退いた?」

疑問の言葉を投げ捨てると同時に先程までのしかかられていた少年の身体から蒼い炎が放出される。

 

ミケル「wow! ナンテ美シイ…」

朱鈴「……朔…」

感嘆の声をもらすミケルとは対照的に朱鈴は不安をうかべた声色で様子を眺める。

 

???「はぁ……長い夜が明けたみたい」

蒼い炎を切り裂いてゆらりと少年は立ち上がる。

 

その手には深紅の刀身に黒い刃の鍔は鬼灯の形を模し、持ち手は血の様に赤く頭の部分には蒼い鬼灯のキーホルダーを付けた刀が握られている。

 

不知火紫は立ち上がった少年に駆け寄る。

不知火「黒姫ぃ!お前その刀どこで……いやそんなことより無事だったんだな!」

「うん、何とかね…心配してくれてありがとう」

 

不知火紫は普段と様子の違うことに違和感を感じた。

不知火「お前、黒姫か?」

「……うん…僕は……僕の名前は…」

 

一呼吸置いて手に持った刀を見つめ優しく微笑む。

黒姫零「僕の名前は…黒姫零。」

 

向日葵「その選択に後悔はしてない?」

いつの間にか近くにいた草薙向日葵に黒姫零はまっすぐ前を見据える。

 

黒姫零「後悔?……雲一つないね」

向日葵「……そっか、それなら良かった」

 

五十嵐〔問題無いのか?〕

むりをするなといった感じで黒姫零の顔を見る。

 

黒姫零「…大丈夫だよ せんきゅ…ベストフレンド!」

五十嵐〔相棒……!!〕

 

~3R~

行動順変更

ミケル・ゴエディア→不知火紫→五十嵐レイノルド→黒姫零→ムーンビースト

 

ミケル・ゴエディアのターン

ミケル(確かに1度折れたと思ったのだがな…しかしあの刀、興味深い……)

行動ディレイ

 

不知火紫のターン

不知火「にしてもお前大丈夫か?肋骨バキバキ言ってたぞ」

 

【応急手当】30%→28成功1d3→1

 

不知火「テーピング道具も無いからくっそ痛いだろうけど固定しとくから頑張れよ!」

不知火紫は上着を使って黒姫零の胸部を強めに縛る。

 

黒姫零「痛っだ……ありがとう紫さん」

HP3→4

 

不知火「さん付けきもちわる!お前は紫で良いよ…」

黒姫零「そう?なら紫って呼ぶね」

 

不知火「……こいつこれはこれで扱いにくいな!」

 

五十嵐レイノルドのターン

五十嵐〔相棒、俺の勇姿を見てな!〕

 

【拳銃】80%→45.86.66 2回成功

4d6(ダメージ減少)→4ダメージ

 

ムーンビーストは飛び跳ねて躱そうとするが2発の弾丸が身体を貫きグラリと体制を崩す

黒姫零

【??】78%→32 成功 1+1d4→3

 

黒姫零「ふむ…狙いはそうやってつけるのか……」

 

黒姫零のターン

【日本刀×武道武器術】75.65%→43.19 成功

ゆっくりと間合いを詰めムーンビーストが手に持った棍棒をこちらに振り下ろそうとする。

 

しかしそれが振り下ろされるより早く深紅の刀身が紅の軌跡を残し棍棒ごとムーンビーストの身体を両断する。

 

2d10+2d4→(8.4+1.2)15ダメージ

 

黒姫零は手に持った刀を見つめる。

黒姫零「ありがとう鬼灯…」

 

~戦闘終了~

 

五十嵐〔相棒…やったね〕

黒姫零「ありがとう五十嵐くん。君がいなかったらまた僕はまた身近な人を守れなくなるところだった……」

良いってことよと機械音が響く中で不知火紫がやれやれといった様子で口を挟む。

 

不知火「五十嵐さん?さっきはスルーしたけどお前普通に喋れるのかよ」

五十嵐「……喋れるよ?」

不知火「…ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!どいつもこいつも癖が強い!」

 

ミケル「黒姫ィ一度ハオレタハズ……ックク、面白ィ!狂気ヲ正気デ抑エルノデハナク…マルデ正気ノママ狂ッテ居ルヨウナモノダナイイゾ…!オ前ニ興味ガデタ!」

 

向日葵「……君はやはり人を惹きつける才能があるんだね」

感慨深い表情で何かを言う向日葵を不思議そうな顔でみつめる。

黒姫零「…?僕たちってどこかであったことがあったっけ?」

 

向日葵「いや、私は初めて会うよ」

それって……と言葉を続けようとした時

 

【聞き耳】-40

黒姫零 30%→4 クリティカル

不知火紫 22%→68% 成功

五十嵐レイノルド 40%→33% 成功

ミケル・ゴエディア 10%→40% 失敗

 

どこからか

《エクスクロピオス・クァチル・ウタウス》

と意味不明な何かが聞こえた気がした。

 

朱鈴「キャ!なにこれ!」

その声に反応して振り向くと朱鈴の背後に灰色の光と共に醜い何かが立っていた。

 

大きさは小学生ほどだが手足の指は3本しかなく全身がしわがれており、身体に空いた楕円形の穴から干からびた様な内蔵をぶら下がっている異形の姿を

 

SAN値チェック《1d6/1d20》

黒姫零 57→29 1d6→1

不知火紫 55→76 1d20→11

五十嵐レイノルド 45→60 1d20→12

ミケル・ゴエディア 48→28 1d6→3

 

短期間で5以上の減少によるアイデア

不知火紫70%→86 失敗

五十嵐レイノルド75%→18 成功

 

発狂内容1d10→4 多弁症

1d10→6ターン

 

五十嵐〔さて、うつか〕

不知火「っググ…はぁ……はぁ…なめんなよぉ」

 

五十嵐〔そうあれはある夏のことだったあの時の任務では僕と相棒は……〕

不知火「うつってそっちかよ!」

五十嵐〔その時相棒は言ったんだ諦めるなんてらしくないって〕

 

不知火「別のベクトルで怖いんだけどこいつ!」

ミケル「ナンダアイツハ?」

 

発狂を免れたものさえ圧倒的恐怖の前に身体が硬直する。

絶対的上位種が前に居るという威圧感を感じた。

 

それが朱鈴へと手を伸ばす。

黒姫零「……っ朱鈴!」

 

手の先から光のようなものが輝き始める。

恐怖を忘れ、走る。無我夢中に刀を手に向けて振り下ろす。

 

振り下ろした刃はその異形の手に当たる前に蒼い焔を散らして消えていく。

 

柄を握っていた手には緋色の本が握られている。

 

黒姫零(何をされた?破壊された?いやそれよりも)

光に包まれた朱鈴を掴み後ろに飛び退いた。

 

眩い光が消える。

 

黒姫零は息を切らしながら朱鈴の方を見る。

黒姫零「はぁ…はぁ……大丈夫?朱……り…ん?」

 

朱鈴は自分よりも小さい幼い女の子だったはずだ。

少なくとも先程までは……

 

肩を抱いて飛び退いた少女を見るとそこには自分と変わらない程に背が伸び、髪が伸び…身体つきも明らかに女性的になっている。

 

呆気に取られるがハッとして前を見るとそこに異形の姿は無く、部屋も普通の物置の様な部屋になっており建物の1部は寂れ、蜘蛛の巣が張っていた。

 

朱鈴「……えと…縮んだ?」

黒姫零「……大きくなった…」

 

お互いに顔を見合わせる。

黒姫零「……朱鈴…だよね?」

朱鈴「そうだよ朔…あっえと…零?」

 

少女の様に無邪気な口調でしかし、どう見ても少女とはかけ離れた妖艶な美しい容姿の朱鈴は困ったように笑った。




SAN値まとめ
黒姫零56
不知火紫44
五十嵐レイノルド33
ミケル・ゴエディア45

朱鈴が大きくなったと同時にさらっと消費される邪神のクァチル・ウタウスさんに涙を禁じ得ない
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