超人達のクトゥルフ神話   作:黒姫卿

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吸血鬼と魔法使い

サイトとベレッタはあれから外で数十分程何やら揉めていたらしいがなんだかんだ最終的にはサイトも家へとあげてくれた様だ。

 

ベレッタ「お願いだから研究器具とか壊さないでね?」

 

サイト「もーわかってるってー」

 

念押しするベレッタにそれはもう聞き飽きたといった様子でサイトはため息をつく。

 

ベレッタ「とりあえずお風呂行ってきて?そこの廊下まっすぐ行った右側の扉だから…あっご飯作ろうとして爆発したってことはご飯もまだだろうし簡単なもの用意しとくから」

 

七夜朔「わかった…ありがとう」

 

サイト「じゃあよろしくねー!」

 

ベレッタは浴室に向かう七夜朔の後ろを着いていこうとするサイトの肩を掴む

 

ベレッタ「サイトー?」

 

サイト「いいじゃんか!いつも入ってるし!」

 

ベレッタ「そうなの!?朔くんちょっと大丈夫?そこの吸血鬼になにかされてない?」

 

七夜朔「悪質な嘘はよしてくれ…」

 

一悶着あったが無事に浴室へと辿り着く。

 

しばらくして脱衣所の方から声がする。

 

ベレッタ「あの〜着替えとか無いだろうしこの前サイズ間違えて届いたやつで良ければ着て?」

 

その裏でサイトが覗き?私も混ざるなんてことを言っており戻ったベレッタに怒られているようだ

 

七夜朔「…」

脱衣場には無地の黒い和服がありおそらくこれを着ろという意味だろう

実際燃え広がるあの館から必要最低限の荷物は持ってきてたから着替えはあったが…善意は無下にしない方が良いだろう。

 

リビングに戻るとトーストと焦げた目玉焼きとベーコンがあり少し気まずそうな顔をして目を逸らすベレッタがいる。

 

ベレッタ「あー…普段研究ばっかしてて全然料理とかしなくて少し焦がしちゃったんだけど…」

 

七夜朔は手を合わせお辞儀をして食べ始める。

七夜朔「…」ムグムグ

 

ベレッタ「なんならぜんぜん残しても…ちょっと!?」

 

七夜朔「十分美味しいよ、ありがとう」

口角を少し持ち上げ硬い笑顔を向ける。

 

ベレッタ「笑顔がぎこちなさすぎるわよ」

 

サイト「そう言って満更でもなさそうな顔しちゃって〜このこの」

 

ベレッタ「は?してないし?てかやめて?殺すよ?」

少し頬がにやけていたベレッタをサイトが肘で突くとベレッタは否定しながらさりげなく殺意を向ける。

 

サイト「はっ…はは じょ、冗談じゃーん☆」

少し焦った顔をしながらその場を後にするサイト

 

ベレッタ「そうだ着いてきて」

 

誘われるがままに後ろを着いていくと一室の前に案内される。

 

ベレッタ「無駄にちょっと広いから幾つか客人用の部屋が空いてるからここを使って」

 

今布団持ってくるからと言って小走りでベレッタはその場を離れる。

 

七夜朔「……」

 

七夜朔は扉を開けようとすると先に扉が開かれ中にいたサイトに腕を捕まれ部屋の中へと連れ込まれる。

 

サイト「ここに案内されると思った!」

 

ーーーーーーーーーーーーー

ベレッタは物置から取り出した布団を抱え込み案内した部屋へと向かう

 

ベレッタ「よいしょ…それにしてもサイトのやつほんとに急すぎるっての」

 

ベレッタ「それにあの朔って子…多分普通じゃないし……まぁお行儀良かったし気遣いできるし顔は可愛いけど」

 

ベレッタ「そういえばあの眼どこがで見たような」

部屋の前に布団を置き扉を開けようとしたところで部屋の中でゴソゴソと物音と共に話し声がする。

 

ベレッタ「サイトの声?あいつが何かやってるのかな?」

ふと気になり思わず扉に耳をつけて聞き耳を立てる。

[聞き耳]25%→13 成功

 

上手く聞き取れ、部屋での会話が耳に届く。

 

サイト「もう、だめだって…」

 

七夜朔「…先に誘ったのはサイトの方」

 

サイト「ベレッタが戻ってきちゃうよ?」

 

七夜朔「…それまでに1回くらいは」

 

サイト「絶対1回じゃ止まらないじゃん」

 

七夜朔「ここまでやって我慢?冗談きついな」

 

サイト「そういいながら出さないでよ……もう〜1回だけだよ」

 

次の瞬間扉を蹴破る様に開けたベレッタが息を切らして叫ぶ。

 

ベレッタ「そ そそそそそんなことしていい訳ないでしょ!」

そんなベレッタの目の前に広がる光景は

 

ナイフを持った七夜朔とベッドの上にさも押し倒されましたみたいな感じを出して見られちゃった☆みたいな顔をしたサイトの姿だった。

 

ベレッタ「……それはそれでおかしいでしょ!」

 

ーーーーーーーーーーーーー

次の日、目にクマを浮かべたベレッタはリビングにやってくる。

 

ベレッタ「昨日は1年分くらい叫んだ気がする…」

椅子に勢いよく座り深く息を吐く。

 

そんなことをしていると目の前にコーンスープとパンケーキを置かれる。

 

ベレッタ「…んぇ?」

 

七夜朔「…」

何も言わずナイフとフォークを置き前の椅子に座る。

 

ベレッタ「ええっと…作ってくれたの?」

 

七夜朔「…迷惑かけてるから…これくらいはする」

 

ベレッタ「いい子…あいつにはもったいない…」

 

手を伸ばしたコーンスープを1口すする。

コーンの甘みとスープの暖かさが疲れた体にすうっと染みる。

 

ベレッタ「甘い…美味しい…」

 

七夜朔「…少し外に出てもいい?」

 

ベレッタ「…?別にいいわよ? 行ってらっしゃい」

 

七夜朔「…うん……行ってきます」

 

ベレッタ「あっちょっと待って」

そう言って走っていったベレッタはどこからか小太刀を持ってきて朔へと放り投げる。

 

ベレッタ「護身用、サイトとつるんでるから変なのに目付けられてそうで心配だからそれも持ってっていいよ」

 

七夜朔「ありがとう…じゃあ改めて…行ってきます」

 

そう言って朔は家を出ていった。

 

ベレッタ「…ふぅおかげさまでゆったりとした朝食が取れてるし穏やかで平和な時間が過ごせてる…」

 

どたどたと走る音がしたかと思うとリビングにサイトが飛び出す。

 

ベレッタ「…平和な時間は終了〜」

 

サイト「…朔がいない〜!」

慌てるサイトを横目にスープを飲みながら告げる。

 

ベレッタ「あの子なら今外に遊びに行ってるわよ」

 

サイト「ぐぅ…あの子を1人にしたら…どこでフラグ立ててくるか分からない!」

 

ベレッタ「…そういう心配!?」

 

サイト「こうしちゃいられない今すぐにでも追って…!」

 

そう言い玄関を開けると太陽が元気に活動している。

 

サイト「…忌々しい火の塊め!」

 

ベレッタ「大人しく待ってなさいよ…」

 

ーーーーーーーーーーーーー

レンガ作りの家やアンティークショップ等が立ち並ぶ街並みを歩く

 

七夜朔「…」

 

人混みの中をするするとすり抜けるように歩みを進める。

 

七夜朔「…?」

何やら人集りがある場所を発見する。

どうやら美術館が何やらイベントをやっているようだ

 

七夜朔「…何か退屈を潰せるだろうか…」

 

そう言って人集りの中へ歩みを進めた。

 

どうやら絵画や彫刻等の収蔵品をより多くの人に見てもらうよう期間限定の無料展覧会の様なものをしているらしい。

 

七夜朔「らっきー…ってやつか」

 

がやがやと人の多い美術館を見て回る内に1つの絵画の前で歩みを止める。

 

七夜朔「…ゴッホ」

 

なんだったか…確か凄く名前が長いやつだったか?

なんて絵とは関係のないことを考えながら目の前にある向日葵の絵を無感情で眺めるのであった。

 

七夜朔「……」

どれくらい見ただろうか人は段々と少なくなり周りには殆ど人は居なかった

 

「…あっあの…」

少しおどおどした印象の女性が話しかけてくる。

 

七夜朔「…?」

 

「…ふへっ…えっとゴッホ…お好きなんですか?」

 

七夜朔「………」

特に何か反応をしたわけでは無かったが女性は横に立ち

「…ゴッホはですね…」

 

とゴッホについてというよりは絵の解釈やゴッホの視点や景色における観点なんかを語っているようだ。

 

「…って私は思うんですけど…」

 

七夜朔「…楽しそうに話すね」

 

「ふひ…やっぱり日本人でしたよね…!…やっとこっちを見てくれた…」

 

そう言って目の前の女性はへへへと目の前の向日葵の絵のようなどこか歪で明るい笑顔をこちらに向けて来るのであった

 

 

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