超人達のクトゥルフ神話   作:黒姫卿

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唐突に投稿するので初投稿です(暴論)

日本語と英語で「」の種類をわけてみました


事の萌しを蒼の月虹は静かに見据える

3種3様ならぬ4種4様のそれぞれの感想を抱いていると受付の女性が声をかけてくる。

 

『よろしければこちらの音声ガイドをお使いになられますか?』

 

不知火『音声ガイドぉ?なんだそりゃあ?絵画に一々そういうのがあるものか?』

 

『あ〜…普通は無いのですがこの絵は特別なものなので、音声案内もお聞きになればよりこの絵について知れると思いますよ』

 

言い淀んだ言い方に少し疑問を覚えるも、普段美術館などには行かないこともあり、不知火紫やそれを横で聞く七夜朔には別段怪しいようには思えなかった。

 

七夜朔「…借りるか?」

 

不知火「あぁ、私たちは見るだけだと全く理解できないしなー必要ないかもだけどあの2人の分も持っていくか」

 

不知火『すまないが私たちとあそこのツレの分も音声ガイドの機械を貸してくれないか?』

『えぇ、もちろんです。こちらをどうぞ』

 

そう言って4台の機械を手渡す。

 

『使用後はあちらの箱に戻していただき、衛生上の観点から他のお客様への貸出等は御遠慮ください』

 

不知火『わかった、聞いたら戻す』

 

不知火「ほれっお前の分だよ」

 

受付から音声案内の機械を借り、七夜朔へと投げ渡す。

 

七夜朔「…落としたら怒られる…ぞ?」

 

不知火「お前そんなどんくさくないだろー?」

 

心無しかムッとした表情をする七夜朔に軽口を言い、未だに絵の前でぶつくさと何やら話している2人の元へと向かう。

 

不知火「おーいお二人さんよこの機械がこの絵について解説してくれるんだってよ」

 

緑部「………」

 

星見「………」

 

てっきり何か2人でこのよく分からない絵に感想でも言い合っていたのかと思いきや存外お互い無言で絵を見つめていた。

 

不知火「うぉーーい!」

 

緑部「はい!どうしました!」

星見「…うへへ…美術館では静かに…ね?」

 

不知火「2人揃ってぼーっとしてるからだろ!」

 

七夜朔「……」カチッ

 

不知火「こっちはこっちで無言で聞き始めてるしなぁ!まぁとりあえず!ほれっ音声ガイド!」

 

少々取り乱しつつ2人に音声ガイドの機械を渡すと自分もイヤホンをつけ音声案内を開始した。

 

緑部「音声ガイドなんて珍しいですね」

 

星見「へへへ…確かに…初めてかも」

 

そのせいでこの呟きを聞くとは叶わなかった訳だが。

 

不知火「……」

 

ザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ

 

耳につけたイヤホンからは砂嵐のような音が流れる。

接触不良かと思いつけたまま待つものの、聞けども聞けどもその音だけが耳に流れる。

 

[聞き耳]

不知火紫 [62%]→57 成功

七夜朔 [70%]→17 成功

 

故障か…と息をつき、音声ガイドを止めようと手を動かすと甲高い悲鳴の様な声が砂嵐の隙間を抜けて聞こえたような気がした。

 

[SAN値チェック]

不知火紫 [70]→90 失敗 1d2→2減少 SAN値68

七夜朔[70]→9 成功 減少無し

 

不知火「びっくりしたなぁ!なんだよまったく!」

少し驚いた後悪態をつきながらイヤホンを抜く。

 

何も無かったように先に聞き終えたのだろう七夜朔は不知火紫の様子に気づいたのか大丈夫?なんて声をかける。

 

不知火「…心配される程じゃねーしー」

 

その少し後に聞き終えたのだろう2人のうち緑部知佳が少し顔色を悪くしており見るからに体調が良くなさそうだ。

 

緑部「すいません、じっと絵を見ていたら少し気分が悪くなっちゃって…私ちょっとトイレに行ってきますね」

 

星見「…それなら…わたしついていきますよ…」

 

どうやら介抱を買って出てくれたようでトイレに向かう緑部知佳に星見海月は付き添う形でその場を離れる。

 

不知火「…あっ待て待て、行っちまった……」

 

2人に声をかけようとするもそそくさと向かって行く2人の背中は少し遠くに行ってしまった。

 

七夜朔「………どうする?」

 

七夜朔の言葉を聞いて1つ溜息をついた後に

 

不知火「他の所でも捜査しよう…うん、そうしよう」

 

少しげんなりとした様子の彼女の後ろをついて行く。

 

七夜朔『…ワークショップ…モザイクアート…』

 

不知火「あー?子供用のイベントだな んでモザイクアートってのは何個も違う絵を置いて遠目から見た時に何かの模様だったりになるやつのことを言うぞ」

 

七夜朔「…明日やるみたいだよ」

 

不知火「まぁ私たちには関係ないな、気になるなら外の展示場にイベントの会場があるみたいだし行ってみるか?」

 

 

七夜朔と不知火紫の2人は屋外展示場という所へ向かう。

どうやら外には石像だったり金属製のモニュメントといった類いのものが並べられているようだ。

 

[目星]

不知火紫[62%]→28 成功

七夜朔[70%]→78 失敗

 

意味不明な造形をした銅像を七夜朔が眺めている中、不知火紫は地面の所々にテープが貼ってあることに気がつく。

 

[アイデア]

不知火紫[70%]→49 成功

 

どうやらテープを見ていくと不規則ではなく、大きく円を描く様に貼られていることに気がつく。

 

不知火(モザイクアートって言ってたしな、子供たちにどこに貼ってもらうのか予め決めているのだろうか?)

 

ある程度屋外展示場を2人で歩いているとトイレに行った2人から連絡が一向に無いことに気がつく。

 

不知火「……なんだかんだで1時間くらいは経つと思うんだが…ちょっと遅くないか!?」

 

七夜朔「…トイレの近くで待ってるんじゃ…」

 

不知火「……ありうるなぁー…行ってみよう」

 

再び館内に戻り、トイレ近くに行くものの近くにそれらしい人は見当たらない。

 

不知火「……もしかしてまだ中かぁ?…はぁ、ちょっと見てくるからお前はここで待ってろよー」

 

痺れを切らしたのか、1つため息をついてトイレの中にヅカヅカと入っていく。

 

七夜朔「…」

…そして彼にはその様子を黙って見ているしか無かった。

 

………どれくらいの時間が経っただろうか、

最初こそ人の多かった美術館も次第に人の数は疎らになっていき、賑やかな雰囲気はなりを潜める。

 

[聞き耳]

七夜朔[70%]→7 スペシャル

 

待っているとトイレから大きめな清掃カートを押して出てくる従業員2人が現れる。

 

『あっ、そうそう聞いたか?警報機が壊れてるらしくてさ、今日は夜も警備員の奴らは仕事あるみたいだぞ』

『うわ〜まじか、かわいそうにな』

 

七夜朔『……お話中申し訳ないんだが良いか?』

そんな会話をする2人の足を止め、七夜朔は中に他に誰か居なかったか聞くことにした。

 

『いや?誰もいなかったよ、誰かさがしてたか?』

『もうすぐ閉館時間だし帰ったんじゃないか?』

 

どうやら中には既にいないようだ…はて、いつの間にかすれ違いにでもなったか。

 

七夜朔『……そう、入れ違いになったみたいだ すまない』

 

『いえいえ、お気になさらないでください。』

 

『それではお客様、そろそろ閉館なので忘れ物のないようお気をつけておかえりください』

 

そして従業員の2人がカートを押して横をすれ違う時、小さくカチッ…と何かが落ちた音がした。

 

七夜朔「…?」

 

反射的に音のした方に目を向ける。

そこにはどこかで見た覚えのある十字架のネックレスが落ちていた。

 

七夜朔「…これは…」

 

拾い上げてみればますます見覚えのあるネックレスのように感じた。

しかし、周囲を見渡しても他に人影は無く、目の前の従業員の手引きもあってか美術館の外へと追いやられてしまう。

 

七夜朔「…」

 

その後、美術館の近くの建物の上…屋根の上からネックレスを持って考えた末に七夜朔は1つの考えに至る。

 

七夜朔「……確か警報機は壊れてる…だったよな」

 

日の沈みゆくロンドンの町にそびえ立つ美術館を蒼の双眸が静かに、そしてゆっくりと照準を向けた。

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