転生して氷の王女と田舎でスローライフをおくりたい   作:桐ヶ谷 雅輝

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お待たせしました、パーティわかんね…


氷の王女とパーティ会場

 馬車を止めて待機所に運んでくれている間に衛兵に城内を案内されてたどり着いたのは、以前お邪魔したリーングランデ家の広間より更に広い会場だった。1セットに光源の魔道具が100個くらい付いてそうな煌びやかなシャンデリアが大広間をいくつも設置されておりホールをこれでもかと照らしている。

 ダンス用に真ん中にはスペースがあり、食事が乗った長テーブルが部屋の端にズラーと設置されてるようだ。王族の席がある上座の近くには王都で有名な楽団がBGMを奏でている。

 

 広すぎて感覚が狂うが、見渡すとまだそんなに集まっていないようだ。王族のスペースにはまだ誰もいないし、男爵であるうちが今来たところなので当然なのだが。

 それでもドラゴンスレイヤーの名は伊達ではなく、まだ王都二回目の俺はノルド父さんたちと一緒に男爵子爵の挨拶攻撃を受けていたが、見覚えのある顔が混ざっていた。

 

「相変わらず人気者ですね、ノルド」

「その声はユリーナ子爵ではないですか!王都にいるのは珍しいですね、お久しぶりです」

「ウラジー公爵の所に妻と顔を出しに来ていたのですよ、身重になる前に会っておきたいと妻が言いまして」

 

特徴的な糸目の男性だと思ったらなんとロリーナ子爵も招かれていたようだ、話の感じだとどこかにリナリアさんもいるのだろうか?

 

「アルも久しぶりだね、冬のパーティ以来だから1年も経ってないけど身体が大きくなったかな?」

「自分ではあまり分かりませんが、お久しぶりです。リナリアさんもどこかにいらっしゃるのですか?」

「リナリアならあっちで王都で親交のある令嬢と談笑中だよ、私はたまたま近くに知り合いを見かけたから声をかけにね」

「すみませんあなた、挨拶回りの途中だったのに…てアルフリートくん!お久しぶりですね!」

「お久しぶりですね」

「リナリア様は昨年の収穫祭でお会いした以来でしたね、ご懐妊されたとお聞きしましたが体調はいかがですか?」

「ノルド様もエルナ様もお久しぶりです。まだ、初期の段階なのでそこまで見た目に変化もなくユステルと二人で仲良くやらせて頂いてます」

 

そう言うとリナリアさんは腕をロリーナ伯爵に絡ませて新婚夫婦のような仲睦まじい雰囲気を醸し出している。顔がいい同士だとなんとも絵になる仕草だ。

 

「今年の収穫祭も盛り上がったみたいですね、やはり私も行くべきでしたかね?」

「いや、どちらにしろ部屋が足りなかったのでこちらからお断りしていました。アルのおかげでうちの知名度も上がったしそろそろ村に宿泊施設も作らなきゃですね」

「それはいいですね!噂に聞きましたよ、なんでも雪山を木の板に乗って滑り降りてるとか?私も興味があるのですよ」

 

ん?もうスキーの話が王都まで来てるのか、トリーが広めたのかな?これが日本ならスキー発祥の地として整備してスキー場でも作るんだが、王都から馬車で1週間(モンスター付き)の村には難易度が高すぎるんだよなぁ。

 

「耳が早いですね?これもアルが考えたのですがなかなか楽しくて」

「こう見えて身体を動かすのは好きなんですよ、冬は家にこもりがちですからね」

「そういうことでしたらまた今度遊びに来てください。歓迎しますよ」

「それはもう是非近いうちに」

 

 それから世間話もほどほどに挨拶回りに戻っていく。ドール子爵など知己の貴族にも挨拶したが、突然開催の案内があったはずなのに来場してる貴族の数が凄いな、やはり王族の開催だと無視する訳にもいかないからなのか?

 

「あ!アルこんなところにいた〜!」

「ちょっとラーちゃん!はしゃがないの!」

「あれ、もうラーちゃん達の来る時間だったんだね」

「そだよ〜!」

「あなたはパーティで見る度に何かしら食べてる気がするわね」

「王宮料理なんて田舎貴族にはなかなか食べられませんので」

「ならもっとパーティに参加すればいいじゃない」

「それとこれとは別ですアレイシア様」

 

ノルド父さんの許可が出て挨拶回りから解放されて王宮料理に舌鼓を打っていたら後ろから可愛い声に呼びかけられた。どうやら伯爵などの時間は終わって既に公爵達の来る時間になっていたらしい。

 

「そういえばアレイシア様、実は今回第三王女様から名指しで招待を頂いたのですが何か知りませんか?」

「レイラ様から?パーティ嫌いのあの方から貰えるなんてそれはまた珍しいわね、また何か面白いことでもしたの?」

「王族に呼ばれるようなことなんて心当たりがないんですけどね…王様に玩具関係で呼ばれましたが自分宛ではなく玩具王宛になってましたし」

「その話も聞きたいけれど私も知らないわね、レイラ様にお会いする機会も少ないし」

「ですよねー…」

 

王都の情勢に詳しいであろうアレイシアでも分からないとなるとほんとになんで呼ばれたんだろう…それっぽい人に空に浮いてたのを見られたくらいで一応公式の繋がりは無いから呼ぶ理由としては弱いんだけどな…

色々考えていたら何やら入口の方が騒がしいけど…警備の兵士が何やら構え始めたぞ?

 

「国王皇后両陛下!並びにクーデリア第二王女殿下!レイラ第三王女殿下!ご入〜場〜!」

 

どうやらもう王族の入場時間だったようだ、ノルド父さんたちを探して挨拶の準備をしないと。

 

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