素早さ極振りにした怖がり少年はネクロマンサーになるようです。 作:名無しという名の者
遅れたけど今日の分投稿できた…!
でも内容があんまり進まなかった…。
まあこんなもんなのかな?
「おっおおおお前らよろしくぅ!!」
『分かっております、我が君よ』
俺は現在マップの最北端にあるダンジョン、それをクリアすると新たなマップ―俗に言う『第二層』に行けると聞いてそれの攻略中である。
隠しダンジョンの影響で一生ダンジョンに行きたくない俺だったが、クリアしないと強くなれないということで仕方なく!本当に仕方なくダンジョンへと潜っている。
しかし、やはりモンスターを見たくない俺はムーン達を使ってザコ敵を倒している。
ちなみに、モンスターが俺の近くに接近してきても【気配察知】によって視認せずに存在を確認できるので【不撓不屈の支配者】で拘束してムーンたちに処理させている。
『扉です、我が君よ』
「ひゃっ!!…って、もう扉?」
いつものように高速(AGI300ほど)でダンジョンを進んでいると、前を行っていたムーンが報告してくれた。
なんと、ダンジョン潜入から30分ほどで扉、ボス部屋に着いたようだ。
前の蜘蛛のダンジョンなんか途方もない時間がかかったというのに…ムーン達が強すぎるだけか?
まあいい。早くダンジョンを出れるだけでいいからな!
「よし、行くか」
大扉を開けた先には、真ん中から日光の差し込んでいる自然感溢れる部屋が広がっていた。真ん中には大きな大樹があり、池や川、大きなコケの入った石などもあった。
バタン!!
「ひぇっ!!」
メキメキ…
扉が閉まった音がしたかと思うと、大樹がメキメキと音を立てて変形し、巨大な鹿になってゆく。
樹木が変形して出来た角には青々とした木の葉が茂り、赤く煌めく林檎が実っている。
樹木で出来た体を一度震わせると大地を踏みしめ俺…俺たちを睨みつける。
「…これ俺も戦った方がいい?」
『戦いになられた方が我が君のためにもなるかと』
「くっそぉ!!」
鹿の足元には緑色の魔法陣が。
見たくないけど、戦闘開始だ!!
「無理ぃぃ!!【不撓不屈の支配者】!」
意気込んだのはいいものの、やはり怖い。とりあえず木だと思い込みながら目を瞑って糸でグルグル巻きにする。
あとは頼んだ、ムーン。
ムーンにそう伝えたが、一向にムーンは動かない。後ろで俺の戦いを見ているだけである。他の魔術師や兵士たちも同様だ。
【気配察知】のLvが上がったからだろうか、目を瞑っていてもかなり正確な情報が確認できるようになっている…って、そんなことはどうでもいい!
「ムーン達、なんで動かないんだよぉ!!」
『ここで私達に頼っていたら我が君が成長いたしません。ですのでここは我が子を谷に突き落とす気持ちで見守らせていただきます!』
「裏切りやがったなテメェーー!!!」
と、会話している間に魔法。一撃でも食らったらお陀仏だ。
「【不撓不屈の支配者】!【
打ち込まれた魔法をとりあえず糸で防いだり
するとそういうプログラムになっているのかは分からないが、一瞬の隙が生まれる。
あとは近づいて【
『我が君よ、ボスモンスターには【
「…!?それ早く言ってよぉ!!」
なんと、ここまで来てムーンが驚くべき事実を伝えてきたのだ。完全に相手の射程圏内である。
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!【隠密】ぅ!」
なんとか姿を消すことで立て直す事に成功する俺。
というかまてよ?俺が使える攻撃スキルは【不撓不屈の支配者】、【
そしてそのうちダメージを与えられるのは【三連炎弾】のみ。しかし、【
そして【
「…これ詰んだくね?」
最悪の事実にとにかく必死に逃げ回る俺。そして【不撓不屈の支配者】でボスの鹿をとにかくグルグル巻きにして身動きを取れなくする。
この一連の騒動はムーンが、俺が攻撃できる手段を持っていないという事実に気がついてボスの鹿を処理してくれるまで続いたのだった。
「…本当に恨むぞお前」
『申し訳ございません…まさか攻撃手段が【
「だっ、だがまぁお前は俺の弱点を見つけてくれた。攻撃手段が少ないことをな」
『我が君…!』
「あぁっ、こっち見るな!!…とにかく、お疲れ様、ムーン」
『失礼します、我が君よ』
俺は第二層へと来ていた。さっきも言ったように、ムーンがあの後助け出してくれたおかげでここに来れたのだ。
ちなみにムーンはあのボスの鹿を僅か大剣一振りで倒していた。隠しダンジョンの時もそうだが、バケモノ過ぎないかあれ…。
第二層の町には家が沢山あり、なんだかあのよく分からない現代アートみたいな景観だった。
回ってみてみると、こんなにも家があるにもかかわらず空き家が多い。何か意味があるんだろうか…?
疑問に思っていると、メッセージの通知音が頭の中に響く。
なんだ、と思いメニューからメッセージを見てみると、サリーからだった。
「『町に今すぐ来て!』か…」
俺は来たばっかりの第二層から第一層へと戻って行ったのだった。
「おー!格好良くなったね!」
「前とは全然違う…!」
「でしょー!靴は手に入らなかったから黒いブーツを買ったし…これで統一感は完璧!」
メイプルは早速サリーのスキルを見ようとする。それを遮って俺がある確認をする。
「その前に、スキルって俺に見せてもいいのか?一応赤の他人だぞ?」
「何言ってんのゼロくん!私達はもうパーティだよ!」
「やば!?そういえば私達まだパーティ組んでなかった!」
「え?いやいや俺モンスター見れないし足でまといにしか…」
「大丈夫大丈夫!大切なのは勝つことじゃなくて楽しくやることだから!」
「そうそう。たまにはメイプルもいい事言うじゃん〜」
「いっ、いつもいいこと言ってるよ!」
「本当にいいのか…?」
「うん、よろしくねゼロくん!」
「ここまで仲良くなったら組まなきゃだよ」
「おう!それならこれからもよろしく!!」
「それなら話を戻して…」
それからサリーは自分の手に入れたスキルについて話していた。【蜃気楼】と【大海】、そしてお馴染み【
「【
「「えっ!?なんで!?」」
「そりゃあメイプルやゼロなら使えるかもしれないけど…私は極振りじゃないから相手によって急にAGIが上がったり、上がらなかったりするから感覚が狂っちゃうんだよね」
サリー曰く、自分の意思に関係なく急にステータスが上昇すると、回避の感覚がズレるため自分のプレイスタイルからすると困るとか。
「あーそっか…」
「それなら仕方ないな…」
「これは【廃棄】かな…」
「「何それ?」」
「え?」
「え?」
「…え?」
サリーは俺とメイプルを交互に見た。
--数分後--
どうやらこのゲームにはスキルを【廃棄】する機能があるらしい。しかし、廃棄したスキルを再取得するには専用の施設に50万ゴールドを払う必要があるらしく、本当にいらない時だけなのだとか。
サリーは俺達が知らないのにとても驚いていた。逆によく知ってるよ、そんなこと。
「よし、これくらいかな!あと、そうだ!メイプルの装備はどうなったの?」
「んーお金が無いから取り敢えずは大盾だけ作ってもらった。短刀と鎧は後回しかな」
「そっかぁ…イベントも近いし…もう少しスキルも集めたいなぁ」
「え?イベント??」
「「え?」」
「え?」
メイプルとサリーは俺の顔をじっと見ていた。
…なにこのデジャヴ。
--数分後--
話を聞くと、どうやら近日中に第二回イベントをやるらしい。ついこの間やったばかりだと思ったが…気がつけば第一回イベントから約二週間が経過していたらしい。
…そういえば勇輝はどうなったんだろう。あいつと一緒にプレイ出来たらいいのに…。
いや、きっと『生き物嫌いなくせにモンスターを狩るゲームにハマった』ってバカにされるからやっぱりいいや。
「それでどうする?第二層にでも向かう?…多分あそこもユニークシリーズがあると思うけど…
あ、ユニークシリーズってのは装備のめちゃくちゃレアなやつのことね」
「うーん…私は別にいいかなぁ…今の装備気に入ったし」
「俺ももう持ってるしこれで…って、俺もう第二層に向かうダンジョンクリアしたんだった」
「うっそ!?もうクリアしちゃったの!?」
「よく一人でダンジョン行けたね…大丈夫だった?」
「いや、ムーンが居たからなんとかなった」
「あー…あの幽霊たちのことね…」
「?」
ムーンの話になると唐突にサリーの覇気が無くなった。なにかあるのかと聞こうとしたが、そしたらサリー、メイプルにはぐらかされたので素直に諦めた。
「それじゃ…第二層行きますか!!…俺もうクリアしてるし行きたくないけど」
俺はいつも通り【常闇】を使用して横にムーンを出しながら言った。
そしてサリーが俺の背中に、メイプルがムーンの背中に乗って第二層へと続くダンジョンへと向かったのだった…。
誤字脱字報告ありがとうございます…!
修正いたしました!