素早さ極振りにした怖がり少年はネクロマンサーになるようです。 作:名無しという名の者
ごめんなさい…
今日の分が間に合わなそうなので短めの運営の話を挟みます…
次回からは第二回イベントなのでよろしくお願いします!
これは時を遡っての現実世界。
ゲームを運営する者達が不具合が出ないようにそれぞれイベントを管理している部屋でのこと。
「ああぁ!『影の剣士』がやられた!!」
「『影の剣士』?アイツは出現条件も難しいし、第一倒せるような設定じゃないだろ?」
「ああ、全てのステータスが600を超えているし、凶悪なスキル、武器、さらに配下までも設定して、かなり高性能なAIを搭載させた。ありえない!」
「誰だ!?誰なんだ!?」
「待ってくれ…今映像を映す…」
男が機械をいじると、モニターに映像が流れる。
「このプレイヤーは…ゼロ?」
「誰だそいつ」
「最近奇声を発しながら走り回っているプレイヤーがいると通報を受けて、調べたプレイヤーだ。
どうやら彼はモンスターやホラーが大の苦手らしい。
って、そうだ!こいつはAGIに極振りしていて、実数値が『影の剣士』よりも高い!!」
「は?ステータス600越えってそんな訳あるか?
もしそうだとしても、あの『影の剣士』の攻撃は避けられるはずがないだろ。
そうとうな
「奴は意図して避けているんじゃない!本能的に攻撃に触れたくないとスレスレで避けているんだ!」
「し、しかし、避けられたとしても極振りのせいでまともに攻撃する手段がないはずだ!どうやって突破を…」
映像には【
「そうか【
「し、しかしボスモンスターには効果がないはず!『影の剣士』をどうやって…」
映像には暗闇が発生してMPを奪われ、ぐるぐる巻きにされて、ゆっくりと【三連炎弾】にて倒される『影の剣士』の姿が。
「なんだあの糸…?【支配者】に似ているが、攻撃で簡単に壊れるはずだ、ありえない!」
「あぁ、ああぁ…私の理不尽の権化の『影の剣士』が…」
「やばい!ここで【
みんな、今ならまだ取り返しがつく!他にノリで作った悪用できそうなスキルがあるなら消してくれ!!」
「うえぇ〜」
「誰だよこんな隠しダンジョン作ったやつ!!」
「とにかくやるしかないよ…ゲームバランス保つためにも…」
少し時を飛ばして、あの神殿をゼロとシャインが攻略した後の運営の部屋での会話。
「最近ある苦情が後を絶たないんだが…」
「あぁ聞いた聞いた、スキルやステータスがゲームAIに奪われたってやつだろ?」
「一応すぐ対応して奪われたっていうスキルやステータスは元に戻したけど…」
「どうやらあれ、あの比較的自由に動けるように設定した学習型モンスター『邪神』が悪さをしていたようだ」
「マジかよ!?リミッターも作ったし、上手く行けばプレイヤーに対して気まぐれにイベントを発生させて、スキルを与えられるよい存在になると思ったのだが…失敗だったか。
それで、『邪神』の動きを停止させたのか?」
「あぁ、見つけ出すのに苦労したが…プログラムを組み直したしおそらく大丈夫だろう。
それより気になったのが…
組み直していた時に『邪神』のカメラを少し見てみたんだが、【ゴッド・レイ】を防いでいるプレイヤーがいたんだ…」
「【ゴッド・レイ】って、あの俺達が悪ふざけで作った技か…?はぁ??あの技を???
今のメイプルですら7体ぐらい必要なレベルのダメージをだぁ?」
「質問は映像を見てからにしてくれ…いま映すから…」
男が機械をいじるとモニターに映像が投影される。
そこにはハープを持つブロンドの髪の女神と対峙する、黒いローブの少年と初心者ローブの少年だった。
「この黒いローブ…ゼロ!?アイツが耐えられるはずが…」
映像で女神は【ゴッド・レイ】を放つ。
それを防ぐように数万本の【不撓不屈の支配者】の糸が現れ、初心者の少年を守る。
「【不撓不屈の支配者】!そうだ、こいつが悪さをしているんだ!」
「だから組み合わせ系のスキルはやめろと言ったんだ!AIに任せておくとロクなスキルを生み出さない。こういうのがバランス崩壊の元だ!」
「…待てよ?『邪神』はダンジョン攻略の報酬として何を与えた!?」
「【爆裂魔法】に【音魔法】…?おい誰だこんなの追加したヤツ!!」
「それは俺が作っていたやつだ。しかし、製作途中でバランス崩壊しかねないと追加するのを辞めたはずだ!
なぜそれがダンジョンの報酬に!?」
「俺が知りたいよそんなこと!もしかして、想像以上に『邪神』はバグを起こしているのか?」
「とにかく、報酬として与えてしまった以上取り消すことは出来ない!
みんな、『邪神』の影響で何か変なスキルを持っているやつがいないか調べるんだ!
更に、すぐにバランス調整をするんだ!!」
「「「りょ、了解です!」」」
「…なんでメンテナンス直後にまた調整しなきゃいけないんだよ…」((ボソッ
皆が静かに調整をしている中、一人が驚きのあまり声を出した。
「…おい、これ見ろよ!ゼロのステータス」
「は?MPが上限を…超えている?」
「MP200800/30って…おいおいバグってんじゃねえか」
「こいつだ!【
MP上限を超えて持てるとか、ゲームとしてあるまじき効果だろ!今すぐ修正だ!」
「だ、だってクリア出来るやつが出てくるなんて予想してなくて…」
「だれもお前のせいだなんて言ってないぞ!」
「え?じゃあこのままでもいいの?」
「し、しかしどうするんだ?このままオーバーしているMP回収してスキル修正してはい終わり、という訳には行かないだろ?」
「と、とりあえずオーバーしたMPは魔力結晶として渡すしかあるまい…」
「数に直して約2万個か…
これを杖に埋め込めばいいだろう…
次のイベントが始まる前に判明してよかったよ」
「はい、修正データ出来たよ」
「よし、これならちょっとしたアップデートで済むだろうな」
「はあ疲れた…」
「いやまだだぞ、『邪神』の影響で変なスキルを持ってるやつがいるかもしれん。引き続き調査、調整だ!」
「「「そんなぁ〜」」」
「さっきから言ってるように、スキルを統合させて進化させるのをAIに任せるのが間違いなんだよ
だからこんな【不撓不屈の支配者】だの、【
「【
「今更嘆いたってどうしようも無いぞ…二度と起こらないよう対策するしかない」
「やるしか…ないのか……」
喧嘩やため息をしながら発するその言葉は、明らかに疲労の色が出ていた。