素早さ極振りにした怖がり少年はネクロマンサーになるようです。   作:名無しという名の者

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恐がり少年でも愛してくれる人はいるのだろうか?





第一章 死霊魔術師(ネクロマンサー)となるまで
怖がり少年と初期設定


--零士視点--

 

まずはさささっと初期設定を終わらせていった。相変わらずこの手のオンラインゲームはゲーム以前に初期設定がめんどくさい。

 

 

ゲームの世界へと入る瞬間、あまりの眩しさに零士は一瞬目を閉じてしまう。

光が収まり、目を開けるとプレイヤー名を決める光るパネルが目の前にあった。周りは真っ暗で進むことはできなさそうだ。

 

 

「名前か……」

 

 

 

俺の名前は零士。それなら…

 

 

「『ゼロ』っと。よし、これでOKだな」

 

 

さすがに安直すぎただろうか。まあ、このレベルの名前をつけている人なんて世の中沢山いるだろう。『ああああああ』って名前にする人もいるぐらいだし。

 

 

名前を決めると、さっきまで暗闇だった周りがだんだんと明るくなっていく。いつの間にか『The・バーチャル』みたいな場所になっていた。

完全に闇がなくなると、俺の周りに様々な武器が。

大剣、片手剣、大盾、杖…とかなりバリエーションがあるようだ。

 

一つ一つ分析していこう。まず俺が扱う上で最も大切な要素…それは、『いかにモンスターとの接触を避けられる装備か』ということだ。

例えば大盾。この武器はわざわざあの怪物たちを寄せてから攻撃をするという、訳の分からない武器である。よって、俺にとって大盾は論外なのだ。

 

「接触の少ない装備…接触の少ない装備…あっ」

 

 

思わず声を出した俺の目の前にあった者…それは『杖』であった。

杖ならば後ろから魔法をぱなしているだけで戦うことが出来る。もちろんそれだけじゃないのはわかっているが、基本的な戦術は変わらないだろう。

 

 

「杖、[STR]などが低い代わりに全武器中[INT]が最も高い…んな詳しいこたぁどうでもいい。怪物共から離れて攻撃できるんなら何だっていいんだ!」

 

 

俺は迷うことなく初期装備を決定した。

 

 

次はステータスポイントだ。

まず、杖を選んでいる時点で[STR]に振ることはありえない。そしてモンスターに近づかれた時点で俺にとっては実質的な死なので[VIT]に振ることはもっとありえない。

となると、[AGI]、[DEX]、[INT]に均等に振り分けるのがいいのだろうか?

 

その時、零士に電流が走る。

 

 

「これ、[AGI]に全部振れば近づかれても逃げられるのでは?」

 

 

天才だ。遠距離から魔法でチクチク攻撃をし、いざ近づかれたら逃げればいいのだから。我ながら自分の頭脳が恐ろしい。

 

「それなら…これでよしっと。ステータス[AGI]極振り!」

 

 

これで全ての設定が完了したようだ。

俺の体が光に包まれる。

そして次に目を開けた瞬間。

そこは現実世界と遜色のない活気溢れる城下町があった。

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