素早さ極振りにした怖がり少年はネクロマンサーになるようです。   作:名無しという名の者

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今日も間に合わなそうなので、短いですが【銀翼】討伐後の運営の話を挟みます。
明日からまた第二回イベントの続きにはいるんでよろしくお願いします!!




怖がり少年と運営2

 

 

「ああぁあぁあああ!!【銀翼】がやられた!」

 

一人の男が叫ぶ。

その声に部屋にいた全員が反応する。

 

 

「は?【銀翼】?あいつはプレイヤーが倒せるような設定じゃないだろ?」

 

「おい、絶対倒せないように設定しとけって俺言ったよなぁ!!?」

 

「したよ!万が一があってはと、従来のスキルにさらに氷の槍や氷の礫の雨のスキルを増やしたり、MP、HPを五倍近く増やしたりしたし、最後はHP1だけ必ず耐えるようにして氷の隕石まで追加したんだぞ?クリア出来るはずが…」

 

「待て。今から映像を映すから…」

 

 

男が機械をいじると一つのモニターに映像が流れる。

白く輝く翼の怪鳥。

相対するは黒の鎧の少女、黒いローブの少年、青の衣の少女、白いローブの少年の4人組だ。

 

「メイプルにゼロ!?いくら速度と防御力があってもダメージを稼げないはずだ!さすがに無理だろ?」

 

「いや、【死霊魔術師(ネクロマンサー)】で従えてる強力なモンスターがいる。そのうちの一体は【影の剣士】だ」

 

「あぁぁあぁ…俺の愛しき【影の剣士】…」

「そこまで悲しむか?」

 

「ほら、映像見るぞ」

 

ありえない、ありえないという言葉が飛び交う中で戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

「礫は…まぁそうだろうな」

「相変わらず狂った防御力だ」

 

部屋の中の全員が、イベントを管理しつつもその画面をチラチラと見る。

しばらくして問題のシーンが流れる。

 

「…問題が多すぎる…」

 

「まず、あのゴブリンキングの防御。流石にメイプルには及ばないが、それでも並のプレイヤー以上、いや防御力では上位には入るだろう」

 

「【(エクリプス)】がなぁ…硬直とクールタイムを追加しておいてよかった。なかったら完全にバランスが崩壊する」

 

「そしてこいつ!こいつが問題だ!!ゼロにしか目がいかないが、よく確認すると青い服のコイツも相当ヤバいぞ!」

 

「……そいつは【サリー】AGI重視で、スキル構成は広く浅く。強力なスキルは【蜃気楼】と【大海】だけだ」

 

「予知系スキルは持ってないんだよな?」

「あ、あぁ。持ってない」

 

映像には、ゼロのようにスキルを使ったり、グリードのように当たらない位置にいる訳でもないのに、完璧に攻撃をかわしてみせるサリーが映っていた。

明らかに予知している動きだろ、と驚きの声が上がる。

 

「極めつけは白いローブのアイツだ。一体誰なんだ?」

 

「そいつは【シャイン】INT重視で…って、こいつ音魔法と爆裂魔法の奴じゃないか!?」

 

「通りでデバフが効かない【銀翼】に妨害が効いてるわけだ…」

 

 

マジかよ…と落胆の声を上げる運営達の映像に、ムーンが【超次元】で礫の雨を全て斬る瞬間と、シャインが【エクスプロージョン】で全てを蹴散らす瞬間が映る。

 

 

「エグいなぁ…」

 

「あぁ。エグい」

「問題はこの後だ。氷の隕石をどうやって対処したかだ」

 

 

疑問を抱きながら映像を見る運営。映像にはメイプル、サリー、シャイン、ゼロ、ムーンが全身全霊で氷の隕石を破壊し、【(エクリプス)】で吸収される瞬間が映る。

 

 

「あぁ…そうやって攻略するのね…」

 

「あのサイズ飲み込めるってなんだよ…」

 

 

そして、部屋にいる全員が呆然とその戦いの一部始終を見届ける。

そこで一人がハッとしたように声を上げる。

 

 

「やべぇ!【幻獣の卵】が持ってかれるってことか!?」

 

「中身はどうなる!?」

「狐と亀に、鳥とセンザンコウ…」

 

そう言うと疲れ切ったように椅子の背もたれにもたれかかる。

 

 

「あー……ありえねーあれで弱体化後とかありえねー」

 

「おい、手の空いてる奴はメダルスキルにチェック入れ直せ!変な使い方が出来そうなスキルがあるか再確認だ!」

 

「「了解です!」」

 

「………もう、あいつらがラスボスでいいかもしれん……」

「ああ…かもな」

 

その声には疲れが色濃く出ていた。

この出来事をメイプル、サリー、シャイン、ゼロが知ることは無い。

 

 

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