素早さ極振りにした怖がり少年はネクロマンサーになるようです。   作:名無しという名の者

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投稿が遅れてしまい申し訳ございませんっ!!




怖がり少年とテイムモンスターと砂漠

 

拠点も出来たということで。

休憩がてら川のほとりで休みながら、同時に卵を温める俺達。すると…

 

「あぁ、あぁっ…ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!」

「感動の瞬間に絶叫するなし!」

 

「あはは…にしても生まれたねー」

「だねー」

 

メイプル、サリー、シャインは嬉しそうに笑って生まれたモンスターを眺めている。

俺はと言うと、【(エクリプス)】からの【死霊魔術師(ネクロマンサー)】で目の前のモンスターをMPに…

 

 

「ちょっ!?ゼロくんダメダメー!!」

「いや何してんの!?」

「ゼロ、一旦落ち着け!」

 

「てめーは俺を怒らせた!!」

 

 

 

 

 

 

 

「…どう?落ち着いた?」

 

「はい。すみませんでした。」

 

 

スキルを使う俺をメイプル、サリー、シャインの三人が一旦落ち着かせる。

俺は無心にし、【気配察知】でさっきまで俺がいた場所を見る。そこには亀、狐、鳥、そして…アルマジロ?がいた。更に、卵はそれぞれ指輪に変化している。

 

「アイテム名は……【絆の架け橋】。これを装備することで一部のモンスターとの共闘を可能にする…だって!…これはもう外せないかなぁ」

 

 

【絆の架け橋】

装備している間、一部モンスターとの共闘が可能。

共闘可能モンスターは指輪一つにつき一体。

モンスターは死亡時に指輪内での睡眠状態となり、一日間は呼び出すことが出来ない。

 

「むぅ…指輪かぁ。装飾品枠はいっぱいだから【フォレストクインビーの指輪】を外そうかな。HP回復は【瞑想】でも出来るし」

 

メイプル、サリー、シャインが指輪をはめると三匹は嬉しそうに体を擦り寄せる。

 

 

 

「あはは、くすぐったいよー!」

「んー…もふもふー……」

「こらこら、スカーフツンツンしないの!」

 

「「「可愛いーー!!」」」

 

「…くない!!」

 

 

俺の目の前にはキョトンとした顔をするアルマジロ…?アルマジロなのか?…どうだっていい!

 

「これは多分センザンコウだね。アルマジロみたいに鱗で身を守ってて、鱗はめちゃくちゃ尖ってるんだって」

 

「そんな詳しいこと説明しなくていいよぉ!!…これ俺テイムしなきゃダメ?絶対?」

「この子が可哀想だよ…」

「流石にしてあげなきゃダメだよ」

 

「…あぁもう!!どうにでもなれっ!」

 

 

俺は意を決して指輪を指にはめる。すると、俺に擦り寄ろうとしてくるセンザンコウ。俺はそれをスレスレでかわす。

俺に触れなかったことにセンザンコウは一瞬キョトンとするが、気を取り直してまた俺に擦り寄ろうとしてくる。そして、また避ける。

 

近づいてくる。避ける。

近づいてくる。避ける。

近づいてくる。避ける。

 

センザンコウはやがてこういう遊びだと理解(誤解)したのか、全速力で俺にタッチしようと追いかけてくるセンザンコウ。

俺は我を忘れてセンザンコウから逃げるように本気で走るのだった。

 

「こっち来んなぁぁぁぁあぁぁ!!」

 

 

 

 

 

『……なぜ私がこんなことを…』

「お願い!おっおお俺を救うと思って!!」

 

『はぁ…承知いたしました我が君よ』

 

「やったぁぁぁあぁあ!!」

 

センザンコウを持つムーン。ムーン、そいつのことは全てお前に任せた。

 

「おっ、この子のステータスが見れるようになってるね」

 

サリーが青白いパネルで説明を見ていると、テイムしたモンスターのステータスが見れるようになっているようだ。

 

 

ノーネーム

Lv1

 

HP 200/200

MP 80/80

 

【STR 90】

【VIT 90】

【AGI 80】

【DEX 10】

【INT 10】

 

スキル

【球化防御】

 

 

「ノーネームってことは…名前をつけてあげないとだね!」

「そっか、それもそうだね」

「なんて名前にしようかな…」

 

「ま…また名前…」

『良い名前を期待してますよ、我が君』

 

 

 

 

 

「よーし決めた」

「うん、私も!」

「俺も!」

「一応考えたけど…」

 

俺達はしゃがみこんでモンスター達に目線を合わせる。

 

 

 

「亀さんの名前はシロップ!むふふ…私と合わせてメイプルシロップだよ!」

意味もなく得意げになるメイプルだった。

亀は名前が気に入ったのかその体をまた擦り寄せてくる。

メイプルとシロップが楽しそうに戯れていたのだった。

 

 

「じゃあ…朧でどう?駄目?」

狐は満足しているようで、ぴょんと跳び上がるとサリーの首元に巻きつくようにしがみついた。

 

 

「それじゃ、お前の名前はシャーベットだ!何かこの前戦ったあの鳥と似てるし、氷っぽいからこの名前!」

鳥は喜んでいるのか一度シャインの周りを回ると、ポンと肩に乗るのだった。

 

 

「むっむむむむムーンと来たら…次は太陽だっよねぇ!?だだだだだだから…サン!お前はサンだ!」

センザンコウも満足したのか、ムーンの手からすり抜けて、じゃれようと俺に近づいてくる。そして、俺はヒョイと避ける。

本当に危ないな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あづい〜〜…ゼロ、もっとスピードあげれないの…?」

 

「上げてもいいけど、絶対気持ち悪くなるぞ?それでもいいなら、ムーン着いてこい!【超加そk】…」

「いえ!遠慮しておきます!!」

 

 

ある程度自分のテイムモンスター…シロップ、朧、シャーベット、サンをレベル上げした俺達は森を抜け、砂漠地帯へと来ていた。

最初は初めて来たエリアだったので、好奇心でいっぱいだったのだが…一人、ここのエリアに全く乗り気では無い奴がいたのだ。

 

それは何を隠そう、シャインだった。

シャインは昔から暑がりで、とても…いや、暑さという概念が壊せるのであればどんな手を使っても壊すだろうと言うほど『暑い』というのが嫌いなのだった。

そのため、ここのエリアを早く抜けたいシャインは、俺を使って早く別のエリアに!と駄々をこねるので、仕方なく俺がサリーを背負い、ムーンがメイプル、シャインを肩に乗せてかなりの速度で(気持ち悪くならない程度に)走っていたのだった。

 

ちなみに、テイムモンスター達は指輪に収納(?)されている。

レベルが上がったことによってあるスキルを覚えたのだ。

スキル名は【休眠】と【覚醒】である。

【休眠】は二人の指令で指輪の中で眠って安全に体力を回復させるスキル、【覚醒】は二人の指令に応じて指輪から出てくるというスキルだ。

ということで、現在は指輪の中でみな眠っている。

しかし、さすがに疲れたな…

そう思いながら、砂丘を乗り越えた俺は、遠くにオアシスを見つける。

 

「ねぇ、あれって…」

「オアシスだ〜!一旦休もう!!」

 

「そうだね…」ビクビク

 

砂ばかりの景色の中にその緑は鮮やかに輝いて見えた。

俺とムーンは急いでオアシスへと向かう。

 

「着いたーー!」

「ふぅー、助かるー…」

 

「私も結構疲れたかも」

「…サリーなんかしたっけ?」

 

サリーがぐっと伸びをする。

俺とメイプルは寝転がってぐったりと周りを眺める。

シャインは水に飛び込んで涼んでいる。

 

 

「んー……ん?皆!誰か来るよ!」

 

俺とメイプルは起き上がり大盾を構える。

サリーもその声に反応してダガーを構えてこっちに向かってくるプレイヤーを見つめる。

 

 

 

「おっと…先客か。それも、ゼロ、メイプルとは……私も運が悪い」

 

やってきたのは和服を着た女性。

上半身は桜色の着物。

それに紫の袴。

そして刀を一本装備しているのがぱっと見て分かる特徴だろう。

 

「あの人前回イベント七位の人だよ」「だね」

 

「えっ!?本当?」

「そういや俺二位だったな」

 

「ああ、話しているところ悪いが……出来れば見逃していただきたい」

 

「………無理だと言ったらどうしますか?」

「その時は……仕方ない。どちらか一人は道連れにしてみせようじゃないか」

 

 

メイプルはいつでも攻撃や防御に転じることが出来るように身構えている。

つられて俺とシャインも慌てて杖を持ち、構える。

 

「それなら残った人がメダルを総取り出来る私達の方が有利だね」

「そもそも人数有利だし」

 

サリーとシャインが呟く。

 

 

「…………あっ」

 

「やっちゃう?」「やっちゃおうか?」

「やろう?」「やろう!!」

 

俺達は全員で女性を見る。

 

 

「【超加速】!」

 

女性は全力で逃げ出した。

 

「あっ、待てぇ!」

「【超加速】!」

 

サリーはスキルを使って、俺はスキルを使わずに女性を追いかける。

人間は俺が目視できて、まともな状態で戦える唯一の生き物だ。逃がすわけが無いだろう!

 

 

 

「相当AGIが高いとは知っていたが…【超加速】でも追いつかれるとは」

 

「「俺(私)のこと舐めてました?」」

 

ちなみに俺は全く本気を出して走っていない。

俺の実力が試せる数少ないチャンスなのだから。

女性は仕方ない…と刀を抜く。

 

「【一ノ太刀・陽炎】」

次の瞬間、女性は俺の方に踏み込んでくる。

そして、俺とサリー目掛けて横薙ぎに刀が振るわれようとする。

だが、遅い。俺はそう思いながら一瞬で避ける。

そして、俺に当たらなかった刀はサリーに振るわれ、深く切り裂く。

 

「はっ…!?」

しかし、刀が斬ったのはサリーでは無い。【蜃気楼】によって生み出された幻だ。

 

「皆、最初はそういう反応をするんですよ」

女性からダメージエフェクトが飛ぶ。

しかし、サリーはあまり攻撃力は高くないため、致命傷にはなっていない。

 

「最初からクライマックスだ!【不撓不屈の支配者】!」

 

俺は糸を女性に一本付け、急接近する。

 

「早いっ…!?」

「残念だったな!【(エクリプ)】…ん?」

 

俺は近づいてくる音に反応して動きを止める。

 

 

 

「あああああああっ!?ちょっ、止まらないぃぃぃぃいいぃ!!」

「【小爆発】なんて使わなきゃ良かったぁぁぁああぁ!!」

 

叫び声に俺とサリーが反応してその方向を見ると、そこには砂を巻き上げて砂丘の斜面をゴロンゴロンと転がってくる黒と白の塊があった。

 

 

 

「えっ、ちょっ!メイプル、シャイン!?まっ、待って!」

「何やってんだアイツら!?」

 

そう、その塊はメイプルとシャインだった。

明らかに待ってと言われても既に止まれる状態ではない。

メイプルとシャインが俺達の元に飛び込んでくる。

派手に砂を巻き上げて倒れ込む。

さらに、俺達の足元に変化が起きる。

 

「はっ!?」

「くっ、逃げられない!」

「え?え?」

「なにこれぇ!?」

「暑いし目が回るし、もうやだぁ!」

 

俺達はそれぞれ様々な反応をしながら、凄まじい速度で流砂に飲み込まれていった。

 

 

 

 

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