Fallout4 Another War Story 作:Gombei
コンバットゾーンでの試合を終えて、グッドネイバーのサードレールでケイトの親睦会を開いた。ケイトは豪快な性格の通りにお酒を何杯も飲み、僕は相変わらずヌカ・コーラを飲んでいた。
ホワイトチャペル・チャーリー「いい加減、ビールでも飲んだらどうだ?ここでヌカ・コーラを飲むのはお前だけだぜ?」
ケイト「えぇ?私を打ち負かせることは出来るのにお酒は全く飲めないの?お口は赤ちゃんなのね」
パーマー「仕方がないじゃないか」
仕方ないだろう、これは体質で好みの問題なのだから。
カボット邸に向かえ!
親睦会が終了した後、サードレールを出ようとしたらガンナー風に武装したグールの男性に声を掛けられた。エドワード・ディーガンという名前らしい。どうやら危険な状況の切り抜け方を知っている人物を探すのが仕事のようで、僕がそれに当てはまったらしいのだ。そうなの?僕はそんなに凄い人間じゃないけどね。皆のおかげで生き残れているわけだし。
ボスの名前はジャック・カボットという男性らしい。ビーコンヒルにあるカボット邸に行けば仕事がもらえるようだ。どんな内容かは分からないが行って確かめよう。
教えてもらった場所に行くと戦前を彷彿させる屋敷があった。あれがカボット邸だろうか?ケイトは場違いな印象を抱いたようだ。僕もそう思う。何かありそうだ。さらにMr.ハンディやテレビで見たことがあるロブコ社製のセキュリティロボットであるセントリーボットという名前のロボットが警備していた。
インターホンに「ジャック・カボットに話をしに来た」と伝えると、サードレールで出会ったエドワードが対応してくれた。中に入るとジャック・カボットが混合物の調合に一区切りをつけて僕に挨拶した。科学者のようであった。仕事の内容を確認する時になぜが地球外の知的生命体の話になった。どんな繋がりがあるのだろう?
僕は「地球外の知的生命体がいても不思議じゃない。宇宙は広いから」と答えた。ジャックはその答えに満足して、今度は人類文明の起源に移った。シュメールやエジプト、アリッシア等だ。その古代文明に話になったのは彼の父親が考古学者で、アラビアのルブアルハリ砂漠で年を発掘したのだそうだ。そこは度の古代文明より4,000年古い存在だという。興味深げに聞いていると、ケイトはと面白くないといった風に愚痴を零した。
血清を奪取せよ!
そこでエドワードさんは止めに入った。仕事の話から大分脱線していたからだ。ジャックが席を外してからエドワードさんは「彼は狂人ではない」と擁護した。僕は正気だと思う。ただ興味があることに興奮するだけなのだと思う。
改めて仕事の話に戻ると、小包を探して欲しいのだと言う。その中身は血清らしい。どんな血清なのかは今は知らなくていいらしい。どこに行けばいいのかを聞くとパーソンズ州立病院に行けばいいと言った。そこは確か精神病院では?と思ったがカボット家の所有物なのだと言う。配達人が届けることになっていたが待ち伏せされて襲われたらしい。詳細はそこの警備隊の隊長であるマリアという名前の女性に話を聞けばいいらしい。
パーソンズ州立病院に向かうと警備隊が殺気立っていた。隊長格の女性は僕を警戒していた。この人がマリアなのだろう。僕はジャック・カボットの使いできたことを伝えると警戒を解いた。配達人のベンという名前の人物を撃ったのはレイダーらしい。ここから北にあるパーソンズ乳製品製造所に潜伏しているらしい。だがそのレイダー達は普通のレイダーとは違うかもしれないと言っていた。何か策を練っているのだろうか?僕はお礼を言ってそこに向かった。ケイトは正攻法を好まないのかため息をついていた。ごめんよ、僕は荒事は苦手なんだ...。
パーソンズ乳製品製造所に着くと、レイダーが3,4人いて襲い掛かってきたがケイトがほぼ一人で殺してしまった。ストレス発散したかったのだろう。今度纏まった報酬が入ったら美味しいものを食べさせようと思った。その後レイダーの死体から謎の血清を回収した。早くエドワードさんに渡すとしよう。
エモジーン・カボットを探せ!
カボット邸に帰るとそこでは一悶着起きていた。ジャックさんの母親と思われる女性がジャックさんの妹が行方不明なので心配しているのだと言う。その妹はエモジーンという名前の女性らしい。
それらを聞き終えた後に僕はエドワードさんに血清の回収を報告した。パーソンズ州立病院にレイダーが現れたことに不信がっていた。何かの前触れかもしれないと言っていた。血清はきちんと回収したのでエドワードさんに渡した。彼は安堵して通常の報酬に上乗せして支払ってくれた。ケイトは喜び口笛を吹いた。良かった、機嫌が直ったようだ。だがエドワードさんは次の問題に頭を抱えた。エモジーンの事だろう。僕をウィルヘルミーナに会わせないといけないと言っていた。それがさっきの母親の名前なのだろう。
エドワードさんはウィルヘルミーナに誰かにエモジーン捜索をさせると約束して彼女を落ち着かせた。それをジャックさんはため息をつきながら「甘やかすと次はさらに扱いにくくなる」と文句を言った。親子仲はそんなに良くないのだろうか?ケイトは何だか思う所があるような感じでジャックさんを見ていたがどうしたのだろうか?
血清の回収の報告をエドワードさんが済ませた後にエモジーン捜索が次の仕事になった。時々いなくなるらしく、その時は新しい恋人といるのだとか。探すのは難しいと思ったがそうではなく、説得して帰らせるのが難しいのだそうだ。どこを探せばいいのかはエドワードさんにも分からないがグッドネイバーのサードレールが起点であることは知っていると言った。まずはそこに言って聞き込みしよう。
サードレールに行き、事情通であるホワイトチャペル・チャーリーに話を聞いた。彼曰くエモジーンは「ちょっと頭のおかしい奴」らしい。どこに行ったのかはマグノリアという名前の女性に話を聞けばいいらしい。友達を作って仲良くなるのが好きらしい。そのマグノリアはここでいつも歌っている歌手の事だったのを今知った。
彼女は音楽は好きか、どうしてここに来たのかを聞いた。僕は上手く聞き込むために「貴女の歌は素敵だ、音楽のためにここに来た」と言った。彼女は「お世辞がうまいのね」と言いながら喜んでいた。それに彼女は僕がどんな人間かを当てると言った。彼女と同じくパフォーマーで、口が達者で誰でも聞きたい言葉を言ってくれそうだと。そんなに口がうまいとは思わないけど、そう言ってくれるのは嬉しい。ケイトは僕が下心でマグノリアに近づいているように見えたのだろう。違うよ、聞き込みだから!
肝心のエモジーンの件を聞くと、ある牧師を好きになったのだと言う。口先上手で、人生を変えるとか言っていたらしい。新興宗教かカルトだろうか?ほとんどのお客は無視したがエモジーンはその男性に情熱的な所が魅力を感じたらしい。未経験だけど恋愛はよく分からないと思うのだった。
その牧師を知っているのはサードレールの入り口で取り締まりを行っているスーツ姿のグールのトムらしい。マグノリアが呼ぶとすぐにやってきて真摯な対応をした。実際に彼女に対しては紳士なのだろう。きっと敬愛しているのだ。
牧師の名前はブラザー・トムという名前の男性だと分かった。サードレールでは「救済」を謳い他のお客に迷惑をかけており、追い出されたらしい。バック湾で勧誘活動勧誘を行っており、チラシを1枚持っていた。ツケを踏み倒されないためにだ。これによると戦前のチャールズビュー野外劇場で勧誘活動しているらしい。
マグノリアさんはエモジーンがブラザー・トムと駆け落ちする結末はあまり好きではないので無事を祈っていると言った。僕はそれを了承してサードレールを出た。
ケイトの借り
サードレールを出るとケイトは話があると言った。僕が親切にするのはありがたいが「親切すぎて戸惑ってしまう」と言った。コンバットゾーンで学んだことは「見返りもなく他人を助ける奴はいない」という事実だった。レイダー達はさっきのハムさんのような紳士とは真逆の存在だったからだ。背後に気を付けないと、襲われるか、強盗に遭うか、もっと最悪な目に遭うと言った。確かにその可能性はある。
その過程で苦労して稼いだキャップの使い方を学び、人生を快適に生きるために仲間の買収に使ったのだそうだ。それ故に僕が請求書を突きつけるのを待っているのだと言う。僕は「そんなことはしないよ、仲間にそんなことはね」と言った。彼女は整理する時間が欲しいと言った。どうしても借りを返したのだそうだ。
金持ちじゃないけど合意は出来ると彼女は言った。仲間は何のためにいるのかは意義を見出せないようだがそれは旅の中でお互い見つけようと思った。
エモジーン・カボットを救出せよ!
チャールズビュー野外劇場に行くと信者と思わしき人々がそこにいた。その中から身なりのいい男性が話し掛けてきた。彼がブラザー・トムだろう。トムは「この世界が壊れてしまっていると思う事は無いか?古き良き時代のように物事が進まないと考えた事は無いか?」と僕に訴えかけてきた。う~ん、思いっきり詐欺師の手口かカルトのやり方だなぁと思った。僕は話を合わせるために「この世界は壊れている」と言った。トムはそれを聞いて喜び自分と皆を買える方法を発見したと言った。それも胡散臭いなと思う。
ここの集団はコミュニティのピラーというらしい。コモンウェルスで急速に成長しているので参加して欲しいと澄んだように見える瞳で僕をじっと見て来た。危ない、はぐらかそう。
僕は参加をはぐらかし、エモジーンがいるなら開放して欲しいと持ち掛けた。トムは「今は調子が悪い」や「トラブルになっているからそっとしておいて欲しい」等と言ってこの件に触れないで欲しいと言っていた。僕は「彼女の家族の友達だ」と言って説得した。
とうとうトムは折れて一悶着あって困っていたので引き取るなら扉の鍵を開けると言った。ケイトは信者諸共ブラザー・トムを殺して解決したかったようだが僕は止めた。トムは悪人だが信者達は哀れにも騙されていることに気付いていないだけなのだ。いつか分かって脱退してくれればいいんだけど。
扉を開けてもらうとエモジーンと思われる女性が椅子に座っていた。ウィルヘルミーナさんを何歳か若くしたような見た目をしていたので間違いないだろう。だが彼女は助けを必要としていないと言った。彼女曰く「無理やりに入信させて正気にさせようとした」らしい。サードレールでは紳士だったがコミュニティのピラーに戻ると人でなしになったのだと言った。やはりここでのやり取りが本性なのだろう。
近い内に帰ることを約束して彼女は1人で帰りたいと言った。一息入れてからそうしたいようだ。僕達はそれを聞いてカボット邸に戻るのだった。
カボット邸に戻ると何やら深刻な事態に直面しているようだった。無線でエドワードさんがパーソンズ州立病院でレイダーの襲撃を受けているらしい。ジャックさんは指示を出して何とか防衛しようとしたがレイダーが恐ろしく強く防衛はどうやら失敗したようである。
ロレンゾを止めろ!
ウィルヘルミーナさんは「彼」と呼ばれる人物の開放を恐れているようだ。誰だろうか?ジャックさんは話の最中に僕達に気付いて無線で起きたことのあらましを教えてくれた。状況は逼迫していると見ていいだろう。
恐らく血清の原液を使用して強化されてしまったのではないかという仮説を立てた。どういう意味かと聞くとカボット家は血清のおかげで400年以上生きていることになると告白した。そんなことがあり得るのだろうか?
だが、それには副作用がある。長寿を得る代わりに筋力強化とあらゆる物理ダメージの耐性だ。原液にはその傾向が強いようだ。
400年以上という事は第1次世界大戦の頃からという事になるのかと聞くと、僕の事も似たような経緯じゃないのかと見抜き、21世紀半ばぐらいだと言い当てた。その実態は冷凍ポッドによる冷凍睡眠であると話したら「興味深い」と言った。この手の話はしていたいが今は緊急事態なのでこれぐらいにしておくべきだろう。
以前話していたアラビアでの発掘で遺物を発見したようで、それを装着した父親、ロレンゾという名前の男性は情緒不安定になったらしいのだ。超常的な力を得たが理性を無くし暴力的な人間になってしまったようだ。よってパーソンズ州立病院を建てて監禁するしか方法が無くなってしまった。
治療の過程で遺物が血液に異変をもたらし、それは精神異常の原因となったが延命の源となる皮肉な結果となったのだ。それが逃げ出したらコモンウェルスは大惨事になる。人を容易く殺す能力と凶暴性を有しているので出さない方がいいだろうと僕は思った。
それから筋力や物理の大幅な耐性の他に念力のようなものまで使えるのだそうな。まるでSFだと思った。それの対策のために監禁室には「ダンプニングフィールド」と呼ばれるものを設置したらしい。それがレイダーに解除される前に行かなければいけない。
その後、エモジーン(今後はエモジーンさんと言うべきか?)の事について問い詰められた。妹がいないことに不信感を抱いたのだろう。僕はコミュニティのピラーから解放したことを伝えると彼は安堵した。心配でしょうがなかったのだろう。キャップでの支払いは初めてだったようで最初は戸惑っていたがまとまった額を渡してくれた。これにはケイトもご満悦だった。
パーソンズ州立病院には彼も同行するようだ。しかし、指示は従ってもらうと警告された。もしかしたらロレンゾを解放されているかもしれないからだ。対処法を知っているのはジャックさんしかいないならそうするしかないだろう。
ウィルヘルミーナさんはロレンゾの殺害はしないで欲しいと懇願した。ジャックさんは最善を尽くすと言った。エモジーンさんが帰った時は彼が帰るまで家にいるようにお願いして僕達とパーソンズ州立病院を目指した。
その道中ではロレンゾへの葛藤を聞いた。遺物が凶暴化させたことでそれを取り除くことに長い年月を費やしたことを打ち明けた。だがそれらは全て失敗してしまった。遺物はロレンゾの神経系と融合しすぎてしまっているらしいのだ。
そして、ロレンゾの血が延命治療の源になっていることに利害の衝突になっていることも理解していること、だがそれでも父親を取り戻したいと思っていると僕に言った。彼も本当は父親を殺したくないのがよく分かった。何とか手を尽くしてみよう。
パーソンズ州立病院に着くと警備隊とレイダー双方の死体が転がっていた。大規模な戦闘があったことを物語っている。エドワードさんが見えないので内部で戦闘中なのだろうか?ジャックさんの指示の下上手くいくことを願っている。だが施錠されている扉があったので迂回することになった。
迂回する時にレイダー達が話しているのが聞こえた。リーダー格のレフティなる人物が血清の情報を聞きつけて襲撃したことが分かった。パーソンズ乳製品製造所のレイダーもその一味だったのだろうか?
迫りくるレイダーやラッドローチの群れを返り討ちにしつつロレンゾの監禁室を目指す最中にエドワードさんを発見した。彼は生存していた、無事で良かった。だが深手を負ってしまい戦闘不可能になってしまったようだ。僕達だけで何とかするしかないだろう。
ジャックさんはターミナルを見てレイダーが地下室に行っていることが分かったと言った。「アブラメリン・フィールド」なる装置がまだ機能しているらしく、それを死守すればロレンゾの開放は阻止出来るのだろう。早急に行かねば!
更に進むと急にケイトはある武器を使わせてほしいと願い出た。どうしたんだいケイト?
ケイト「輝きの海で遭遇したレイダーの武器で凄い奴持っているでしょ?貸してよ!」
パーマー「急に何なの?」
その武器とはピットのレイダーが使っていた火炎放射器だった。燃料は未使用なので満タンなので思いっきり彼女はレイダーに使用した。時々「ヒャッホウ!」とか言いながらレイダーを焼き殺していたので中々に物騒な女性だと思った。これまでの穏便な交渉がストレスになっていたので今発散しているのだろうと思った。これにはジャックさんもドン引きしていた。良かった、感性が同じ人がいて...。
別棟から進むことになったがそこは経年劣化のせいか崩落しており、回り道をして進行した。その過程で遭遇するレイダーは「皆殺しにしろ」と言った。冷酷に聞こえたがそれだけ解放されたロレンゾの力は凄まじいのだろう。僕はそうならないように監禁室を目指した。
だが、監禁室に到着するとアブラメリン・フィールドは停止寸前だった。これではロレンゾは開放されてしまうだろう!それを知ってか監禁室にいるロレンゾは再開したジャックさんに挨拶をしながら自由になったら「遺物の力の素晴らしさをお前にも教えよう」と優しく言ってきた。多分出たらカボット家の人たちを殺すんだろうなと僕は思った。
ジャックさんは扉のロックを1つずつ解放するからレイダーを始末して欲しいと言った。僕はそれを了承してレイダー達と対峙した。そこには話に上がったレフティと思われる男性がそこにいた。コンバットナイフ一本で立ち向かってきたのだ。リーダー格だけあって強い上に血清の力で物理ダメージの耐性をしっかり付けているので、こちらもスティムパックを多用してしまった。だがナイフを振り終わる所で躱してショットガンを顔面に決めることで殺すことに成功した。血清も回収しておいた。これで安心だ。
レイダー達が壊滅したので後はロレンゾを止めるだけだ。アブラメリン・ジェネレーターを4つ手動オーバーライドさせればいいらしい。それらを全部起動したら致死量のゼータ放射線によりロレンゾを確実に殺せるのだそうだ。親殺しになるが致し方あるまい。1つ目のジェネレーターを手動オーバーライドさせるとロレンゾが「お願いだ。扉を開けてくれ」と懇願してきた。僕は迷ったが解放することで大勢が死ぬのは良くないと思ったのでジャックさんの味方に付いた。
その後は残り3つのジェネレーターを手動オーバーライドさせた。ロレンゾは「今までの事を思い返せ。本当に狂っているのは誰だと思う?」や「利己的な嘘」であると言ってきた。
正直どちらが狂っているのかは分からない。でも僕はジャックさんの人柄に触れて彼を信じてもいいと思ったので彼の味方に付くことにした。この選択が間違っているなら地獄でロレンゾに謝ろう。それ位の覚悟でやるしかない。
4つ全てのアブラメリン・ジェネレーターを手動オーバーライドにしたことで監禁室はゼータ放射線で満ちた。ロレンゾは「思い通りに出来たら、ここで永遠に私を餌にしただろう!」や「打ち滅ぼす力が自分にあると本当に思っているのか」と恨みつらみを言いながら絶命してしまった。ジャックさんはその後悲し気に「さようなら、父さん」と呟いた。こんな結果になって残念だ。
僕は監禁室から出るとジャックさんが近づいてきた。解放されたらどうしただろうと聞いたら、「我々と家族を殺そうとしただろう」と言った。もうそうするしかなかったとはいえ、やるせないなぁ。
今の世界では怪物があふれているので今のロレンゾを止める手段を得られなかっただろうとジャックさんは言った。多分その通りだ。もうミニッツメンがいない今その抑止力は無いに等しい。B.O.Sやまだ見ぬレールロードなら可能かはまだ分からない。
この仕事は僕達の協力なしでは成功しなかったと彼は言った。報酬のキャップをくれたが最後まで味方したことでさらに報酬をくれるらしい。遺物の力を長年研究したことで何か作れるのではないかと考えているようだ。大丈夫かなそれ?うまくいけばいいけど第2のロレンゾみたいにならなければいいけど...。1週間後に立ち寄ればいいらしい。研究が実を結ぶことを祈って僕達はパーソンズ州立病院を出た。
ケイトの過去
外に出るともう夜明けだった。その後、ケイトはジャックさんの家族の話を持ち出しながらも、僕に気を使いながら話し掛けてきた。
ケイト「ジャックの家庭は私のより大分マシだよ、それでも長生きしすぎだけどさ」
パーマー「どうしたんだい、ケイト?」
彼女は独り言ちながら、そろそろ自分がどんな人間か打ち明けたいと僕に言ったのだ。他人同士でいたくないのだそうだ。僕はそれをしっかり聞くことにした。
彼女の両親は、どうやら「クズ」や「奴ら」と形容する位のろくでもない親だったらしい。ケイトの全てが気に入らないらしく、日常的な虐待を受けていたのだそうだ。聞いているだけで胸が苦しくなった。それでも彼女はほんの少しでも愛することにしていたらしい。それは追い出したりしなかったからだ。だがそれには理由があり18歳になった誕生日にそれが明かされた。、
それは奴隷商人に売るためだったのだ。電気ショック首輪を付けられ売られてしまったが別れを惜しむこともさよならを言うことも無かったのだという。得たのはポケット一杯のキャップだったのだ。聞いているだけでとても悲しくなる。世界には親になるに値しない人間がそれなりにいるとニュースで何気なく見ていたが、実体験を仲間から聞くとその深刻さを本当の意味で理解出来る。とても辛く苦しい事なのだと。
その後、5年間は奴隷商人の所で過酷な生活をしていたようだ。それも辛かったろう。何とかするために寝ている男のポケットからキャップを欲を掻きすぎないで1キャップずつ盗んでいったのだと言う。それを5年間続けてようやく自分で自分を買えるだけのポケット一杯のキャップを手に入れることに成功した。
それで自由を手に入れたが怒りの収まらない彼女は人生をやり直す代わりに元居た自分の家に向かった。「扉を蹴破って中に入った娘を見た両親の顔が想像出来るかい?いや、親に銃を撃った後の私の顔だろうね...。」と悲しげに言った。僕は何も言えなかった。正義だとか殺人だとか、親を殺すのか?等そんな言葉が頭に浮かんだが何となく違うと思ったので何も言わなかった。彼女は「殺人だったのかな?正義だったのかな?」と言いながら自問していた。その答えを僕は持ち合わせていなかった。
ケイトは両親を殺したことが心にずっと残っているようで、迷いが生じてズタズタになってしまうのだと言う。ろくでなしの両親だったが殺したことはトラウマだったのかもしれない。それを忘れるためにジェットに溺れていたのだろう。
彼女は「傷物の人生」と自嘲していたが僕は「この信頼関係が変わる事は無い」と言って彼女を励ました。
それを聞いたケイトは肩の荷が下りたようで、「がっかりさせなくて良かった」と言った。過去を話すのが怖かったことは会話の中からそれは伝わってきた。僕はそんな彼女の事は嫌いにならないし、これからも大切な仲間として尊重する。
ケイトは照れくさそうに「ビジネスの話に戻ろう」と言ってこの会話を終えた。力になれることは出来る限り協力していきたいと僕は思い、パーソンズ州立病院を後にするのだった。
カボットのクエストと並行してケイトのお話も書きました。彼女の葛藤も中々胸に来るものがありますね。
文中をいくつか修正しました。令和7年3月現在