Fallout4 Another War Story   作:Gombei

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 B.O.Sのクエストを書き綴りました。パラディン・ブランディス捜索と食糧物資の盗難被害の捜索の分です。この2つのクエストも中々面白かったです。


第24話 未帰還者と内部犯の捜索

 転送装置こと、シグナルインターセプター製作をどこに依頼するかを考えたがレールロードはインスティチュートとの戦いで秘密裏に行動することを余儀なくされるので大々的には難しいと思い、B.O.Sに協力を求めることにした。

 

 そのためにエルダー・マクソンに話を通すと共に装置を作ることを決めてくれて嬉しく思うと言った。だが、彼はなぜ僕がインスティチュートに興味があるかを聞いてきた。ショーン君を助けるためでもあるがどんな所か見てみたい気持ちもあったので「興味があるから」と答えた。それを聞いたエルダー・マクソンは「知りたい気持ちは分かるが、興味本位では危険だぞ」と注意された。確かにそう思う。

 製作のためにプロクター・イングラムには概要を伝えるので空港に行ってプロジェクトを始めてほしいと言った。大掛かりな作業になるので気を引き締めて行おう。

 

シグナルインターセプター製作準備

 プロクター・イングラムの下に赴き、シグナルインターセプター製作を協力してもらうようにお願いした。その装置の内容はインスティチュートがテレポーテーションを行うからこの装置でハイジャックして僕を代わりに送り込むものであると伝えた。

 彼女はテレポーテーションという高度なテクノロジーに敵ながら感銘を受けているようだった。変則的なエネルギー数値、壁の中から兵隊が現れる謎が解明出来た瞬間だった。バージルさんの装置の内容をしっかり理解してくれたようで、そのための土台である「安定型リフレクタープラットフォーム」を製作することになった。資材は空港にある物を使っていいと許可されたのでしっかり活用しよう。

 僕が安定型リフレクタープラットフォームの製作が完了する頃までには細部まで理解出来ていると言ってくれた。装置全体のための電力は莫大なものになるので発電機も合わせて巨大なものになるだろうという事を付け加えられた。しっかり準備しよう。

 僕は空港の待合室でワークショップを物質化して起動し、周りの資材を解体しながら安定型リフレクタープラットフォームを製作した。これで次の準備が整ったので向かうとしよう。

 

 次の準備としてプロクター・イングラムはシグナルインターセプター機動のには4つの要素が必要と言った。1つ目は「制御コンソール」でコードを入力して信号を処理する物。2つ目は「中継アンテナ」でこれはインターセプターの部分に該当するようだ。スキャンして必要な周波数を受け取るための物だ。3つ目は「分子ビーム射出装置」で転送のために物質をエネルギーに変換することが出来るようだ。最後はさっき製作した「安定型リフレクタープラットフォーム」でこれは分子ビームを反射させて集中させるものらしい。残りの3つの製作に取り掛かろう。

 

パラディン・ダンスの信頼

 部品調達のために遠征しなくてはいけなくなったので再びパラディン・ダンスと行動を共にすることにした。彼は道中僕にわだかまりを解きたいと前置きして最初に出会った時にB.O.Sの道徳規範を強要させたことを謝罪した。僕は気にしなくていいと言ったが彼は生真面目故にどうしても伝えたかったようだ。

 

 次にパラディン・ダンスはイニシエイトの頃にパラディン・クリーグと呼ばれる一番厳しい隊長に師事していたと話した。クリーグ隊長は理想的な兵士で、訓練兵が目指すもの全てを体得していた人物だったようだ。恐ろしいほど忠実であり、揺ぎ無い信念と極端な程に勇敢だったとのこと。その部隊に入った瞬間から他の兵士と違い一番厳しくされたように感じたと彼は言った。

 何年も一緒に戦い、共に危険な目に遭ったがどうしてあんなに厳しくされたのかは分からなかったと言った。

 

 パーマー「きっと期待していたんだと思う」

 パラディン・ダンス「だとしても聞く機会が無かった」

 

 パラディン昇格後に自分の部隊に移るとクリーグ隊長がアダムス空軍基地で殺された訃報を受けたとのことだった。これを腹を蹴られるぐらいの衝撃だったとパラディン・ダンスは言った。兄弟の死は何度かあったが隊長の死はかなり堪えたようだった。彼から深い悲しみを感じた。

 

 それからしばらくしてクリーグ隊長が厳しかった理由は僕に向ける感情と同じものだったとパラディン・ダンスは理解した。僕の事を信じ、その可能性を一辺たりとも無駄にしたくないと彼は僕に打ち明けた。そんなに信じてくれていたとは思わなかった。とてもありがたい事だ。

 パラディン・ダンスの信頼に僕は「そんなに信頼してもらえて光栄に思うよ」と答えた。彼はこれを僕自身が勝ち取ったものと評価した。これが意味あるものであることを彼は願っていると言った。

 そして、これは内密にしておいてほしいとも言った。この情報には個人的なものが含まれているから、出来れば個人的なものにしておきたいのだそうだ。彼の意見を僕は尊重して彼の信頼に応えようと思うのだった。

 

救難信号を辿れ!

 僕達はシグナルインターセプターの部品を探すためにリビア衛星アレイと呼ばれる場所に赴いた。そこにはスーパーミュータントが拠点化しており銃撃戦となった。パラディン・ダンスのおかげで大分楽に全滅させる事が出来た。

 そして、目的のセンサーモジュールを回収したがパラディン・ダンスが救難信号を傍受したらしい。探し回って木製の部屋に行くとB.O.Sのフィールド・スクライブの男性の亡骸がそこにあったのだ。救難信号は付近に有った「ディストレス・パルサー」と呼ばれる代物で行っていたらしい。

 

 ホロタグにはスクライブ・ファリスと書かれていた。ホロテープには致命傷を受け、プリドゥエンに救援要請を試みたが間に合わずに死亡したことが記録されていた。これを聞いたパラディン・ダンスは自分達だけが偵察チームとして派遣された訳ではなかった話をした。以前もそんな話があったと思う。最後の部隊は3年前で、2度と戻らなかったために公式では行方不明とされたが死亡したものと考えられていたようだ。

 デリケートなことを聞いてしまった事を僕は謝罪した。彼は僕の謝罪を受け入れてくれた。この出来事は辛いが,皆は覚悟の上で参加していると言った。

 

 パラディン・ダンス「偵察任務に赴く者にとって何を覚悟すべきか理解している。生き延びられるかは訓練とお互いにかかっている。もし万が一に倒れたらB.O.Sが追悼してくれる」

 

 彼らの覚悟の重さを伺い知れた。そして、彼等の足取りを探る必要があるので捜索任務に移行しようと思う。潜入地点はモールデンに近い丘だったようだ。そこを調査して捜索パターンを確立すべきと彼は進言した。

 通信システムを利用しようとしたが返信する前に待ち伏せされてしまった事をパラディン・ダンスは状況を整理させた。その後、隊長のブランディスは置き去りにしたが第1の規則を破ったことになるらしい。勝手な行動をしないことと、常に一緒に行動することだ。何かを見落としていると彼は確信しており、足取りを探りメンバーに何があったかを究明する必要があるだろう。

 

 僕達は救難信号を辿ってモールデンの近くの丘にある廃墟に向かった。そこは大規模な爆発が起きたと思われる惨状だった。パワーアーマーがフレームのみの状態で息絶えたB.O.Sの兵士達の亡骸がそれを物語っていた。

 ここで何が起きたかを知るために息絶えてパワーアーマーを装着していた男性、ナイト・バーラムからホロタグとホロテープを回収して確認すると、偵察任務に派遣されてすぐに何者かの一団に奇襲されたようだ。戦力は5倍以上とか言っていたが相手が分からなかった。レイダーかガンナーかインスティチュートなのか?だが、それは今は重要ではない。その戦いでは苦渋の決断としてフュージョン・コアをオーバーロードさせて自爆したようだ。敵に技術が渡るのを防ぐためだが壮絶であったことは間違いない。

 

 パラディン・ダンスも彼等の覚悟に敬意を表し、捜索を続行することを命じた。

 更に救難信号を辿るとナショナルガード(州軍)訓練場に辿り着いた。戦前はそのための施設だったようだが行った事がないのでよく知らない。付近に行くとマシンガンタレットがまだ起動しており、同時にフェラル・グールも攻撃してきたので慌てた。その際もパラディン・ダンスが助けてくれたので事なきを得た。

 救難信号は内部から発信されており、フェラル・グールを掃討したら女性のB.O.S兵士の亡骸を発見した。パラディン・ダンスは彼女の名前はナイト・アストリンという名前だと教えてくれた。数年前は彼の部隊に配属されており、彼曰く「最高のマークスマン(狙撃手)」だったようだ。

 そして、ホロタグとホロテープを回収して確認すると、ここで陣地を構えて防戦するが残念ながら死亡したという内容だった。それを聞いたパラディン・ダンスは防御を固めて前哨基地にすべきだったが間に合わないでこうなってしまった事を「その代償を支払うことになった」と言ったがその声には悲しみを感じられた。

 

パラディン・ブランディスを説得せよ!

 最終的に辿り着いた先はシータ偵察用シェルターと呼ばれる場所だった。パラディン・ダンスはここがホールドアウト・サイトとして警戒を緩めないように言われた。僕は道中で知ったアクセスコードをターミナルに入力して中に入った。

 すると恐慌状態の男性のB.O.Sの兵士が武器を構えていた。ホロテープで聞いたブランディスで間違いないだろう。パラディン・ダンスは彼の事もきちんと知っており、説得を試みた。パラディン・ブランディスは「嘘だ。こんな所にいるはずがない」と否定した。同じように派遣されたことをパラディン・ダンスが伝えると、少しは落ち着いたようで、ずっと独りだったことを打ち明けた。心身ともに疲れ切っていることが伺えた。

 

 僕はブランディスのチームの救難信号を辿り、ホロテープの内容を聞いてここに来た事を伝えた。彼は仲間がどうなったかを心配した。残念ながら助からなかった事を伝え、ホロタグを全て回収したので彼に渡した。

 それを受け取ったパラディン・ブランディスは喜び、B.O.Sに帰還しようとしたが叶わなかったことを打ち明けた。お礼として今までの3年間で収集したテクノロジーを僕に報酬としてくれることを約束した。だが、彼にとってみれば仲間の命に比べて「ガラクタ」と評した。それだけ仲間の命が大切だった証である。

 パラディン・ダンスはブランディスに帰還するように説得したが「全て起きてしまった後」として帰還を断った。それでも僕は説得を続けた。

 

 パーマー「B.O.Sは貴方を必要としています。それにコモンウェルスの事を知っている人間は貴方以上にはいない。その力を貸してくれませんか?」

 

 パラディン・ブランディスは長くここに居過ぎたせいで、自分が自分でないらしい。それでも受け入れてくれるだろうかと不安のようだ。彼の不安を和らげ、犠牲者の無念を晴らす方法を伝えたら前向きに考えてくれるかもしれない。

 

 パーマー「B.O.Sはチームの犠牲者を追悼します。仲間の物語を伝えるのは貴方の役目じゃありませんか?」

 パラディン・ブランディス「そうだ。仲間の犠牲、チームが経験したことの全てが忘れ去られることがあってはならない」

 

 準備が出来たら空港に向かうようだ。彼は僕に感謝して準備に入るのだった。上手く説得出来て良かった。

 外に出ると冷静に対処したことをパラディン・ダンスは褒めてくれた。パラディン・ブランディスは優秀な兵士なのでこのような目に遭うのは割に合わないと言った。再び任務に就くには時間が掛かるだろうが、帰還して何よりだと彼は言った。キャプテン・ケルズにもこのことを報告すべきだと言っていた。プリドゥエンに帰還しよう。

 

パラディン・ブランディス帰還を報告せよ!

 僕達はプリドゥエンに戻り、キャプテン・ケルズに今回の捜索の件を報告した。生存者はパラディン・ブランディスのみだったことを伝えると、彼は笑みを零して帰還を歓迎した。再び戦線に加わるまでの道のりは困難だが培った経験は貴重なので役立つはずだと期待しているようだ。

 そして、チームの犠牲者に対しては、遺品は近親者の届けるように誓うと言ってくれた。この時初めてキャプテン・ケルズの悲しそうな顔を見たかもしれない。冷徹そうに見えても同じ人間で情が深い人物なんだと実感した。

 

 この件の詳細な報告書を作り、エルダー・マクソンに報告すると約束し、報酬として新しいアーマー一式を授けてくれた。そのアーマーは「高耐久性B.O.Sコンバットアーマー」と呼ばれる代物らしく、エネルギーとダメージの耐性が強いらしい。ありがたく受け取ろう。

 しかし、この後別の重要な任務があると彼は言った。何だろうか?詳細を聞こう。

 

 

 

 

 

 キャプテン・ケルズから次の任務を言い渡された。空港の供給倉庫から供給品が消える報告を受けたようだ。内部犯がいるかもしれないとのことだ。もしそうならセキュリティを脅かす深刻な事態となる。彼もそれを懸念しており、全ての業務が危険に晒されるのを意味するので早急に解明しなければいけない。

 物流部の指揮官はナイト・サージェント・ガビルという名前の男性らしいので空港に向おう。調査が終わり次第きちんと報告に向かおう。

 

内部犯を探せ!

 空港に赴き、ナイト・サージェント・ガビルに今回の件に協力を願い出たが明らかに不愉快そうだった。場所が悪いとして歩きながら物流部の話をした。

 空港のセクションの一部を主要物流倉庫に改築した事。B.O.Sの業務に必要なものが全てここを通過しており、プリドゥエンからの供給品や現地で回収品名をを取り扱っている事。物流の詳細な閲覧は厳しく制限されており、箱や弾薬もしくはネジでさえもきちんと記録していると断言した。

 ここの隊の全ての兵士を知っており、彼等の忠誠心に疑問を持つ者がいるかと思うと「吐き気がする」と言った。誇りに思っているだけに僕がキャプテン・ケルズが指摘するのを見ると、言いがかりをしているようにしか見えないのだろう。その態度にパラディン・ダンスが咎めたがナイト・サージェント・ガビルは動じなかった。

 

 ナイト・サージェント・ガビルに無くなった供給品の詳細を聞くと、乾燥肉、即席ポテト、マカロニ&チーズ等で全て食料だった。設備や環境はしっかりしているので飢えることがないはずだがさて?これには彼も頭を傾げるしかなく、武器やハイテク機器を盗むならまだ話が分かるだけにこの珍妙な盗みの理由が分からずにいた。食べ物のために殺されるかもしれない危険を冒し続ける動機が分からないからだ。

 ここの責任者になって約10年、皆とは仲が良いし、B.O.Sの運営を維持しているし、部下からは何も見ていないとの証言もある。「プロクター・ティーガンのイニシエイトがまた帳簿を滅茶苦茶にしただけ」だと言っていた。本当にそうなのだろうか?まだ他にも話を聞いて回る必要があるかもしれない。

 

 まだ事情聴取をするならばナイト・ルシアという名前の女性とイニシエイト・クラークという名前の男性に話を聞けばいいとナイト・サージェント・ガビルは言った。ここに配属されてまだ日が浅いが彼等の事を信頼していることが伺えた。

 この辺を少し見て回ったらキャプテン・ケルズに「構わないでくれ」と伝えてほしいと言われた。誤解であってほしいと思っているのだろう。確かにそれに越した事はない。だが、まず調べ終わってから決めるとしよう。

 話を聞くためにナイト・ルシアに出会った。最初にセキュリティの厳重さについて聞いてみた。常時ナイトが2人、スクライブが1人巡回しているとのこと。基地全体を把握しているので心配ないらしい。そこで掻い潜って盗める人間がいるとしたらどんな人物になるかと聞いてみると、同じ物流部である必要があると言った。搬入運搬の権限があるのはその部署だけだからだ。

 

 ナイト・ルシアは沢山の供給品を外に運ぶことは無理だし、パトロール隊の目もあるから誰かが気付くはず、次に盗む理由は何かという事が挙げられた。B.O.Sでは必要なものは全て与えてくれる事、真空管を無くしたりする等些細な紛失はあるが大問題になる事は無かったという。

 ナイト・サージェント・ガビルに文句を言われることを承知で、プロクター・ティーガンやそのスクライブはとても優秀で1箱か2箱の違いはあるがこんなに沢山はおかしいと言った。彼女は内部犯ではないと僕は思った。

 この職場に不満はないが耐えられる者と耐えられない者がいると話した。クラークのようにと。物流部で怪しいのはクラークかもしれないと僕は思った。イニシエイト・クラークはナイト・ルシアと同期で2年前に共に入隊したようだ。友達だったが最近はそうではないらしい。

 

 その理由は空港を制圧する作戦が初の戦闘任務であったらしく、至る所にフェラル・グールがおり、全滅させるまで戦い続けたようだ。その戦いの後にイニシエイト・クラークは人が変わり、まるで諦めたようになったというのだ。

 その後、1日に1回か2回は1人でこっそり抜け出しているようだ。あまり気に留めていなかったらしいが何かあるのだろう。彼女は追跡して何をしているのかを確かめてほしいと言った。取り越し苦労ならいいが心配なのだという。その気持ちを尊重して追跡しますかね。

 

 近くで聞いていたパラディン・ダンスは戦争は強い者を鍛え、弱い者を潰すと戦争の真理を説き、それが真相であれば心が折れた兵士はイニシエイト・クラークが初めてではないと言っていた。手掛かりとしては微妙だがどういう結果になるかやってみようということになった。

 僕達はバレないように隠密で追跡して空港跡地に辿り着いた。ここで何をしているのだろうか?

 

イニシエイト・クラークの苦しみ

 この廃墟は調査チームからは倒壊したと知らされていたようだ。パラディン・ダンスはイニシエイト・クラークが何のためにここに入ったのか分からなかった。道中ではフェラル・グールの群れが襲い掛かってきた。空港での戦いの生き残りだろうか?数が多すぎる!パラディン・ダンスに背中を任せて僕はとにかく撃ちまくった。中には光りし者がいたがそれは2人で協力して倒した。

 地下のフェラル・グールの群れを壊滅させて進むと声が聞こえた。どうやらイニシエイト・クラークがフェラル・グールの群れに餌を与えている光景を目撃した。供給品を盗んだ内部犯は彼だったのだ!B.O.Sの兵士なのにどうしてこんな事をしたのか問い質さなければ。

 この一連の状況を問いただすと、物流部に属しているので供給品を運び出しても誰にも質問されないことを上手く利用してフェラル・グールの群れに与えていたと言った。

 

 この行為は、イニシエイト・クラークに昔グールの友人がいたことに起因していた。B.O.Sはグールをアボミネーションとして位置付けており、全滅させることを目標としている。その友人も殺すのではと思っているようだ。2年前に入隊した時には信条を疑いもしなかったし、疑問を持つこともなかったが空港での戦いが彼を迷わせる要因を作り出してしまったようだ。

 その戦いでフェラル・グールを大勢殺した事、逃げ出すフェラル・グールを皆殺しにしたことで彼はトラウマになってしまったようだ。それは任務だからしょうがなかったと僕は言った。ナイト・ルシアも同じことを言ったようだが、イニシエイト・クラークは見逃すか、追い返すかすれば良かったと言った。皆殺しにする必要は無いと。う~ん、気持ちは分かるけどグールとフェラル・グールは違う存在なんだけどなぁ。そこが分かっていないのか精神的に限界に来ているのかは僕にも分からない。

 

 自分を落ち着かせる時間を必要とする中で、この場所とフェラル・グールの群れを見つけたのだと言った。

 ここの事を報告すれば皆殺しにされ、放置すれば基地を襲うので一計を案じることになる。食べ物を与えることで地下で大人しくさせることだ。殺し合いをしたくなかったからだと打ち明けた。ここで閉じ込めて、人目に触れさせない限り、誰にも知られる事はないと自分の考えを述べた。分かる気はするけど悪手だと思うけどなぁ...。

 

 僕は誰にも言わない事を約束した。イニシエイト・クラークは別の方法で食料を用意すると言った。そういう事じゃないんだけど、その内分かってくれることを期待しよう。少し時間がほしいと言って彼はキーカードを渡してくれた。近くのエレベーターで使用するためのものだ。後から出ると言っていた。僕達は先に出てキャプテン・ケルズに報告に戻るのだった。

 

供給品の犯人はフェラル・グール(嘘)

 キャプテン・ケルズは供給品の調査の報告を求めた。僕はイニシエイト・クラークの将来を守るためにフェラル・グールの仕業であると嘘を吐いた。彼はそんな筈がないと言い返した。基地の忍び込み、供給品を盗み出して、何度となく無事に逃げ出すなんて、フェラル・グールには出来るはずがないからだ。

 僕はそこで嘘を続けた。空港の下の廃墟は全てフェラル・グールの巣窟と化していたことを大仰に話して、それにB.O.Sは気付かなかった事を指摘した。半分は事実なのでそれらを混ぜ合わせる(日本の諺で『嘘も方便』という感じで)ことで、本当であると思い込ませることに成功した。何だかコモンウェルスを旅する内に本当に嘘が上手くなっちゃたなぁと感じる。

 

 上手く信じ込ませることが出来たのでフェラル・グールのせいだと錯覚させることに成功した。廃墟にはナイトを派遣して皆殺しにする方針に決めたとのこと。イニシエイト・クラークには悪いがフェラル・グールには羊(生贄)になってもらうしか事件を収拾させることが出来ないのだ。トラウマが悪化するかもしれないがナイト・ルシアにアフターフォローしてもらうようにお願いしよう。勿論、供給品の横領は抜きにして話さなければならない。報告は以上なのでシグナルインターセプター製作に移ろうと思う。

 

パラディン・ダンスの過去

 製作準備に入ろうとしたら、パラディン・ダンスからオフレコで話がしたいと言ってきた。言い辛い事だが何とかして話してみると言っていた。しっかり聞こうと思う。

 パラディン・ダンスは僕を指導する時はとても気がかりだったと打ち明けた。だが、結果としてお互いに価値ある経験が出来たと言って笑みを零した。態度や言動を見ていてもB.O.S兵士としての理想についてもう教えることがないと彼の評価を受けた。でも、こんなに良く言うなんて何かあるんじゃないかな?

 そう指摘してみると、やはりあるようでこういう話をするのは苦手だと前置きして話し出した。

 

 彼は幼少期にキャピタル・ウェイストランドでスクラップを漁って売ることで生計を立てていたようだ。少々のキャップが貯まった頃に「リベットシティ」なる場所に移転してジャンク屋台を開いたようだ。そこでカトラーという名前の人物に出会って仲良くなり、お互いがトラブルに巻き込まれないように協力して過ごしていたらしい。

 その後、B.O.S兵士としての募集活動を目にして人生を変えるチャンスを手にするために2人揃って入隊したようだ。

 気になったのでリベットシティについて聞いてみると、戦後座礁した航空空母内に作られた居住地とのことだ。B.O.Sが来るまではキャピタル・ウェイストランドで最も安全に暮らせる場所の1つだったようだ。商人としての腕試しには最適だったと振り返っていた。

 

 その後、プリドゥエンに配属されてから1年が過ぎた頃、カトラーが偵察任務中に行方不明になったと言った。司令官の説得が難航したが探索部隊の編成が許可されたとのことだった。

 3週間程かけて探索した結果、見つかったのはスーパーミュータントの住処だったのだ。カトラー以外は皆殺しにされていたので不幸中の幸いかと思ったがそうではなく、スーパーミュータントは「FEV」なる物を使ってカトラーをスーパーミュータント化させたという衝撃の事実を打ち明けた。この時は日が暮れていたからであるが、久しぶりに怒りに燃えるパラディン・ダンスを見た気がする。アボミネーションに対する罵りの言葉とと共に体が震えていたようにも見えた。その憎しみの根源を見た気がしたのだ。

 

 落ち着きを取り戻したパラディン・ダンスは話を続ける。もうカトラーではなくなっていたので殺すしかなかったと話した。治す方法が無かったのかと聞いてみるとFEVの力は不可逆だと言われた。それだけ恐ろしい物らしい。そのためにB.O.Sの教えに従って殺したが正しい事をしたかは分からないと彼は言った。彼はとても悲しそうだ。

 その後、B.O.Sの兵士の移り変わりを見て来たという。勇敢だった者、正直だった者、英雄的だった者等だ。しかし、カトラー以外に友人と呼べる人間は1人もいなかったと言った。今までは。

 

 僕を友人と言ってくれることは嬉しい事だ。だが、パラディン・ダンスは繋がりが出来たらその人を失うと、人を変えてしまうと言った。それでも友人として接してくれるのは嬉しいなと僕は思った。

 

 パーマー「それでも僕の事を友人と呼んでくれるのはとてもありがたい事だよ」

 パラディン・ダンス「気持ちが伝わって何よりだ」

 

 運命に抗えないがその気持ちに感謝するとパラディン・ダンスは受け止めてくれた。自分がどう思っているかを知る権利があるからと言った。話を聞いてくれたことに彼は感謝を示して、この会話を終えた。彼の気持ちに応えるように行動しなければと気持ちを新たにした。




 パラディン・ダンスの高潔さにはいつも心打たれます。
 文中をいくつか修正しました。令和7年3月現在
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