ラブコメなんて実際に起こり得ないことの証明   作:寿太郎

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書き溜めがなくなりました。


第31話

時間はしばらく遡り、生徒会メンバーの初顔合わせのとき、具体的に言うと引き継ぎの次の日。生徒会室の大きなテーブルを新生徒会役員で囲んでいる。会長は普通ぐらいの背でメガネの真面目そうな女子で、学級委員をやってそうなthe真面目女子といった風貌だ。因みに副会長はイケメン、長身の男だ。なんか顔が腹立つから殴りたい。

会長が

 

「今期の生徒会は副会長二人が公約を掲げていますから、その公約を達成するのがメインになります。慣習的に一年生の副会長の公約は一年生で、二年生の公約は二年生でということになってます。」

 

まじ?大丈夫?それ。二年生いないとか不安なんだけど

 

「まあ、二年生にも生徒会経験者なんていないので、二年生も一年生も対して変わらないから、同学年のほうが何かと便利だよねという理由ですね。まあ、一時期は生徒会を何期もする珍しいひともいたようですが…」

 

そう言った瞬間であった。噂をすれば何とやら、急にヤマダ電機の曲が流れてきた。なんか歌詞もついている。禁じられた機械がどうとか言ってる。もうわかった。あの人が来るんだ。

そして、遂にコネクトが流れ始める。その瞬間、バーンと扉が開け放たれ、

 

「ティーダのピー(自主規制)気持ちよすぎだろ!!」

 

と叫びながら謎のコスプレをした上坂先輩が入ってくる。そう思っていた。

確かに声は聞こえた。だが、それは上坂先輩ではなく、この前話しかけてくれた教師だ。この男、大丈夫か?

入って来たのはティーダのコスプレをした、男性教師。仮にも教師がピー(自主規制)なんて言ってもいいのか、だめだろ。しかもなかなかコスプレのクオリティ高いのやめろ。

さて、曲が終わって教師は一息ついている。みんなは当然何こいつ、とドン引きした目でみている。

まあ僕たちは上坂先輩に慣れてしまって、これくらいじゃ大して驚かない。

急に再び、コネクトが流れ始める。

なんだなんだ。次こそ上坂先輩だろうか。

バンッと轟音を響かせて、謎の白い物体が中に入ってくる。その白い物体はとことこ歩いていって、会長の前で

 

「僕と契約して魔法少女になってよ」

 

と言い始めた。なんやねん。

キュゥべえじゃん。

会長はもうあたふたして目が死んでいる。副会長もあのいけ好かないイケメン顔があたふたしてていい気味だ。

 

「で、何しに来たんですか?上坂先輩だけならともかく、遠坂先生まで……」

 

あの先生遠坂って言うんだ。よく知ってるな、五月。

 

「遊びに!!」

 

「アドバイスに!!」

 

前者は当然上坂先輩だ。

 

「いやー、実はね、僕は生徒会の顧問を押し付けられてねー。」

 

押し付けられた?どゆこと?

 

「ほら、どっかの誰かさんが選挙のときに教師陣を敵に回すようなことを言っただろ?だから生徒会の顧問は腫れ物扱いになったのよ。それで、前の顧問がやめちゃってね。当然誰もやりたがらないから若者の僕に白羽の矢が立ったってわけ。もー貧乏くじひかされて嫌になっちゃうなー。」

 

そう言いつつもノリノリじゃないか。コスプレまでして。

 

「まあ、そういうわけでここに来たってわけ。ちょうどスマホの校則については変えたいと思っていたしね。」

 

そう言いながらコスプレを脱いでいる。スーツの上から着ていたらしく、暑そうにしている。

 

「そうですか、では上坂先輩は?」

 

「遊びにって言ってるでしょ!遊んで!!」

 

なんだ、この人は。イかれてる。

 

「はいはい、じゃあそこに座ってくださいね」

 

と五月が言うと素直に上坂先輩が座る。すると、春奈が

 

「静ちゃんごめんね」

 

と言いながら上坂先輩を固定して、五月が上坂先輩を椅子と縛って固定している。

 

「えっ、えっ、ちょっ、」

 

上坂先輩が動揺しているのを見るのは初めてかもしれない。なかなか面白い。

二、三分もすると、ぐるぐるまきにされて、動けなくなった。いつもは暴れん坊な先輩が動けなくなっていて面白い。

 

「もーー、動けなーい。」

 

貴方を動けるようにしたら碌なことにならない。

 

「それで、今日は何をするのかな?」

 

遠坂先生が会長に聞いている。

 

「えー、今日は、顔合わせと今後の方針の確認だけです。先生の自己紹介をお願いします。」

 

と、まだあの二人の衝撃から立ち直っていないらしく、少し落ち着かない様子で答えた。

 

「おーけーおーけー、えー、二年生の諸君は知っていると思うけれど、遠坂耕平です。どうぞ、よろしく。できるだけみんなの役にたとうと思っているから、よろしく。ああ、僕は数学の教師だから数学の質問でも構わないよ。」

 

と言って、椅子をどこからか出して座る。

上坂先輩はニヤニヤして、

 

「じゃあこの問題教えてよ、先生。」

 

と言って五月に問題を取ってもらって、先生に聞いている。

 

「なんだ、上坂が聞いてくるからどんな問題かと思ったら去年の京都の特色の問題か。これはだね……」

 

といった感じで説明を始めた。京都の特色ってなろう系主人公みたいなやつしか受からないとこじゃなかったっけ?恐ろしい。後で聞いた話によると、この先生は京大の理学部数学科卒らしい。そりゃ賢いよね。

 

そんな人たちはさておいて、会長が話し始める。

 

「しばらくは予算の仕事におわれると思っててください。会計と会長中心に予算の策定を行います。これが予定表です。しばらくはこの予定表にないところで各公約の達成のための仕事をお願いします。」

 

とのことだった。しばらくは校則改定の仕事はあまりできないらしい。予定表をみると、それなりに予定が詰まっている。

 

 

顔合わせが終わったあと、一年生の面々は今後の予定について話し合う。

 

「私はしばらく予算の仕事でいっぱいいっぱいになると思うんだよね。」

 

と五月が言う。確かに五月は会計だし、そうなるかもしれない。

 

「五月がいないのはつらいなー。」

 

ホントに五月がいないのはつらい。

 

「初回だから、三年前のを叩き台にして作れるからそこまで面倒じゃないと思う。だから、私がいない間に三年前のやつをまとめておいて。」

 

確かに。

方針も決まったので帰ろうとする。先生と上坂先輩はまだ何か喋っているし、あの人に邪魔されずに帰れるのは今のうちだろう。ということでそそくさと帰った。

 

 

 

 

翌日、生徒会室に行くと上坂先輩がガチギレしていた

 

「ちょっと!!あんたたち私を縄で拘束したまま帰ったでしょ!!あのあと大変だったんだから。」

 

話によると、遠坂先生に解いてもらったらしいが、遠坂先生がかなり不器用だったせいですごく時間がかかったらしい。ごめんね。

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