ラブコメなんて実際に起こり得ないことの証明   作:寿太郎

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ここから本編みたいなとこあります。


2,本論
7.運動会と体育祭って何が違うの?


テストを切り抜けたら何が始まるんですか?

外部模試だ。

 

というわけで土曜なのに学校に来てせっせと模試と格闘しています。クソどうでもいい英文を読んで、よくわからん数学を解いて、クソ興味ない現代文と古典を読んで……終わり。疲れた。これは春奈に癒やしてもらわないとと思っていると、

ウューンウューンウューン……

と謎の音が校内放送で流れる周りがザワザワとカイジ並みのザワザワを披露している。なんだ、この音。隣の席の春奈が、

 

「何?この音?」

 

と困惑してる。可愛い。そんなこんなでガヤガヤしていると、学ラン姿の男たちが何人かバタバタと入って来た。何だ、何だと思っているとその男のうち一人が喋りだす。

 

「我々は青龍団。我々の目標は……」

「「「「優勝!!」」」」

 

とバカでかい声で声を揃えて高らかに宣言する。うるせぇ。なるほどね、状況を理解した。つまり、運動会の何かだな。

高橋もそれに気づいたのか

 

「運動会の何かかな?」

 

と呟いている。

その瞬間、前の団長?らしき人が高橋に近づき、机をドンッと叩いて、

 

「た・い・い・く・さ・い」

「ヒエッ」

 

高橋が情けない声を上げる。見てて面白い。

 

「わかったか?二度と間違えるな。」

「は、はい。」

 

ここでみんな「何が違うんだよ。」と思ったが誰もも口にしない。触らぬ神に祟りなしなのだ。そんな中、団長らしき人が話始める。

 

「何も説明がなかったと思うが、今から団を決める。団は朱雀、青龍、玄武、白虎、黄龍の5つある。各学年200人だから合計で120人だな。そして、各クラスから8人ずつ人を出して、作られる。というわけで」

 

と言ってでかい抽選箱をどこからかだした。それどこから出したの?マジック?

 

「ここに1〜40までの番号が振られた紙がある。これを俺が引いて、その番号を読み上げるからその出席番号の奴は来い。」

 

そう言って読み上げ始める。

 

「5番、8番………」

 

五月が呼ばれたらしい。先輩たちと廊下に行っている。というかこれ男女比ぐちゃぐちゃにならないか?などと心配になるが、まあ、大丈夫なんだろう。先輩たちが外に出ていって、つかの間の安心感が教室を満たす。春奈と少し話そうと思ったら

 

「優勝!!」

 

と声が聞こえてくる。さっきのみんなで声を揃えてやるやつを練習しているらしい。一年生にもやらせるのか……何度も何度も優勝!!と叫んでいる様子にクラスのみんなはドン引きして、会話が全くない。

 

しばらくして、先輩たちが何処かへ行った。安心して、いざ喋ろうと思ったら、次は、ドンドンドンドンと太鼓の音が響く。なんだなんだとクラスメイトがざわめく。すると、レコーダーを持った男とさっきのようなむさ苦しい男たちがやってきた。

 

「我々は朱雀団。我々の目標は……」

「「「「完・勝!!」」」」

 

完勝なのか、流石に被らないようにしてるのかな?レコーダーで太鼓の音鳴らしてるのはおもろい。

 

 

先程と同じように出席番号が呼ばれる。あ、僕呼ばれた。春奈もだ!!やった!!春奈と同じ団だ!!

先程と同じく外に連れ出されて完勝!!と言う練習をさせられる。

 

「「「「完勝!!」」」」

「違う、もっと完と勝の間を長くして、溜めろ!!」

「「「「はい!!」」」」

 

こんな調子でアホみたいに叫ばされた。因みにこの前カラオケでであった加藤愛梨も朱雀団らしい。

 

「おーーー、青ーー。」

「えーっと、加藤さん?」

「加藤さんなんて、呼ばなくていいよー。愛梨でいいよーー。」

「わかった、愛梨。」

 

こんな感じで挨拶した。というかこの団についていけるのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家に帰ると、ラインに第19代朱雀団という名前のグループから招待が来ていた。意外と歴史ないんだな。なんか、来週の月曜日から放課後返上で練習らしい。やべーな。というか競技決まってないじゃん。そう思っているとラインで副団長が

 

「競技に関してはこちらで体力テストの結果を踏まえて決めます。異論反論その他一切を認めません。」

 

と発言した。エグい、怖すぎる。

てか、よく考えたらいつ決めるの?日曜?でも三年生って明日模試でしょ?団長達ブラック過ぎんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

日曜の夜に連絡が来た。僕の種目は男女別団対抗リレーとマグロ引き?なんだこりゃ。全然わからんの来たぞ。………もしかしてtuna引きってこと?もしそうだとしたらくだらなすぎる。因みに春奈と種目は全部一緒です。やったぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脱帽だよ、まさかそこまでするなんて。こりゃマグロ引きだ。縄にマグロの看板がくくりつけられててクッソ引きにくい綱引きやないかい。ゴミ。これには春奈も

 

「なにこれ、引きにくいだけなんだけど……」

 

と愚痴をこぼしている。しばらくすると、

 

「よし、じゃあ少し休憩。休憩後は本格的に練習を始めるからそのつもりで。」

 

「てっきり僕はマグロがツナだから綱引きだと思ったんだけど、どうやら違うらしいね。」

 

と春奈に話しかけると

 

「でーもー、元々はそうだったらしいよー。」

 

と愛梨が入ってくる。

 

「えっ?そうなの?」

 

と春奈が聞き返すと、

 

「うん、そーらしいよー。なんかー20年くらい前まではただのダジャレだったんだけどー、当時の生徒会長がこっちのほうが面白いんじゃないかって提案したら通ったらしーんだよねー。」

 

なんやその生徒会長。こんなやりづらい代物にしたやつを許さない。

 

「それでー、結構外から見たらド派手だからー、一番盛り上がるしー、一番得点も高いらしくてー、どの団も力を入れてるらしいよー。」

 

マジか、責任重大ジャマイカ。そんなことを話していると休憩時間が終わった。これから本格的に練習すると言っていたが何をするんだ。………なんかゴツい男が来たぞ

 

「諸君。諸君らも知っての通り、この競技はこの、体育祭における一大競技。だから、競技もこの競技だけ、もしくはこの競技とリレーだけという人がほとんどだと思う。つまりは、それだけ懸けているということだ、わかるかな?」

 

みんながうなずく

 

「つまり、この競技に全力で取り組んでほしい。かなりキツイからそのつもりで。」

 

「「「「はい!!」」」」

 

「ときに、そこの一年生。マグロ引きにおいて一番重要なのが何かわかるかな?」

 

「えーっと気持ちですかね?」

 

「何を言っているんだ!!いいか?他の団も全力だ、気持ちなどという精神論で勝てるわけがないだろう!!」

 

怒鳴られている。可哀想。

 

「ではそこの二年生、答えてみろ」

 

と言われると突然立って、大きな声で

 

「足腰、体力、重心、です。」

 

と答えた。洗脳済みかな?

 

「そうだ。だから今からそれを鍛えるトレーニングを行う。」

 

そう言われて紙を渡される。どうやら今日のメニューのようだ。……三度見した。

今日のメニュー

空気椅子10分×3

5kmランニング

体幹

スクワット100×3

????これはなんですか?

意味がわからん。一年生は困惑と恐怖を顔に浮かべ、二年生のほとんどと三年生の一部は目が無になっている。去年もやったのか……。一部の変態は非常に喜んでいる。やべーなあいつら。

 

 

 

空気椅子の時点でヤバイ。そもそも空気に椅子なんてないんですよ、いいですか?もし、空気に椅子なんてできたらジャパネットたかたが大喜びで出血大サービスしてるだろうからね。とかくだらないことを考えることでしか耐えられなかった。春奈も辛そう。愛梨も辛そう。でも可愛い(恍惚)。

かなりキツイので、終始無言だった。そして、空気椅子が終わると、ちょっと水分だけ取ってすぐに走ることになった。

 

「水分だけとって、早く走れー!!乳酸がもったいないぞ!!せっかくためた乳酸が抜けるぞー!!」

 

なに言ってんだこいつという視線を浴びせながら渋々走り始める。隣には春奈と愛梨もいる。5kmもあるから、最初はセーブしないとなー。と思いながらゆっくりめで走っている。愛梨も同じことを考えているのか、ゆっくりめだ。しかし、

 

「何でそんなにチンタラ走ってるの?置いてくよ?」

 

と春奈は言ってかなりの速度で前にぐんぐん抜けていく。あー、そういうタイプね。

 

「大丈夫かなー?春奈ちゃん。」

 

と愛梨も心配している。

その不安は的中して、1km地点ではすでに僕達と同じ位置まで後退していた。

 

「ねー、長くない?ない?もうキツいよー、死んじゃうよー。」

 

というので

 

「序盤あんなにとばすからでしょ。まだ20%しか終わってないよ?」

 

と返すと

 

「も~無理だよー。青助けてー。」

 

と言っている。

 

〜2km地点〜

 

「はひ、はぁはぁ、つらいよ。」

 

かなり、息が切れている。これだけ息が切れていても喋るなんてすごいな。

 

〜3km地点〜

 

「…………はぁ、はぁ」

 

遂に喋るのを放棄したらしい。

4km地点でもこんな感じだった。

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁ、ゴォール」

 

5kmを走り抜けた瞬間春奈と僕と愛梨がヘナヘナと崩れ落ちる。死ぬかと思った。口の中が血の味がする。もう僕、死ぬんだ………。周りを見るとみんながそんな感じだ。なぜか恍惚の表情を浮かべながら倒れている人もいるが、見なかったことにしよう。

10分ほど休憩した後、体育館に移動して、体幹トレーニングが始まった。ムシムシして暑い。指定された体制になって一分強の時間、耐えるだけ。しかも大してつらい姿勢じゃない。

そう思っていたときが僕にもありました。

キツイ。しかも体勢を変えて何度もやる。キツイ。なんとか体幹トレーニングを終えて、クタクタになると、最後にスクワット。死んじゃう〜。春奈も愛梨も、もう喋る気力すらないようだ。気力を振り絞って、スクワットをして、遂に練習終了。一緒に練習した二人との仲が深まった気がする。三人とも体育館に寝そべる。そこに競技責任者が

 

「お疲れさま、今日の練習はここまでだ。家に帰ってゆっくり休んでくれ。」

 

と言って解散になった。

言うまでも無いが、その日はゆっくりと眠れた。

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