ソードアート・オンライン~白の銃士と血の喰種~ 作:碧桜琥珀
最高の味だった。
最高の食材と最高の料理スキル。
この二つが合わされば、ここまで美味くなるのか……。
SAOに囚われてから、こんな満足感は初めてかもしれない。
全員満足げな顔をして、くつろいでいる。
…………言うなら、今かな。
「なぁ、キリト。それにみんなも。ちょっと話を聞いてくれないか」
みんなの目線が俺に集まる。
この和やかな雰囲気を壊すことになるのは、ちょっと気が引けるな……。
「実は―――」
「―――ということなんだ」
俺は事の全てを話した。
アカネのことも。アカネが言っていた茅場のことも。そのクエスト報酬のことも。
皆、黙って考え込んでいた。
「なぁ、リア。そのアカネって奴の言うことは信用できるのか?」
クラインが尋ねてくる。
「ああ、あのアカネが本物なら、嘘はついていないだろう」
そうかぁ、と再び黙った。
キリトとアスナに目をやると、顔を伏せて真剣に考えていた。
「……リア。お前はどうしたい」
キリトが、そう口を開いた。
俺は……
「アカネと戦う決心、それはもうついている。アカネを倒せれば、ゲームクリアには格段に楽になるだろう。倒せなくて殺されたとしても、俺たちだけは元の世界に戻れる」
そこで、俺は出されていた茶でのどを潤した。
続きを促してくるみんなの目を受け止め、俺は再度口を開く。
「俺は、やりたいと思う。リスクは大きいが、転移結晶は問題なく使えたし、何かあれば離脱できる。
クリアできれば万々歳。失敗したら神に祈るしかないがな。」
顔を上げ、キリトの目を見つめながら、そう答えた。
暫し見つめ合う。キリトの目からは、様々な感情が読み取れた。
そして溜息を一つ。
「クエストに挑戦するのは一回のみ。生還を第一に優先。この条件を飲むなら、俺は参加してもいい」
柔らかく微笑みながら、キリトはそう言った。
アスナはそっと、キリトの手を握った。
「キリト君がやるなら、私も参加する」
アスナもそう答えた。
「報酬も気になるしな……。俺も参加するぜ」
「わ、私も。頑張ります!」
「私も参加する!武器は私がメンテするから、任せて!」
クライン、シリカ、リズベットも、賛同してくれた。
みんな、協力してくれる。
ああ、俺は恵まれてたんだな。
「よし!そうと決まれば、早速準備だ!明日の朝出発を目途に!」
キリトが立ち上がって、そう言った。
「みんな武器貸して、回復してくる!」
リズベットがそう言って、俺たちは武器を渡した。
銃のことは噂に聞いていたようで、モチベーションが上がるよ!と言っていた。
「ありがとう。このお礼はいつか」
「いつか精神的に、お願いするぜ」
キリトがそういうと、クラインが苦笑いしていたような気がするが、まぁ気にしないでおこう。