ラグネ・カイクヲラで『一番』を目指そう 作:氷月ユキナ
私は今、国内のパトロール中だった。
訓練もいいけど、やっぱりリラックスする時間もないとね!
「あはは~、平和っすね~」
そんなことを考えていると、私の魔石から連絡があった。
「はいは~い、こんな時間に連絡なんて珍しいっすね、リエル。どうかしたんすか?」
『ラグネ、生きてるか!?』
……何故いきなり生存確認???
「いや、普通に生きてるっすけど……なんかヤバい事でもあったんすか?」
何? アルティとか襲撃してきた? 三十層には誰も行ってないはずだからローウェンは無いだろうけど……。
『……あんまり時間がないからさっさと言う。とにかく、今すぐそこから逃げろ!』
「……は? 何言って──」
『俺もすぐにそっちに行くから!』
それだけ言われると、魔石での通信がブツッと切られた。
「ちょ待っ、リエルぅ!?」
え、何? 私ってレベル26という世界最高峰の強さなんだけど……それでもヤバいの?
私はすぐさま走り出し、人気のない場所に行く。
「よ、よく分からないっすけど、一旦国外に逃げ──」
「いえ? 逃がしませんよ」
そんな声が聞こえ、私は足を止めた。
それは、私が聞いたことのある声だった。
グチャグチャの感情が入り混じって濁り切ってしまった声だけど、私にはわかる。
だって、それは先日聞いた声で。
「……カラミア、アレイス?」
「はい。先日のエルトラリュー学園ではお世話になりましたね」
そして、そのカラミアの隣には一人の少女がいた。
……いや、正確には少女ではない。その身体は炎で構成されている。
「……なんで、カラミアに協力してるんすか?
「──ようこそ、探索者ラグネ。
「………………はい?」
え……私、アルティに対して何かした?
「えっと……アルティの姐さん? 私、何かやっちゃったっすか?」
「いや? ラグネは何もしていないさ。これはカラミアの恋心からの嫉妬と、私のティーダが先に死んだ事への私情と、後はパリンクロンの嫌がらせだな」
「パリンクロンさん!?」
何してくれてるんだあの男!?
「あの、カラミアさん? なんで私を攻撃するんすか?」
「当たり前でしょう? リエル君を手に入れるためには貴女は邪魔なのですから」
そんな、どこまでも自然に言葉を返してくるカラミアに、私は恐ろしさを感じた。
【ステータス】
名前:カラミア・アレイス HP282/282 MP1142/208+934 クラス:剣士
レベル20
筋力5.92+10.00 体力6.00+10.00 技量7.74+10.00 速さ7.73+10.00 賢さ6.92+10.00 魔力8.37+44.23 素質1.82
状態:相違2.00 精神汚染1.96 混乱3.45 記憶障害0.81
【スキル】
先天スキル:剣術1.78 属性魔法1.74+2.00 カリスマ1.30
後天スキル:体術1.49 延命1.06 集中収束1.02
【アレイス家の呪剣】
"相違"の呪いが宿っている剣。
攻撃力12
装備者のレベル分の攻撃力を加算する
装備者に全ステータス+10.00の補正がつく
装備者に相違+2.00
うわっ、アルティと【アレイス家の呪剣】ってやつが合わさってステータスがおかしい。
え、私こんなのと戦うの? マジで?
……逃げたい。