ラグネ・カイクヲラで『一番』を目指そう   作:氷月ユキナ

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12.第十の試練『煉獄』

 ……本当にふざけている。

 

 私、ラグネ・カイクヲラは心底そう思った。

 

 ここでアルティさんも殺してみろ、カナミが強くなれなくてヒタキを倒せないじゃん!?

 

「っつーか、リエルが好きならそっち行って欲しいっす!」

「ええ、もちろんリエル君の元へ行きますよ。ですが、それはあなたを排除してからのことです。──《フレイム》」

「!? くっ、【星の理】」

 

 私は中途半端な【星の理】を使って打ち消し、『魔刃剣(マナフランベルジュ)』を作り出す。

 

「《グロース》」

 

 身体強化魔法を施し、カラミアに急接近する。

 

「なんで……っ、何であなたなのですか!?」

「何がッ!?」

 

 カラミアはいきなり先ほどまでの冷静さを失い──いや、そもそも最初から冷静では無かったな。

 

「リエル君だけだった! 私の『理想』を叶えてくれたのは彼だけだった!! この私の歪んだ『支配』を喜んで受け入れてくれたのは、彼しかいなかったのに!!」

 

 カラミアの叫びと共鳴するかのように無詠唱で火炎魔法が発動され、私の身体は炎に包まれる。

 

「《キュアフール》!」

 

 神聖魔法で回復しながら、私はカラミアの猛攻を受け続ける。

 

 だが、私の体力(エイチピー)は少しずつ減っていく。

 

「どうして私じゃないのですか!? どうしてあなたが……っ、あなたが、あなたが、あなたがあなたがあなたがあなたがぁ!!」

「いきなり連呼するのやめてほしいっす!?」

 

 正直怖い。可愛い顔がマジで台無しである。

 

「おい、ラグネ・カイクヲラ。もっと真剣にカラミアの話を聞け」

「こんな発狂してるの聞いて何しろって言うんすか!?」

「……『(おこ)れ閃炎』『世界蛇の(せん)(まにま)に』……。──《熾天の繊炎(アグニブレイズ)》!!」

 

 こいつ……っ、一瞬それもそうだなって顔しやがった!

 

 こんな状況になってるの、結構アルティのせいなのに!!

 

「【星の理】ぃっ!」

 

 便利な【星の理】で《熾天の繊炎(アグニブレイズ)》も打ち消しながら、溶けていて着地できない地面の上に魔力の結晶の足場を創り降り立つ。

 

「ふふふっ、無視は寂しいですよ、ラグネ・カイクヲラ!」

「何でさっきから皆私のことフルネームで呼ぶんすか!?」

 

 リエル……っ、早く来て~。

 

 二対一は辛いよ……。

 

「……ん?」

 

 そんな私の心の声が届いたのか、こちらに向かっている一人の反応が『感応』で……あれ?

 

 リエルじゃない……っていうか、これって!

 

「──ふふっ、ラグネちゃんはいつも面白いことに絡まれてるね」

「私はべーつに面白くないっすよ、()()

 

【ステータス】

 名前:ラスティアラ・フーズヤーズ HP581/597 MP270/273 クラス:英雄

 レベル13

 筋力9.54 体力9.15 技量5.88 速さ6.84 賢さ10.73 魔力7.61 素質4.00

【スキル】

 先天スキル:武器戦闘2.10 剣術2.02 擬神の目1.00

       魔法戦闘2.23 血術5.00 神聖魔法1.03

 後天スキル:読書0.45 素体1.00

 

【天剣ノア】

 攻撃力7

 消耗率-99%

 

 私は、何故か高い所からこちらを見下ろしているお嬢に言葉を返した。

 

 ……あ、地面が炎で滅茶苦茶だから降りられないのか。

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