ダンガンロンパシンフォニア〜ボクの愛と希望の法廷〜 作:パルティアン
CHAPTER2 (非)日常編1
ホテルの敷地のどこか。大きなモニターを前に何者かが座ってほくそ笑んでいる。
「…さてさて、最初の学級裁判はこんなところか…。ま、中々盛り上がったんじゃねーの?奴らはどうやら色々ゴチャゴチャ考えているみてーだが、無駄無駄。一回でも学級裁判が起こっちまえばここからはもうドミノ倒しにコロシアイは起こっていくんだ。それは太古の昔から決まってるこの世の理だ。さ、て、と、次は誰が誰をどんなふうに殺すのかね…?ぐぷぷ。ぐぷぷぷぷぷぷ…!」
CHAPTER2 我がクララに愛を込めて (非)日常編
キーン、コーン… カーン、コーン…
「おはようございます。7時です。今日も一日元気に頑張りましょう。」
朝のチャイムで目が覚める。昨日の出来事は言い表しようもなく不快、その一言に尽きた。できることならもう一度布団に潜り込んで現実逃避してしまいたいところだけどそんなことをしたら昨日の今日でみんなに心配をかけてしまう。そういう訳にもいかないのでどうにか頭を起こして食堂に向かった。食堂に入るとこれまでと同様、と言うには1人足りないけど、雷文クン、伊達クン、鏑木クン、靏蒔さん、木田さんの5人が集まっていた。
「おーっす。」
「あれ、クレイグクンは?」
「あー、昨日の今日で疲れたからもう少しだけ寝てくと言っていたでござる。」
「全く、だらしのない奴だ。」
「まあまあ、そんなこと言ってはかわいそうですわ。クレイグさんもああ見えて昨日のことがショックだったんですのよ、きっと。」
「まあ、それはそうだろうが…。」
「…そろそろみんな集まってくる。…食事の準備を。」
「ああ、そうだな!!」
鏑木クンの指摘を受けてみんなで準備をする。まあ、準備と言っても食事そのものは今日も準備されているし、やることなんて飲み物とグラスを出すくらいなんだけど。そうこうしているうちにみんなが集まってきて朝食会が始まった。と言ってもやっぱり雰囲気は暗い。どうしてもこの円形のテーブルでその存在を激しく主張している2つの空席がボク達の心に影を落としている。特に美作さんはこの数日間ボク達にとってムードメーカーだったから特にその寂寥感を感じざるを得ない。
一通り食事を終えて何となく談笑しているとそこに奴は割り込んできた。
「おうおう、オマエラ昨日あんだけ息巻いてた割にゃ随分暗いじゃねーか。」
「何をしにきた?」
「私たちは貴様に用はない。」
「オマエラになくたってオレにゃああるの!そうでもなきゃ誰がわざわざオマエラの前に出てくるかってんだ。ただでさえ昨日の裁判で疲れてるってのによー。」
「ならば早く用件だけ話して帰ってほしいですわ。」
「へいへい。そんじゃオマエラに朗報だ。新しいエリアが開放されたぜ。」
「新しいエリア?」
「このホテルの2階と外でメンテナンス中だったあと1つの建物、そして大浴場、それが開放されたんだぜ。まーそれをどう扱おうがオマエラの勝手だが、一応知らせといてやるぜ。じゃあな!!」
それだけ言うとモノトラはさっさと帰って行った。
新しいエリア…。もしかしたらそこにはボク達がここを脱出するための手掛かりがあるかもしれない…!
どうやら他のみんなもその考えに行き着いたようで、みんなさっきまでと打って変わって少し明るい表情をしている。そしてすぐに探索へ向けた作戦会議になった。
「さて、前は何個かに班分けして調べたけど、今回は前ほど探索範囲も広くないし、各自きちんと情報も欲しいだろうからみんなそれぞれの探索にしようと思うんだがどうだ?」
「いいんじゃねーのー?その方が俺ちんもサボれるしー。」
「またクレイグ殿はそんなことを…。靏蒔殿がものすごい形相で睨んでるでござるよ。」
「おー、こわこわ。」
「でもうちちょっと不安だな…。だって昨日あんなことがあったばかりでしょ?一人で行動するのはちょっと怖いかも…。」
「うーん、それもそうかもぉ。」
「まあそこは誰かと組む、とかも個人の自由で良いんじゃないかな?探索してる分には誰とも顔を合わせないってのも考えにくいし、何かあったらすぐ対応できるよ。まあ、何もないのが一番だけど…。」
「よーし、じゃあ探索に出発だ!!」
みんな各々探索に向かっていく。すると本当にこれまで閉まっていたシャッターが開いていた。
「あ、こっちのエレベーターも使えるみてえだぜ!!」
「2階くらいならいいけどもっと高い階になるとありがたいねー。」
「わざわざ動かないエレベーターに近寄らなかったから知らなかったがこんなところにトイレもあったんだな。」
「知らなかったの!?と言ってもふつーのトイレだったけどね。さすがに男子の方は分かんないけど…。」
「ま、女子の方がそうなら同じだろう。今は2階の探索の方が先だ。」
「それもそっか。」
2階に入るとまず目に付いたのはずらーっと並んだ客室。これまでは1階の売店とか食堂のスペースにしかいなかったからこの光景を見てやっとボク達はホテルの中に囚われているのだということを自覚した。
廊下を進んでいくと、個室が並んでいる中に1つだけ重厚な木の扉があった。そしてその扉の上には金属製のプレートに“LIBRARY”と書いてあった。
「ここは…図書室?」
「どうやらそうみたいでござるな。」
中に入って調べて見ると、一ホテルの中に設置された図書室であるとは思えないほどのラインナップだった。中には小説だけでなく、新書や図鑑、学習漫画なんかも置いてあった。
「これはすごいね。」
「壮観でござるな。」
共に調べに入ってきたボクと伊達クンはこの光景に目を白黒させていた。
「あ、こんなとこに某の著書があったでござる。」
「著書!!?」
でも確かに彼は歴史学者だ。本の執筆依頼が来たとしても何らおかしくはない。そう考えてみるととんでもない人と一緒にいるんだなぁ。
とそんな感じに図書館の蔵書を調べていると奥の扉からクレイグクンが出てきた。
「お、深見ちんに伊達ちんじゃん。どったの?」
「いや、ここの蔵書を調べてただけだけど…。」
「あー、そゆことね。でもここの蔵書はすっごいよねえ。でも、奥の書庫も中々面白いものが置いてあったから調べて見るといいよ。」
「そうなの?」
「さっすがにこんなとこには出しちゃおけないモンがゴロゴロさ。と言っても深見ちんなら生で見たことがあるものかもしれねえけど。」
その一言でクレイグクンが見たものが何であるか何となく想像が付いてしまった。だけど調べないわけにも行かないし、むしろなんでそんなものが置いてあるのかは気になるからちょっと入ってみるか。
書庫の中に入ると埃っぽい部屋の中で大量のファイルが本棚の中に並べられていた。ファイルの内の何冊かは埃を被っていなかったが、恐らくこれをクレイグクンは見たのだろう。中身を見てみると、案の定、それは本来なら警察に保管されているべきな様々な殺人事件のデータが載っているファイルだった。中にはボクが解決に関わった事件もあった。
「そういやこんな事件もあったっけ…。」
そんな本来感傷と尾は真逆のファイルを本棚に戻して他のファイルを手に取ると、そこには希望ヶ峰学園の校章が書かれていた。そして表紙には『希望ヶ峰学園再建計画』と書かれていた。
「…何だろう、このファイル?」
気になったので中身を調べて見ると、そこには衝撃の内容が書かれていた。
そこに書かれていたのは過去に希望ヶ峰学園で行われたコロシアイ学園生活について。そしてその後どのようにして未来機関が超高校級の絶望を倒して希望ヶ峰学園を復興させたのか。その一連の流れについて書かれていた。計画と書いてある以上これ自体は希望ヶ峰学園が開かれた今年以前のものだろうとは思うけれど、実際、ボク達が知っているとおりの復興の流れが書かれていた。
1枚1枚ページをめくっていく。そこには凄惨な写真と共に当時の記録が詳細に残されていた。
「…これが、前回のコロシアイ…。」
そこに残されていた記録はこれまで数多くの殺人事件を見てきたボクからしても目を逸らしたくなるようなそんな凄惨な記録だった。高校生がこんなことを強制されていたなんて…。そしてボク達も今同じ状況下に置かれているなんて…。
そして更には復興の過程。ただそこには気になるワードが書かれていた。それは“超中学級の絶望”。どうやら超高校級の絶望は中学生を拉致し、自らの後継として育てていたようで、そのほとんどは未来機関によって捕らえられ更生されたようだが、数名は取り逃してしまっているようで野放しになってしまったらしい。
「後継、か…。ということはもしかしてこのコロシアイをボク達にさせているのはその“超中学級の絶望”の生き残りなのかも知れない…。」
一通りファイルに目を通した後、ボクは図書室を後にした。
そのまま廊下を歩いて行くと開けた空間に出た。ちょうど1階のロビーと食堂に当たる場所にホールと何かしらの大きな部屋があるみたいだ。その大きな部屋に入ろうとしていると反対側の廊下から声をかけられた。
「あ!!おーい、優!!ちょっとこっち来てくれよ!!!」
どうやら速瀬さんが何かを見つけたらしく、ボクは一旦そちらの方に向かうことにした。
「どうしたの?」
「これ見てくれよ!!」
速瀬さんが指さしたのは先ほどの図書室と同様、客室の中にある大きな部屋だった。そこにはカラオケルームと書いてあるようだった。。
「カラオケ?」
「ああ!!面白そうだろ?入ってみねえか?」
「今は探索中だよ?」
「カラオケルームの探索だって!!」
「絶対歌うつもりでしょ…。」
そんな速瀬さんに呆れつつ中に入ると、中では既にもう歌っている人がいた。
「~~♪あ、深見くん、マハちゃん、どうしたのー?」
「どうしたのはこっちのセリフだよ。何やってるのさ…。」
「?歌ってるのー。」
「それは分かるって。なんで今それを…?」
「あはー、なんか吸い寄せられちゃってー。」
「やっぱそうだよな!!」
2人揃うと何か頭痛くなってきた…。ボクはそこの設備が受付カウンターとマイク、デンモク、モニター、グラス、ドリンクバーと基本的なカラオケのものと同じであることを確認すると足早にその場を去ることにした。
カラオケルームを出てもう一度あの大きな部屋に向かおうとしたその時、目の前に先ほどは気付かなかった部屋があることに気付いた。
「これは…、救護室?」
中に入ってみるとそこは薬臭い部屋であり、病院のようなベッドもあったので、そこである程度の病気やケガへの対応ができることが分かった
どんなものが置いてあるのか調べようとしているとそこにもう1人入ってきた。
「あら、深見さんじゃありませんの。」
「木田さん?」
「深見さんもここが気になりまして?」
「うん、そんなところ。」
「それじゃあ一緒に探索しましょう。」
木田さんに導かれるようにボクはこの救護室の探索を開始した。
救護室には多少のケガや病気には難なく対応可能なくらいの薬と道具が置いてあった。
「かなり色々揃ってるね。」
「もしかしてここからは思う存分コロシアイをしろって意味かしら?」
「何か嫌だな…。」
「冗談ですわ。」
「シャレにならないって…。」
木田さんってこんな冗談も言うんだ…。とりあえず多少の病気やケガなら大丈夫だと分かったところで一度この部屋を離れた。
さて、落ち着いたところで中央のホールから繋がる大きな部屋に入ってみよう。
重厚な扉をゆっくり押し開けるとそこには大きなスクリーンがあった。どうやらこの部屋は映画館になっているようだ。既にこの部屋の中には羽月さん、靏蒔さん、大地クンの3人がいた。
「あ、もう3人もいたんだ。」
「深見か。ああ、私もここに来て2人と合流してな。」
靏蒔さんがスクリーンの方で2人で話しながら探索を進める羽月さんと大地クンに目を遣りながら話す。
「靏蒔さんはここで何を?」
「あ、いや、ここで私も探索を進めてはいるんだが何だかあの2人の間に割って入りにくくてな。1人だ。」
確かに出会って数日のハズなのに何だか2人の間には交ざりにくいオーラが出ている。
「じゃあ2人で探索する?」
「頼んでもいいか?」
「じゃあここまででどこまで探索が進んだか教えてもらってもいい?」
「そうだな。私が探索したのは現状この部屋だ。この部屋には見ても分かるとおり、大きなスクリーンがある。座席数もそれなりにあるみたいだ。天井もそれなりに高くて、一番高い床からでも梁まで5メートルほどある。」
「なるほど…。」
「後はまだ探索していないところとしてあそこの映写室があるからそこを探索したい。」
「わかった。」
映画館の奥の階段から上ってゆき、映写室に入る。どうやらカギは掛っていなかったようで自由に入ることが出来た。
映写室に入ってまず目を引いたのは大きな映写機。ちょうど真ん中の席の真上に当たるようで、ここから映像をスクリーンに映し出すことが出来る。
映写室の後ろにはフィルムの入った棚が置かれていた。そこには様々なサイズの、言い換えると様々な長さの映画が置かれていた。その人の好みによって色んな映画が見られるみたいだ。
「今時珍しいね、フィルムの映画館なんて。」
「そうなのか?今でもフィルムで流しているものとばかり思っていたが。」
「今は技術が進歩しているからね。大概の映画館はデータで送って流してるはずだよ。」
「初めて知った…。」
そんな豆知識の話をしながら部屋の探索をしていると奥の壁に何やら大仰なレバーの付いたスイッチを見つけた。
「これはなんだ?」
「ちょっと待って、横に説明書きがある。読んでみるね。映画館のドアは映写中に外からも中からも出入りできないよう自動的にロックがかかるようになっています。こちらのレバーはそのオートロック機能のオンオフを司るものになっています。ですが、体調不良等の緊急事態の際以外はできる限り触らないようお願い致します。だって。」
「ということはあまりこのスイッチには触らない方が良いな。」
「埃も被ってるし、そうだね。わざわざ弄る必要もないし放っておいて良いと思うよ。」
「ああ、分かった。念のためみんなに周知しよう。」
「お願いするね。特にクレイグクンには念入りに。」
「もちろんだ。」
そこには悪ガキの好きなようにはさせまいと目を光らせる生徒指導の先生みたいなおっかない顔つきをした靏蒔さんがいた。正直震え上がった。
2階をとりあえず調べ終わったところで一度下に降りてきた。そう言えばモノトラは東棟の大浴場も開放された、みたいなことを言ってたな。なら調べてみようかな。
向かって右側、男子浴場の青いのれんをくぐって大浴場に入ると既に金谷クンが探索というか入浴していた。
「…何してるの?」
「見て分かるだろ。風呂に入ってる。」
それは見れば分かるけど。
「いや、何で入ってるの…?」
「泉質調査だ。」
「いや、書いてあるじゃん…。」
「情報だけはな。だが入ってどうかは実際に入ってみないと分からないし、自分に合う泉質かどうかはここでの生活の質に直結する大きな問題だ。」
「そうなんだ…。」
「なんだ、深見は風呂に興味がないのか?」
「人並みだよ…。泉質まではこだわらないって…。」
「鈍感な奴はうらやましいな。」
大概の人がそうじゃないかと思うんだけどなぁ…。
まあ、金谷クンが湯船を探索してくれているということでボクは他の部分の探索をしてみたけれど、結局のところ風呂桶とかシャワーとかいわゆる温泉とかホテルの大浴場にある設備と大差なかった。だけど露天風呂はちょっと気になるので後で入ろうかと思う。
「じゃあ他のところに行ってみるね。」
「ああ。」
金谷クンはこちらに顔を向けることなくヒラヒラと手を振ってボクを送り出した。
のれんから出ると大浴場入り口のところで真理ちゃんと出会った。真理ちゃんは腰に手を当てて牛乳をイッキ飲みしていた。
「…何してるの?」
本日2度目のツッコミ。
「牛乳を飲んでるのさ。」
それも見れば分かる。
「いや、なんで牛乳を飲んでるのさ。」
「何を言ってるのさ。風呂上がりと言えば牛乳だろう?」
「…もしかして真理ちゃんもお風呂に入ってた?」
「当たり前じゃないか。お風呂の質は生活の質に直結するんだよ?って“も”?」
「金谷クンも男子風呂に入ってたんだよ…。しかも今の真理ちゃんとおんなじこと言ってた。」
「それはそれは。金谷クンとは話が合いそうじゃないか。」
「ちゃんと探索しようよ…。」
「一応探索はしてたぜ?ただ普通の温泉の設備と一緒だったから特筆する部分がなかったってだけで。」
「それじゃ男子の方と大差ないね。」
「これからどうするんだい?」
「後1カ所残ってるからそっちに行ってみるよ。」
「そうかい、頑張ってくれたまえよ。」
「なんで上から目線なのさ…?」
図らずも女子のお風呂の設備の情報も得たところで最後に外の建物を見に行ってみよう。
最初の探索の時にメンテナンス中になっていて入れなくなっていた建物。あの日はプールとかジムとかではないかと推理していたけれどさてさて答え合わせはどうだろうか。
畢竟、ボクの推理は半分正解で半分間違いだった。なぜならその建物はプールとジムが一体化した施設だったからだ。
「思いの外豪華って感じだなぁ。」
そんなことを独りごちて中に入ると中の気温は外より2,3度高い感じがした。
その原因は様々なトレーニング機器をガッチャガッチャと動かしている2人の大男だった。
「…なんで筋トレしてるの?」
「おう、優の字か!!ここじゃあ中々オイラの腕を披露する機会もねえんでな、鈍っちまわねえよう鍛えてんだ!!」
「雷文クンも?」
「おうよ!!色んな機器が置いてあって中々いい感じなんだ!!」
そんな雷文クンの言葉を聞いてボクも周囲を見渡してみる。すると確かに上半身も下半身も色んな部位を鍛えられるようになっていた。更にかけられる負荷も様々になっていてバーベルの重りやダンベルも幅広い重さが準備されていた。
「確かにこれはスゴいね…。」
「お、深見も気に入ったか?ならオレらと一緒にトレーニングしようぜ!!」
「今は良いかな…。」
「そうか…。気が向いたらいつでも言ってくれよ!!」
「う、うん…。」
多分気が向くことは永遠にないんじゃないかな…。
部屋の端には扉が2つあり、そこが更衣室になっていた。だけどその入り口にはカードリーダーが設置されており、カギがかかってる状態だった。
「これってもしかしてしおりをかざすの?」
「ああ、そうみたいだぜ!男子更衣室は男子の、女子更衣室は女子の電子しおりでしか開かねえみてえだ。」
「ふーん。でもこれ例えばボクが真理ちゃんにしおりを貸したら真理ちゃんも男子更衣室に入れるってことになっちゃわない?」
「あ、確かにそうだな。そこら辺どうなってんだ?」
考え得る可能性の話をしていると唐突にモノトラが割り込んできた。
「いやー、盲点だったんだぜ!!確かに誰かに借りたら異性の更衣室も入れちまうな…。そいつはあんまよくねーんだぜ。」
「だよね?」
「ならここは新しい校則を追加するんだぜ!!」
モノトラがそう言うとボクの電子しおりからピピッと音が鳴った。校則の欄にnewの文字が出ていたので開いてみると既に新しい校則が追加されていた。
11.生徒間の電子しおりの貸し出しを禁じる。
これでとりあえずの問題は解決した、と言って良いのかな…?
多少気になるところはあったけどまだこの更衣室の奥にあるプールを調べられていないのでそちらの探索を先にすることにした。
反対側のプールの扉を開けるとそこでは鏑木クンが探索をしていた。
「…深見か。」
「探索の調子はどう?」
「…それなりだ。」
「そっか。」
そこからは無言でお互い探索を進める。しかし、ビート板とか水中に潜って探すアレとか謎の大きな時計とかプールによく置いてあるようなものが置いてあるだけだった。
「でもなんだかホテルのプールって言うよりは学校のプールみたいだね。」
「…確かにな。」
「戻る?」
「…そうだな。」
…気まずい。2人だと会話が続かない…。
とりあえず今回開放されたエリアの探索はこんなところだろうか。ボクはとりあえず探索を終わりにして食堂に向かった。そして昼食を食べながらお互いが発見したものを報告し合った。その後はそれぞれ自由に過ごしてそのまま1日が終わった。
色々な場所を歩いた後だからか、夜時間になる前には早々にボクは睡魔に捕まり、意識を手放すことになった。
【モノトラ劇場】
「クマノミってのはおもしれえ生き物だってのは有名だよな!」
「家族で暮らしているクマノミはもし母親が死んだ場合父親がメスとなり、」
「一番大きい子どもがオスとなるんだぜ。」
「これを専門的には雌雄同体って言うんだ。」
「これはふとした思いつきなんだけどよ、」
「今時色んな嗜好があるからな。」
「ここ十数年くらいのところだとある意味人間も精神的には雌雄同体だと言えるかも知れねーな。」
「ってなワケで次回からはあたしもメスになってお送りしようかしらん?」
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【生存者】
超高校級の探偵 深見優(フカミユウ)
超高校級のレーサー 速瀬マハ(ハヤセマハ)
超高校級のバスケットボール選手 雷文竜(ライモンリュウ)
超高校級の外交官 金谷秀征(カナヤシュウセイ)
超高校級のバドミントン選手 羽月翔子(ハツキショウコ)
超高校級の医者 津田真理奈(ツダマリナ)
超高校級の歴史学者 伊達小十郎(ダテコジュウロウ)
超高校級の大工 鷹岡筋次(タカオカキンジ)
超高校級の数学者 言村香奈(コトムラカナ)
超高校級の??? 鏑木麗(カブラギレイ)
超高校級のハッカー クレイグ・ホワイトバーチ
超高校級の弓道家 靏蒔由衣(ツルマキユイ)
超高校級の地主 大地真英(ダイチマサヒデ)
超高校級のバイオリニスト 木田結弦(キダユヅル)
残り14人
お久しぶりです!第1章の終結からかなり時間が経ってしまい申し訳ありません!やっと第2章が開幕です!!今回は様々な新しいエリアが開放されていく、というお約束通りの回となりましたが、さてさてここからどんな事件が起こってしまうのでしょうか…?どうぞお楽しみに!!
それでは今回の設定裏話、今回は言村さんです!
言村さんは幼い頃から数字に関するあれこれが得意であり、中学生になる頃には天才数学者と呼ばれるようになっていました。そのため本人を知らない人にはお堅いイメージを持たれているようなのですが、実際のところはむしろのんびりしていて少し抜けている、という感じの女の子です。
名前の由来なのですが、下の名前に関しては何となくかわいらしい女の子のイメージでつけた名前です。そして苗字は何となく数学とは真逆の文系っぽい字を使ってやろうと思い立って「言」という字を使いました。
という訳で今回はここまでです!!ここから少しの間はみんなでわちゃわちゃしてますのでご安心ください笑。それではまた次回!!
前作の反省を生かして早々に推しのアンケートをしてみたいと思います!
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深見優
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速瀬マハ
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雷文竜
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金谷秀征
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羽月翔子
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津田真理奈
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伊達小十郎
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鷹岡筋次
-
言村香奈
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美作奏
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鏑木麗
-
泊直哉
-
クレイグ・ホワイトバーチ
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靏蒔由衣
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大地真英
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木田結弦