ダンガンロンパシンフォニア〜ボクの愛と希望の法廷〜 作:パルティアン
キーン、コーン… カーン、コーン…
「おはようございます。7時です。今日も1日元気に頑張りましょう。」
もう朝、か…。前の事件は動機発表の翌日のこのタイミングで起こったんだよな…。昨日みんなで映画を観てあんな動画のことを忘れた雰囲気があるとは言えやっぱり不安だ…。
でもそんなこと言ってたって仕方ない!みんなの絆はきっと昨日深まっているはずだ。
そう気合いを入れ直して食堂に向かった。
「おーっす深見!」
雷文クンが明るく挨拶をしてくる。やっぱり大丈夫そうだ。
そうこうしているうちにみんなが集まってきた。念のため人数を数えてみるときちんと14人全員が揃っていた。そう簡単にコロシアイなんて起こるものではないんだ。そう少し安心できたところで朝食をみんなと一緒に食べた。
食事を食べ終わってみんなで片付けをしていると、言村さんが真理ちゃんに何やら話しかけていたが、さすがに女の子同士の会話に割って入るわけにもいかないので何か相談事でもあるのだろうというところでボクはその場から離れた。もしお医者さんに相談が必要なデリケートな話だったりしたら本当に悪いしね。
「…ヒマか?」
そんなこんなでキッチンの近くでボーッとしていると鏑木クンに声をかけられた。
「どうしたの?」
「…少し頼み事がある。」
「それって?」
「…護身術を教えてほしい。」
「ボクの?」
「…ああ。前回の捜査中にクレイグに技をかけているのを見て素晴らしい技術だと思った。ずっと教わりたいと思っていたんだが中々声をかけられていなくてな」
「いいけどどこでやるの?」
「…トレーニングルームでいいかと思っているんだがどうだろうか。」
うーん、少し狭いような気もするけど護身術なんて大概使う場所も狭いからいいか。鏑木クンも自分の身を守りたいんだろうし。
「うん、いいよ。やろっか。」
そんな話をしてトレーニングルームに入ると既に雷文クンと鷹岡クンが筋トレしていた。
「おう、優の字、麗の字、珍しいじゃねえか。筋トレか?」
「実はちょっと違うんだ。」
「…深見に護身術を教わろうと思っている。」
「それってアレか?クレイグにかけてたって奴。」
「みんなそのイメージなんだ…。でもそれだよ。」
「面白そうじゃねえか。どうせならオイラ達にも教えてくれよ。」
「お、いいなそれ!」
「鏑木クンが良いのであれば…。」
「…構わない。むしろ色んな人間と実践した方が習得も早いだろう?」
「うん、それも一理あるね。」
こうしてボク達はお昼の時間になるまで護身術の訓練を4人で行った。
そして昼食後。
「…深見、午後も少し練習に付き合ってもらって良いだろうか。忘れない内にもっと身体に動きを染みつけさせたい。」
「うん、分かった。雷文クン達はどうする?」
「うっし、なら付き合うぜ!」
「オイラもでい!」
午前中は比較的基本的なことをやったので、午後は少しずつ実戦に近い技や動きのトレーニングをした。やっぱり3人ともボクよりも運動神経がいいのでスポンジのように技術を吸収していった。そうこうしているうちに時計を見たら2時を過ぎていた。
「じゃあ今日のところはここまでにしよっか!もしもっとやりたいってなったら明日以降も教えるからさ。」
「…ああ、ありがとう。」
「ま、ムリしてケガしたらそれこそ護身術を使えるようになった意味がねえからな!」
「よし、じゃあオイラはもっと鍛えて技の重さが上がるようにしておくぜ!」
「乗った!!」
「…私はもう少し動きの確認をしてから部屋に戻る。」
「うん、じゃあボクは先に戻るね。」
こうしてボクは3人に別れを告げて部屋に戻った。
部屋で汗を軽く拭いて着替えたところで喉が渇いてきた。まあそれも当たり前か。なんだかんだで4時間以上護身術の訓練をしていたんだから。
そういうことでボクはキッチンに飲み物を取りに行った。
職員宿泊棟を1歩出たその瞬間、
「ふっかみちあああああああああ!!!!!」
クレイグクンがボクに何かしようとしてきたので咄嗟に腕を取って放り投げた。
「いつつ…。深見ちん前より技のキレ上がってない?」
「あー、さっきまで訓練してたからかな?身体が動くのかも。」
「かー、熱心だねぇ。俺ちんそんな頑張れねえわ。んじゃまた後でー。」
褒められてるのかよく分からない言葉を言いながらクレイグクンは部屋へと戻っていった。その直後、
「クレイグさんも懲りませんのね。」
今度は木田さんが話しかけてきた。
「木田さん。まあすぐ対処できるから問題ないんだけどね。」
「やりすぎませんようにね。わたくし嫌ですわ、学級裁判で貴方を敵に回すの。」
「あはは、気を付けるよ。」
悪い冗談だ…。でも気を付けよう。
すぐに木田さんと別れてキッチンに入ると中では速瀬さんと金谷クンが何か話していた。
「2人ともどうしたの?」
「ただの世間話だ。お前こそどうした。」
「いやあちょっと喉が渇いて。」
「どうせなら倉庫からお菓子も持ってこい。ちょっとしたお茶会だ。」
あ、持ってくるのは完全にボクの仕事なのね。まあいいけど。
倉庫に入ってお菓子の棚に向かっていたその時、
「うわあ!」
何かの箱に足を引っかけて転んでしまった。
「いったた…。誰だろうこんなところに箱を出しっぱなしにしたの…。」
そう思いながら箱の方を振り返ると中には大量の掃除用具なんかを引っかけておくようなフックが入っていた。誰かが部屋の整理をするのに持ち出したんだろうか。
「そいつぁただのフックじゃねーぜ!」
「うわっ!何さ?」
「そいつはモノフック!見た目は普通のフックだが、圧倒的な強度を誇り、1トンだろうと支えちまう。ワイヤーさえ保てばな。」
「なんでそんなものがここにあるのさ?」
「フックなんてどこでも使うだろ?強いに超したことはねーじゃねーか。」
「それもそっか。」
っと、そろそろお菓子を持って行かないと2人に文句を言われそうだ。
ボクは倉庫の中から色々お菓子を見繕って2人のいる厨房に戻った。
「そういや優、今日ずっといなかったよな?何してたんだ?いつもなら適当にホテルん中プラプラしてんだろ?」
「ああ、それなら今日は鏑木クンに頼まれて護身術を教えてたんだ。」
「なんだそれ、カッケー!!お前そんなの使えんのかよ!!」
「覚えていないのか。前に学級裁判で話題になっただろう。」
「そうだっけ?」
「うん、話に上がったかな。でね、最初は鏑木クンにだけ教える予定だったんだけど、気付いたら雷文クンと鷹岡クンにも教える感じになっちゃって。」
「なんだよー。そんな面白そうなことアタシも誘ってくれよー!!」
「多分明日もやると思うけど速瀬さんも来る?」
「おう!行く行く!!秀征も来るだろ?」
「俺は行かん。」
「ははーん、自身がねえんだな?恥ずかしい姿晒すと思って逃げてんだろ?」
「…む。いいだろう、やってやるよ。おい、深見。俺も明日は参加する。」
「あはは、ケガはしないようにね。」
そんなこんなでキッチンで話している内に羽月さんがカートを押してやってきた。
「あれ、こんなとこで何してんの?」
「お茶会?」
「え、何それ!うらやましい!!うちも混ぜて!!」
「うん、いいよ。」
羽月さんも交えたお茶会は途中トイレでの抜けとかはあったけれど思いの外盛り上がって、気付いたら時間は4時になろうとしていた。
「あー楽しかった!ありがとね!」
「もう行っちまうのか?」
「ちょっと頼まれごとをしてて。」
そう言って羽月さんは立ち上がった。
「翔子は別にアタシらの召使いじゃねえんだ。自分でやらせりゃいいじゃねえか。」
「うちがやったげるって言ったんだからいいの!じゃあ行ってくるねー!」
そうして速瀬さんの心配をよそに明るく羽月さんはキッチンを出て行った。
「なら俺達もこのあたりでお開きにしておくか。」
「うん、そうだね。」
羽月さんを仲間はずれみたいにしてしまうのも申し訳ないのでボク達も片付けをして部屋に戻ろうとした。その瞬間。
「イヤアアアアアァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」
耳を劈く絶叫。それはホテル中に響いていた。
「今のは…!?」
「翔子の声じゃなかったか!!?」
「聞こえた方向は多分2階…?」
ボク達は片付けを放り出して急いで2階へと向かう。エレベーターを待つのも惜しい。階段を使って上っていき、廊下を駆け抜ける。すると映画館の入り口から少し入ったところで羽月さんが口を押さえたまま座り込んでいる。
「羽月さん、大丈夫!!?」
その問いかけに彼女はふるふると首を横に振りながら指をゆっくりとどこかへと向ける。その指先に誘導されて目線を向けた瞬間。
ピンポンパンポーン…
「死体が発見されました。一定の捜査時間の後学級裁判を行います。」
非情な宣告。そしてそのアナウンスが示すものが何かはすぐに分かった。
“超高校級の地主”大地真英は頭を砕かれその人生の物語に幕を閉じていた。
CHAPTER2 我がクララに愛を込めて 非日常編
「何だよこれっ…!」
「…また、起こったというのか…!“コロシアイ”が…!」
ボク達がまだ目の前で起こっている現実を受け止めきれずにいる内にどんどんみんなが映画館へと集まってきて各々、事態に対する反応を見せていた。
「くそっ!またこんなことが起こってしまったのか…。」
「大地殿…。」
「……。」
そしてみんなが立ち尽くしていると、
「よおオマエラ!またコロシアイが起こったみてーだな!!ってなワケでオマエラにコイツを持ってきてやったぜ!!」
モノトラが場の空気を読まない底抜けに明るい声で現れた。そして消沈するボク達1人1人に“モノトラファイル”を手渡していなくなった。そして手に残されたタブレット端末の重みがボク達に大地クンが死んでしまったこと、そしてコロシアイが再び起こってしまったことを強く実感させた。
「…でもやらないわけには行かないよな。」
だってここで何もしなければボク達はみんな死んでしまうのだから。
この手で必ず真実を暴いてみせる…!
-捜査開始-
まずはモノトラファイルかな。
モノトラファイル2
被害者は“超高校級の地主”大地真英。死亡推定時刻は14時40分頃と見られ、死体発見現場は映画館。死因は鈍器のようなもので頭部を殴られた事による頭蓋骨陥没骨折で、即死。被害者に抵抗した痕跡はなく、不意打ちだったものと思われる。
大地クンは不意打ちで頭を殴られた事による即死、か。苦しまなかったと思われることだけは唯一の救いかも知れない。それに死亡推定時刻も分かってるからこの時間のみんなのアリバイも調べて見る必要があるな。
「深見、おめえ、捜査すんのか?」
「うん。みんなの命が懸ってるからね。」
「そうか。うし、オレは頭がよくねえかんな、鷹岡と一緒に現場の見張りをしとくぜ。」
「うん、お願い。」
「それならボクは前と同じく検死に入るよ。」
「分かった。」
これで現場の見遣り役と検死役も決まったことだし、本格的に捜査を始めようか。
コトダマゲット!
【モノトラファイル2)
被害者は“超高校級の地主”大地真英。
死亡推定時刻は14時40分頃。
死体発見現場は映画館。
死因は鈍器のようなもので頭部を殴られた事による頭蓋骨陥没骨折で即死。
被害者に抵抗した痕跡はなく不意打ちだったのではないかと考えられる。
まずは…、第一発見者に話を聞いてみようか。青い顔をしているところを申し訳ないけどボクは羽月さんに話を聞きにいった。
「羽月さん、大丈夫?」
「うん、何とか…。ところで深見君どうしたの?」
「こんなことがあってすぐで悪いんだけど、発見時の状況を聞きたくて。」
「わかった。話すよ。えっとね、深見君達とお茶会した後にさ、うちワゴンを持って出てったでしょ?それって大地君に頼まれて映画館で食べたものの片付けをしようとしてたんだ。」
「なんでそもそも羽月さんがそれを言い出すことになったの?」
「それは単純でね、昨日みんなで映画見たときと同じでポップコーンとドリンクを持ってきてほしいって頼まれたからだったら片付けもしようかー、って訊いたんだ。」
「ちなみにそれって何時くらい?」
「えっと、2時にはなってなかったと思う。そこから映画を2時間観るから4時くらいに取りに来て、って頼まれて取りに来たらこんなことに…。」
「そっか、そういうことだったんだね。ちなみに14時40分、モノトラファイルによると大地クンの死亡推定時刻なんだけど、このときって羽月さんは何してたの?」
「えっとその頃はー、そうだ!真理奈ちゃんの部屋にいたよ!真理奈ちゃんと香奈ちゃんと3人で10分ちょっとおしゃべりしてて大体その頃が2時40分くらいだったと思う。」
「うん、分かった。ありがとう。」
コトダマゲット!
【羽月の証言)
14時頃に大地にポップコーンとドリンクを届けた。
その2時間後に頼まれた通りに食べたもののゴミを回収しに来たら大地の死体を発見した。
よし、じゃあ次は…。
「深見、少し良いか。」
「ん?どうしたの、靏蒔さん?」
「いや、少し気になることがあってな。」
「気になること?」
「先日ここを調べたときに上映中はドアのロックは閉まって出入りできなくなる、という話だっただろう?だが大地の様子を見る限り彼は映画を観ている途中に殺されたようだ。だとしたら犯人はどこに行ったんだ?」
「そういえば…。ちょっと待ってて!ごめん羽月さん!」
「どうしたのー!!」
「もう一個聞きたいことが出来た!」
「そっち行くね!」
……
「で、聞きたい事って?」
「ここの映画館って上映中はカギがかかって出入りできなくなるんだけど、羽月さんが発見した前後に映画館の中でも外でも怪しい人って見た?」
「うーん、見てない…。なんで?」
「えっとね、映画館の構造上犯人は大地クンを殺した後この映画館は出られないハズなんだ。だから本来大地クンが映画を見終わるタイミング、つまりロックが解除された直後に映画館に来た羽月さんなら誰か見てないかと思ったんだけど…。」
「そっかぁ。でもやっぱ見てないなぁ。」
「そっか、ありがとう。」
「つまり死体発見時には犯人は現場周辺にはいなかった、と?」
「そういうことになるね。」
「つまり事件発生時現場は密室だった、というワケか。」
「穴はまだあるかもしれないけどね。」
コトダマゲット!
【ドアのロック)
映画の上映中はドアにロックがかかり、外からも中からも出入りできなくなる。
「あ、そうだ。靏蒔さんは事件発生時どこにいたの?」
「それなら大浴場にいた。」
「1人で?」
「1人と言えば1人だが、1人じゃないと言えば1人じゃない。」
「哲学?」
「女子風呂には私しかいなかった、というだけだ。」
「男子の方には誰かいたってこと?」
「ああ、伊達がな。」
「誰がいたかまで分かってるの?」
「会話したからな。石鹸を借りた。」
「ボディーソープなかったっけ?」
「あの手のはあまり合わなくてな。固形石鹸の方が私は良いんだが、不覚にも忘れてしまったんだ。そしたらたまたま隣に同じく固形派の伊達が来たんで借りたんだ。伊達にも聞いてくれ。確認が取れるはずだ。」
「うん、そうしてみるよ。ありがとう。」
まあこんな嘘を吐く方が自分に不利になるし、恐らく正しいんだと思う。念のため確認はするけど。
えーっと、真理ちゃんはまだ検死してるみたいだから、別のところを調べてみよう。そう言えばドアのロックの制御スイッチが映写室にあったはずだ。そっちを一度調べて見ようか。
映写室の電気を点けて周りを見回してみると、映写機は映画が終わったときのままになっているみたいだ。
映写機の目の前にはスクリーンに映像を映すための小窓があり、そこからは大地クンの死体がよく見える。
「ってことはこの映写機は大地クンの死体の真後ろにあったってことか…。」
しかもこの小窓は劇場内の床から見てもそこまで高い位置にはない。ということは不用意に目の前に何かが通ればスクリーンに影が映ってしまうかも知れないな。
コトダマゲット!
【映写機)
今回使っていたものは大地の席のちょうど真後ろにあった。
高さはそこまで高い位置にはなく、目の前に何かが通ったらスクリーンに影が映ってしまうと思われる。
次に視線を移すとその先にあったのはフィルム。映写機にセットされたままになっている。
「このままっていうのもアレだし、外して棚に戻しておくか。」
ガチャっという音と共にフィルムを外した。けれどその瞬間違和感に気付いた。
「あれ、これ小さくない…?」
ボクの中での映画のフィルムのイメージと言えばもっと大きかったような気がする。このフィルムはせいぜいが20cm強ってところだ。
「それは単純に記録時間が短いからだろう。」
「金谷クン。記録時間が短いってどういうこと?」
「別に2時間と尺が決まっているわけじゃないんだ。時間が短い映画だってあるだろう。」
「それはそうだろうけどフィルムを見ただけで分かるの?」
「まあな。そのサイズならせいぜい40分といったところだろう。単純な知識の問題だ。」
「そうなんだ…。」
あれ?でも羽月さんは大地クンに2時間後に来てほしいって頼まれてたんだよな…?なんでこっちの映写機には40分映画のフィルムがセットされてるんだろう…?
コトダマゲット!
【フィルムのサイズ)
映写機にセットされていたフィルムの収録時間は約40分ほどのものだった。
この時間の矛盾は裁判で考えていくとして、とりあえずこのフィルムを棚に…。
ってあれ?この棚フィルムをしまう隙間がないぞ?だって1本この場にあるんだからそんなワケないのにな…。
一度手に持ったフィルムを安全なところに置いて棚を調べて見る。
「…これはフィルムじゃないな。」
すると棚の中のフィルムに混ざってフィルムじゃない円盤状の何かが紛れ込んでいた。それを引っ張り出してみるとそれは血痕の付いた直径20cm、重さ5kgほどのバーベルの重りだった。
「これ…!」
「凶器か…。」
しかも血液が結構固まってしまっている。そこそこの長い時間放置されていたんだろう。
「犯人はこれで被害者を殴打、形が近いことを利用してフィルムの棚に隠した、といったところか。」
「多分ね。でもそれだけじゃなさそうだよ。」
「どういうことだ?」
「これよく見てみて。血痕のところ。何本か筋が入ってるでしょ?」
「そうだな。」
「つまりこの重りに血が付着したときにはこの重りには何かが縛りつけてあったって事だよ。」
「…!なるほどな。」
「ね、まだ色々謎が残ってそうでしょ?」
「少なくとも判断を付けるのは早そうだ。」
恐らく凶器と思われるこの重り、そしてその重りに付着した血液の妙な点。色々考えるべき事はありそうだ。
コトダマゲット!
【バーベルの重り)
フィルムをしまう棚に入っていた。大きさは直径20cm、重さは5kgほど。
血液が付着しており、これが凶器であると考えられる。
【重りの血痕)
被害者のものと思われる血痕。よく見てみるよ何本か筋のように途切れており、血液の付着時になにか紐のようなものが縛りつけてあったと思われる。
思いがけない発見があったな。でも本来の目的は部屋の奥で存在感を放っているスイッチだ。レバー状になっていて映画館の入り口のドアのオートロックシステムのオンオフを司る。もしこれに動かされた形跡があるのであれば犯人は上映中であっても映画館の出入りが可能であった、ということだ。ということで調べて見たが最初に見たときと同様ほこりを被っていて全く動かした形跡はない。
「何を見ている?」
「映画館のドアが上映中にロックされる機能のスイッチだよ。これに動かされた形跡があれば犯人は上映中でも映画館を出入りできたって考えられるんだけど…。」
「その考えは外れた、と。」
「そういうこと。つまりこの映画館は」
「“密室”だったという訳だな。」
「ドア自体を調べられてないから確定ではないけどそういうこと。第一発見者の羽月さんも誰も見ていないらしいしね。」
「俺達もそんなに時間は空けていない。その証言は信じてもいいだろう。」
でもこれでかなり厄介になったぞ…。
コトダマアップデート!
【ドアのロック)
映画の上映中はドアにロックがかかり、外からも中からも出入りできなくなる。
映写室にオンオフのスイッチがあるがほこりを被っていて誰も触れた形跡はない。
よし、映写室はこんなところかな。
映写室を出ると真理ちゃんから呼びかけられた。
「やあやあ優クン、検死が終わったよ。」
「あ、ほんと?」
「検死の結果を伝えるからこっちに来てくれ。そしたらあとは周囲を自由に調べてもらって構わないさ。」
「うん、よろしく。」
さてさて、どんな検死結果が出たのやら。少し緊張しつつもボクはゆっくりとその足を真理ちゃんの方へと向けた。
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【生存者】
超高校級の探偵 深見優(フカミユウ)
超高校級のレーサー 速瀬マハ(ハヤセマハ)
超高校級のバスケットボール選手 雷文竜(ライモンリュウ)
超高校級の外交官 金谷秀征(カナヤシュウセイ)
超高校級のバドミントン選手 羽月翔子(ハツキショウコ)
超高校級の医者 津田真理奈(ツダマリナ)
超高校級の歴史学者 伊達小十郎(ダテコジュウロウ)
超高校級の大工 鷹岡筋次(タカオカキンジ)
超高校級の数学者 言村香奈(コトムラカナ)
超高校級の??? 鏑木麗(カブラギレイ)
超高校級のハッカー クレイグ・ホワイトバーチ
超高校級の弓道家 靏蒔由衣(ツルマキユイ)
超高校級のバイオリニスト 木田結弦(キダユヅル)
残り13人
はい、という訳でついに事件が発生してしまいました…。皆さんの予想としてはどうでしたでしょうか?死んだメンバー誰なのか、当たったでしょうか?
次回も捜査編が続いていくわけですが、一体誰が大地クンを殺したのでしょうか…。
それでは今回の設定裏話です!今回はクレイグ君のお話です!
クレイグ君はこれまでにも話があったとおり、あんな性格ですが様々なサイバーな事件を解決し、警察内では深見君と同じくらいその名が知られています。なぜあんな性格になってしまったかというと、彼自身は幼い頃からパソコンを弄るのが大好きでした。ですが、その趣味が災いし、周囲からは根暗な機械オタクとしていじめに遭ってしまい、不登校になってしまいます。その後色々な手段を用いていじめっ子達は破滅に追い込むのですが、人間不信は直らずあんな感じで周囲の人をどこか見下し、小馬鹿にするような態度を取ってしまっている、という訳です。
名前に関しては、一応ホワイトハッカーにあたる、ということで「ホワイト」と付く苗字を付けようということで「白樺」の英語訳とたまたまキャラ設定を考えていたときに耳に入ってきた外国の方の名前からクレイグ、となりました。
いつか彼のひねくれた性格が同じ超高校級の仲間達とのふれあいの中で少しでも直ると願って今回は終わりたいと思います!
前作の反省を生かして早々に推しのアンケートをしてみたいと思います!
-
深見優
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速瀬マハ
-
雷文竜
-
金谷秀征
-
羽月翔子
-
津田真理奈
-
伊達小十郎
-
鷹岡筋次
-
言村香奈
-
美作奏
-
鏑木麗
-
泊直哉
-
クレイグ・ホワイトバーチ
-
靏蒔由衣
-
大地真英
-
木田結弦