ダンガンロンパシンフォニア〜ボクの愛と希望の法廷〜   作:パルティアン

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CHAPTER3 (非)日常編4

キーン、コーン… カーン、コーン…

 

「おはようございます。7時です。今日も1日元気に頑張りましょう。」

 

 

 

気付いたら朝になっていた。昨日の心地良い疲労感はすでになく、新たな1日の始まりに気分が重くなっていた。ゆっくり身体を起こして身なりを整え、食堂へと向かう。

 

「おお深見殿、おはようでござる。」

「うん、おはよう。」

 

いつも通りの早起きメンバーで揃って朝食の準備を進める。あれ、何か物足りない感じがするような…?

 

「おはよー。」

 

するとクレイグクンがゆらっと食堂に入ってくる。今日もどうやら早起きの日だったらしい。クレイグクンはボク達をぐるっと見回すとふと思いついた疑問を口にする。

 

「あれ、靏蒔ちんは?寝坊なんて珍しくね?」

「そういやそうだな。」

 

だから物足りない感じがしたのか。いつもだったら早々に食堂に来ている彼女がいないから。でも確かにあのしっかり者の彼女が寝坊なんて珍しい。

 

「もしかしたら体調でも崩されているのかも知れませんわ。わたくし寄宿舎に様子を見てきますわ。」

「頼むでござる。」

 

木田さんが靏蒔さんの様子を見に寄宿舎に向かう。彼女が戻ってくるまでの間に真理ちゃんや速瀬さん、金谷クンといったメンバーも集まってくる。

 

「どうした?」

「いや、いつもだったら早起きな靏蒔さんが今日は来ていないんだ。」

「それ故今は木田殿が寄宿舎の部屋に様子を見に行っているでござるよ。」

「ああ、なるほど。だから彼女は戻っていったのか。っつつ。」

 

真理ちゃんは納得といった感じでぽんと手を叩くとすぐに痛そうにした。その手を見てみると包帯が巻かれていた。

 

「あれ、どうしたの、その手?」

「ああ、優クンが心配するほどのことじゃないよ。ただの腱鞘炎みたいなものさ。」

 

もしかして昨日のゲーム大会で熱中しすぎたんだろうか?

ほぼ全員が揃ったところで木田さんが戻ってきた。その顔を見る限り芳しい結果は得られなかったのだろう。

 

「どうだった?」

「もぬけの殻でしたわ。」

「はっ?」

「もぬけの殻でしたわ。」

「2回言わんでも分かる!どういうことでい!?」

「まずチャイムを鳴らしお声がけしました。それで反応がなかったため今度は少し荒っぽくドアを叩きました。それでも反応がございませんでしたのでドアノブを捻ってみたところカギが開いていましたわ。」

 

カギが開いてた?それって…!

 

「仕方がありませんので中を覗いてみましたが中には誰もおらず。嫌な予感がして皆様に相談しようと戻ってきた次第です。」

「カギが開いていた、か。それはちょっと不穏だね。それってつまり捜査できるようになっている、ということだろう?」

「まさか靏蒔殿が…?」

「その可能性は高いと言える。」

「…靏蒔だけではないな。言村はどこだ?」

「…!」

 

鏑木クンの言葉に促されて周囲を見回すと確かに言村さんがいない。靏蒔さんのことだけで頭がいっぱいになっていた。これは本格的に嫌な予感がする。

 

「とりあえず探すしかあるまい。無事ならそれでよし、そうでないなら覚悟を決める必要がある。」

 

金谷クンの言葉に促されてボク達は各々2人の捜索に乗り出す。

 

「深見殿、一緒に行っても?」

「うん、いいよ。」

「一体2人はどこに…?」

「言村さんは普通に部屋にいる可能性もまだあるけれど靏蒔さんはどうかな…。」

 

彼女はそんなに色んな場所を動き回るタイプの人ではない。行く場所は限られているだろう。

 

「廊下に出て行ったみんなの様子を見る限りみんな1階から探しているみたいだからボク達は上から虱潰しに行こう。順番に行けば見つかるはずだよ。」

「相分かった。」

 

ボクと伊達クンは階段を駆け上がり、東棟から捜索を開始する。

 

「メイクサロンから行こう。」

「靏蒔殿がこんなところに来るとは思えんが…。」

「言ったでしょ、虱潰しだって。手掛かりがない以上1つ1つ選択肢を潰してくしかないよ。」

「…そうでござるな。」

 

それに少なくとどちらかの件に関してはここは当たりだ。入口からでも何かが散らばっているのが見える。

 

「覚悟はいい?」

「うむ。」

 

確認を取ってメイクサロンの中に踏み込む。するとそこには…

 

 

 

 

 

 

苦しそうに口と目を大きく開いたまま息絶えた靏蒔由衣の遺体が横たわっていた。

 

 

 

 

 

「靏蒔殿っ!!」

 

伊達クンが駆け寄って彼女の肩を揺さぶろうとする。

 

「ダメだッ!!」

「!!」

「死体に触っちゃダメだ。現場を保存しなきゃいけない。伊達クン、みんなを呼んできて…!」

「承知した。皆を呼んでくるで…」

 

ボクの声に冷静さを取り戻し、皆を呼ぼうと伊達クンが走り出したその瞬間。

 

 

 

ピンポンパンポーン…

 

「死体が発見されました。一定の捜査時間の後学級裁判を行います。」

 

 

 

「なっ…!」

「ここにいるのはボク達2人だけ。さっきのレストランにクロでないにもかかわらずず死体の存在を黙っていた人がいない限り靏蒔さんの死体に関してはアナウンスは流れない。ということはつまり…。」

「言村殿もっ…!一体どこに…!」

「予定変更だ。ボクも一緒に行く。」

「承知!」

 

2人でメイクサロンを駆け出すとそこで焦った様子でこっちに向かってくる雷文クンと出くわした。

 

「雷文クンっ!」

「2人も3階にいたのか!ちょうど良い。ゲーセンに向かってくれ。そこに言村がいる。鏑木と鷹岡もそこで待ってるはずだ。」

「うん。じゃあ逆に雷文クンは一度メイクサロンに寄ってもらえる?」

「どういうことだ。」

「靏蒔殿がいるでござる。」

「…っ!わかった。」

 

言葉を交わしてボク達はゲームセンターへと向かう。その途上、

 

 

 

ピンポンパンポーン…

 

「死体が発見されました。一定の捜査時間の後学級裁判を行います。」

 

 

 

どうやら雷文クンが3人目の発見者になってくれたらしい。そこでほっと一息、という間もなくボク達はゲームセンターにたどり着く。

 

「鷹岡クン!鏑木クン!」

「優の字か!!あそこだ。」

 

鷹岡クンは恨めしそうに苦々しい顔をしてプリクラの筐体を指さす。それは昨日ゲーム大会の後みんなでプリを取った思い出の場所。まさかその場所に…。

ゆっくりとカーテンに手をかけ、そっとめくっていく。分かっていたことだ。でもやっぱり悔しい思いは拭えない。

 

 

 

 

 

その中に眠っていた言村香奈の抜け殻を目にしてしまえば…。

 

 

 

 

 

CHAPTER3 心と口と行いと才能で 非日常編

 

 

 

 

 

「言村殿…。」

「まさかこんなことになっちまうとはな…。」

 

伊達クンと鷹岡クンが唇を噛む。そんな2人の様子を横目に見ながら鏑木クンがこちらに向き直る。

 

「…ところで先ほどの2回目のアナウンスはどういうことだ。何か深見は知っているか?」

「うん。ボクと伊達クンも先に3階まで挙がってきたんだけど、メイクサロンで靏蒔さんが死んでたんだ。3人目は廊下ですれ違った雷文クンだと思う。情報も伝えたし。」

「…そうか…。」

 

鏑木クンも苦々しい顔をする。

そうこうしているうちに他のみんなもゲームセンターに集まってくる。2人も死んだというその事実に動揺する者、怒る者、冷静な者、反応は様々だ。そんな中でも覚悟を決めて捜査に向かおうとしていたその時、奴は現れた。

 

「おお、遂に起こったな。殺人がよ。ってなワケでコイツを持ってきたぜ!」

 

そう言ってモノトラはボク達1人1人にモノトラファイルを配って歩く。

 

「何だか拍子抜けという様子だな。」

 

モノトラの様子を眺めて金谷クンがそう告げる。

 

「まあな。もう少し時間がかかるかと思っていたんだが、まあコロシアイが起こればなんでも良い。こっちにゃ好都合だ。」

「どういう意味だ。」

「何でも良いっつったろ?これ以上は何も言う気はねえ。」

「ちっ。」

 

金谷クンはイライラした様子でひったくるようにモノトラファイルを受け取る。

モノトラの発言の意味には心当たりがある。静かにしていたように見えるが奴は何かボク達に仕掛けていたと言うことだろう。そしてそれはモノトラの、黒幕の想定としてはもう少し時間をかけて効果が上がるものだった。でもそんな黒幕の想定を上回るスピードでこの殺人が起こった。ならばそのモノトラの動きというのは恐らくあのトラパッドに送られてきたビデオだ。一見そうは見えなかったけれどアレはコロシアイの動機になり得るものだったということだろう。でもそれについて何も語る気がないのであれば追及しても仕方ない。今するべきことはこの事件の証拠を集めて学級裁判を生き残ることだ。

ボクは気を引き締め直してモノトラファイルに目を向けた。

 

 

 

-捜査開始-

 

 

 

まずはモノトラファイルの確認だ。

 

 

モノトラファイル3。

1人目の被害者は“超高校級の数学者”言村香奈。死亡推定時刻は午前1時半頃。死因は首を絞められたことによる窒息死。死体が発見されたのはゲームセンターのプリクラの中。

2人目の被害者は“超高校級の弓道家”靏蒔由衣。死亡推定時刻は午前7時頃。死因は首を絞められたことによる窒息死。死体が発見されたのはメイクサロン。

 

 

どちらも死因は首を絞められたことによる窒息死か…。真理ちゃんの検死を聞いてみないことにはまだ何とも分からないけれど同一犯による可能性が高いのかな…?

 

 

 

コトダマゲット!

【モノトラファイル3)

1人目の被害者は“超高校級の数学者”言村香奈。死亡推定時刻は午前1時半頃で死因は首を絞められたことによる窒息死。死体発見現場はゲームセンターのプリクラの中。

2人目の被害者は“超高校級の弓道家”靏蒔由衣。死亡推定時刻は午前7時頃で死因は首を絞められたことによる窒息死。死体発見現場はメイクサロン。

 

 

 

「それじゃあこれまで通り津田殿、遺体の検分を頼むでござる。」

 

そう伊達クンが切り出すと真理ちゃんは苦々しい顔をしてこちらを見る。

 

「その件なんだけど、ボク今ちょっと手をケガしてしまってね。正直上手く検死が出来るかと言われると…。」

「そりゃまじいな…。死体の情報が分からねえんじゃこっちもどうしようもねえぞ。」

 

ボク達が頭を抱えていると、スッと手が挙がった。

 

「…ならば私がやろう。これまではプロがいるのに出しゃばるまでもないと思っていたが多少の知識はある。」

「任せてもいいかい?」

「…ああ。」

「すまないね。」

「じゃあ真理ちゃんはボクと一緒に捜査する?」

「そうさせてもらおうかな。」

 

よし、じゃあまずは1つ目の現場のこのゲームセンターだ。最初はこのプリクラ。この筐体はちょうど入口から一番奥のダンスゲームにまっすぐ向かう途中にある。なんで言村さんはこの中で死んでいたのか。

 

「モノトラファイルを見る限りでは香奈さんの死亡推定時刻は午前1時半、つまり深夜だ。なぜ彼女はこんなところにいたんだろうね?しかもプリクラの機械の中だ。」

「あんな深夜に誰か一緒に撮る相手がいたとは考えにくいよね…。」

 

その謎も含めて考えていく必要があるな…。

 

 

 

コトダマゲット!

【プリクラ)

この中で言村の死体が発見された。

入口からゲームセンターの最奥のダンスゲームにまっすぐ向かう途上にある。

 

 

 

そしてもう1つ気になるのはこの血痕。床にかなり垂れている。先ほど死体を発見した際、プリクラの写真機の周囲にも垂れていた。でも言村さんの死因は首を絞められたことによる窒息死。写真機の周囲だけなら被害者の血痕である可能性も考えられるけれど残念ながらプリクラの外にも垂れている以上その可能性は低い。逆に犯人のものである可能性もあるだろう。

 

「少々失礼。」

「…どうした?」

「被害者に出血は見られるかな?」

「…今のところはないな。被害者の身体に目立った外傷はない。」

「そうかい。優クン、とのことだよ。」

「ありがとう。」

 

じゃあやっぱりこの血痕は犯人のもので間違いない。つまり犯人はどこかに外傷を負っている。…いや、まさか、な。

 

 

 

コトダマゲット!

【床の血痕)

プリクラの写真機の周辺と筐体の外の床に血液が垂れていた。

犯人のものではないかと思われる。

 

 

 

「…簡単にはこんなところだろう。」

「もう良いのかい?」

「…私は医者じゃない。専門知識はないからな。私自身の経験や観察からしか情報は得られない。」

「まあそれは仕方ないね。所見はどうだい?」

「…そうだな。気になったことは2つあるが、1つは靏蒔の死体も調べてからにしたい。」

「ふむふむ。ではもう1つは?」

「…もう1つは言村の手だ。言村の右手の爪に血液の付着した皮膚片が詰まっていた。だがやはりさっきも言った通り言村の遺体には目立った外傷は見られない。」

「なるほど。」

「…もしかしたら周囲の血痕とも関わるかも知れない。」

「うん、そうだね。ありがとう。」

「…では靏蒔の死体も見てくる。鷹岡、いいか?」

「おう、じゃあオイラは見張りしてくるぜ。」

「うん、お願い!」

 

鏑木クンの検死は端的で分かりやすい。だからこそ情報が整理しやすい。そしてその新たな情報を元にしても恐らく犯人はケガをしている。……。

 

 

 

コトダマゲット!

【言村の爪)

言村の右手の爪に血液の付着した皮膚片が詰まっていた。

言村の遺体には目立った外傷は見られない。

 

 

 

検死が終わったならばボクの方でも死体を調べて見よう。

 

「あれ?」

 

ボクが死体を調べているのを横から覗いていた真理ちゃんがふと声を上げる。

 

「どうしたの?」

「いや、いつも彼女が胸ポケットに入れていたハンカチがなくなっていると思ってね。」

「ハンカチ?」

「ああ。生前彼女が話していたんだ。希望ヶ峰学園への進学祝いにお母さんから買ってもらった大切なものだったそうだ。縁には英語で彼女の名前が入っているらしい。」

「それは肌身離さず持っていたの?」

「ああ。何を忘れても決してそのハンカチだけは忘れていないそうだ。」

 

ということはそのハンカチを昨日の深夜に限って持っていなかったとは考えにくい。ならば犯人が持ち去ったとみて間違いない。

 

 

 

コトダマゲット!

【言村のハンカチ)

生前の言村が母親からプレゼントされ、大切にしていたハンカチ。

肌身離さず持っていたものが行方不明になっている。

津田によると縁には彼女の名前が英語で刺繍されているらしい。

 

 

 

死体に関して他に気になるところは無さそうだ。

ふと振り返ると柱に昨日のゲーム大会の結果が張り出されていた。そこには昨日の総合成績と各ゲームの結果が記されている。

 

「おや、貼りっぱなしだったみてえだな。」

「クレイグクン?」

「あー、昨日の結果。剥がし忘れてたみたいだ。にしても昨日あんだけ楽しく遊んだってのにこんなことになっちまうなんてな。」

「うん、ホントにね。」

「言村ちん、かなり昨日の結果を気にしてたみたいだな。自分の運動神経が悪いって。」

「そうなの?」

「ああ。昨日の結果は俺ちんの他に言村ちんと鏑木ちんてまとめててさ。最終結果を集計しているときにそんなことを言ってた。あ、順位は俺ちんがまとめたから2人ともみんなと同じタイミングで知ったんだぜ?」

「いや、そこの情報はいいって…。でもそっか。言村さん、昨日の結果気にしてたんだ。」

「そう言えばもうちょっと運動するとも言っていたね。」

「あー嫌だ嫌だ。人間思い出話に浸るようになったら終わりだぜ。捜査しようぜ。」

「うん、そうだね。」

 

 

 

コトダマゲット!

【ゲーム大会の順位表)

昨日のゲーム大会の順位表。総合成績と各ゲームの結果が張り出されている。

集計はクレイグの他に言村と鏑木が担当していた。その際言村は自身の運動神経のなさを嘆く発言をしていたようだ。

 

 

 

あ、クレイグクンと言えば。

 

「クレイグクン、ちょっといい?」

「ん、どした?」

「この現場、ゲームセンターでしょ?ってことはアレが役に立つんじゃないかと思って。」

「あ、それってあの防犯カメラのことかい?まーそうだね。じゃあ資料室でデータを見てみようか。」

「ボクも同行しよう。」

 

 

 

「よし、じゃあ再生するよん。」

「うん、お願い。」

 

3人で資料室のパソコンの小さな画面を頭を突き合わせて覗き込む。

 

「少し早送りして、言村ちんが死んだのは1時半だから大体その10分前から元のスピードに戻すね。」

 

3人で見落としがないようにじっくりと画面を見つめる。しかし画面に映っているのは代わり映えのしない廊下の映像だけだった。ちょうどクレイグクンが再生速度を元に戻したタイミングで言村さんは映ったけどそれ以外に何か特別なものは映らなかった。すると一瞬プツッと映像が飛んでまた再生される。そこからどれだけ映像を流し続けても何かが映ることはなかった。それを見たクレイグクンはあー、とため息を吐く。

 

「だーめだね。こりゃ映ってないわ。」

「やっぱりかぁ。」

「映ってたのはゲーセンに入ってく言村ちんだけだね。」

「でも全く収穫がなかったわけじゃないよ。これだけ何も映らないってことは逆に犯人が絞られたってことだ。」

「本当かい?」

「うん。じゃあそのためにカメラの設置の流れからまとめていこうか。まずはカメラのスペックから。」

「カメラのスペックっつっても大したことはねえぞ?俺ちんが倉庫に1個だけあったビデオカメラを改造して作っただけだしな。こうやって資料室のパソコンから映像を見られるようにしてはあるが。」

「じゃあその改造をしたが故に起こった弊害は?」

「無理矢理データを送れるようにした分、データを処理するために1時間に5分映像が撮れてないインターバルの時間ができちまったな。具体的には毎時25分から30分だ。」

「じゃあそのカメラのインターバルについて知ってるのは?」

「えーっとまずカメラを作った俺ちんだろ?あとはカメラの設置を手伝ってくれた深見ちんと速瀬ちん、津田ちん、そして伊達ちんの計5人だ。」

「ね?」

「いや、ねと言われても。」

「映像に映っていたのは被害者の言村さんだけ。犯人の姿は映っていない。行きの時間だけならともかく戻ってくる時間もだ。どちらか片方だけなら偶然ということもありえるけど両方ってなってくると話は変わってくる。犯人はこのカメラのインターバルについて知っていたとしか思えない。」

「なーるほどねー。じゃあこのインターバルの情報は結構大事なわけだ。」

「そういうこと。」

「そんじゃ用事も済んだところで俺ちんは他の捜査をしてくるよ。」

「うん。」

 

ボクは先にこのカメラに関する情報を整理してから捜査に戻ろうかな。

 

 

 

コトダマゲット!

【防犯カメラの映像)

1時20分頃にゲームセンターへと入っていく言村の姿が映っていた。

その前後の映像を見ても言村以外にゲームセンターに出入りした人物は映っていなかった。

 

【防犯カメラ)

クレイグが倉庫にあったビデオカメラを改造して作った。

ゲームセンターの入口に設置してある。

映像は資料室のパソコンから見ることが出来る。

 

【インターバル)

無理矢理映像データを資料室のパソコンに送るように改造した結果1時間に5分ほどデータの処理のためにカメラが映像を録画できない時間が出来てしまった。

インターバルに当たるのは毎時25分から30分頃。

このことを知っているのはカメラを改造したクレイグとカメラの設置に立ち合った深見、速瀬、津田、伊達の計5名。

 

 

 

よし、防犯カメラに関する証拠はこんなところかな。

 

「じゃあ次だね。」

「よしきた!」

 

真理ちゃんと一緒に資料室を出るとそのすぐのところで鏑木クンが立っていた。

 

「わっ!鏑木クン!?」

「…!…驚かせて済まない。靏蒔の検死が終わった。メイクサロンの捜査をしてもらって構わない。」

「あ、それを伝えに来てくれたの?ありがとう。」

 

それならば、とボクと真理ちゃんは第2の殺人現場となったメイクサロンへと向かうことにしたのだった。

 

                    ・

                    ・

                    ・

 

【生存者】

超高校級の探偵          深見優(フカミユウ)

超高校級のレーサー        速瀬マハ(ハヤセマハ)

超高校級のバスケットボール選手  雷文竜(ライモンリュウ)

超高校級の外交官         金谷秀征(カナヤシュウセイ)

超高校級の医者          津田真理奈(ツダマリナ)

超高校級の歴史学者        伊達小十郎(ダテコジュウロウ)

超高校級の大工          鷹岡筋次(タカオカキンジ)

超高校級の???         鏑木麗(カブラギレイ)

超高校級のハッカー        クレイグ・ホワイトバーチ

超高校級のバイオリニスト     木田結弦(キダユヅル)

 

残り10人

 




さてさて遂に事件が起こってしまいました…。本家よろしく今回も第3章は2人も…。まだまだ捜査は前編ですが、一体誰がこの殺人を起こしたのでしょうか…?


それでは今回の設定裏話。今回は第2章のサブキャラ解説です。
今回紹介していくのは羽月さんの“お姉さん”です。具体的に名前を決めているワケではありませんが、第2章の事件の発生に一役買ってしまった重要人物です。彼女が羽月さんにとってどんな立ち位置の人物かは本編でいやというほど語ったので、今回は逆の立場、彼女にとって羽月さんはどんな存在だったのか、というお話をしていきましょう。お姉さんにとって羽月さんは正直もう遠いところにいる人物となってしまっています。友人と話すときには羽月翔子の幼い頃を知っている、ということも話しますが、それはすでに妹のような女の子の話ではなく、有名人に関わる話となっています。なので実はあの動機ビデオのオファーが来たときも正直喜びより困惑の方が勝っているのですが、それはもう羽月さんは知り得ない話です。もちろん、彼女は羽月さんのことが嫌いなわけではありません。むしろ大好きで再会したら喜んでくれたことでしょう。でも長年会わずに片方がすごい世界に行ってしまったことによってどこかよそよそしさも生まれてしまった、というそんな幼なじみの微妙な距離感、というのが“お姉さん”にとっての羽月さんなのです。


次回は捜査編の後半パートです。証拠が出そろったら是非是非犯人の予想をしてみてください!

前作の反省を生かして早々に推しのアンケートをしてみたいと思います!

  • 深見優
  • 速瀬マハ
  • 雷文竜
  • 金谷秀征
  • 羽月翔子
  • 津田真理奈
  • 伊達小十郎
  • 鷹岡筋次
  • 言村香奈
  • 美作奏
  • 鏑木麗
  • 泊直哉
  • クレイグ・ホワイトバーチ
  • 靏蒔由衣
  • 大地真英
  • 木田結弦
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