ダンガンロンパシンフォニア〜ボクの愛と希望の法廷〜   作:パルティアン

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CHAPTER4 学級裁判 後半

【裁判再開】

 

ここまでの流れからすると普通の方法で鷹岡クンを殺害するのは難しい。けれど鷹岡クンが実際に殺されている以上犯人には鷹岡クンを殺害する何らかの手段があったはずなんだ。ボク達がこれから議論していかなければならないのはそのハウダニット、犯人が何を使ってどうやって犯人を殺したのか、その手段だ。

 

「とは言うものの、どこから手を付けたらいいのか、という感じだね。」

 

真理ちゃんがボクの心の中を読んだかのようにこぼす。正直僕もそう言いたい気分だ。でもそう言ってても始まらないのだから無理やりでも議論を動かす。まだ議論の余地はたくさん残っているのだから。

 

「ならばどこから話を始めればこの事件の真実に近づけるのかについてから話してみよっか。」

「まずは下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるで要素を抜き出すというわけか。」

「とりあえずやってみるでござるよ。」

 

 

 

議論開始

 

ツダ「事件解決の足がかりになりそうなもの、か」

 

 

ツダ「何があったかな?」

 

 

ハヤセ「えーっと、まずはやっぱ」

 

 

ハヤセ「『筋次の死体』じゃねえか?」

 

 

ダテ「あとは『凶器』が何か分かると嬉しいでござるな」

 

 

カナヤ「『現場』に残されているものはもうないのか?」

 

 

カブラギ「…『事件発生時』のことも」

 

 

カブラギ「整理する必要があると思う」

 

 

ライモン「『犯人の特徴』も」

 

 

ライモン「掴みてえな…」

 

 

キダ「結構議論するべきことは残っていますわね…」

 

 

結局ネックになっているのは凶器が不明なことだ。まずはそこを解決するために一番最初に明らかにする必要があるのは…。

 

【速瀬のケガ)→『事件発生時』

 

「それに賛成だよ!」

 

 

 

「鏑木クンの言う通りだ。事件が起こった時のことをもう一回思い出してみれば一つ分かってくることがあるはずだ。」

「事件が起こった時?えーっと、何があったっけ?」

「…速瀬はせめて忘れない方がいいことがあるんだが…。」

「そだっけ?」

「今どうやってここまで来たのか忘れてますの…?」

「ああ!そう言えば!」

「あはは、そうだね、まずは速瀬さんのケガだ。死体が発見される直前、何かが足に落ちてきた速瀬さんの悲鳴がホラーハウスに響き渡ったよね。」

「ありゃほんとに痛かったぜ。」

「じゃあその次に起こったのは?」

「某はスッ転んだでござるよ。」

「…私もだ。」

「俺もだ。」

「そう、今の通り全員が転んだ。もちろんボクも。」

「で、それが何だと言うのだ?」

「速瀬さんのケガ、そしてみんなの転倒。この2つの情報を組み合わせることで使われた凶器の特性が見えてくるんだ。」

「なるほど。で、その特性とは何だ?」

「凶器の特性は大きく分けて2つ。1つ目は…」

 

 

 

選択肢セレクト

 

1.重い

 

2.脆い

 

3.大きい

 

→1.

 

「これだ!」

 

 

 

「まずは重いってことだね。」

「そうなのか?」

 

いや、食らった張本人は覚えててよ…。

 

「マハさんの足のケガに関してだけど、検死が終わった後ボクは診察に回らせてもらった。まあさすがにこのホテルにレントゲンの施設はないからアバウトなものになってしまうことは申し訳ないが、彼女の足のケガはおそらく骨折にまで至ってるのではないかと思われる、というのがボクの所感だ。で、ものが落ちてきてそれほどの大ケガに至るには相当の重さがないと不可能だ。」

「だから犯人の用いた凶器は重いものだ、と。」

「…なるほどな。…ならばもう1つの特徴はなんだ?」

「そうだね。まずはそこからだ。2つ目の凶器の特徴は、」

 

 

 

選択肢セレクト

 

1.立方体

 

2.ピラミッド型

 

3.球形

 

→3

 

「これだ!」

 

 

 

「球形だってことだよ。」

「つまり丸かったってことでござるか?」

「うん。ボク達がどれだけ捜査を重ねても凶器を見つけることはできなかった。でも隊列があった以上犯人が簡単に死体に近づいて凶器を回収できたとは考えにくい。でももし被害者の元から勝手に凶器が自分の手元に戻ってきたとしたら?」

「犯人はその場に居ながらにして凶器を回収することができる!」

「そしてそう仕向けるには凶器は球形である必要が…」

 

 

 

「…それは違う…、と思う…。」

 

 

 

「…すまない、私の理解がお前の推理に追い付いていない。…もう少しだけゆっくり説明をしてほしい。」

「わかった。納得できることは大切だからね。」

 

 

 

反論ショーダウン

 

「…深見、今お前は」

 

 

「殺害を行った後は」

 

 

「勝手に凶器が犯人の手元に帰ったと言ったな」

 

 

「…だがそれは不可能、とまでは言わないが」

 

 

「あまりにもギャンブルすぎると思う」

 

 

-発展-

 

「ギャンブルにしないために」

 

「犯人はあそこを犯行場所に選んだんだ」

 

「ある程度の確証をもって」

 

「犯人は犯行に及んだはずだよ」

 

 

「…あの場所とはどういう意味だ?」

 

 

「…どこだったにせよどこから凶器を落としたとしても」

 

 

「床に落ちた凶器がどこに転がるか、」

 

 

「犯人には【操作できない】はずだ」

 

 

「…犯人の【思わぬ結果になる可能性】も」

 

 

「十分にあり得る」

 

 

「…これをギャンブルと呼ばずして何と言う?」

 

 

事件発生現場、あそこの状態をよく思い返してみればどうやって犯人が凶器の転がる方向を操作したのか、一目瞭然のはずだ!

 

【スロープ)→【操作できない】

 

「その言葉、斬らせてもらうよ!」

 

 

 

「それが犯人には分かっていたんだよ。凶器がどこに転がっていくのか。」

「…どういうことだ…?」

「現場がどこだったか思い返してみて。」

「…それは、ホラーハウスだろう?」

「ああ、言い方が悪かったね。ホラーハウスの中のどこだったか思い返してみて。」

「確か…、スロープエリア、だったよな?鷹岡の奴はその上り坂の途中で死んじまってた。」

「その通りだ。鷹岡クンが死んでいたのは室内の上り坂の途中。その上り坂に球形の凶器が落ちたとしたら?」

「それは無論下に向かって転がり落ちていくはずでござるな。」

「…そういうことか。」

「そう、あのスロープの途中で鷹岡クンの頭に凶器を落とし、更にその凶器が床に落ちた。そのエネルギーのままに凶器はスロープを転がり落ちて犯人の手元に返った。そう考えればいまだに凶器が見つからないことにも説明がつくんじゃないかな?電気をつけるまでの間にある程度隠す猶予が生まれるわけだからね。」

「…なるほど、理解した。」

「ということは、だ。一度鷹岡に凶器をぶつけた方法は置いておいて凶器は落とした場合人間の足を骨折させられる程度の重量を持った球形のもの、ということだな。」

「簡単に言ってくれるけれど優クン、そんなに都合よくその条件に当てはまるものがここにあるのかい?」

「もちろん、凶器となりえたものに心当たりがある。」

「じゃあ聞かせてもらおうか。その凶器となったものは何だい?」

 

重量があって球形、その条件を満たす凶器となりうるもの、それは…

 

 

 

閃きアナグラム

 

Q.鷹岡の殺害に用いられた重量があり、かつ球形の凶器の正体は?

 

〔す〕〔い〕〔し〕〔ょ〕〔う〕〔だ〕〔ま〕

 

→水晶玉

 

「これだ!」

 

 

 

「水晶玉だよ。」

「博物館に置いてあったやつか?」

「うん。あれなら十分な重さもあるし球形だ。条件を満たしてるよ。」

「確か展示されているのはガラス製のレプリカじゃなかったか?」

「…だが本物もバックヤードに保管されていた。」

「つまりその水晶玉を持ち出した人物が怪しいということでござるな!」

 

 

 

議論開始

 

ダテ「水晶玉を持ち出したのは」

 

 

ダテ「一体誰でござろうか…?」

 

 

カブラギ「…トリックの都合を考えれば」

 

 

カブラギ「使われたのは【本物の水晶玉】のはずだ」

 

 

カナヤ「だがそれが保管されているバックヤードには」

 

 

カナヤ「【カギがかかっていた】ハズだ」

 

 

ライモン「じゃあ【持ち出せねえじゃねえか】!」

 

 

キダ「ならば犯人が使用したのは」

 

 

キダ「【レプリカ】の方だった」

 

 

キダ「ということかしら…?」

 

 

レプリカはガラス製だ。床にぶつかったら割れてしまう。だとしたら必ず持ち出した人がいるはず…!

 

【謎のカギ)→【持ち出せねえじゃねえか】

 

「それは違うよ!」

 

 

 

「いや、持ち出すことはできたはずだよ。このカギさえ持っていればね。」

「そのカギは何でござるか?」

「博物館のバックヤードのカギだよ。」

「何だって?」

「これは普段モノトラが管理しているものだ。」

「スッたのか?」

「それはいけませんわ!」

「いやいや、ちゃんと持ってる理由があるんだって…。」

「冗談はさておき、だ。ならばなぜそのモノトラが管理しているカギをお前が持っている?」

「これはとある人が持っていたものを回収して預かっていたものだからね。」

「じゃあソイツがモノトラからスッたのか!」

「いや、スリから一度離れようよ…。」

「つまり何かい?この中にそのカギが自身に疑いがかかる証拠となるとわかっていながらそれをキミに奪われた間抜けがいるってことかい?」

「うん、まあ正確にはちょっと違うんだけど…。」

「…で、だれが持っていたんだ?」

「話を戻すね。そう、これをモノトラから借りて持っていた人物がいたんだ。」

 

ただその人物の話をすると確実にみんなが混乱する結果になってしまうものだというのが頭が痛い。けれどきっとこの事実は真実に近づくために必要なものだ。躊躇ってもいられない。

 

「その人物ってのはね、」

 

 

 

指名しろ!

【タカオカキンジ】

 

「キミしかいない!」

 

 

 

「鷹岡クン、なんだ。」

「………は?」

「どういうことだ?殺された鷹岡自身が水晶玉を持ち込んだ、ということか?」

「まあ形の上ではそうなるね。」

「何のために筋次の奴はんなことしたんだよ?」

「その用途ならもうわかっているよ。」

「何に使ったんだ!?」

「じゃあまずはそれについてよく知っている人の証言を聞こうか。」

 

鷹岡クンが水晶玉を持ち込んで何をしようとしたのか、その真意について知っている人、それは…!

 

 

 

証拠提出

【鏑木の証言)

 

「これで証明するね!」

 

 

 

「鏑木クン、捜査中にボクに聞かせてくれた証言、みんなにも聞かせてもらえる?」

「…?…ああ、あのことか。…実はな、鷹岡はあのホラーハウスの入り口に置いてあった魔術師の人形の水晶玉には本物の水晶玉を使うと言っていたんだ。…そしてその許可もモノトラから取れた、と言っていた。…鷹岡はそのカギを使って水晶玉を持ち出した後、死ぬその瞬間までバックヤードのカギを持ち続けていた、ということではないかと思う。」

「じゃあつまり、鷹岡クンはホラーハウスの飾りとしてモノトラの許可を得た上で本物の水晶玉を持ち出した、と。」

「その思い付きが仇になっちまったってわけか…!」

「…ただそうなると少し気になることがある。」

「むう、一筋縄ではいかなそうでござるな。」

「ではその気になること、聞いてみましょうか。」

 

 

 

議論開始

 

キダ「鏑木さんの気になることとは何ですの?」

 

 

カブラギ「…鷹岡は本当に」

 

 

カブラギ「本物の水晶玉を使う、と口にしていた」

 

 

カブラギ「…だが実際は」

 

 

カブラギ「魔術師の人形は【レプリカ】の方を」

 

 

カブラギ「持っていたんだ」

 

 

キダ「だとすると」

 

 

キダ「直前で気が変わって」

 

 

キダ「【レプリカだけを持ち出した】とかでしょうか?」

 

 

ダテ「だとしたらその言葉を聞かせた鏑木殿に」

 

 

ダテ「【何の説明もない】のは妙な話でござるな」

 

 

ハヤセ「麗が『見間違えた』んじゃねえか?」

 

 

ハヤセ「本物もレプリカも」

 

 

ハヤセ「パッと見どっちも」

 

 

ハヤセ「【ツルツルピカピカ】だしよ」

 

 

カブラギ「…そんなはずは…」

 

 

カブラギ「…ないとも言えん」

 

 

ダテ「自信を持つでござる!!」

 

 

そうだとしたら現状と矛盾が生じてしまう。これは一体…?

 

【2つの水晶玉)→【レプリカだけを持ち出した】

 

「それは違うよ!」

 

 

 

「この矛盾が示すのが何かはまだわからないけれど、とりあえずその言葉は現状と矛盾するんだよ、木田さん。」

「ですが実際に現場にあったのはレプリカの方だったのでしょう?」

「現場にあったのは、ね。」

「どういうことですの?」

「さっき木田さんは『レプリカだけを持ち出した』と言ったんだ。だけど実際は違う。博物館から持ち出されていたのは本物とレプリカ、その両方だったんだ。」

「なんですって?」

「だけど今木田さんが言った通り現場からはレプリカの方しか見つかっていない。」

「されど鷹岡殿が本物の水晶玉を持ち出すより先に持ち出せばバレてしまうでござるよ。」

「とは言えその後に持ち出したとしてそのレプリカを堂々と置いておけば誰かの目についてしまうぞ。」

「そしてずっとホラーハウスの外にいた人間にはレプリカとて持ち込む隙は無かったはずだね。」

「…とすると犯人は鷹岡が本物の水晶玉を持ち出した後レプリカを持ち出し、我々の目につかないホラーハウス内のどこかに隠しておいた、ということか。」

「となれば本格的に犯人像に近づきましたわね。」

「そうだね。ここまでの条件を満たせる犯人はホラーハウスの改造に携わっていた4人の中の誰か、ということになる。」

「だけどどこに隠してたんだろうね?」

 

 

 

議論開始

 

ツダ「ホラーハウス改造のメンバーが」

 

 

ツダ「レプリカの水晶玉を持ち込んだとして、」

 

 

ツダ「一体それをどこに隠してたんだろうね?」

 

 

ダテ「『魔術師の人形の中』とかでござろうか?」

 

 

ダテ「あそこなら犯行時の入れ替えも簡単でござる」

 

 

カナヤ「だが見つかるリスクも大きいな」

 

 

キダ「『壁の中』はどうですか?」

 

 

キダ「くらやみハウスの時と比べて」

 

 

キダ「若干違和感がある気がしますわ」

 

 

カブラギ「…隠していたのがレプリカとは限らない」

 

 

カブラギ「…現場付近に『本物を隠した』可能性もある」

 

 

犯行に使われたのが本物である以上どこかで入れ替える必要がある。でもその入れ替えに気づかれるわけにはいかない。だとすると隠し場所としてベストなのは…?

 

【暗幕)→『壁の中』

 

「それに賛成だよ!」

 

 

 

「壁の中、でござるか?」

「塗り固めたってことか?」

「だがそれじゃ取り出すのが難しいんじゃねえか?」

「それがそうでもないんだよ。壁には模型の腕を仕込む都合上、壁から少し離したところで全体的に暗幕が張ってあったからね。入り口付近の切れ目から入れておけば目立たず隠すことができるんだ。」

「確かにそうなっていれば入れ替えも自由に利くな。」

「時間もそんなにかからないね。」

「…となると次に問題になるのは誰が水晶玉のレプリカを隠したのか、ということだな。」

「一番怪しいのは午前中の作業の後、プレオープンになるまでの間一番最後までホラーハウスに残っていた奴だろうな。」

「…!」

「鏑木クン、何か心当たりがあるの?」

「…ま、まあな。だがだとすると妙なことになる。」

「妙な事?」

「…今日プレオープンになるまでの間に最後までホラーハウスに残っていたのは()()だったんだ。」

「おいおい、ってことはレプリカも持ち込んだのは筋次だったってことか?」

 

これはとんでもないことになってきたぞ…!鏑木クンの言うことが本当だとしたら今回の事件は…!

 

 

 

選択肢セレクト

 

1.単独犯

 

2.鷹岡の自殺

 

3.鷹岡が共犯

 

→3.

 

「これだ!」

 

 

 

「つまりこの事件は鷹岡クンが共犯だったってこと…?」

「これまでの情報を総合するとそうなるな…。」

「そんなバカな!鷹岡の奴はわざわざ自分を殺す計画の手伝いをしたってのかよ!」

「…だがありえない話じゃない。…実際前にも大地が同様に自分を殺す計画を立ててそれを羽月に実行させただろう?」

「しかしあの時は大地殿に生きる理由がなくなったから自分の命を使って羽月殿を助けようとした、という背景があったはずでござる。」

「筋次にゃ動機はねえってことになるぞ?」

 

だけどこれまでの推理を総合すると鷹岡クンがこの殺人計画に関わっているのは明らかだ。だとするとそこに協力するのに鷹岡クン側にも何かしらの動機があったはずだ。だとするとそれって…、

 

 

 

証拠提出

【今回の動機)

 

「これで証明するね!」

 

 

 

「動機はあったんじゃないかな?」

「動機…、動機…。あ!やっぱりそれはモノトラのアレかな?」

「多分ね。モノトラの提示した動機が原因で鷹岡クンはこの事件に協力することになったんじゃないかな。」

「だとしたらなんでわざわざ自分を殺させるようなマネをしたんだ?普通なら自分が外に出したい人以外の誰かを殺せばいい話だろう?」

「保険、だったんじゃないかな。」

「何のだ?」

「自分の助けたい誰かを外に出すための、ね。」

「どういうことですの?」

「普通に自分が誰かを殺害した場合、その謎が解かれてしまえば自分1人がお仕置きされてその事件はおしまい。助けたい人は学校に取り残されたままになる。だけど自分が死に、その計画を助けたい人に実行させることで2つの選択肢が残る。」

「…ここまでは大地の事件の時と同じだな。」

「そうだね。この事件があの時と違うのはクロがどっちの扱いになってもいい、ってことだ。」

「そうか。鷹岡自身がクロということになれば投票結果が外れた後に自分が計画を実行したと名乗り出ればいい。実行犯イコール鷹岡の助けたかった人、ということことになる。逆に助けたかった人がクロになればそいつはこれまでのクロと同様、自分が生き延びるために学級裁判で立ち回り、生き残ったら場合によってはあと1人を伴って脱出すればいい。」

「だがよ、どっちがクロの扱いになるのか犯人にもわかんねえんじゃねえのか?」

「それは裁判より前にモノトラに確認しておけばいいのさ。モノトラはその一部始終を知っているわけだからね。」

「…そしてクロの扱いにならない方に疑いが向くようにすればいい、というわけか。」

「されどどうすればいいでござるか?その鷹岡殿が助けたかった人物以外はどっちがクロになるのか知らぬでござるよ?」

「ふふん、ここまで来れば答えは出たようなものさ。」

「ここまでの議論になった時点で鷹岡がクロの扱いになるのであれば助けたかった人物は名乗り出ればいい。経緯はどうあれ人を殺した以上しばらくの危険人物扱いは免れないだろうが確実に自分の命は守られる。どうせ名乗り出なかったところで深見あたりがモノトラに今回のクロの属性について聞くわけだからな。自分1人が脱出する道は閉ざされたも同然だ。」

「それをしねえってことは今回のクロは鷹岡殺しの実行犯、ってワケか!」

 

となればここからは本格的に鷹岡クンが助けたかった誰かが鷹岡クンを殺害した方法が重要になる…!

 

「じゃあそうなればまずは犯人がいつ凶器を手に入れたのか知る必要があるね。

「…手に入れた手段が分かれば犯人候補もかなり絞られる。」

「じゃあやってみっか!」

 

 

 

議論開始

 

ハヤセ「犯人はいつ水晶玉を手に入れたんだ?」

 

 

ダテ「とりあえず」

 

 

ダテ「【午前中の作業の後】であることは確実でござる」

 

 

ライモン「つっても入る前に」

 

 

ライモン「身体チェックをしてるからなぁ」

 

 

ライモン「【持ち出しちゃいない】だろ?」

 

 

カナヤ「だが入れ替えることも考えなければならんぞ」

 

 

キダ「あまり長く立ち止まっては怪しまれますものね」

 

 

キダ「【プレオープン中は難しい】と思いますわ」

 

 

ハヤセ「あれ?」

 

 

ハヤセ「また不可能犯罪ってやつか?」

 

 

いや、そこの時間で確実に凶器を手に取れるよう鷹岡クンは計算していたはずだ。その証拠だってある!

 

【魔術師の人形)→【プレオープン中は難しい】

 

「それは違うよ!」

 

 

 

「もしかしたら鷹岡クンはそうならないために入り口の近くに魔術師の人形を置いたんじゃないかな?」

「なるほどな。レプリカの水晶玉を隠すなら入り口付近の暗幕の裏という話に先ほどなったが同じように入り口付近に置いておけばその隠したレプリカと本物の入れ替えの難易度も下がる、というわけだ。」

「ですがその人形は鷹岡さんが置いたものと断定してよいのですか?外にも3人もいたんですのよ?」

「それなら問題ないよ。」

 

だってあの人形の設置には鷹岡クンしか関わっていない。そのことを示す証言もある!

 

 

 

証拠提出

【伊達の証言)

 

「これで証明するね!」

 

 

 

「伊達クンがあの人形の設置は鷹岡クン1人によって行われた、と証言してくれたからね。」

「なるほど…。そういうことでしたのね。」

「ということはむしろプレオープンで中に入った時にしか犯人がその手に水晶玉を収める手段はない、ということだね。」

「その通りだよ。」

 

でもということは、だ。おのずと犯人も1人に絞られてしまう。いや、正直鷹岡クンがこの事件に協力したということになった時点でもう覚悟していた。だってそうまでして鷹岡クンが外に出そうとする人なんてあの人以外にいないんだから。

 

「その顔は犯人が分かったのかな?」

「おい、マジか!誰なんだ!?」

「うん、そうだね。正直信じたくはないんだけど、これまでの推理を総合すると犯人は1人しかいない。」

 

その犯人とは。

 

 

 

指名しろ!

【ライモンリュウ】

 

「キミしかいない!」

 

 

 

「…やはり、か。」

「マジかよ…!」

「おいおい、冗談だろ?冗談だよな?」

「…。」

「おい!ふざけてる場合じゃねえんだぞ!?」

「何も言わないということは冗談でも何でもない、ということだろう。」

「むしろ雷門クン、キミが犯人だと考えた方がすべての謎に説明がつくんだ。」

「…謎、か。…確かにまだいくつか残されているな。」

「まず凶器を手に入れた方法。アレは一番後ろにいた人じゃなきゃできない。そしてその一番後ろにいた人は雷門クン、キミだ。」

「ぐっ!」

「次に鷹岡クンがその命を使っても助けたかった人。それはここに来てから常に一緒に行動していたキミである可能性が最も高い。」

「確かに2人でいるところをよく見かけたでござるな。」

「そして最後に鷹岡クンを殺害した方法。」

「そうだよ!それが分かってねえじゃねえか!今深見が言った通りオレは一番後ろにいたんだ!凶器が手に入ったところで殺せねえんじゃ意味がねえ!」

「いや、それもキミが犯人だと考えればごく単純な方法だったとわかるんだ。」

「どう、やった、っつうんだよ…!」

 

雷門クンが鷹岡クンを殺したと考えればすぐに思いつくごく単純な殺害方法。それは…、

 

 

 

閃きアナグラム

 

Q.雷門が鷹岡を殺害した方法は?

 

〔す〕〔り〕〔ー〕〔ぽ〕〔い〕〔ん〕〔と〕〔し〕〔ゅ〕〔ー〕〔と〕

 

→スリーポイントシュート

 

「これだ!」

 

 

 

「雷門クン、キミは超高校級のバスケットボール選手だ。そしてそのポジションはシューティングガード。その役割は…。」

「ディフェンスと…、長距離の攻撃…!」

「そう、雷門クンは遠距離のシュートを得意としていた。しかも水晶玉はバスケットボールとサイズ感が近い。以前の枕投げで枕ですら正確にシュートしていた雷門クンが重さが違うだけの同じものを狙った場所にシュートするのは朝飯前だったんじゃないかな?」

 

 

 

「そのシュート、落ちるぜ」

 

 

 

「雷門殿…!」

「確かにあの水晶玉を正確にシュートするのはオレならできる。だがそいつは不可能だ!」

 

 

 

反論ショーダウン

 

「確かにあの水晶玉は」

 

 

「重さが違うだけで」

 

 

「サイズはほぼバスケットボールだ」

 

 

「正確にシュートするだけなら」

 

 

「余裕でできる」

 

 

「だが今回の場合は不可能だ!」

 

 

-発展-

 

「だけどキミ以外には」

 

「遠距離で鷹岡クンを殺すことなんてできないんだ!」

 

 

「だとしたらその推理が間違ってたんだ!」

 

 

「だってよく考えてもみろよ?」

 

 

「あそこはコートじゃねえ」

 

 

「狭いホラーハウスの中だ」

 

 

「距離が遠すぎて」

 

 

「オレと鷹岡は」

 

 

「【一直線上に来ねえ!】」

 

 

「シュートを打てる角度になる前に」

 

 

「鷹岡が曲がっちまう!」

 

 

そうじゃない!シュートを撃てるようにするためにも鷹岡クンはあそこを選んだんだ!

 

【スロープ)→【一直線上に来ねえ!】

 

「その言葉、斬らせてもらうよ!」

 

 

 

「そうじゃないんだ。鷹岡クンがスロープを選んだ理由は凶器を回収しやすくするためだけじゃない。あのポイントしか遠距離の殺害が不可能だったからだよ。」

「どういうことだよ…?」

「スロープに入る直前の構造を覚えてる?」

「どんな形だったっけ?」

 

スロープに入る前のホラーハウスの構造は…!

 

 

 

選択肢セレクト

 

1.くねくね

 

2.長い直線

 

3.でこぼこ道

 

4.階段

 

→2.

 

「これだ!」

 

 

 

「長い直線になっていたんだよ。あそこのポイントだけはボク達の列が全員まっすぐに一列になるポイントだったんだ。他はくねくね曲がっていたり、凶器の回収が困難だったりと殺害には適さなかったんだ。」

「そうか、あそこでならまっすぐ鷹岡クンの頭を狙えてかつスロープを使った凶器の回収ができた、と。」

「甘いぜ!」

「往生際の悪いヤツめ。」

「だとしても、だ。深見は一つ見落としをしてるぜ!」

「見落とし?」

「クジだよ!オレも鷹岡が作ったくじを引いた結果一番後ろになったんだ。どうやって都合よく犯行可能な列の位置を引いたっつうんだ!」

「それはそんなに難しい話じゃないよ。鷹岡クンがあらかじめ1枚少なくくじを作るんだ。そして全員に引かせた後箱の中に雷門クンが手を入れる。そしてあらかじめ手に持っていた一番後ろのくじを引いて見せてあたかもそのくじが初めから箱の中にあったかのようにふるまえばいいんだ。」

「ぐ!そ、それだけじゃねえぞ!凶器の処理はどうすんだ!回収まではそれでいいとしてもどこに隠す?あの付近には隠し場所はねえんだぞ?」

「そうなの?」

「…確かあのあたりは生首に向けて恐怖感を高めるために何も置いていなかったし暗幕も上下とも接着剤で留めていたはずだ。」

 

そうか、それが狙いか。凶器そのものは今に至るまで見つかっていない。その隠し場所を問うことで犯行の不可能性を立証しようとしているのか…!でもそうはさせない!一見不可能に見えてもそれしか可能性がない以上どこかに突破口があるのだから!

 

 

 

パニックトークアクション

 

「オレには不可能だ!」

 

 

「凶器はどう隠す?」

 

 

「あの付近に隠し場所はねえ!」

 

 

「あれは偶然だ!」

 

 

「なんで俺が鷹岡を殺すんだ!」

 

 

「そいつは的外れだ!」

 

 

「見落としがあるぜ!」

 

 

「冗談言ってんじゃねえ!」

 

 

「オレは殺してねえ!」

 

 

『あの何もねえ場所でどうやって水晶玉を隠したってんだ!?』

 

《暗》《幕》《の》《裏側》

 

「これで終わりだよ!」

 

 

 

「はっ!苦し紛れかよ!」

「いや、犯行場所も犯行の手口も、その準備もアレしかありえない。とすれば凶器の水晶玉を隠した場所もあの付近しかありえない。

「…だがさっきも言った通り、あの付近の暗幕は上下とも接着剤で留められていたんだぞ?」

「もしその一部がテープとかで甘く留められていただけだったとしたら?」

「…何?」

「今のはあくまで方法の1つだけど、バレない程度にあそこの暗幕の下を軽く留めて置いておく。そして犯行直後、その甘い部分を剥がしてそこから水晶玉を隠すんだ。水晶玉を隠した後は隠し持っていた接着剤で下の部分を留めてしまえばそれで元からしっかり留められていたはずの暗幕の完成だ。そしてそれを電気をつけに行くふりをして暗幕の裏で現場とは関係ないところまで運んでしまえば限られた捜査時間の中ではそうそうそこを調べる人は現れない。実際こうやって現物は見つかっていないわけだしね。でも今からホラーハウスに戻って暗幕の裏を虱潰しに調べればどこかしらからは本物の水晶玉が見つかるはずだよ。」

「………。」

 

雷門クンはもう青い顔をして俯いたまま一言も発さなくなっていた。あとは最後にこの事件のすべてをまとめてこの事件を終わらせる!

 

                    ・

                    ・

                    ・

 

【生存者】

超高校級の探偵          深見優(フカミユウ)

超高校級のレーサー        速瀬マハ(ハヤセマハ)

超高校級のバスケットボール選手  雷文竜(ライモンリュウ)

超高校級の外交官         金谷秀征(カナヤシュウセイ)

超高校級の医者          津田真理奈(ツダマリナ)

超高校級の歴史学者        伊達小十郎(ダテコジュウロウ)

超高校級の???         鏑木麗(カブラギレイ)

超高校級のバイオリニスト     木田結弦(キダユヅル)

 

残り8人




今回はここまでです!どうでしょうか?今回は結構わかりやすかったかも…?
彼がどうして計画に乗ってしまったのか、その背景については次回のお楽しみということで…!それではまた次回!

前作の反省を生かして早々に推しのアンケートをしてみたいと思います!

  • 深見優
  • 速瀬マハ
  • 雷文竜
  • 金谷秀征
  • 羽月翔子
  • 津田真理奈
  • 伊達小十郎
  • 鷹岡筋次
  • 言村香奈
  • 美作奏
  • 鏑木麗
  • 泊直哉
  • クレイグ・ホワイトバーチ
  • 靏蒔由衣
  • 大地真英
  • 木田結弦
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