ダンガンロンパシンフォニア〜ボクの愛と希望の法廷〜   作:パルティアン

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CHAPTER5 学級裁判 前半

ガシャンと音を立ててエレベーターは動きを止める。扉が開き足早にみんなは箱の外へと出ていく。最初は16人もいたのに随分と人が減ったものだ。そしてその減った人の中にはボクの大切な人、優クンも混ざっている。そして今からまた1人、減らさせる。

大丈夫、優クン。足は止めないさ。どんな残酷な真実がそこに待っていたとしてもボクは絶対ここを生き延びて、外に出て、キミとボクの夢を必ず叶えてみせる。

ボクは最後に大きく一歩を踏み出して自分の名前の書かれた証言台へと歩を進めた。

 

 

 

コトダマ一覧 

【モノトラファイル5)

被害者は“超高校級の探偵”深見優。

死因は首を絞められたことによる窒息死で死体発見現場はエレベーター

死体には後頭部の打撲痕と額の擦過傷が認められる。

 

【索状痕)

深見の首には首に対して垂直に、首の一周の中ほどまでの太い索状痕がついている。

他殺の際と自殺の際の両方の特性を持った状態になっており、自然にそうなることはない。

 

【火傷)

首筋に小さな火傷が2つついていた。

 

【天井)

扉がついており、そこから出入りできるようになっている。

 

【ピアノ線)

エレベーターの中にぶら下がっていた。

端はエレベーターのワイヤーに縛られており、途中で切れていた。

 

【ホースの切れ端)

恐らくどこかのトイレにしまわれていたもの。

両方の縁に切れ込みが入っている。

深見の首の索状痕とちょうど太さが一致した。

 

【アラームアプリ)

電子しおりに搭載されている。

アラーム音はデフォルトのものと録音機能で録った音源に限り自由に設定することが可能。

 

【深見の電子しおり)

エレベーターの中に落ちていた。

アラーム機能が設定されており、その音が重たいものが倒れる音になっていた。また、アラームのボリュームも最大に設定されていた。

 

【用具入れ)

1階エレベーター横の女子トイレの用具入れ。

様々な掃除道具がしまわれており、中には深見殺害に使われたものと同様のホースが乱雑にしまわれている。

床には血痕が付着していた。

 

【鏑木の証言)

昨晩は基本自室にこもっていた。

その後深夜3時ごろからは射撃演習場で夜時間が終わるまで1人でずっとライフルを撃っていた。

 

【特殊警棒)

ジムの男子更衣室の中に転がっていた。

伸縮式のもので伸ばすと側面に血痕が付いていた。

深見を殴打するのに使われた可能性が高い。

 

【校則11)

電子しおりを他人に貸与してはならない。貸与が発覚した場合はおしおきの対象となる。

 

【伊達の証言)

昨晩は鏑木以外の男子も一部屋に集まって夜会をしていた。

夜会は11時ごろには自然にお開きになっていたと思われ、その後のそれぞれの行動は分かっていない。

 

【防犯セット)

倉庫に置かれていた物で、中には様々な防犯グッズが入っている。

中身は伸縮式の特殊警棒、スタンガン、催涙スプレー。

 

【血痕)

噴水の付近に付着していた。

ここでも事件にまつわる何かが起きたものと考えられる。

 

【パジャマパーティー)

昨晩速瀬の部屋で開かれた。午後11時頃から全員が何かしらの理由で一度は抜けたがその時間は5~10分程度。

その後深夜2時に解散となって参加者全員が部屋に戻った。

 

【大量の空薬莢)

射撃場のごみ箱に大量の空薬莢が捨てられていた。

モノトラによると昨日夜時間の直前に射撃演習場のごみ箱は片づけたとのこと。

 

【木田の証言)

7時ごろレストランに入ろうとしたその時にエレベーターの方から何かが倒れるような大きな音がしたので行ってみたらそこで深見が死んでいた。

 

【二通の手紙)

深見の部屋の机の引き出しに二通の手紙が残されていた。

一通目は黒幕の内通者からのものでタイムリミットまでに自分の正体を突き止めなければ殺人を犯すという脅迫状。

二通目は黒幕からの手紙と思われ、内通者のヒントが欲しければ日付が変わった時に植物庭園に来いというもの。

 

 

 

【学級裁判開廷】

 

「こいつも1つの様式美ってことで今回もまず学級裁判の説明に入るぜ。今回の学級裁判は“超高校級の探偵”深見優を殺害した犯人を議論してもらうぜ。その議論の結果1人をクロとして投票し、指名してもらうぜ。正しいクロを指名できた場合はクロだけがおしおき、間違ったクロを指名してしまった場合はクロが卒業となり、それ以外は全員おしおきだぜ。」

「じゃあとりあえず発見時の状況を説明してほしいんだけど。いかんせんボクは一番最後に来たからさ。」

「最初に死体を見つけたのはわたくしですわ。朝レストランに来たらエレベーターの方から大きな音がしたので向かったらそこで深見さんが…。」

「…その後私が到着した。…ちょうど他のみんなを呼びにホテルの外に出たときに津田以外の3人と会ったので伊達には津田を呼びに行ってもらった。」

「そしてちょうど伊達クンがボクの部屋に着いたころに死体発見アナウンス、というわけだね。なるほど、朝の状況は分かったよ。」

「じゃあ次は何を話すんだ?」

「分かりやすいところで死体がいいんじゃないか?詳しい死因が分からないことには事件の全貌も見えてこない。」

 

 

 

議論開始

 

ダテ「深見殿の死因はモノトラファイルによると」

 

 

ダテ「【窒息死】ということになってるでござるな」

 

 

キダ「つまり誰かに【首を絞められた】ということですわね」

 

 

ハヤセ「っつうことはよ、」

 

 

ハヤセ「凶器は【紐みたいなモンだった】ってことだよな」

 

 

カナヤ「と言っても索状痕は太かった」

 

 

カナヤ「太くて人の首を絞められるものとなると」

 

 

カナヤ「かなり限られてくるだろう」

 

 

キダ「そんなもの【見た記憶がありませんわ】」

 

 

いや、そんなことはないはずだ。みんなあそこでアレを目にしているはず…!

 

【ホースの切れ端)→【見た記憶がありません】

 

「それは違うよ!」

 

 

 

「みんなあそこで一度は見ているはずさ。」

「…それはホース、か?」

「ああ、そうさ。ホースの切れ端が彼の死体の近くに落ちていた。このホースの太さは彼の首の索状痕とも一致する。十中八九これが凶器とみて間違いないだろう。」

「おいおい、そりゃ無茶だぜ?それじゃ短すぎるだろ。」

「確かに…。」

「ならば見方を変えてみたらどうだ?ホースの他に何かを使って首を絞めた、と。」

 

 

 

議論開始

 

カナヤ「少し見方を変えてみれば簡単だ」

 

 

カナヤ「ホースに少し別のものを付け加えれば」

 

 

カナヤ「長さを補填することが可能だろう」

 

 

ダテ「されど『結び付けた』のでは抜けてしまうな…」

 

 

カブラギ「…ならば『貼り付けた』というのはどうだ?」

 

 

カブラギ「…倉庫の接着剤を使えば可能だ」

 

 

ハヤセ「いんや、もっと簡単だろ!」

 

 

ハヤセ「ホースは中が空洞なんだから」

 

 

ハヤセ「『中に何か通せば』いいじゃねえか!」

 

 

キダ「そもそも、深見さんが亡くなった時」

 

 

キダ「ホースはまだ『切られていなかった』」

 

 

キダ「という可能性もありますわよ」

 

 

あのホースの特徴をよく見てみればあのホースのどのような手が加えられていたのか、よくわかるはずだ。

 

【ピアノ線)→『中に何か通せば』

 

「それに賛成さ!」

 

 

 

「マハさん、それだよ!」

「確かに中に何かを通すのが一番手っ取り早い方法ではあるが、何を通したっていうんだ?」

「ピアノ線さ。」

「そう言えばエレベーターの中に垂れ下がっていましたわね。」

「アレをホースの中に通しておけば長さとしては十分確保できるはずだよ。」

「…だがそれが使われたという確証はあったのか?」

「もちろんさ。」

 

あのホースの中にピアノ線が通っていたことを示す証拠、それは…!

 

 

 

選択肢セレクト

 

1.長さ

 

2.切れ込み

 

3.水滴

 

→2.

 

「これだ!」

 

 

 

「このホース、よく見ると両端に切れ込みが入っているだろう?ピアノ線は細いからね、首を絞めるに当たってピアノ線から強い力がかかったことで端から少しずつ切れていってしまったんだろうね。」

「だけどよー、なんでわざわざそんなことしたんだ?」

「確かにただ絞め殺すだけなら普通の長さのホースを使えば済む話でござるな。」

「いや、その方法を取った理由はこのピアノ線の状態を見れば明らかだよ。」

「…状態?」

 

そう、このピアノ線は…

 

 

 

選択肢セレクト

 

1.切れていた

 

2.天井から垂れ下がっていた

 

3.ワイヤーに結ばれていた

 

→3.

 

「これだ!」

 

 

 

「ピアノ線はエレベーターのワイヤーに結ばれていた。今は切れてしまっているけど恐らく元は大きな輪っかになっていたんだろう。」

「つまり状況としてはホースに通したピアノ線を大きな輪になるようにエレベーターのワイヤーに結んだ状態にしてあった、ということですわね。」

「待て、その状態でどうやって深見を殺した?」

「まあ天井の扉は閉まっていただろうからその状態のまま優クンの首をホースのあった個所に引っ掛ける。そのままエレベーターを1階まで降ろせば…。」

「…自動的に首が締まる、という訳か。」

 

 

「ネゴシエーション開始だ。」

 

 

「その考え方は回りくどすぎる。もっと単純な結末があるはずだ。そのことを証明する。」

 

 

 

反論ショーダウン

 

「本当に犯人はそんな回りくどい方法を取ったのか?」

 

 

「成功するという確証だって低い」

 

 

「首が締まっている途中に」

 

 

「深見が暴れて落ちる可能性だってあった」

 

 

「だったらもっと単純な結末があるはずだ」

 

 

-発展-

 

「まあまあ、落ち着いて話を聞き給えよ」

 

「ボクの話はまだ途中さ」

 

「そう単純な話ではないんだよ」

 

 

「いいや、話は単純だ」

 

 

「死体を見ればいい」

 

 

「死体の首の索状痕、」

 

 

「アレは首の中ほどまでしか残っていなかった」

 

 

「これは【首吊り自殺】の際に残るものだ」

 

 

「深見は自殺だった、そう考える方が」

 

 

「もっと単純で自然だと思わないか?」

 

 

そう、ボクがここから言及したいのはそのポイントだ。

 

【索状痕)→【首吊り自殺】

 

「その言葉、メスを入れる!」

 

 

 

「そう、まさにボクがしたいのはその話さ。」

「何だと?」

「ここまでボクがしてきたトリックの話は犯人がボク達にそう思い込ませたかったシナリオの話さ。実際のところは1つ大きな矛盾点が存在する。」

「それが索状痕、だと?」

「ああ、そうさ。あの索状痕は首に対して垂直に、首の中ほどまでに存在していた。だけど他殺でも自殺でも首を吊らせる形じゃそうはならない。首の中ほどまでってのはそうだけど、それと同時に首に対して斜めに痕が残るはずなんだ。首に対して垂直っていうのはむしろ普通に絞め殺した時の特徴だからね。」

「なるほど…。」

「ま、プロにゃ知識じゃ負けるよな!どんまい!」

「それ慰めどころか追い討ちでござるよ…。」

「ですがどうやってあんな痕が残るような殺し方をしたんでしょうか…?」

 

 

 

議論開始

 

カナヤ「そもそも普通に殺したのでは」

 

 

カナヤ「あんな痕は残らないだろうな」

 

 

カブラギ「…普通は索状痕は」

 

 

カブラギ「【首を一周する】はずだ」

 

 

ハヤセ「でも自殺ってわけでもねえんだろ?」

 

 

ダテ「そう考えると普通では【ありえない】」

 

 

ダテ「殺し方をした、ってことでござるな」

 

 

カブラギ「…ならば、索状痕の他にも」

 

 

カブラギ「『奇妙な痕跡』が残っていてもおかしくないな」

 

 

キダ「ですがその痕跡が」

 

 

キダ「『目に見えないもの』だと」

 

 

キダ「どうしようもないですわね…」

 

 

そう言えば唯一彼の体に原因の分からない痕跡が残っていたはず…!

 

【モノトラファイル5)→『奇妙な痕跡』

 

「それに賛成さ!」

 

 

 

「多分そのヒントはモノトラファイルにあるんじゃないかな。」

「モノトラファイルに?」

「…備考の欄、後頭部の打撲痕と額の擦過傷について書いてある。」

「わざわざ書くということは特筆すべき情報ってことでござるよな。」

「つってもどっちが重要なんだ?」

 

ファイルの内容の中で優クンを殺した方法に関係しそうな内容は…

 

 

 

選択肢セレクト

 

1.打撲痕

 

2.擦過傷

 

3.死因

 

→2.

 

「これだ!」

 

 

 

「大事なのは擦過傷の方さ。」

「確かに後頭部の打撲痕は付いた経緯がいくつか想像できるが、擦過傷の方はなぜそんなところに付いたのかかなり奇妙だ。」

「うーん、優が犯人に激しく命乞いの土下座をしたとか?」

「あはは、そんな優クンは想像したくないなぁ…。」

「事実そんな傷は昨日のうちは見てませんわね。」

「とするとやはり深見殿を殺害した時についたもの、と考えるのが一番自然なように感じるでござるなぁ。」

「…だが結局どうやって傷が残ったのか、が問題になるな。」

「うーん、じゃあそれを明らかにするために殺された時の優クンの状態を想像してみようか。」

「えーっと、普通に考えたら擦り傷が殺されたときに付いたんだとしたら殺されたとき優のオデコは床についてたハズだよな。」

「ああ、そしてその状態で強く額が床に押し付けられるような状況になっていたはずだ。」

「つまりうつ伏せの状態で額に強い力が加わった、ということですわね。」

「そこにもう1つの情報を加えていこうか。索状痕についてさ。」

「…首の中ほどまで、首に対して垂直に、だったな。」

「じゃあその状態になるように紐状のもの、まあ凶器のホースだね、をかけようか。」

「状況としては深見の体に対して垂直か少し足の方に傾いた状態でホースが上に伸びる、という形か。」

「首を絞めるんだから上に力をかけるよな?あれ、でも普通に引っ張ったんじゃ頭が浮いちまうんじゃねえか?」

「そうだね。そこでも一度額の方を思い返そうか。」

「床に付いた状態で強く力が加わった、という話でしたわね。」

「じゃあなんでそんな状況になったんだろうね?」

「頭が浮かないようにするため、か。」

「そうだね。マハさんがさっき言った通り、そのままホースを引っ張ったんじゃ頭が浮いてしまう。だからそうならないよう犯人は優クンの頭をしっかりと抑えつけたと考えられる。」

「…だがホースを強く引っ張るには両手の力が必要ではないのか?」

「そこはありがたいことにね、人間には腕の他にもついているだろう?むしろ力をかけるなら腕よりも向いた、腕よりも下にある部分が。」

「足でござるな。」

「その通り!犯人はうつ伏せの優クンの頭を足で押さえつけながらホースの両端を持ってグイっと強く引っ張ったのさ。」

「だがその形ではロープの向いた方向が首吊りとは異なってしまうから索状痕の形に矛盾が生じたわけか。」

「そういうことさ。」

「…しかし医療知識に乏しい犯人はその矛盾に気づかず深見のエレベーター内での首吊り自殺という自らの頭の中で描いたシナリオを現実に再現しようとしたわけか。」

「だがそれをするには1つ問題があるぞ。」

「問題、でござるか?」

「そんな訳のわからんことをされてなぜ深見は無抵抗なんだ?」

「あ!そうじゃねえか!アタシだったらそんなことされたら暴れるぞ?」

「もちろん、犯人はその対策もしていたさ。その証拠もある。」

 

優クンがそんなことをされて抵抗しなかった、いや、できなかった理由。それを示す証拠は…!

 

 

 

証拠提出

【火傷)

 

「これで証明するよ!」

 

 

 

「この小さな2つの火傷が道を指し示してくれる。」

「…その傷はまさか…。」

「油跳ねか?」

「どんな調理法ですの?」

「そもそもここで料理をする必要はなかろう。」

「キッチンの話はそこまでだ。で、その傷はなんだ?医者なんだ、正体は分かっているのだろう?」

「…まあ普通目にする機会はないだろうがな。…というか目にしない方がいい。」

「ま、物騒なものだしね。」

「いいからこいつらにもったいぶらずに教えてやれ。」

 

ま、そうだね。この優クンの首に残った2つの小さな火傷。これをつけるのに使われたものは…!

 

 

 

閃きアナグラム

 

Q.深見の首に火傷を残した道具は?

 

〔ス〕〔タ〕〔ン〕〔ガ〕〔ン〕

 

→スタンガン

 

「これだ!」

 

 

 

「スタンガンさ。」

「あのドラマとかでバチバチってやるアレか?」

「そのアレさ。」

「確かにあんなの食らったらひとたまりもねえよな。」

「…だが実際はそんな都合よく気絶はしないが。」

「もちろん犯人もそんなことわかってるさ。というか知っての通り、優クンは護身術の達人、普通に襲ったんじゃ返り討ちに遭うのが目に見えてる。あくまでスタンガンは補助、本命の武器はまた別に持っていたのさ。」

「ほう、その本命の武器とやらはなんだ?」

 

犯人がスタンガンとは別に持っていた本命の武器は…!

 

 

 

証拠提出

【特殊警棒)

 

「これで証明するよ!」

 

 

 

「特殊警棒さ。実際伊達クンが血の付いた特殊警棒を捜査中に発見してる。」

「ああ、あれでござるな!」

「例えばまず特殊警棒で襲って、体勢を崩した瞬間、すかさず首にスタンガンを当てる。電撃で痺れて動きが鈍ったところに後頭部に特殊警棒での一撃。こうして犯人は優クンの意識を奪ったのさ。」

「気絶した状態なら問題なくさっきの殺し方を敢行できる、ということですか…。」

「あとは一連の殺害がどこで行われたのか、だな。」

「え、エレベーターじゃねえのか?」

「床には血痕も付着していなかったし拭いた後もなかった。だとするとエレベーター以外で殺されたと考えられるだろう。」

「ふーむ、次はそのあたりの検証が必要でござるな。」

 

 

 

議論開始

 

カナヤ「エレベーターの床には血痕も」

 

 

カナヤ「血痕を【拭いた後もなかった】」

 

 

カナヤ「ならば殺人自体は」

 

 

カナヤ「【エレベーターの外で行われた】と考えるのが妥当だ」

 

 

カブラギ「…だが気絶した人間を運ぶのは一苦労だ」

 

 

カブラギ「…現場は【1階のどこか】だろうな」

 

 

キダ「ですがわたくし色々な場所を調べましたけれど」

 

 

キダ「【それらしき場所はなかった】と思いますが…」

 

 

ハヤセ「やっぱ犯人がきれいに掃除しただけで」

 

 

ハヤセ「【エレベーターが現場】なんじゃねえか?」

 

 

ボクは確かあそこで重要なものを見たはずだ…!

 

【用具入れ)→【それらしき場所はなかった】

 

「それは違うよ!」

 

 

 

「それは残念ながら見落としをしたね、結弦さん。」

「え?」

「実は凶器の出どころを探していてね、ボクはホテル内のある場所で血痕を見つけたんだ。」

「なんですって…?」

「マジかよ!どこでだよ!」

「1階女子トイレの用具入れさ。まああそこにホースも置いてあったわけだけど、重要なのはその床さ。」

「それはつまり用具入れの床に血痕があった、と。」

「その通り。つまりあそこで優クンは殺されたと考えるのが自然なのさ。」

「むしろそれ以外で血が付くとは考えにくいな。」

「えーっとじゃあさ、つまり優は犯人によって気絶させられた後1階の女子トイレで殺されてそれからエレベーターに運ばれたってことか!」

「理解が早くて助かるな。」

「…殺人が起きた状況と場所は分かったな。…ならば次は殺人が起きた時間、か。」

「それもそうでござるな。それが分からないことには何も絞れないでござるよ。」

「一番わかりやすいのは深見さんが確実に生きていた時間帯を絞り込むことですわね。」

「じゃあその線で進めていこうか。」

 

 

 

議論開始

 

ダテ「深見殿が生きていた時間帯、か…」

 

 

ハヤセ「ケツは【死体が見つかった7時】って分かってんだけどなぁ…」

 

 

カブラギ「…私が見かけたのは」

 

 

カブラギ「夕食後が最後だ」

 

 

キダ「というと夜の8時過ぎですわね」

 

 

ハヤセ「じゃあほぼほぼ【夜時間まるまる】じゃんか!」

 

 

ハヤセ「結局あんまり情報が増えてねえなぁ…」

 

 

カブラギ「…さすがに範囲が広すぎるな…」

 

 

どうにかもうちょっとだけ時間が絞れる情報があったはず…!

 

【伊達の証言)→【夜時間まるまる】

 

「それは違うよ!」

 

 

 

「どうにかもう少しだけ時間は絞れそうだよ。」

「ホントか!」

「ああ。ここから先の話は男子ーズに聞こうか。キミたちは昨日の夜何をしてたんだっけ?」

「ああ、アレのことか。俺たちは昨晩伊達に誘われて伊達の部屋で夜会をしていた。」

「鏑木殿は来てくれなかったでござるよ。」

「…私はふさわしくないからな。」

「むう、そんなことないでござるに…。」

「で、その夜会は何時までやっていたんですの?」

「うーむ、それが寝落ちしてしまってよく覚えておらなんだ。金谷殿はどうでござるか?」

「俺もだ。」

「だあーっ!それじゃダメじゃねえか!」

「強いて言うなら最後に覚えている時間は11時にはならないくらいの時間だったでござる。」

「確かにそのくらいの時間で寝落ちした気がするな。」

「…ならば大体夜の11時までは深見は確実に生きていたということか。」

「とすると深見さんが生きていた時間はとりあえず夜会が2人の寝落ちで終了した夜の11時ごろから死体が見つかるまでの、ただ殺して逃げる時間も鑑みると大まかに朝の6時半くらいまでということになりますわね。」

「まだちょっと幅が広いな。」

「…だがこれ以上時間を絞る要素はないだろう。」

 

まずはこんなところか。そうすると次に気になっていくのは…。

 

「そういやそもそもなんで優は夜時間に外出歩いてんだ?みんなで集まってたんならなんとなくそのままそこで寝ちまわねえか?」

「む、それもそうでござるな。確かに起きたら既にいなかったでござるよ。」

「…特に目的もなく出歩くとは考えにくいな…。」

「部屋に戻ったなら殺されることはないでしょうしね。」

「ならばなぜわざわざ外に出たんだ…?」

 

 

 

議論開始

 

カブラギ「…なぜ深見は外を出歩いていたんだ?」

 

 

ハヤセ「『のど乾いた』とかじゃねえか?」

 

 

ダテ「夜会に向けて飲み物は準備してあったでござるよ」

 

 

ハヤセ「じゃあ『トイレ』だ!」

 

 

ダテ「某の部屋のを使えばよいでござろう」

 

 

キダ「眠くなったなら自分の部屋に戻らず」

 

 

キダ「そのまま『その場で寝てしまう』でしょうし…」

 

 

ハヤセ「じゃあ『着替えに一度戻った』とかは?」

 

 

カナヤ「ホテルにいた理由が分からんだろう」

 

 

カナヤ「そもそもの問題として」

 

 

カナヤ「そういう『日常生活にまつわるものではない』んじゃないか?」

 

 

ハヤセ「じゃあじゃあ『ハライタ』だ!!」

 

 

ダテ「それはトイレと同じでござろう!!?」

 

 

優クンが夜時間に出歩いていた理由、それをボクは優クンの部屋で見ていたはずだ。

 

【二通の手紙)→『日常生活にまつわるものではない』

 

「それに賛成さ!」

 

 

 

「多分そういう生理現象とかではないと思うよ。」

「当たり前だ。だがあくまで俺も推測できるのは何か深見にも思惑があったのだろうというだけだ。詳細は知らん。」

「それなら簡単さ。彼の部屋に遭った手紙を見てもらえればいい。」

「手紙、でござるか?」

「まずは見てもらった方が早いね。」

 

 

『私は君たちの中に潜む黒幕の内通者その人である。今から2日後君たちの中の誰かを殺す。それを阻止したくばそれまでに私の正体を突き止めることだ。もちろんだがこのことは他言無用だ。このことを誰かに話した時点ですぐにでも殺害計画を遂行する。』

 

 

『調査は順調かな?私の正体には近づけているだろうか?さて、キミは恐らく私の手の者の寄越した手紙によって焦っていることだろう。そしてこのままでは奴の思い通り殺人が起こるだろう。私はそれでもかまわないのだがこのまま一方的なゲームというのも面白くない。そこでキミにはヒントを与えようと思っている。午前0時、日付が変わった時に植物庭園に来たまえ。そこでヒントを授けよう。』

 

 

「…これは脅迫状、か?」

「それと黒幕からの手紙かと思われますわ。」

「確かにここ数日、深見殿は鬼気迫った様子で黒幕の内通者を探していた様子でござった。もしそれがこの手紙によって引き起こされたものだとすれば納得でござるな。」

「つったってこんな怪しいのに乗るのか?あの優だぞ?」

「確かに少々焦りすぎのようにも思うがこの人数の減った中で殺人を起こすなどと言われればな。」

「うーむ、確かに致し方ない…。」

「?」

 

そう言いながら伊達クンと金谷クンが手紙とボクに交互に視線を移す。一体何だと言うんだ。

 

「…もしこの一連の手紙が黒幕とその内通者による罠だったと考えるとこの手紙に合わせて外に出たときに内通者によって殺された、と考えるのが一番可能性が高いか。」

「クソっ!結局あの内通者の話に繋がるのかよ…!一体誰なんだよ…!」

 

そう、結局はそこに帰結する。今回の話はモノトラが黒幕の内通者について発表したことに端を発する。つまりその正体を掴まない限り事件の真相も見えてこない。だが現状その尻尾の毛の一本すら掴めてこない。一体黒幕の内通者はこの中の誰なんだ…!

 

 

 

【裁判中断】

 

「真実ってやつは決して一問一答じゃねーんだぜ」

 

 

「どういうことかって?」

 

 

「必ずしもそれで100点満点、って答えがあるとは限らねーってことだぜ」

 

 

「じゃあなんでこんなたった一つの正答ありきのことしてるかって?」

 

 

「そんなの簡単だぜ」

 

 

「オレ達は自分の中のたった1つの“真理”に基づいて行動してるからだ」

 

 

「“絶望”という苦しくて甘くて美しい、」

 

 

「たった1つの真理が欲しくてたまらないから」

 

 

「こんなことしてるんだぜ」

 

                   ・

                   ・

                   ・

 

【生存者】

超高校級のレーサー        速瀬マハ(ハヤセマハ)

超高校級の外交官         金谷秀征(カナヤシュウセイ)

超高校級の医者          津田真理奈(ツダマリナ)

超高校級の歴史学者        伊達小十郎(ダテコジュウロウ)

超高校級の???         鏑木麗(カブラギレイ)

超高校級のバイオリニスト     木田結弦(キダユヅル)

 

残り6人




中々切りどころに迷っているうちにここで一度切ろうという形になりました。
もしかしたら次回少々長いかもしれませんが一気に詰めていこうと思うのでお待ちいただければと思います。

前作の反省を生かして早々に推しのアンケートをしてみたいと思います!

  • 深見優
  • 速瀬マハ
  • 雷文竜
  • 金谷秀征
  • 羽月翔子
  • 津田真理奈
  • 伊達小十郎
  • 鷹岡筋次
  • 言村香奈
  • 美作奏
  • 鏑木麗
  • 泊直哉
  • クレイグ・ホワイトバーチ
  • 靏蒔由衣
  • 大地真英
  • 木田結弦
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