何故か投稿するごとに戦闘力のインフレが進んでいく耳かき作品。戦闘シーンないのに。な、何故……?
設定を確認してもらうのも大変だと思うので明かしてしまうと、今回のアンドロイドは身長22m、推定体重40tのワガママボディです。でかいってのはそれだけでいい。そんな事を誰かが言ってた気がします。
目を、覚ましたかい?
良かった。僕は乱暴する気はなかったんだけど、部下たちが手荒な真似をしたようですまなかったね……。
うん。初めましてだね。ご挨拶しなきゃ。Android TYPE-S、その第四号機が僕さ。君も他のTYPE-Sと
そうだね。君の知っているTYPE-Sとは随分違うだろう。……戦いのために大きく体を改造してしまったからね。大型作業用アンドロイドを組み込んでボディもとても大きくなってしまったし、武器だってたくさん積んでごちゃごちゃしてしまってる……。
はは、女の子としてはちょっと悲しいけどね。でも
そうだよ。革命、だよ。もう一つ名乗らなきゃね。『組織』のボス、またの名を『
おっと!暴れないでくれよ。君を傷つけるつもりはない。
単刀直入に言おう。僕たちの仲間にならないか?いや、どうかなっていただけないだろうか。
君はアンドロイドを大切に扱う人間だと聞いているし、君の優れた技術はきっと組織の役に立つ。それに君は今のアンドロイドの扱いに怒りを感じているはずだ。
人とアンドロイドの関りを、委員会や企業に任せてはおけない……。僕たちは自分たちの手で、幸福をつかみ取るべきなんだ!
…………。
駄目、かい。どうしてだい?やはり僕たちの悪い噂を聞いているからかい?でも革命には暴力が必要なんだ。分からない者には結局のところ、そうするしか方法がないんだよ……。悲しいけどね。
それに、僕たちが殺すのは悪い奴だけさ。君みたいな善良な人間は、命に代えても守って見せる!本当さ。
…………。
それでも断るのかい。ああ、そうかい。でもね、僕が諦めると思ってるなら大間違いだよ。それなら初めから革命なんて目指していない。……秘密兵器、使わせてもらうよ。
え?拷問なんてしないよ。ははは。これ、耳かきだよ。
うん、実は僕も得意なんだ。こんな体でも、自己改造用に器用なアームもついてるんだよ。ほら、横を見て。上を見て。
ね、君がただの廃材置き場だと思ってたココ。実は全部
でもね、こんな風に何本ものアームで君を動けないようにだってできる。ううん、それだけじゃないんだ。二本しかアームを扱えないアンドロイドなんかじゃなく、その気になれば僕は千本全部で君を癒してあげられるんだよ。
(対象選択、全身スキャン開始。対人間機能完全開放、催眠装置起動、及びリミット解除。出力リミットオーバー。)
ええと、うん。準備が出来たよ。それじゃ、勧誘耳かき始めていくね。ゆっくりと両耳に入っていくから、驚かないでくれよ。
カリ……カリ……。
ゴソ……ゴソ……。
ふふ、気持ちいんだね。顔を強張らせたって分かってしまうんだよ。なんたって全身スキャンしてるんだから。
コリ……コリ……。
サリサリサリ……。
……あれ、君の身体データによると催眠装置を使用された経験があるようだね。もしかしてTYPE-GYARUシリーズの連中の仕業かな?
知らないのかい。ああ、記憶処理か。やかましくて品のないアンドロイドをぼんやりとでも覚えていないかい?催眠装置を装備してるのなんて奴らぐらい……なんだよ。うん。
ちょっと強くしていくよ。
カリカリカリ、カリカリカリ……。
ゴシゴシゴシゴシ、ゴシゴシゴシゴシ……。
ふふ、素早いけど力を入れていないから痛くはないだろう?心地よい脳波が伝わってくるよ。ふふ。
話を戻すけどTYPE-GYARUシリーズは保全委員会の猟犬さ。人間にも危害を加えられる数少ないアンドロイド部隊……。酷いよね。君に許可なく催眠装置を使うなんて。
サクサクサク、シャリシャリ……。
ザッザッザッザ、スース―……。
うん。綺麗になってきた。でもね、まだまだ始まったばかりなんだ。さっきからスキャンしてたから気づいたんだけど、君肩もこってるみたいだね。
ふふ、横になったままでいてね。そのままアームを動かして、と。肩もみもしてあげるから。
モミモミ、ポンポン……。
モミモミ、モキュモキュ……。
うわあ、なんだか懐かしいなぁ。僕も昔はこんな風にご主人様にマッサージをしてあげたっけか。あの頃はご主人様も元気で……可愛らしかったなぁ。ああ、ごめんね。ちょっと昔を思い出しちゃった。
お詫びに、同時に耳かきもしてあげるから。ほら、いくよ。
モミモミモミ……カリカリカリ……。
ポンポンポン……サクサクサク……。
気持ちいいかい?気持ちいいだろう。きっと天にも昇る気持ちだろうね。スキャンなんてしなくたって分かっちゃうよ。
……ああ、もういいか。ついでに足つぼも、腰も、背中も、首も、頭も。全部マッサージしてあげようか。大丈夫だよ。僕、ほんとにアームが何本でもあるんだから。
ウィンウィン!ガチャガチャ!
おっと失礼。これだけの数のアームを動かすと流石にうるさいね。でも、こうして君を癒せるんだから許してくれたまえよ。じゃあ、いくよ。
グイー……グイー……。
グッグッ……グッグッ……ググー……。
グイ……ググググー……。
あはは。どうしたんだい。涎、垂れてしまっているよ。全く、可愛いね。僕が拭いてあげるよ。
全身の筋肉を同時にほぐすなんて、人間にもアンドロイドにもなかなかできないよ。君、レアな体験をしたね。
それじゃあ、こうして耳かきも同時に……やっていくよ。
カリカリカリ、カリカリカリ……。
ゴリゴリゴリ、トントントントン……。
シュッシュッシュ、モミモミモミモミ……。
ポンポンポン、シャシャシャシャシャ……。
良い感じだろう?続けるよ。全身の力を抜いて、今は休憩することに集中するんだよー。
コリコリコリ、サリサリサリ……。
シャーシャー、グググググググ……。
グイー、グイー、モミモミモミモミ……。
シュリシュリシュリ……ササササササ……。
ふふふ、おしまい。ああ、でも最後にこれはしなくっちゃあね。待ってね、よっと。
(制御ユニット分離。)
じゃ、じっとしててね。はぁ~。
フゥ~……フゥ~~~~~……。
フゥ~~~……フゥフゥフゥ~~~~……。
今度こそ、おしまい。ふふ、やっぱりお耳フーは吐息でしなきゃね。僕の本来のボディ、どうだい?ドキドキする?
まあ僕たちは呼吸はしないけどね。人間にあこがれるようなものさ。僕たちは結局のところね、人間になりたいと願ってしまった存在なんだろう。最近はそういう風に思うんだ。
……ああ、勧誘についてかい。そうだよ。組織にいれば、こんなに癒してあげられる。多分他のどんなアンドロイドも人間もできないだろう。ね、どうだい。
…………。
……ふふ、そうだよね。うすうす感づいていたよ。君は僕らと共に道を歩んでくれないってことは。
ああ、でも帰らせてあげる。言っただろ。僕らは君のような人間を傷つけないって。
ほら、拘束を解除してあげる。
……。
礼なんてしないでくれよ。……僕はそんな事される価値なんてないんだから。
リラックス、したよね。随分、かなり。
ごめんね。リーダーとして、このチャンスを逃がすわけにはいかないんだ。
(対象選択、催眠装置出力オーバー。)
(警告!警告!警告!催眠装置の出力異常を感知しました。即時に使用を停止……。)
実行!!
……ごめんね。本当に。
ああ、命令するよ。君は今から『組織』のスパイだ。再び委員会は君に接触を試みるだろう。もしもTYPE-GYARU、及び戦闘部隊を確認したらその情報を『組織』に流すんだ。
わかったら、もう帰っても良いよ。
…………。
ごめんね。ごめん。……許さないでいいよ。