GT悟空が超の未来世界を救う話 【完結】   作:ゴジロット

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 明けましておめでとうございます。皆さんは正月休みをどのように過ごしましたか?

 因みに私は夜更かしをして、この小説の内容を考えながらずっとゼノバース2でブラックとザマスをひたすら倒してました。
 レイドバトルでは「曲がるかめはめ波」で後ろからちまちま撃ってるか、「ドドリアヘッド」から「エンペラーデスビーム」のコンボで得点を稼いでいます。


※2026年7月13日〜2026年9月19日に内容を一部修正しました。主に地の文の書き加えと、登場人物のセリフを少し変更しました。


【第13話】決死の時間稼ぎ 悟空(超)とベジータの意地!!

 

 全部で12個の宇宙に分かれているこの次元世界において、「7」の数字を与えられた宇宙――通称「第7宇宙」の北エリア、つまり北の銀河と呼ばれる銀河系の端に存在する太陽系第三番惑星「地球」では、全宇宙の存亡を賭けた聖戦が繰り広げられていた。

 巨大な空間の裂け目が浮かぶ空の下、煌めく青い炎を纏う2人の超戦士が、禍々しい闇黒の光輪を背後に出現させた異形の邪神に激突する。

 

 

悟空(超)「だりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃあっ!!!!!」

 

ベジータ「ずあああだだだだだだだだだだだだっ!!!!!」

 

 

 地球が、そして宇宙が揺がすほどのパワーを爆発させるかの如く引き出すと、悟空(超)とベジータは一気に加速して接近。2人は青い光の尾を引きながら半身が崩壊した合体ザマスに迫ると、息もつかせぬ怒涛のラッシュを開始。

 悟空(超)の攻撃のすぐ後にベジータが、ベジータの攻撃のすぐ後に悟空(超)が仕掛け、一撃必殺レベルの威力を持ったパンチとキックを交互に繰り出し、手数の多さで合体ザマスでも一切の反撃の余地を与えない勢いでひたすら出しまくる。

 

 因みにだがこの次元の彼等が共闘するのは、意外にも今回の戦いが初めてである。魔人ブウの時は吸収された仲間を助ける際に体内で一緒に行動したが、戦闘ではビルスや復活したフリーザの時も含めて今まで共に戦うという事は無かった。

 なので本来なら動きがバラバラでとても連携が取れないのだが、次元の2人もまた長年の間、常に最前線で戦って来ただけあって伊達に連携が出来ない訳では無い。

 また、彼等の現在の師匠である天使ウイスによる修行で培われた動きが生かされており、お互いの行動が不一致ながらも上手く噛み合った連携攻撃が出来ていた。

 

 

合体ザマス「………………………」

 

 

 しかし、当の合体ザマスはその場に立っているだけで、反撃どころか攻撃の動作を一切取らず、2人のサイヤ人の猛攻を受けていた。

 超サイヤ人ゴッドよりも強い超サイヤ人ブルーの力を限界以上に引き上げて、新たに覚醒した「超サイヤ人ブルー進化」になった彼らの全力は1人だけでも次期破壊神候補クラスにもなれ、2人がかりならそれこそ破壊神ビルスと互角に戦い、運が良ければ倒せる可能性もありゆるレベルだ。

 にも関わらず、その超絶パワーを正面から喰らっても微動だにしていない。

 

 

合体ザマス「………フンッ!!」

 

悟空(超)「っ!!」

 

ベジータ「チィッ!!」

 

 

合体ザマスは紫に変色した巨大なドロドロの右腕を拳にして天にかざすと、思いっ切り地面に振り下ろされる。叩きつけられた拳のパワーで地面がクレーターのように半径約数十mが陥没、衝撃波で粉塵や瓦礫が舞い上がった。

 悟空(超)とベジータは巨腕が振り下ろられる寸前に距離を取って、難を逃れる。

 

 

ベジータ「くっ……!! はああぁぁ………! だだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだっ!!!!!」

 

 

 風圧でベジータは怯みながらも、上空から相手に向かって気弾をばら撒くように連続発射する「コズミックデスシャワー」を乱れ撃ちする。弾幕を張るように撃ち出された大量の気功弾の嵐は、高速で合体ザマスに向かって行く。

 

 

合体ザマス「裁きの刃っ!!!!」

 

 

 しかし合体ザマスも邪悪な色をした光輪を広げて、そこから赤い刃の気弾を無数に発射、次々とベジータの技を相殺する。数と弾幕の密度ではベジータの方が僅かに上回っているが、破壊力と貫通力では圧倒的に合体ザマスの方が上であり、あっという間に押し返されていく。

 

 

悟空(超)「はああぁっ…!!! 3倍界王拳っ!!!!」

 

 

 ――だが其処へ、悟空(超)が別方向から青い光を包むように赤いオーラを纏い、戦闘力を底上げしてベジータに続いて仕掛けてくる。

 「超サイヤ人ブルー進化・界王拳」――ゴクウブラックが超サイヤ人ロゼ進化・界王拳になったのをヒントに、悟空(超)も同じく超サイヤ人ブルー進化の状態のまま界王拳を発動させる事に成功する。

 コレもまた気の消耗や肉体への負担が激しい諸刃の剣だが、ブラックという前列を見ているため最初は低い倍率から徐々に身体に馴染ませ、少しずつ扱えるようにしていく。

 

 

合体ザマス「小賢しいっ…!!」

 

 

 超スピードで迫る彼を対処する為、合体ザマスは自身の目の前に空間を歪ませて異次元ホールを発生、怪物のような右腕を中へ突っ込む。直後、悟空(超)の視点から11時の方向にもう1つの空間の穴が現れ、合体ザマスの巨大な拳が飛び出す。

 

 

悟空(超)「くっ……!!!」

 

 

 対して悟空(超)は歪みを発生した瞬間に回避行動を取り、当たる寸前に避ける事に成功する。その後に連続で合体ザマスは悟空(超)の進路方向上に空間を歪ませて異次元ラッシュ攻撃を仕掛けるが、僅かに掠るだけで最低限の動きで次々と避けながら、更にスピードを上げて接近。

 今度は確実に当てようとして、合体ザマスは狙いを定めて引き付けるが――、

 

 

ベジータ「でやあぁっ!!!!」

 

 

 悟空(超)に意識を向き過ぎたせいでベジータに対しての注意が疎かになってしまい、いつの間にか懐に入ったベジータは強烈な打撃「ファイナルブロー」を叩き込んだ事で、合体ザマスの攻撃の手が止まる。

 

 

悟空(超)「だあぁっ!!!!」

 

 

 其処に悟空(超)が顔面に飛び蹴りが炸裂、一切手加減無しの全力の一撃をおみまいすると、続けて回し蹴りと同時にベジータが至近距離で両手からエネルギー波を放つ「ダブルギャリックキャノン」を撃つ。

 

 

合体ザマス「チィッ…! はああぁぁっ!!!!」

 

 

 強力な連続攻撃を喰らって怯んだように見える合体ザマスだが、彼等を鬱陶しそうに舌打ちすると見開かれた右目を光らせ、其処から特大のビーム「審判の光」を発射。光線は大地を抉るほど巨大で、地の果てまで一直線に届く射程距離を有するが、悟空(超)とベジータはジャンプして上空に回避。

 2人を追って合体ザマスは光線を出しながら上へ向いて撃ち落とそうとするが、彼等は全速力で飛行し、翻弄する。

 

 

合体ザマス「絶対の雷ィッ!!!!」

 

悟空(超)「ヤベッ!!?」

 

ベジータ「避けろっ!!!」

 

 

 この攻撃は当たりづらいと判断した合体ザマスは全身を稲妻が纏い、周りに放電させるように「絶対の雷」をバラ撒く。次々と来る攻撃に2人は目にも止まらぬ素早さでこれを回避、避けきれない時は気功波を撃って相殺させて、必死で当たるのを防いでいった。

 しかし、このまま逃げているだけでは埒が明かないので、何とかして攻撃に転じるための打開策を練る。

 

 

悟空(超)「ベジータ! オラが正面突破すっから、援護してくれ!! 5倍界王拳っ!!!!」

 

 

 ベジータの返事を待たずに悟空(超)は特攻、赤いオーラが勢いを増すと同時に戦闘力が更に上昇し、稲妻の嵐へと突っ込んで行く。

 無数の紫色の雷が飛び交う中、1つだけ赤い稲妻のごとき輝きが針の穴を縫うように通り抜けていく。

 

 

ベジータ「くそったれ!! オレに命令するんじゃない!!」

 

 

 文句を言いながらもベジータは両手にエネルギーを集中させて、幾度も使ってきた得意技である「超連続エネルギー波」を撃ちまくる。彼方此方にバラ撒かれる電撃の中を、5倍ブルー進化界王拳を使用した悟空(超)が猛スピードで突撃する。

 

 

悟空(超)「ぐっ…!!? はああああああああっ!!!!」

 

 

 途中、何度か紫色の電撃に当たってしまうものの、赤と青の二層になった気のオーラがバリアの代わりになって、ダメージが軽減されていた。

 更にベジータが撃った大量の気功波の内半分が先行して電撃を相殺、もう半分は悟空(超)を守るように周りを囲いながら同じ速度で合体ザマスに向かう。

 気のコントロールを極めたブルーの強化体になってるのもあるが、このような複雑な気功波の操作が出来る辺りベジータの得意技なだけある。

 

 

悟空(超)「だあああああああああああああああっ!!!!!」

 

 

 大量の稲妻光線を掻い潜って突破し、悟空(超)は勢いを維持したまま体当たり、同時に周りのエネルギー波も着弾して合体ザマスが怯むと、放電が収まる。

 

 

ベジータ「はあああああああああああああああっ!!!!!」

 

 

 攻撃が止んだ隙にベジータも同じく気を爆発させると突っ込んで突進、悟空(超)と共に合体ザマスを押していく。神の域を凌駕する2人の全力パワーを正面から受ける合体ザマスは、約10mほど後退する。

 

 

「「だだだだだだだだだだだだだだだだだだっ!!!!!」」

 

 

 其処から彼等は再び連続攻撃を仕掛け、超高速で打撃を打ち込んでいく。パンチとキック、回し蹴りと肘打ち、突きと飛び蹴り、膝蹴りと掌底、次々と技を繰り出して一気に追い詰める。

 

 

合体ザマス「はあっ!!!」

 

 

 これに対して合体ザマスは、先ほどまで戦った超サイヤ人4の悟空(GT)の時と同様にドロドロに溶けて肥大化した右腕と、左手に気の刃を形成して振り回す。

 激しい攻防を繰り出していくが、力任せな合体ザマスの攻撃はパワーこそ強大だが動きが読みやすく、その上体格が大きくなった影響でかなり大振りになっている事から、意外と避けやすかった。

 また2人は戦闘力の大差から一度でも当たれば即アウトになる為、ブルーの穏やかで冷静に戦える特性を最大限に発揮しつつ、攻撃以上に避ける事を徹底して直撃を回避していた。

 

 自分達の攻撃を正確且つ高速で当てつつ、敵の攻撃は絶対に避ける――単純なヒット&アウェイの戦法ではあるが、それを確実に実行して、意外と彼等は戦いを有利に進めていた。

 

 合体ザマスが全く表情を変えず、苦しんでる様子が無い事を除けば――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 英雄が限界を超えるまでの間の時間稼ぎをする彼等の激闘は、戦場から遠く離れたガレージにいる者達も確認していた。既に界王神達の神眼でも戦闘の光景は捕らえられないが、それでも此処まで来る衝撃波や爆風、振動でその苛烈さは伝わっていた。

 

 

ゴワス「それにしても意外ですな…… 元に戻れない故に躊躇してしまうのはともかく、合体を解除できると分かった上でもポタラを使わぬとは……」

 

シン「彼等は、そういう人達なんですよ……」

 

ブルマ「ていうか、もう1人の孫君は何処に行っちゃったのよ。 てっきり3人で戦うと思ってたけど、交代した途端に消えちゃったし……。」

 

シン「彼は今、大気圏ギリギリの場所に居ます。 どうやらあの2人は、もう1人の悟空さんがザマスを倒せるだけのパワーを貯める為に、時間を稼いでいるんです。 ……それはそれで、ザマスを倒す気で戦ってますが…………」

 

ブルマ「大丈夫なの……? 前に孫君とベジータから聞いたけど、神様は心を読めるから、もしかしたらザマスにバレているかもしれないわよ?」

 

ゴワス「………いや、ザマスの性格上、人間の心を読む事は万に一つも思えん。 2人の作戦は、まだバレていないだろう……」

 

 

 今更ではあるがゴクウブラックとザマス、そして合体ザマスは神が共通して持つ「心を読む能力」を一切使っていない。その最大の理由は、宇宙にとって害悪にして愚かな存在たる人間の醜い心など、ブラック達は到底見たくないからだ。

 故に、合体前のザマスは悟空(超)の作戦に気づかず超PPキャンディーを口にしてしまい、悟空(GT)が超サイヤ人ロゼ進化の弱点を見破っていたのをブラックは知る事が出来なかった。

 

 そして今もまた、悟空(超)達の心を読めば攻撃の先読みが出来るにも関わらず、元の性格が原因でそれをしようとしていない。

 その為にまだ彼等の本当の目的は、今の所まだバレてはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空(超)「はああぁぁ…!!! ブルー進化界王拳っ!!! 10倍だあああああああああああああっ!!!!」

 

 

 遂に悟空(超)は現時点での最高倍率である10倍界王拳を使用して、赤い気のオーラが更に激しくなると戦闘力が急上昇、全力のアッパーカットで合体ザマスを打ち上げた。更にベジータが追い打ちで飛び蹴りを噛まし、後方へと飛ばされていった後、2人は並んで必殺の構えを取る。

 

 

ベジータ「ギャリック……!!!」

 

悟空(超)「かめはめ……!!!」

 

 

 漲るエネルギーを高めながら、悟空(超)は右側に、ベジータは左側に両手を持っていく。気を一点に集中し、それぞれの手の中には青白い光球と紫色の光球が作り上げられる。

 持てる力を全て集約させたエネルギーの玉を、合体ザマスに向けて突き出し解き放った。

 

 

ベジータ「砲おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

悟空(超)「波ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 2人がそれぞれ両手を突き出した次の瞬間、凄まじい威力を秘めた2つの閃光が撃たれた。渾身の力で撃った青白い光線と紫色の光線は、途中でお互い引き合うように1つの光になり、青と紫の竜巻状の超巨大エネルギー波となった。

 発射されたエネルギーの渦は周りのモノを巻き込みながら進路上の全ての物体を消滅させ、遥か地平線まで飛んでいきそうな勢いで突き進み、あっという間に合体ザマスに着弾、極大爆発を巻き起こした。

 

 

ベジータ「はぁっ、はぁっ、ぜぇっ、ぜぇっ……!!」

 

悟空(超)「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……ゔっ…!! ぐゔうぅぅ……!」

 

 

 全力の連続攻撃と、己の一番の得意技を1つにして撃つ合体超必殺光線「ギャリックかめはめ波」を決めた悟空(超)とベジータ。

 悟空(超)はこれ以上の負担が大きくならない為にすぐ界王拳を解除、赤いオーラが消えた直後に全身が猛烈な激痛に襲われる。ヒット戦の時よりも発動していた時間は短いがやはり反動による痛みは相変わらず大きく、しかも今回は超サイヤ人ブルーよりも更に上の形態である超サイヤ人ブルー進化での使用だ。

 いきなり高い倍率で使わず、低い数値から少しずつを上げたとはいえ、コントロールは一筋縄にはいかない。

 それでも手応えは確かに感じ、これだけのパワーをぶつければ、流石にそれなりにダメージを受けているだろう。

 

 

 

 

 

 やがて光の爆発は収まり、爆煙が徐々に晴れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合体ザマス「…………この程度か。 くだらん、たかが埃を立てただけではないか」

 

 

 だが其処には外傷はおろか、服装に1つのホコリすらも付いていない無傷の合体ザマスが立っていた。全力で撃った渾身のかめはめ波とギャリック砲を喰らったにも関わらず、全くダメージを受けてなかった。

 

 

ベジータ「なっ……!? バ、バカな………!!」

 

悟空(超)「嘘だろ……!? 全然効いてねぇのかよ……!!」

 

 

 効いていない様子を見た悟空(超)とベジータは、信じられない表情をして驚愕する。因みに先ほどの気功波は今までの強敵達を纏めて一瞬で撃破出来る上に、破壊神ビルスでさえも直撃すれば少なくないダメージを受けるくらいに威力が高い。

 それだけのパワーが篭った合体技「ギャリックかめはめ波」を全身に浴びたのに、全く効いていない。

 

 

合体ザマス「よもやこんなヤツ等に、合体前は一時遅れを取ってとは……我ながら腸が煮えくり返る思いだ……!!」

 

悟空(超)「くっ……!!」

 

ベジータ「バケモノめ……!!!」

 

 

 あの異世界から来た悟空(GT)が別次元レベルで強いとはいえ、目の前の蒼い戦神となった2人のサイヤ人の非力さに、合体前の自分達が手こずっていたという事実を知って己に苛立つ合体ザマス。

 

 その後、滅亡を呼ぶ邪神と過去の超戦士の3人は地上へと降りる。荒れて廃墟となった大地に降り立った3人は、数秒の間も空けずに戦闘を続行、先ほどと同様に2対1でぶつかり合うが、今の合体ザマスは悟空(超)とベジータの攻撃は全く通用せず、1つもダメージが入っていない。

 

 その戦闘力はこれから先の未来、いずれ悟空(超)達が出会う事になるであろう強敵や、進化した仲間達。

 

正義の第11宇宙最強戦士のジレン、

驚異的な成長力を持ったブロリー(超)、

全盛期の力を取り戻した星喰いのモロ、

銀河パトロール隊員メルス、

ドラゴンボールの願いで宇宙一の戦士になったグラノラ、

同じくドラゴンボールで宇宙一の戦士となったガス、

漆黒に染まり究極進化を遂げたブラックフリーザ、

己の獣を解放した息子の悟飯ビースト、

ドラゴンボールの力で超絶強化されたオレンジピッコロ、

セルのデータを元に作成した人造人間セルマックス、

 

 そして今までの戦いで最も強かった破壊神ビルスと、そのビルスの師匠である天使ウイス――その全てを凌駕している合体ザマスを相手にするには、彼等にはあまりにも早すぎた。

 

 

合体ザマス「浄化されよおおおおおぉぉぉぉぉっ!!!!!」

 

ベジータ「チィッ!!!」

 

悟空(超)「うわっ!!?」

 

 

 合体ザマスは強力な闇のオーラを爆発させる「制裁の業火」で、悟空(超)とベジータを消し飛ばそうとする。彼等は寸前に合体ザマスから離れ爆発に巻き込まれる前に脱出したが、発生した風圧の威力は凄まじく、2人は別々の方向に吹き飛ばされてしまう。

 爆発地点の地面には半径1kmのクレーターが形成され、その威力を物語る。

 

 

合体ザマス「へえぇああぁぁっ!!!!!」

 

 

 立て続けに巨大な右腕を振るって竜巻状の拡散する電撃「断罪の螺旋」を放って来た。2人は攻撃が来る前の動作ですぐに回避するが、隙が生まれた所をすかさず合体ザマスは両手を2人のサイヤ人に翳した。

 

 

合体ザマス「はあっ!!!!!」

 

悟空(超)「ゔっ!? ぎぎっ……!」

 

ベジータ「ぐあっ!! ぐぅ……!」

 

 

 超能力を発動して「金縛りの術」で悟空(超)とベジータを捕らえると、直接触れる事無く首を締め上げる。見えない力で身体が宙に浮いて不自由になり、首が急に苦しくなる。

 その間に、合体ザマスは宇宙一硬い金属のカチカッチン鋼を一辺約4mの大きさで2つ生み出し、彼等に投げつけた。

 

 

悟空(超)「ぐわあぁっ!!!」

 

ベジータ「があっ!!!」

 

 

 身動きが取れず抵抗も出来ない間に、正面から鋼鉄の立方体を叩きつけられる。ゼットソードすら切れない宇宙一硬い金属のカッチン鋼よりも、更に硬い超硬質の塊は当たっただけで、極限まで鍛え上げた上で神の気を纏う2人でも充分にダメージを受ける硬さだ。

 

 

合体ザマス「はあっ!!!!」

 

 

 更に合体ザマスは複数のカチカッチン鋼を創造、一辺約50mはある立方体の鋼鉄を上空に数十個以上生み出すと、それを悟空(超)とベジータに向けて隕石のように降らせた。

 勿論だが悟空(超)とベジータは回避しようバラバラに避けるが、カチカッチン鋼はまるで退路を断つように回避した先にも降り注ぎ、行動範囲が狭まっていく。

 そして、とうとう周りが巨大キューブに囲まれてしまい、更に頭上からダメ押しでカチカッチン鋼が2人を潰すように落下した。

 

 

ベジータ「ぐおぉあっ!!?」

 

悟空(超)「ぎゃあぁっ!!!」

 

合体ザマス「どうした人間! あの男(悟空(GT))と違って、オマエ達はたかだか自然物相手にも勝てないのか?」

 

 

 1個だけで重さ約1万t以上はある特大立方体に押し潰されそうになるが、2人のサイヤ人の神は煌びやかなオーラを噴き出す。

 パワー全開になった悟空(超)とベジータは巨大な青い火柱で、自身の周りと頭上のカチカッチン鋼が吹っ飛び、辺り一帯に「ドスンッ!!」と轟音を立てて転がる。

 

 

ベジータ「くそっ!! 舐めやがってぇっ!!!」

 

悟空(超)「まだまだ、ここからだっ!!!!」

 

 

 完全に自分達を見下してる態度にベジータはキレて、合体ザマスへと接近する。悟空(超)も再度10倍界王拳を使用して、ベジータに続くように向かう。

 

 

合体ザマス「これだから人間は嫌いだ……では、少しだけキサマ等に我との力の差を、思い知らせてやろう…!」

 

 

 それに対して、いい加減に鬱陶しくなった合体ザマスは、少し実力を引き出した(・・・・・・・・・・)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベジータ「がっ!!!!?」

 

悟空(超)「ぐあぁっ!!!!!」

 

 

 視認出来ないほどの超スピードですれ違うと、推定約100発以上の衝撃が悟空(超)とベジータを襲う。1発だけでも体力をごっそりと削られるくらい重たい攻撃が無数に直撃した2人は、地面に仰向けに倒れ変身すらも解けてしまった(・・・・・・・・・・・・)。

 

 

ベジータ「かはっ……!! ああ………!!」

 

悟空(超)「ご……が……ああ……あ……!!」

 

 

 あまりの痛みに立ち上がる事すらままならず、悟空(超)とベジータはその場でうずくまって苦しむ。

 合体ザマスの動きが全く見えなかった――大口を叩いて戦場に出たというのに、接近する際の踏み込みも、攻撃の動作も、全く見えなかった。

 極限に強化された動体視力や反射神経でも、少しだけ実力を出した合体ザマスの動きに、全然対応出来なかった。

 せっかく彼等が限界を超えて手にした2人分の超サイヤ人ブルー進化の力を、完全に圧倒していた。

 

 其処へ合体ザマスが、一歩ずつ迫りくる。

 

 

合体ザマス「おっと、まだ死ぬんじゃないぞ? キサマ等には己の行動がいかに愚かであるか、徹底的にその身に刻み込んでやる必要があるからな……!」

 

ベジータ「う……くっ……!!」

 

悟空(超)「っ……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シン「や、やっぱり駄目だ…! 今の悟空さん達とザマスの間には、力の差があまりにも大きすぎる……!!」

 

マイ「あ…あの! 2人が戦い始めてどれくらい時間が経ちましたか…!? ザマスの合体が解けるまで、後何分なんですか!?」

 

ゴワス「彼等が戦い始めて、まだ5分程度しか経っていない…! ザマスの合体時間は、後30分近くある……!」

 

ブルマ「そんな………!!」

 

 

 たったの数分で、あの有り様。未だに悟空(GT)が戻って来る様子も無い事から、向こうもまだ時間が掛かると思われる。

 しかし、このままでは合体ザマスを倒せるだけのパワーが貯まる前に、2人の命が先に尽きる可能性の方が高いだろう。

 この絶望的戦力差にガレージに居る誰もが、1分1秒を非常に長く感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合体ザマス「はあああっ!!!」

 

悟空(超)「ぎゃああああああああああああああ!!!!?」

 

ベジータ「ぐあああああああああああああああ!!!!?」

 

 

 実際の時間でまだ戦ったばかりなのに、悟空(超)とベジータは完全に合体ザマスに弄ばれていた。ブルー進化の変身が解けた後の戦闘は、最早勝負という形にすらなっておらず、瓦礫だけになった都市には惨状が広がっていた。

 最初から余裕なんぞかなぐり捨てて、手加減せず本気で殺す気で挑んでも、天と地では言い表せないほど力の差があった。

 パワー、スピード、防御は勿論、今までの戦闘で培った技、技術、経験、知識を持ってしても、まるで届かない。

 破壊神はおろか、天使の域をも超えた力を持つ合体ザマスの前には悟空(超)とベジータは何も出来ず、ただ蹂躙されるしかなかった。

 

 

合体ザマス「フンッ!!!」

 

ベジータ「がああああああああああああああ!!!!?」

 

 

 ベジータは合体ザマスに足を掴まれると、これでもかと言うくらいに身体を地面に叩きつけられた後、紫色の右拳でしつこく殴られた。既に白と黄色のプロテクターは粉々に砕かれ、全身を覆う青いフィットスーツは上半身部分が破れて肌を露出し、身体には打撲痕や傷があちこちに出来て血まみれになる。

 もうベジータには抵抗する力も無くなり、意識も失い欠けていた。

 最後は思いっ切り上空に投げ飛ばれると、合体ザマスの背後にある光輪から放った「絶対の雷」によって、撃ち落とされた。

 

 

合体ザマス「はああっ!!!!」

 

悟空(超)「うごぉっ!!? ごハァッ!!! ぐああっ!⁉」

 

 

 悟空(超)は周りが異次元ホールに囲まれると、空間の歪みの中から無数のパンチとキック、更には強力な気弾攻撃が四方八方から飛んで来て、それ等全てを浴びるように受けてしまう。此方も天下一武道会で武天老師から貰って以降ほとんど変わらず、戦いの時はほぼ必ず着ているお馴染みの山吹色の道着も、上半身部分はビリビリになって紺色のインナーシャツが露わになる。

 

 

悟空(超)「……がはっ………!!」

 

 

 全身はあまりの痛みで痛覚すらも麻痺し、口の中は血の味が広がる。その後、まるでサッカーボールを蹴るかの如く蹴り上げられると、突き出した拳から発した衝撃波により悟空(超)は遠くへ吹っ飛ばれ、大地へ打ち付けられる。

 その際、懐に締まっておいた「全王を呼び出すボタン」を落としてしまい(・・・・・・・)、更には近くの水道管が破裂して水が勢いよく噴き出し、倒れた悟空(超)の周りが水浸しになる。

 

 

 

悟空(超)(こ、こりゃあ………まいった……。 こ、こうなるんだったら……、まだ……ポタラを…使った方が……マシだったかもな………)

 

 

 気絶しかけた意識が、破裂した水道管の水の冷たさで戻るものの、状況は芳しくなかった。徹底的に痛めつけられた為もう箸を持つ力すらも入らず、回復した気も僅かにしか残っていない。

 倒れた身体を起こすだけでも激痛が走り、まともに動く事もままならない。

 別次元の悟空(GT)に全てを託す為に自ら時間稼ぎを申し出たが、自分達と合体ザマスの力の差を完全に見誤ってしまった。

 

 

悟空(超)(こんな……やべぇくらい……強えヤツと………戦う事になるのを……分かって…いたら……、もっと修業して…さっさと…ビルス様やウイスさんを……超えるように……努力するんだったなぁ……)

 

 

 また悟空(超)はこの時、もっと必死で修業して、もっと早く破壊神ビルスや天使ウイスを超えるよう努力するんだったと後悔していた。

 別に怠けていた事は決して無いし、修業は彼にとって趣味みたいなモノ。少しずつではあるが着々とその手応えは掴んでおり、いずれは超える実力を身に着けるつもりだが――いつの間にか自分は遥か先の領域に居る彼等の存在に甘えていたのかもしれない。

 あの2人は基本戦闘には干渉しないが、それでも自分達の時代でザマスの計画を阻止してくれたり、地球が破壊された時は時間を巻き戻して無かった事にしたりと、なんだかんだ手厚い対応をして助けてくれていた。

 

 だからだろうか――いざとなれば「また助けてくれるんじゃないか」と、心の何処かでそんな楽観的な考えが生まれてしまっていた。

 だが、今目の前にいる「邪神(合体ザマス)」は、そのビルスもウイスも超えており、そんな考えは一切通用しない。それも第6宇宙との武道大会の選手のような対戦相手ではなく、フリーザ等と同様に絶対に勝たないといけない極悪の存在だ。

 そんなヤツを生かしておいたら、全ての宇宙の人間が殺されてしまうというのに、今だにビルスすらも超えられていない今の自分では、実力不足すぎてただやられるだけしかないという、何とも情けなく感じた。

 

 そう思っている中、異形の邪神は数m先に降り立つ。

 

 

 

合体ザマス「すぐに楽になれると思うなよ、サイヤ人ども……。 じわりじわりと強くしていきながら、限界まで苦痛を味わせてから息の根を止めてやる……!」

 

 

 合体ザマスは今までの鬱憤を晴らすべく、一歩ずつ悟空(超)に近づいていく。その際、悟空(超)が落とした「全王を呼び出すボタン」を、合体ザマスは気づかずに踏み潰して壊されてしまった(・・・・・・・・・・・・・)。

 壊されたボタンは瞬く間に光の粒子となり消えてしまうが、それを知る者は誰も居ない。

 

 

 

 

合体ザマス「………ん?」

 

 

 だが、不意に合体ザマスは足下に目を向けると、水道管から溢れ出した水で出来た水溜まりが、鏡のように空を写していた。

 水溜まりに写されていたのは、暗雲の切れ目から僅かに見え隠れする、金色に輝く星のような光。

 今度は直接見上げて神眼でその光を見ると、大気圏ギリギリの高度で黄金のオーラを纏って限界を超えようと力を引き出している、超サイヤ人4の悟空(GT)の姿があった。

 それを見た合体ザマスは、彼等2人のサイヤ人の行動の意味を察した。

 

 

合体ザマス「そうか………時間稼ぎだったかっ!! 小癪な真似をしおって!!!」

 

悟空(超)(バレたっ!!!!)

 

 

 とうとう自分達の本来の目的が、合体ザマスにバレてしまった。合体ザマスは自分が人間に騙されていた事に怒りを覚えるが、すぐに冷静になって右手を天に翳し、悟空(GT)を撃ち落とそうと火球を作り始める。

 

 

悟空(超)「ぐっ……!! させるかぁっ!!!!」

 

 

 だが、撃たせる訳にはいかないと――悟空(超)はボロボロの身体を無理矢理に起こして、合体ザマスの右腕に飛びついた。突然右腕に悟空(超)が飛びかかってきた事に、合体ザマスは驚きつつも苛立つ。

 

 

合体ザマス「離せっ! 汚らわしい!!」

 

悟空(超)「うぅ……く…! い……嫌…だ………!! ぜ、絶対に……、う……撃たせねぇぞ……!!」

 

 

 合体ザマスは悟空(超)を引き剥がそうと右腕を振り回すが、がっしりと引っ付いていてなかなか振り落とせない。紫色の巨大な腕はとても人の肌とは思えないくらい嫌な感触をしており、悟空(超)でさえ素手で触りたくない気持ちが強かったが、もう1人の悟空(GT)の邪魔を防ぐべく必死で合体ザマスの右腕を掴む。

 

 

合体ザマス「はあぁっ!!!!」

 

悟空(超)「ぐああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

 しかし、それでも力の差は歴然であり、合体ザマスが目から放った「衝撃波」で簡単に剥がせてしまい、悟空(超)はまた大きく吹っ飛ばれた。これで邪魔者は居なくなったと――改めて合体ザマスはもう一度火球を形成し始めるが、今度は後ろから複数の気弾が背中に直撃した。

 

 

ベジータ「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」

 

 

 振り返って見ると其処には、満身創痍でありながらも再び超サイヤ人ブルー進化となったベジータが立っていた。彼は今にも倒れそうなボロボロの肉体を酷使して立ち、声を高らかに張り上げて言った。

 

 

ベジータ「キサマ…!! 何を怯えているんだ!! こ、この…臆病者があぁっ!!!」

 

合体ザマス「なんだと…?」

 

ベジータ「キサマは不死で最強になったんだろ!! 人間なんざ…最早、キサマの敵じゃない筈だ…!! な、なのにキサマは、アイツが更に強くなる事を…恐れている!! そんなに…あっちのカカロットが怖いのか…!! 神ともあろう者が、滑稽だな!!!」

 

合体ザマス「前菜の分際で神を侮辱とは……!!その言葉を撤回しなければ、万死に値するぞ!!!」

 

 

ベジータ「……フンッ! 実力で強くなった訳じゃないのに粋がるキサマに、誰が撤回なんざするか!! ……だがな!! キサマごときに、あんなヤツの出番は無い!! このベジータ様さえいれば、充分なんだーーー!!!!」

 

 

 挑発しながらベジータはしっかりと地に足付けると、中腰の姿勢になって両手を腰の方に持っていく。更に煌めく青いオーラは、より激しくバーナーの如く勢いを増す。

 

 

ベジータ「喰らえっ!! オレの新必殺技!!」

 

 

 残った全ての力を両手に集中させると、手には溢れんばかりの膨大なエネルギーが帯びる。チャージが完了すると、手首を外側へ向けてながら両手を前へ突き出した。

 

 

ベジータ「ガンマバースト…………フラァァァァッシュッッ!!!!!!」

 

 

 手から解き放たれた光のエネルギーが扇状に大きく広がりながら、そのまま直径数十m級の超特大破壊光線となった。気功波の大きさに比例してパワーも凄まじく、発射直後はあまりの威力に自身も反動で数mほど後退する。

 ベジータの新技「ガンマバーストフラッシュ」は、瞬く間に合体ザマスを飲み込み、そのまま後方にあるもの全てを消し飛ばす。

 

 

合体ザマス「……フンッ!」

 

 

 しかし、当の合体ザマスはただ風に当たっただけのようにまるで効いていなく、それどころか地を蹴って閃光の中を飛び進んだ。まさに水を得た魚のように、そして鯉の滝登りの如く、光の中をもろともせず飛んでいき、ベジータの目と鼻の先まで接近して巨大な右腕を振るった。

 

 

合体ザマス「はああっ!!!!」

 

ベジータ「ふおぉっ!!?」

 

 

 紫色の右腕にラリアットによって捕まり、そのまま勢いよく後方に転がる巨大なカチカッチン鋼に叩きつけられた。巨大な超硬質金属キューブには、ベジータを中心に円形の大きな凹みが出来る。

 

 

合体ザマス「もう終わりか……?」

 

 

 それだけに留まらず、ベジータの頭部を執拗に何度も押し付けて、より苦しませる合体ザマス。

 

 

ベジータ「ぐぅ……! うぅっ……がはっ………!」

 

合体ザマス「終わったな……所詮、オマエ達の存在なんぞクズ当然なのだ……!」

 

 

 既に心身共に限界を迎えていたベジータは、今の強烈な一撃で遂に意識を失い、同時に綺麗な青い髪は通常の黒髪に戻り、完全に沈黙した。そんな親の顔より見た光景が広がる中、合体ザマスの衝撃波で吹き飛ばされながらも、何とかして顔だけでも起こす悟空(超)。

 

 

悟空(超)(くっそ……ベジータはもう戦えねぇ…! な、何か…何か手は………あっ、アレは――!!)

 

 

 その時ふと横を見ると、もう1人の悟空(GT)が持っていた神器「如意棒」が地面に突き刺さっていた。悟空(超)は徐ろに如意棒を掴んで引き抜くと、それを杖代わりにして立ち上がり、ベジータに止めを刺そうとしている合体ザマスに向かって叫んだ。

 

 

悟空(超)「ザマスゥゥーーーーーーーー!!!!! まだオラが残ってッぞぉぉーーーーーーー!!!!!」

 

合体ザマス「………チィッ! まだ生きているのか……、死に損ないめが……! 今更そんな姿で、何が出来ると言うのだ?」

 

悟空(超)「さ……サイヤ人…ってのは、諦めが……わ、悪いんだ……! それは……オ、オメェが、よく知ってる筈だ……!!」

 

 

 既にふらふらな状態で如意棒で支えないと立つ事すら辛いのだが、それでも悟空(超)はオーラを噴き出し、己のエネルギーを神の気へと変換する。

 

 

悟空(超)「もう、身体がぶっ壊れたって構わねぇ!! 今ある全てのパワーを、一気にぶつけてやる!!!!」

 

 

 残った僅かな気を使い、もう一度悟空(超)は超サイヤ人ブルー進化に変身を遂げ、煌めく青いオーラに包まれる。これまでのダメージの影響でフルパワーでは無いにしろ、元のパワーアップ率が大きいお陰で、最後に一矢報いる程度には戦闘力が上昇する。

 そして今引き出せる最大まで気を高めると、覚悟を決めて一か八かの賭けに出た。

 

 

悟空(超)「ブルー進化界王拳……!!! 20倍だあああああああああああああっ!!!!!」

 

 

 嘗て無いレベルの猛烈な赤いオーラがバーナーの炎のように噴き上がり、青い神気のオーラに包まれた悟空(超)が、雄叫びを上げてその潜在パワーを引き出され戦闘力が急上昇する。唯でさえ10倍でも負担が厳しいというのに、その遥か上の20倍のパワーアップなど、最早それは自殺行為に等しい。

 事実、発動した瞬間に全身が引き裂かれるような凄まじい痛みが襲うが、構わず悟空(超)は手にした如意棒を斜めに突き刺す。

 

 

悟空(超)「伸びろ如意棒おおおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」

 

 

 悟空(超)の掛け声に答えるように、赤い棒は勢いよく伸びていき、それに掴まって合体ザマスへと向かう。途中、重力でやや棒が撓りつつも、如意棒は決して折れずに悟空(超)をしっかり連れて行く。

 その間に、悟空(超)は全ての気を右手のみに一点集中させて、全身を覆う赤と青のオーラがその拳のみに纏う。勢いに乗った所で悟空(超)は如意棒から手を離し、合体ザマスの前まで来ると、オーラを纏った右手を翳して言った。

 

 

悟空(超)「ビルス様…!! 物騒な技だと思ってたけんど、見様見真似で使わせてもらうぜ……!! 破壊っ!!!!」

 

合体ザマス「っ!!!?」

 

 

 次の瞬間、合体ザマスの身体が高密度且つ膨大なエネルギーが籠められた光に包まれると、辺り一帯が目も開けてられないほどの眩しい大爆発が起きた。

 「破壊」――それはビルスを筆頭に全ての破壊神が扱え、文字通り対象を破壊し完全消滅させる技。対象は人だけではなく時に惑星を丸ごと、破壊神がその気になれば宇宙すらも消滅させてしまうなど対象範囲はほぼ無限大と大きく、実体を持たない幽霊にも対処が可能である。

 ただし、これは破壊神達だけが持つ「破壊のエネルギー」という特殊なエネルギーを用いて扱えるモノであり、やり方すらも教わっていない悟空(超)の「破壊」は、形だけを真似た全くの別物。

 今回の技の大まかな原理としては、ベジータの「フラッシュストライク(きたねえ花火)」に近いだろうか。

 

 

悟空(超)「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」

 

 

 本当の意味でエネルギーを使い果たした悟空(超)は、変身も強化技も維持出来なくなり、元の黒髪に戻る。なんとか舞空術だけは使え空中に浮いているが、身体の方は神経が麻痺して痛みすらも感じなくなっていた。

 そんな限界以上の力を出し切った悟空(超)に、黒煙の中から巨大な右腕が伸びて彼の頭部を掴んだ。

 

 

悟空(超)「がっ……あ………!」

 

 

 爆煙が晴れていくと、何事も無かったように五体満足の合体ザマスが目の前にいた。やはりと言うか、あのような見た目と形だけ真似た「破壊」では、合体ザマス相手に通用する事は到底無理だったと悟空(超)は悟った。

 

 

合体ザマス「最後の一撃はコレとは……何とも浅はかなヤツだ……」

 

悟空(超)「うぅ……ぐぅ……!」

 

合体ザマス「オマエはアイツ(悟空(GT))ではない…。 破壊神すらも超えられていない雑魚如きに、もう用はない!」

 

 

 そう言うと合体ザマスは雑にぶん投げて、何も抵抗出来ずに悟空(超)は大地に倒れる。

 次元が違い過ぎる――激しい戦いの中でその強さのインフレについて来れなくなったヤムチャや天津飯達の気持ちが、今になって分かった気がする。

 トランクスを助ける為に始まったこの戦いが、まさかこんなにも絶望的な事になるとは思わなかった。

 

 

合体ザマス「終わりだ!聖なる逆鱗っ!!!!」

 

 

 起き上がる気配の無い彼に、止めと言わんばかりに火球を作り上げて放った。撃った巨大火球は空前の灯火である悟空(超)には充分すぎる威力で、当たれば骨も残らないだろう。

 しかし悟空(超)は、防御の体勢を取る気力も残っておらず、そのまま巨大な火球に呑み込まれていった。

 

 

ブルマ「孫君っ!!!!」

 

シン「悟空さんっ!!!!」

 

 

 仲間達が必死で名を叫ぶが、もうその言葉は彼の耳に届かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空(超)「………」

 

 

 正義を自称する神の業火に焼かれて、その肉体は滅びようとしている中、彼は走馬灯を見ていた。一説ではあるが、人が走馬灯を見る理由の中には、今までの経験や記憶の中から迫りくる「死」を回避する方法を探す為と言われている。

 

 今彼が見ていたのは、自分を鍛え上げてくれた師匠達。

 

 

 

 

カリン『お主は動きに無駄が多すぎる。 だからすぐに息が切れてしまうんじゃ』

 

 

 初めに見えてきたのは、「カリン塔」の頂に住む白い猫型の仙人――「カリン」

 ウパの父親のボラを生き返らせるべく、桃白白に奪われたドラゴンボール奪還の為に超聖水を求め、其処で水の入った壺を奪う特訓をしていた時に言われた言葉が聞こえてくる。

 またその言葉が、その時の記憶と共に悟空(超)の身体の中に吸収されていく。

 

 

 

 

 

地球の神『空のように心を無にし、雷のよりも素早く動くのだ』

 

 

 次に見えてきたのは、そのカリン塔の更に遥か上の天界に浮かぶ宮殿に住む、ピッコロ大魔王と一心同体だったナメック星人の生き残り――「地球の神様」

 3年後の天下一武道会に現れる先代ピッコロ大魔王の生まれ変わりに対抗すべく修業していた時、従者のミスター・ポポからも言われた言葉が浮かんでくる。

 この言葉もカリンの言葉と同じく、記憶と一緒に悟空(超)の身体の中に吸収されていった。

 

 

 

 

 

北の界王『宇宙一を目指すのであれば、肉体だけでなく、心も鍛えなければならん。 よいな!』

 

 

 この次に見えた3人目は、あの世の蛇の道の先にある小さな星に住む、北の銀河の宇宙を管理する宇宙の神――「北の界王」

 1年後に襲来するサイヤ人達を迎え撃つ為に、小さい界王星でバブルスやグレゴリーを捕まえる特訓をクリアした際に言われた言葉が鮮明に蘇る。

 これもまたカリンと地球の神と同様、記憶と言葉が悟空(超)の身の中に入る。

 

 

 

 

 

ウイス『頭で考えているようでは駄目です。 身体のあらゆる所が勝手に判断し、行動出来るようにならなくてはなりません』

 

 

 4人目に浮かんだのは破壊神ビルスとの戦いの後、ビルスが住まう星でベジータと共に今も己が教えを請うている現在の師匠の天使――「ウイス」

 高次元のような存在に対してかなり地味な特訓をされた中、何度も言われた事のある「頭で考えるよりも先に身体が勝手に反応して動く」という言葉はよく覚えてる。

 

 今までの師匠達から言われたその教え1つ1つを鮮明に思い出し、己の中に吸収して取り込んでいく。

 

 

 

 

 

亀仙人『武道は勝つ為ではなく、己に負けない為に励むのじゃ。 よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べて、よく休む。 それが、亀仙流の修行じゃ』

 

 

 そして最後のピースであり、本格的に武道家としての道を歩み出した最初の師匠の言葉で、また今度も、限界の壁をぶち破った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 粛清の炎に焼かれて、孫悟空(超)が死んだ――仲間達の誰もがそう思う中、赤い炎の塊の中からチカチカと光が数秒ほど点滅する。すると、巨大な火球を吹き飛ばすほどの銀色の光の柱が天高く発生、荒廃した都市や暗雲の空を明るく照らした。

 その神々しくも力強い銀色の光の中に、1人の人間の影が現れる。光は次第に影に吸収されるように集約され、正体が露わになると、巨大なクレーターの中心部に悟空(超)が立っていた。

 

 

悟空(超)「…………!!」

 

 

 全身が凄まじい熱を帯びながらも流れが静かな銀色混じりの青白いオーラに包まれ、上部が薄く黒く下部が銀色に光り輝く虹彩が浮かび上がる。髪型は後ろ髪が少し盛り上がり、縁にかけハイライトが増し薄く銀色に輝いている様に見える。

 

 

悟空(超)「………………………………」

 

合体ザマス「その輝き………まさかキサマ――!!」

 

 

 熱気を帯びた銀色混じりの青白いオーラに包まれ、銀色の光を宿した瞳で睨んでくる悟空(超)の姿を見た合体ザマスは動揺した。今の悟空(超)が発現した“力”そのものは初めて目にしたが、以前にゴワスから話を聞いていた事からその正体を知っていた。

 だからこそ認めたくなかった――不死にして最強の神である自分よりも先に、ただの人間がその領域に足を踏み入れた事に。

 

 

ゴワス「あの光はもしや………!!」

 

シン「ゴワス様。 一体、悟空さんに何が………!?」

 

 

 突然起きた現象で他の者達がその輝きを目に焼き付けるように見る中、隣りにいるシンの問いにゴワスは答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴワス「み……『身勝手の極意』……! 意識と肉体を切り離し、状況に応じて自動的に肉体が的確な行動をとる神の御技…!」

 

 

 ――その早すぎる覚醒は、何を意味するのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、大気圏ギリギリの高度で気を高めている超サイヤ人4の孫悟空(GT)は、己の限界を超える事に難航していた。

 

 

悟空(GT)「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……く、くっそ~っ! 何でだ…!?」

 

 

 本来ならもうとっくに到達しても可怪しくないのだが、一向に超サイヤ人4の限界を超える事が出来きず、どれだけ集中して気を上昇させても自身の奥底に眠る潜在的パワーは今だに目覚めない。

 

 ――自分1人だけでは無理なのだろうか。誰にも負けないように必死で強くなっていった悟空(GT)だが、結局は何時も仲間達の助けが無いと勝てないのがほとんどだ。

 自分1人の力で掴んだモノと言えば、天下一武道会で優勝した時くらいだろう。

 この超サイヤ人4も自分だけでは到底辿り着く事は出来ず、スー五郎親子や界王神達の協力で尻尾を生やし、そして孫娘のパンの涙があってようやく覚醒したモノ。

 

 

悟空(GT)「早くフルパワーにならねぇと皆んなが危ねえのに、どうしてこれ以上パワーが上がらないんだよ…!!!」

 

 

 やはり変身そのものが他の超サイヤ人と全く別物だから、あの力を引き出すにはまた同じ方法が必要なのかと思い始める。しかし、悟空(超)とベジータは合体ザマスを食い止めるに手一杯で、トランクスはもう戦えるだけの体力は残っていない。

 どうにかして自分だけで限界を超えなければならないのに、これでは彼等の時間稼ぎが無駄に終わってしまう。

 

 

 

 

 その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

――それは私が、この歴史の巻物越しに外からロックをかけたからよ。 本来の歴史を守る為にね…――

 

 

 

悟空(GT)「――!? 誰だっ!!」

 

 

 突然、聞き覚えの無い謎の声が聞こえた悟空(GT)は周囲を見渡した。だが下には青い地球が、上には無限に広がる真っ暗闇の宇宙があるだけで、何処にも声の正体と思える存在は居ない。

 幻聴だったのだろうかと自身を疑ったその時、目の前の何も無い場所から突如として眩い光が発生すると、中から先ほどの声の主が現れた。

 

 

???「まさか私が直接出向く事になるなんて………でも、悪意が無いとはいえ、これ以上この世界に干渉はさせないわよ、孫悟空」

 

 

 現れたその者は、見た目は10歳前後の小柄で幼い外見をしたちんちくりん少女で、髪はオレンジ色の外巻きショートボブ、ややおデコが広めのピンク色肌にエルフ耳と、界王神に共通する特徴。服装もまた界王神達のと共通する部分はあるが、女性故に他の界王神とは衣装に若干の違いがあり、襟元が胸のラインまで大きく開き両肩を露出させ、下に黒いハイネックブラのようなインナーを着用している。

 その少女が、険しい表情で悟空(GT)に再び声をかけた。

 

 

???「………私は時の界王神。 あらゆる宇宙の時間と、歴史を守る者よ」

 

悟空(GT)「か、界王神様……なのか……?」

 

時の界王神「別次元の歴史世界からやって来た孫悟空、貴方はこの世界の『本来の歴史』を変えてしまう恐れがある………よって、この次元世界から出て行ってもらうわ!」

 

 

 

 

《TO BE CONTINUED》




●超サイヤ人ブルー進化・界王拳

 今作のオリジナル形態にして、超サイヤ人ブルーの派生形態の中では事実上の最強形態。
 他人の身体を使って変身したブラックの「ロゼ進化・界王拳」とは違い、こちらは心身ともに正真正銘の孫悟空(超)本人が使用している為に、理論上はどこまでも強くなれる形態ですが、肉体への負担を考慮すると最大でも20倍が限界である。
 因みにオリジナル形態と書いてますが、ゼノバース2のDLCで覚醒技にブルー進化をセットして界王拳系の攻撃技を使うと、技を発動している間だけ再現可能です。



●ギャリックかめはめ波

悟空(超)とかめはめ波と、ベジータのギャリック砲が合わさった合体必殺技。
 3DSゲーム「ドラゴンボールフュージョンズ」で同名の技があるが、あちらはビッグバンかめはめ波やファイナルかめはめ波のような合体戦士としての技になっており、こちらでは超のブロリーの映画と同様に2人の合体技でございます。



●全王を呼び出すボタンが壊される。

 これが何を意味するのか……それはわざわざ言葉にする必要も無いでしょう。こんな滅亡を呼ぶ特級呪物は、この世から無くなった方がずっと世界の為になる筈。



●岩盤の再現

いつもの、
親の顔より見た光景、
伝統行事、
実家のような安心感、
ノルマ達成、
これが無ければベジータは語れない。



●時の界王神の干渉

 恐らく今作において、彼女に納得のできる言い訳を考えるのが最大の難問。
 誰か参考までに意見を提供してくれると助かります…。





 い、いかん……!私の文章力が底を尽きてしまった……。このままでは月一投稿はおろか、完結すらも出来なくなってしまう……!

よし、こうなったら!!


 久々にカセキホリダーでもプレイしながら、ブロリーMADでも見てリラックスするとしよう……。
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