GT悟空が超の未来世界を救う話 【完結】   作:ゴジロット

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皆さんもご存知の通りですが、2024年3月1日、偉大なる鳥山明先生が急性硬膜下血腫のため、この世を去りました……。

突然の鳥山先生の悲報に、日本はおろか世界中が悲しみに包まれました……。

正直言って、今だに信じられないです。

私にとって鳥山先生は、とてつもなく大きな「夢」を見せてくれた人でした。

先生が居なければ、私は「ドラゴンボール」という素晴らしい作品に出会えず、人生の半分はつまらないものにしていたかもしれません。


だからここで改めて礼と、ご冥府をお祈りさせてもらいます。



鳥山明先生、今までお疲れ様です。

本当に……本当にありがとうございました。


【第14話】究極の聖戦!加速する身勝手の極意!!

 

 

合体ザマス「孫悟空……!性懲りもなくキサマは神の領域に踏み入るか……!!」

 

 

宇宙の北エリアの外れに位置する4032の緑の877惑星「地球」にて、一人の人間が神の域に到達した事に、異形の邪神こと合体ザマスは歯を食いしばるほど憤慨する。

 

銀色に輝く神次元の極意「身勝手の極意」

 

意識と肉体を切り離して無意識に任せ、状況に応じて自動的に肉体が的確な行動をとる究極の技能にして神の御技。

 

その能力は戦闘中、常に進化を続け、極めればどんな危機でも回避する事が出来る上に行動後の隙が極端に少なくなり、攻撃は弾かれる度により強く鋭いものへ変化する。

 

超サイヤ人4や超サイヤ人ブルーとはまた違って、凄まじい熱気を放つが、気の流れ自体は非常に穏やかなモノになる。

 

だが、元来これは神の上の領域にいる天使の「技」であり、界王神や破壊神ですら習得が極めて困難で、ビルスでさえ完璧に扱えてない。

 

にも関わらず、戦闘に優れたサイヤ人とはいえ人間である悟空(超)が、本来の歴史よりも遥かに早く「変身」し、その領域に踏み入った。

 

同じ孫悟空の肉体を手にしたゴクウブラックと、不死身のザマス、そして合体し、不死にして最強の絶対神の己でも届かなかったというのに――。

 

 

 

 

 

 

 

シン「アレが……身勝手の極意……!」

 

ゴワス「信じられん……!まさか神々でも習得が困難の身勝手の極意を、人間がその力に目覚めるとは……!!」

 

ブルマ「それが孫くんなのよ。何時だって彼は、何度も不可能を可能にしてきた。」

 

トランクス「う……ぐ……!」

 

マイ「あっ!起きたのかいトランクス。」

 

 

界王神達が今起きている光景に驚愕する中、ガレージの中で休ませていたトランクスが目を覚ます。

 

目覚めたばかりでやや足がおぼつかないが、何とかブルマ達の方に歩み寄って来た。

 

 

トランクス「オ……オレは、確か父さんに気絶させられて…………そうだ!父さんと悟空さんは!?」

 

マイ「悟空さんは、今もザマスと戦ってるわ。でもベジータさんは……。」

 

ヤジロベー「心配すんな!おみゃあの親父さんは、こっちにおる!」

 

 

声のした方に目を向けると、そこにはヤジロベーが、力を使い果たしたベジータを背負って来た。

 

なんと彼はあの激戦の最中、いつの間にか救出してどうにか此処まで運んで来たらしい。

 

 

ブルマ「ベジータ!!」

 

トランクス「父さん!!」

 

 

嘗て無いくらいにボロボロの状態になった自身の夫及び父親の姿を見て、ブルマとトランクスは急いで駆け寄る。

 

ヤジロベーはベジータをトランクスに渡し、ブルマに膝枕する形で横にして寝かせる。

 

トランクスは早速「復活パワー」を使って、ベジータの治療を試みる。

 

フルパワーにまで体力の回復は無理でも、身体中の赤く痛々しい傷は少しずつ塞がっていき、軽症レベルまで治す事に成功した。

 

それと同時に、ベジータは意識を取り戻して目を開ける。

 

 

トランクス「父さん!!」

 

ベジータ「そ…それ以上は使うな……!万が一の為に…パワーは残しておけ……。」

 

 

目を覚ましてすぐに、ベジータはトランクスの手を振り払って「復活パワー」の使用を止めさせた。

 

あの途方もない邪悪な神気を感じる事から、まだ戦いが終わってないのは明白。

 

それなのに、デンデや不死身のザマスほど回復術が優れていないトランクスに余計なエネルギーを自分に使わせては、いざという時に他の人間を守る存在が居なくなってしまう。

 

最悪自分は死んで地獄行きになっても構わないが、息子のトランクスや妻のブルマが殺されるような事は絶対に避けたい為、例え辛くてもこれ以上力を使わせないように強がった態度を取る。

 

 

ベジータ「カカロットのヤツは…どうした……?」

 

ブルマ「まだ戦ってるわ。」

 

 

ブルマは現在の状況を伝える為にベジータの身体を起こして、悟空(超)と合体ザマスの戦闘光景を見えるようにした。

 

そこには熱気を放出しながら銀色混じりの青白いオーラを纏う見たことない変身を遂げて、邪悪なる神と対峙している悟空(超)の姿が。

 

 

またしてもヤツは、自分の先を行きやがった。

 

何時もならむかつく所だが、この絶望的な状況ではこれ以上ないくらい好都合だ。

 

悔しい気持ちを抑え、今はベジータも様子を見る事にする。

 

 

 

シン「ゴワス様。身勝手の極意を発動させた、今の悟空さんに勝機は?」

 

ゴワス「わ…分からぬ……。アレは極めればあらゆる危機も回避出来るが、目覚めたばかりの身勝手の極意が何処まで通用するのか、あまりにも未知数だ……!いや、寧ろ今のザマスとの力の差を考えれば、身体が勝手に動いてしまうのは却って危険かもしれん……!」

 

 

シンの問いにゴワスは、悟空(超)に僅かながらにも勝機があるか明確に答えられなかった。

 

何せ人間が身勝手の極意を習得した事例なんて、今まで一度も見たことも聞いたことも無い。

 

それでも、今の悟空(超)の勝算は0に近いだろうが、今はこの一縷の希望に賭けるしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合体ザマス「その力は、神が手にして意味を成すべきモノ!人間が使うべきモノではない………分不相応だああぁぁっ!!!!」

 

 

怒りがこみ上げた合体ザマスの禍々しい背後の光輪から、無数の「裁きの刃」と「絶対の雷」が放たれる。

 

しかし悟空(超)は無意識に歩き出して、気弾が当たる直前に僅かに横に逸れる事で回避する。

 

続けて来る神気の嵐も、彼は意図せず必要最低限の動きのみで躱し、また当たりそうになっても、目に見えないくらいの速度の手刀で薙ぎ払い、弾き飛ばす。

 

 

悟空(超)「……………………………………………。」

 

 

そして悟空(超)は一瞬にして合体ザマスとの距離を縮めると同時に、右脚の鋭い跳び蹴りを繰り出した。

 

 

合体ザマス「!!」

 

 

やや対応が遅れてしまったが、合体ザマスはすぐ紫色の巨大な腕で受け止める。

 

巨大な腕に跳び蹴りがぶつかった瞬間、凄まじい爆風が発生して周りの瓦礫や砂埃を巻き上げた。

 

素早く合体ザマスは左手に気の刃「激烈神裂斬」を纒わせ、思いっ切り突き、串刺しにしようとする。

 

だが、銀色が混ざった青白い輝きに包まれた悟空(超)は即座に体勢を整えると紙一重で避け、繋ぎで拳を突き出した。

 

合体ザマスもそれに対抗して、紫色の右腕を同じく突き出し、拳と拳が激突。

 

空気の破裂音と共に、空間が歪む程の衝撃波がドーム状に広がり、足下が凹んで巨大なクレーターが出来る。

 

 

合体ザマス「はああぁっ!!!!」

 

悟空(超)「ぐっ……!!」

 

 

激しい拳のぶつかり合いで押し勝ったのは、合体ザマスだった。

 

悟空(超)は後方に数十m吹っ飛ばされつつも踏ん張るが、追撃で合体ザマスの「崇高なる鉄槌」が接近。

 

それを悟空(超)は前方捻り宙返りで回避、5m程離れて着地する。

 

またその際、いつの間にか合体ザマスの右頬にかすり傷を付けた。

 

 

合体ザマス「っ!?」

 

 

瞬きする暇もなく攻撃された事に気付かず、合体ザマスは驚きを隠せない。

 

先ほどの動きといい、ブルー進化の状態から飛躍的に反射速度が増している事から、悟空(超)が身勝手の極意を使用しているのは明白だろう。

 

一体何故なのだ。

 

何故、争う事しか脳の無く、星や宇宙を汚し続ける害悪な存在たる人間が、己でも届かなかった崇高な領域に踏み込めたのか。

 

何故、神が生み出した唯一の駄作たるサイヤ人が、平気で神に無礼な態度を取る最大の失敗作である「孫悟空」が、神の次元の極意に目覚めたのか。

 

考えれば考えるほど、合体ザマスは到底理解し難かった。

 

 

悟空(超)「…………………………。」

 

 

対して悟空(超)は、今自身に起きている事をまだ完全に把握していなかった。

 

しかし、不思議と心は帰郷のパオズ山の清流みたいに静かで、非常に落ち着いていた。

 

その上、身体は意図せずとも勝手に合体ザマスの攻撃を避け、的確な一撃を無意識に繰り出している。

 

恐らくこれが、現在の師匠のウイスが言っていた「身体が勝手に判断する」という事なのだろう。

 

こんな事が出来るのはひとえに、今まで出会った師匠達の存在が大きな影響と思われる。

 

亀仙人、カリン、先代の地球の神、北の界王、そして天使ウイス。

 

言う事を聞かない出来の悪い弟子だったかもしれないが、自分がこの領域まで来れたのは間違いなく、様々な師匠達が鍛えてくれたおかげだ。

 

自分一人で戦ってる訳じゃないのは分かっていたが、この“力”に目覚めで、改めてそれを認識した悟空(超)。

 

この戦い、こんな邪悪な神に決して負けられないし、師匠達の教えを無駄に出来ない。

 

 

悟空(超)「………フッ!」

 

 

振り返って合体ザマスと再び相対すると両手に力を入れて、神速の素早さで拳を突き出し、強力な拳圧「飛拳」を連続で飛ばす悟空(超)。

 

弾丸のような拳の衝撃波は合体ザマスの左肩・右の二の腕・左横腹・胸部・右太腿・腹部と当たり、その後も数え切れない拳圧が次々に命中するが、小賢しい技に苛ついた合体ザマスは、巨大な右腕を振るって竜巻状の拡散する電撃「断罪の螺旋」を放つ。

 

拳の衝撃波を諸共せず猛烈な速度で迫るが、悟空(超)は被弾する直前にジャンプして上空へ回避。

 

その時の巻き上がった砂埃の乱れから、合体ザマスは瞬時に悟空(超)の姿を見つけ、更に「裁きの刃」を発射する。

 

無数の赤い刃が襲いかかって来たが、悟空(超)は空気を蹴って急降下しながら、針の穴を縫うように躱して「銀龍爆砕撃」という強烈な一撃を与えようと突撃。

 

それを合体ザマスは右腕でガードして受け止めるが、即座に前方宙返りして背後に周ると上段後ろ回し蹴りで攻撃。

 

これも左手の気の刃で防がれたが、休む間もなく悟空(超)はそのまま振り返りつつ左回し蹴り、更にはバック宙返りしながら目にも止まらぬ速さで連続攻撃をしかける「神速煌舞」を食らわせた事で、合体ザマスが少しよろける。

 

 

合体ザマス「チッ!……人間の分際で、神を出し抜こうなど思い上がるなあぁっ!!!!」

 

 

さらなる連撃を仕掛けようとするが、激昂した合体ザマスは目を光らせて「衝撃波」を起こし彼を怯ませると、瞬時に「金縛り」で悟空(超)を拘束する。

 

 

悟空(超)「っ!?くっ……!!」

 

 

邪神によって身動きが取れなくなった悟空(超)はどうにかして抗うものの、非常に強力な超能力の前には歯が立たなかった。

 

これでは、身勝手の極意の長所が全く持って発揮出来ない。

 

そこに、合体ザマスが憤怒の表情を浮かべながら、大きな異形の右腕に力を入れて振るった。

 

 

合体ザマス「神の領域を汚した報いを受けるがいいっ!!!!」

 

悟空(超)「があぁっ!!!!」

 

 

至近距離から「崇高なる鉄槌」を腹部に受けて後方ヘ大きくふっ飛ばされた悟空(超)は、背後に散らばる巨大なカチカッチン鋼に叩きつけられる。

 

腹と背中に尋常じゃない激痛が襲い、それによって彼を覆う銀色の輝きが失せてしまった。

 

身勝手の極意に覚醒したと言えど、今の合体ザマスからすれば、万全状態でのブルー進化界王拳と比べてもどんぐりの背比べ程度しか差が無く、特に脅威という訳ではない。

 

加えて、今の悟空(超)は覚醒したばかりの「身勝手の極意“(きざし)”」という状態であり、攻撃面がまだ頭で指示している故にまだ完全に扱えていなかった。

 

それに、いくら頭での指示も排除して瞬時に身体が的確に動くとは言っても、使用者以上の実力と反射速度を持つ相手に対してはその長所を全く活かす事が出来ない弱点を持っている。

 

 

 

充分に扱えない上に、相手は長所を尽く潰すようなとんでもない強さを持った邪神。

 

だからこそ、悟空(超)の身勝手の極意はそれに対応し、本来の歴史とは違う別方向から進化を始めた。

 

 

 

 

合体ザマス「終わりだあぁっ!!!」

 

 

間髪入れず沈黙した悟空(超)に向かって、合体ザマスは目から放つごく太光線「審判の光」を撃つ。

 

特大の破滅ビームは一直線に照射し、着弾と同時に大爆発を起こして上空に巨大なキノコ雲が発生する。

 

その威力は、ジレンやブロリーでさえも一撃でノックアウトさせられる程に強力で、身勝手の極意を発動したばかりの悟空(超)を死に追いやるには十分すぎるパワーだった。

 

今度こそ完全にくたばったと、自身の勝利を確信した合体ザマスだったが、突如として炎と煙の中から銀色の光が飛び出した。

 

 

合体ザマス「なにっ!?」

 

 

その正体は、再び身勝手の極意の輝きに包まれた悟空(超)が、右腰に両手首を合わせて必殺の光球を作りながら、合体ザマスに向かって走って来た。

 

 

悟空(超)「かぁ〜……!めぇ〜……!

 

合体ザマス「チィ…!」

 

 

発射の準備を整えつつ突撃して来る彼に、もう一度邪神は無数の「裁きの刃」と「絶対の雷」を放ち、それに加えて数十個以上のカチカッチン鋼を隕石群のように降らせる。

 

赤い刃と紫の電撃の弾幕に、鋼鉄の立方体の雨が襲いかかるが、悟空(超)は臆するどころかそのままの勢いで、気弾攻撃の嵐の中に飛び込む。

 

 

悟空(超)「はぁ〜……!!めぇ〜……!!

 

 

そして悟空(超)は、超スピードで次々と避けていった。

 

技の準備をしながら身体は勝手に動いて回避行動を取り、気弾の嵐の隙間を最低限の動き且つ最短のルートでくぐり抜けて行く。

 

合体ザマスと距離が縮まるごとに気弾の激しさが増すが、多少掠るくらいで決定打に成らず、悟空(超)の勢いを止められなかった。

 

休む間もなく合体ザマスは「断罪の螺旋」と「審判の光」を撃って来るが、拡散する竜巻状の攻撃を紙一重で避けた後、極太の光線を飛び越えて急接近すると自身の光球を解き放つ。

 

 

悟空(超)「波あああぁぁぁっ!!!!

 

 

突進しながら高速移動で避け、最後は相手の攻撃を飛び越えてから至近距離で放つ「流星神越(しんえつ)かめはめ波」を食らってしまい、合体ザマスは僅かに怯んだ。

 

その隙を見逃さずに、悟空(超)は前のめりになりながら正拳突きを打つ。

 

 

悟空(超)「だああああああぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

合体ザマス「くっ…!舐めるなあぁっ!!!!」

 

 

それに対抗してすぐに体勢を立て直した合体ザマスも、同様に巨大な拳を打つ。

 

まともに受けてしまえば即死も可怪しくないが、危険を察知した悟空(超)の身体は直前に逸れた事で左頬が掠るだけで済み、逆に彼の拳は合体ザマスの顔面に命中した。

 

1ダメージ入ってるかどうかも怪しいが、彼はさらに即座にドロップキックで蹴り飛ばし、その反動でバク宙して一定の距離を取るとパワーを高めて拳を突き出し、強力な闘気を込めた拳圧で攻撃する「闘気一閃」を飛ばす。

 

衝撃波が合体ザマスの腹部に入るが、それを諸共せず紫色の右腕と、左手の「激烈神裂斬」のコンボで攻撃を開始し、悟空(超)もより一層パワーを引き上げて連続攻撃の「メテオラッシュ」で迎え撃つ。

 

一撃必殺を一千万回、拳交わす度に空が破裂し大地が割れ、意識を越えて戦いが続く。

 

ブルー進化で戦った時よりもさらにギアを上げた合体ザマスの打撃と斬撃は、体格故の大振りな動きであるも圧倒的な強さと速さで、身勝手の極意“兆”の反射速度を越えていた。

 

そのスピードに対処出来ずに被弾し、身体のあちこちに傷が増えてズタボロになり、紺色のインナーシャツはボロボロに破れていくが、悟空(超)は正面から真っ向勝負で迎え撃ち、ひたすら拳を打ち、打ち、打ちまくる。

 

すると、彼はダメージを受ける度に身体は勝手に強度を上げ、勝手に避ける度に反射速度は増し、拳を打ち込める度に攻撃精度が高まってはより鋭くなり、どんどん合体ザマスの動きに適応していった。

 

攻撃面がまだ頭で指示してしまうのならば、回避は身体に任せて自分は敢えて攻撃に集中する。

 

負ける事なんて考えず、敵の猛攻に対する恐れも切り捨てる。

 

この無茶苦茶な戦法はどうやら当たりのようで、身勝手の極意は急速に進化と成長を遂げるに留まらず、今も尚それは加速していき、早くも髪は徐々に銀色に染まっていく(・・・・・・・・・)

 

 

そこにはもう知性が低く、言葉の意味はおろか仙豆や魔封波用の札を忘れるようなヘマをやらかしたり、戦いたい欲の為に周りの迷惑を掛ける本来あるべき歴史(ドラゴンボール超)の悟空(超)なんて居ない。

 

居るのは別次元の彼と同じく、強大な敵に対しても決して諦めずに限界を超えて立ち上がり、不可能を可能にするあの「孫悟空」の姿だった。

 

 

合体ザマス「――っ!!その憎たらしい眼をするなぁっ!!!!」

 

 

決して希望を諦めないあの男(悟空(GT))と同じ眼となり、だんだんと攻撃についていけるようになってく悟空(超)に、合体ザマスは焦りと苛立ちを覚える。

 

また、たかが格下の人間にそのような感情を抱いた自分にも激怒した彼は、強力な闇のオーラを爆発させる「制裁の業火」で周りを蒸発させながら全てを吹き飛ばす。

 

寸前に邪神から距離を離した事で、悟空(超)爆発に巻き込まれずに済んだものの、闇のエネルギードームは更に膨張を続ける。

 

このままだといずれ、生存者達が避難しているガレージまで爆発範囲が広がり兼ねないと判断した悟空(超)は、同じく熱を帯びた銀色混じりの青白いオーラを全力で吹き出す。

 

 

悟空(超)「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!

 

 

轟く咆哮と共に全身から放射される膨大な気は、まるで銀河を彷彿とさせるように広がる。

 

その光り輝く気の銀河は、膨張を続ける闇のエネルギードームと激しくぶつかり、これ以上の広がりを阻止した。

 

合体ザマスは押し切ろうと更にパワーを引き上げるが、悟空(超)も力を振り絞って必死に食い下がり、抵抗する。

 

闇のエネルギーと銀色のエネルギーの押し合いは苛烈を極めて地球全体が震え世界各地で異常気象が発生する中、悟空(超)が再び変化し、次のステージに上がり始める。

 

 

その身に纏う熱を帯びた気はより安定し、縁が薄く銀色に輝いている髪は白く発光。

 

まだ若干繋がっていた精神と肉体は完全に切り離され、戦闘によって一度は高ぶった感情が静かなり、より限界を突破していく。

 

 

やがて、強大な二つのエネルギーのぶつかりはお互い反発しながら打ち消しあって、ガラスが砕け散るように消滅し、一瞬だけ世界が静寂に包まれる。

 

あれだけ荒れていた空も風も静かで、地球全体を揺るがした地震も治まっていた。

 

だが、その穏やかな世界を乱す、邪悪なる神が闇のオーラを纏って悟空(超)に突撃して来る。

 

 

合体ザマス「消え失せろ冒涜者あああぁぁぁっ!!!!」

 

 

長剣のような気の刃「激烈神裂斬」の一閃で、悟空(超)を切り裂こうとする。

 

 

 

 

 

しかし合体ザマスの刃は空を切り、そこに悟空(超)は無かった。

 

彼の姿は、いつの間にか合体ザマスの背後に立っており、銀色のオーラに包まれて影のみが見えていた。

 

 

合体ザマス「くそっ…!!ちょこまかt―――ぐっ!?」

 

 

その直後、四方八方から無数の衝撃が襲い掛かり、合体ザマスの動きを一時的に止めた。

 

「白銀の瞬撃」

 

瞬時に回り込むと同時に攻撃を与え、背後に回ったあとに衝撃が遅れて発生するカウンター技。

 

それが彼を襲い、僅かながらも戦闘を開始して初めてダメージを受けた。

 

合体ザマスを襲った衝撃が止むと、さらなる高みへと変身を遂げた悟空(超)はゆっくりと振り向き、白銀の光の中から姿を現す。

 

 

最初に目に映るのは、やはり銀一色になった頭髪と、黒い瞳孔が開いた同じく銀色の瞳。

 

彼を包むオーラは見た目の変化はこそ無いが、発せられる熱はより高温になり、気の流れはとても穏やか。

 

そこに秘められた力は、破壊神クラスにも対抗出来るほど非常に強力なモノになっている。

 

 

もし此処に破壊神ビルスと天使ウイスが居れば、その白銀の輝きを見て間違いなく判断するだろう。

 

 

 

 

これこそ、完成されし身勝手の極意。

 

またの名を「身勝手の極意“(きわみ)”」

 

 

 

本来の歴史よりも遥かに早くその領域に覚醒した彼の姿は、必死で努力すれば人は神すらも超えられる事を暗示しており、また、例え歴史の流れ逆らうとしても自分達は諦めず、己の力で絶えず希望に向かって突き進む事を、この次元世界に示す証でもあった。

 

 

合体ザマス「ぎぃ……!!!人間風情があぁっ!!!!」

 

 

それを目にした合体ザマスは、屈辱的だった。

 

またしても「孫悟空」という存在は、神である己を出し抜き、さらなる高みに登った。

 

崇高なる神の領域を土足で踏み入り、我が物顔で力を手にするその行為が、腹が立って仕方がなかった。

 

こんな格下の相手一人に、わざわざ本気を出すまでもないと思っていたが、完成された身勝手の極意を見て、そんな考えを捨てて殴り掛かった。

 

 

悟空(超)「はあああああぁぁぁぁぁっ!!!!!

 

 

悟空(超)もパワー全開で挑み、姿勢を低くして豪速のパンチを避けた後、懐に入って腹部に拳をめり込ませる。

 

だが、合体ザマスは効かないと言わんばかりに近づいた悟空(超)に気の刃を振り下ろす。

 

それを「残像拳」で残像を残して回避すると、距離を取ってから闘気を込めた正拳突きを打ち出した。

 

 

悟空(超)「破っ!!!!!

 

 

先ほどの「闘気一閃」の強化版であり、一度に複数の闘気を込めた衝撃波を放つ「乱舞撃滅」が撃たれる。

 

カチカッチン鋼すらも容易に砕く拳圧は、合体前の超サイヤ人ロゼ進化のゴクウブラックなら充分に通用しただろうが、邪神は全身に衝撃を受けながらも怯む事無く、約3mの巨体に似合わないスピードで迫る。

 

あっという間に距離を詰めると、紫色の右ストレートが悟空(超)を捕えた。

 

 

悟空(超)「ぐああっ!!!!」

 

 

重すぎる一撃に吐血し、彼の動きが鈍った瞬間を見逃さず、合体ザマスはふっ飛ばされた悟空(超)の周りに異次元ホールを出現させる。

 

中から飛び出したパンチとキックのラッシュで数十発以上も殴りつけ、蹴り飛ばした後、また距離を縮めて頭部を掴み地面に叩きつけた。

 

 

悟空(超)「がはっ…!!」

 

合体ザマス「どうした!!!!その程度かぁっ!!!!」

 

 

踏み躙られる悟空(超)を見て優越感に浸ろうとする合体ザマスだったが、最早この程度では自身を満たせず、追い打ちで更に強く地面に押し付ける。

 

だが、身体中の激痛に耐えながらこの状況を脱却するべく、悟空(超)は力を振り絞ってエネルギーを爆発させた。

 

 

悟空(超)「くううぅぅ……!!だああああああああああああああああああああああああああ!!!!!

 

 

全身から吹き出すオーラをそのまま気功波に変えて、真上に向かって天高く放つ「天衝波」により、合体ザマスは思わず手を離してしまった。

 

紫色の剛腕から脱出した悟空(超)は直様起き上がると、突撃しながら全力を込めた渾身のアッパーカット「銀龍の一閃」をおみまいし、合体ザマスはのけぞる。

 

ここでようやく、悟空(超)は少なくないダメージを与える事に成功して、合体ザマスはよろけた。

 

ブルー進化でさえ通じなかった事を考えれば、これは大きな進歩だった。

 

しかし、合体ザマスは若干怯みつつも即座に体勢を整え、目から「審判の光」を薙ぎ払うように撃ち出し、辺り一帯を火の海にしてしまう。

 

悟空(超)は咄嗟に逸れて回避するが、完全に避け切れず左手の肩を少し掠ってしまった。

 

 

悟空(超)「ぎぃ……!!ま…まだまだあぁっ!!!!」

 

 

僅かに被弾した箇所は、痛々しく光線の跡が残り血が滲み出ていたが、動かす分にはまだ問題なく「神撃の極意」を繰り出して再戦を開始。

 

互いに二人は同時に天空へと飛び上がり、一瞬の間に閃光の如く大空を駆け抜けながら打撃の応酬を繰り返していく。

 

拳と拳がぶつかり、技と技が火花を散らす。

 

合体ザマスはその絶対的な強さによる攻撃力とスピードを駆使し、完全なる身勝手の極意を使用する悟空(超)を圧倒する。

 

 

だが、身勝手の極意というものは完成されて終わりという訳ではなく、寧ろスタート地点であり、そこから更に強くなる余地を残している。

 

より強力で激しい攻撃を受け続けた事で、また一層に身体が強度を上げ、相手の動きに対抗しようと技の精度が秒速で進化、少しずつ被弾も少なくなり合体ザマスの動きについていけるようになっていく。

 

既に精度は、数年後の未来(スーパーヒーロー以降)の自分をとっくに超えており、前人未到の領域に片足を入れ始めていた。

 

こういった極限状態の中で限界を超える「孫悟空」と、戦う度に戦闘力が増す「サイヤ人」の力、そして戦闘で常に進化を続け技の精度が上がる「身勝手の極意」は正に相性がバッチリで、尋常じゃない成長を遂げていた。

 

白銀の光と邪悪な闇の光――二つの異なるパワーを放つ人間と神が繰り広げる聖戦は、暗雲という黒いキャンパスを塗り潰すように、地球の空を彗星の如く疾走する。

 

 

悟空(超)「うぐっ!!くうぅ……!」

 

 

しかし、あまりに急激な進化と成長はそれだけ負担も大きく、悟空(超)は既に限界を迎えつつあった。

 

いや、それ以前に悟空(超)は、天使すらも超えてしまった合体ザマスの攻撃を何度も受け続けていた為、とっくに限界を迎えていたと思うのが正しいだろう。

 

正直、今も立ち上がって戦っているだけでも充分すぎるくらい奇跡的な事で、何時変身が解けても不思議じゃない状態だ。

 

身体中に走る激痛に耐えつつも、技の精度が落ち始める前に後一発だけでもダメージを入れておきたいと、悟空(超)は焦りながらも必死で合体ザマスに喰らいつき、戦う。

 

 

合体ザマス「がああっ!!!!」

 

 

決死の抵抗で挑む悟空(超)を、鬱陶しい虫を振り払うように合体ザマスは巨大な右腕で弾き飛ばす。

 

 

悟空(超)「うがあぁっ!!!!――ぐっ!!」

 

 

約50mほど大きくふっ飛ばされてしまったが、どうにか堪えて力を溜めると瞬間移動よりも速くなった速度で近づき、肘打ちからの上段連撃キックで反撃して蹴り飛ばした。

 

そこからもう一度距離を取って左手を天に翳すと、残ったエネルギーを全て力に変えて、内側で気が乱回転する銀色の超特大気弾を形成する。

 

連続攻撃からの銀色の超特大気弾で攻撃する「神越演武」で、最後の一撃を入れるつもりのようだ。

 

蹴り飛ばされて3歩下がった合体ザマスは巨大な気弾を見ると、迎え撃つ為に右腕を翳して火球を作り上げる。

 

 

合体ザマス「聖なる逆鱗っ!!!!」

 

 

数十m級の太陽のような気弾を撃ち、凄まじい高温と風圧を纏って向かって来る。

 

すかさず悟空(超)も銀色の特大気弾をぶん投げて「聖なる逆鱗」に対抗、神秘の輝きに満ちたエネルギーを持ってして火球にぶつけた。

 

赤い炎の気弾と銀色の気弾――二つの力がバチバチと反発しながらぶつかる際の衝撃で、周りの様々なモノが吹き飛ぶ。

 

それぞれ拮抗してせめぎ合うかと思いきや、悟空(超)が投げた乱回転する銀色の特大気弾が徐々に勢いを無くし、押し返されていく。

 

これ程までの力を引き出しても、やはり合体ザマスの方がパワーが圧倒的に上である状態は変わらず、それどころか身勝手の極意の精度がピークを過ぎて威力が落ち始めた。

 

 

悟空(超)「はあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!!!!

 

 

咆哮を上げて悟空(超)は両手を前に突き出し「フルパワーエネルギー波」で気弾にエネルギーを送って、少しでも補おうとする。

 

これにより僅かに気弾の勢いを取り戻して減速するが、それでも合体ザマスの火球の破壊力には遠くに及ばず、再び押し返される。

 

 

次第に距離が縮み、40m、30m、20m、10m。

 

そして遂に悟空(超)が撃った銀色の気弾が、合体ザマスの「聖なる逆鱗」に押し負けて消滅し、速度を上げて急激に迫る。

 

悟空(超)は咄嗟に火球を受け止めて、己の身体を持ってして無理矢理にでも押し返そうするも、力の差があまりに違いすぎて焼け石に水の状態だ。

 

悟空(GT)のように、エネルギーを吸収して撃ち返すなんて芸当、今の自分では到底出来ない。

 

それでも、諦めない。

 

彼みたいに出来ないならば、今の自分(悟空(超))らしいやり方をするまでだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空(超)「界王拳んんんっ!!!!!

 

 

技を宣言した直後、彼に纏う銀色混じりの青白いオーラを包むように赤い気が発生し、戦闘力が急上昇して限界を超絶突破する。

 

身勝手の極意の状態で界王拳の使用。

 

そんな死に直結する合わせ技で生まれた強大な力で、悟空(超)は巨大火球を気合いで相殺。

 

暗雲の空を明るく照らす大爆発を引き起こし、合体ザマスの「聖なる逆鱗」を無力化させた。

 

だが、その爆発に巻き込まれた悟空(超)は大きくふっ飛ばされると、砂煙を巻き上げて大地に叩きつけられる。

 

仰向けに倒れた彼は身勝手の極意も界王拳も解除されており、元の黒髪に戻っていた。

 

何とかして悟空(超)は最後の力を振り絞って身体を起こそうとしたが、その瞬間、黒い稲妻が迸ると今まで経験した事が無い激痛が全身を襲った。

 

 

悟空(超)「ぐわああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」

 

 

彼の痛々しい悲鳴が、瓦礫となった都市に響き渡る。

 

倍率はどれくらいだったのか、どれだけパワーアップしたのか、自分でも分からない。

 

分かるのは、その痛みは超サイヤ人3のエネルギー消耗や、ブルー進化界王拳の肉体ヘの負担なんて比にならないという事だ。

 

その痛みで、悟空(超)は立ち上がる力を失った。

 

 

合体ザマス「散々手こずらせおって……!だがそれもここまでだ!!」

 

 

地に伏せた戦士の目の前に、邪神が静かに降り立つ。

 

身勝手の極意ヘの覚醒はあまりに想定外ではあったが、所詮は人間風情。

 

本来神の上に立つ天使の技を、取るに足らない知的生命体が扱う事自体が驕り高ぶる行為であり、自滅したのも神を冒涜した罰が当たったのだと解釈する。

 

その罪深き不届き者にとどめを刺すべく、合体ザマスは気の刃「激烈神裂斬」を形成し、振り下ろそうと構える。

 

 

 

トランクス「悟空さんっ!!!!」

 

 

遠くから今にも殺されそうな光景を目にしたトランクスは、立ち上がって助走を付けると飛び立ち、猛スピードで悟空(超)を助けに向かった。

 

 

ベジータ「よせトランクス!!!戻れ!!!!」

 

 

父親の呼び掛けに目もくれず、彼は剣を携えると青い髪が金色に逆立ち、内側が水色で外側が黄金に輝くオーラを纏って変身、戦闘力が超サイヤ人ブルーに勝るとも劣らないレベルまでパワーアップした。

 

 

覚醒した激昂の超戦士「超サイヤ人怒り」

 

この形態に関する情報は少ないので詳細は不明な部分があるが、トランクスが行ってきた時間移動を重罪とし彼を「罪人」扱いするブラックとザマスに対する激しい怒りから覚醒した。

 

見た目は従来の超サイヤ人や超サイヤ人2からほとんど変化は見られないが、内側に超サイヤ人ブルーの様な水色の光が全身を包み、金色と水色二つのオーラと青白いスパークを放つようになる。

 

その強さは超サイヤ人2では全く敵わなかった超サイヤ人ロゼのゴクウブラックにある程度渡り合えるレベルにまでパワーアップを遂げ、悟空(超)達が過去から戻ってくるまでの長い間、ブラックとザマスの二人を相手に奮闘出来るスタミナも見せた。

 

オマケに神の次元に到達しているようで、この形態に覚醒してからは神の気を持つ者でないと感知できない超サイヤ人ブルーの気も感知出来る様になっている。

 

トランクスは持てる力全てを剣に集中させて強度を高めると、振り下ろされる合体ザマスの「激烈神裂斬」を受け止めた。

 

 

合体ザマス「またキサマかトランクス!!!!」

 

トランクス「悟空さんを……死なせない!!!」

 

 

力づくで気の刃を剣で押し退けたトランクスは、嘗てメカフリーザを屠った剣を使って高速の斬撃を食らわす「バーニングスラッシュ」で胸部を斬り裂こうとするが、天使を超えた合体ザマスにはちっとも傷を付けられない。

 

それでも構わず、トランクスは剣を振るって猛攻を続ける。

 

 

トランクス「ヤジロベーさん!!!!悟空さんを早く!!!!」

 

ヤジロベー「お…おうっ!!任しとき!!!」

 

 

トランクスに大声で呼ばれたヤジロベーは、悟空(超)の元に大急ぎで駆け寄る。

 

救出の為とはいえ、普段なら戦場の中に飛び込むなんて怖すぎて絶対に近づきたくないのだが、ここまで極限状態になると不思議と恐怖よりも使命感が勝り、せめて今自分に出来る事を成し遂げようと彼も必死になる。

 

悟空(超)の所まで辿り着くと、それはとても酷い有り様だった。

 

全身が打撲痕や切り傷だらけで、傷口から出血が止まらず虫の息な状態。

 

身勝手の極意の影響で、身体から尋常じゃない程の高熱を出している。

 

恐らく、まだ敵だった頃のベジータと初めて戦った時にも匹敵するぐらいの重症で、生きているのが可怪しいレベルだ。

 

 

ヤジロベー「孫!!しっかりしいな!!!まだ死ぬんでねぇっ!!!」

 

悟空(超)「す…すまねぇ……ヤジロベー……!結局アイツを、やっつけられなかった……。」

 

ヤジロベー「熱ちぃっ……!謝らんでええ!!おみゃあは、本当によう頑張った!!!」

 

 

ヤジロベーは火傷しそうな熱さに怯むも耐えつつ、これほどボロボロになるまで戦ってくれた悟空(超)を労い、慎重に担ぐと急いで戦場から離れてガレージのある方向に逃げる。

 

二人が離れた事を確認したトランクスは、引き続き剣で切り付けようと再び攻撃を開始。

 

それを合体ザマスは一歩も動かず、ずっと斬撃受け続けているが、もうこの程度の力では全然通用していなかった。

 

 

合体ザマス「遅いっ!!」

 

 

ずば抜けた反射神経で動きを読んだ合体ザマスは、ほんの少し小突く程度の力で斬撃を弾いた。

 

この僅かに力を入れただけのカウンターで、トランクスの剣の刀身が折れてしまい、その勢いのまま彼を弾き飛ばした。

 

 

トランクス「ぐああっ!!!」

 

 

圧倒的なパワーの違いにトランクスは倒れ、彼の近くには折れた刀身が転がる。

 

不完全体のセルを倒し、バビディ一味から魔人ブウの復活を阻止して以降に新調したこの剣は生半可な衝撃で壊れる事は無く、自身の気を纏わせて更に強度を上げる事で激しい戦闘にも活用出来たが、今までの戦いで徐々にダメージが蓄積していき、今回の一撃でとうとう限界を迎えた。

 

今の攻撃で体力の半分以上が奪われるが、痛みに堪え、すぐ立ち上がったトランクスは折れた刀身部分を拾い上げると、合体ザマスに向かって投げ飛ばす。

 

投げた刀身が当たる直前に合体ザマスは左手の気の刃を振るって粉々に砕くが、その隙に背後に回ったトランクスは超強烈なキックを浴びせる「バーニングストライク」で頭部を攻撃。

 

しかし、渾身の飛び蹴りを炸裂するも邪神は全く微動だにしておらず、逆に紫色の右腕に捕まってしまう。

 

 

トランクス「っ!!」

 

合体ザマス「そんなものは効かん!!!!」

 

 

トランクスの右脚を掴んだ合体ザマスは右に、左に、右にと叩きつけて、その度にトランクスの絶叫が響き渡る。

 

複数回痛めつけた合体ザマスは、そのままブンブンと振り回す。

 

回転はどんどん速くなって勢いを付けると、彼をガレージの方へ力まかせに放り投げた。

 

 

トランクス「ぐわあああああああああああああ!!!!!」

 

 

悟空(超)を担いで走るヤジロベーを飛び越えて、吹っ飛んだトランクスはガレージの入口付近に落ちていき、二度、三度と身体がはねた後にぼろ切れのように転がると、うつ伏せになって動きが止まった。

 

その際に、剣の柄の部分を離してしまって何処かに失くしてしまう。

 

 

トランクス「……あ……ぐ……がはっ…!」

 

ベジータ「トランクス!!!!」

 

ブルマ&マイ「「トランクスっ!!!!」」

 

 

青年を心配してベジータ・ブルマ・マイの3人が駆け寄る。

 

傷自体はそこまで重症はないが、無け無し体力とエネルギーで挑んだせいで、彼もまた戦えるだけのパワーを無くし変身は解除される。

 

 

トランクス「ぐ……!まだ……負ける訳には………!」

 

 

それでも立ち上がろうと手足に力を入れようとするが、もう思うように動かす事すらも出来ない。

 

ちょうどそこへヤジロベーと悟空(超)も到着して、そちらはシンとゴワスが対応に当たる。

 

 

シン「悟空さん!!」

 

ゴワス「なんと惨い……!!」

 

悟空(超)「か…界王神様………、わ…悪いな……。ちょっとぐれぇしか……ザマスに…通じなかった……。」

 

 

弱々しい声でシン達に話す悟空(超)はもっと酷く重症で、神ですら目も当てられなかった。

 

今度こそ仙豆も無くなり、もうトランクスも復活パワーが使える状態でない今、マイがガレージの中から治療道具一式を持って来ようとした時だった。

 

 

 

合体ザマス「さぁ、次は誰に助けを求める?過去か?未来か?それとも…、我を倒すと意気込んでいながら、結局時間を無駄にした、あの偽善者(悟空(GT))か?」

 

 

神の威光を生き残った人々に見せつけるように光輪を出現させ、堂々と彼等の前に現れる合体ザマス。

 

悟空(GT)は一体何をやっているんだ、まさか本当に力を引き出せず失敗したのか。

 

こんなに時間が経っても来ないのを察してか、邪神もその訳を理解して彼の事を「偽善者」と評し、一歩ずつガレージに近寄って来る。

 

他の生存者達は異形の姿となった化け物を目にして、悲鳴を出して恐れおののく。

 

すぐに二人のレジスタンス兵士が前に立ち、市民を守ろうと銃を構えるのだが、こんな事やっても無意味だと嫌でも理解させられてしまう。

 

 

 

全員殺されると誰もがそう思う中、たった一つの小さな影がガレージの中から飛び出し、合体ザマスの前に立ちはだかる。

 

 

黒猫「フーッ!フーッ!」

 

 

それは悟空(超)が助け出した黒猫だった。

 

黒猫は背中の体毛をこれでもかと逆立てて、合体ザマスに向かって精一杯の威嚇をする。

 

まるで「ここから先へは行かせない」と言ってるようだ。

 

可愛らしい見た目に反して、大型の猛獣にも負けない気迫のある威嚇は、強い意志が宿っていた。

 

小さな体で懸命に歯向かう黒猫に対し、合体ザマスは無視して歩みを止めない。

 

変わらず迫りくる怪物に怖じ気付くも、黒猫は果敢にも立ち向かい合体ザマスの白いブーツに噛み付いた。

 

 

合体ザマス「………フンッ!」

 

 

ようやく足を止めた合体ザマスだったが、噛み付かれた事に不快な思いをして顔を歪める。

 

そして、邪魔だと言わんばかりに小さな勇者を蹴飛ばした。

 

 

黒猫「ガフッ!!!?」

 

マキ「あっ!!」

 

 

蹴飛ばされた黒猫は建物の瓦礫にぶつかり、力無く倒れてしまう。

 

体がピクピクと震え、ぶつかった際に出来た傷から大量の血が流れているのを見るに、命はもう風前の灯火だ。

 

幼い女の子のマキが悲鳴を上げて、猫の元に走り出したかったが、側には恐るべき邪神がいる為に身体が恐怖で震えて近づけなかった。

 

神に対して敬意の無く無礼者なんぞ最初から居なかったような素振りをする合体ザマスは、悪知恵が働いたのかある考えを一つ浮かび、合紫色の巨大な右手に神の火を宿し、火球を作り上げる。

 

 

合体ザマス「折角だ……。アイツの絶望した顔を拝む為に、キサマらには見せしめになってもらうとしよう……。」

 

 

どうやら、散々自身を虚仮にした悟空(GT)に絶望させようと、まず先に生き残った人間達から抹殺する気だった。

 

火球をどんどん大きくしていき、それに伴ってパワーも増大していくと、約10m級の太陽を完成させる。

 

戦う力を失った悟空(超)達と、そもそも戦える程の力が無い生存者達には充分すぎるエネルギーだ。

 

完全させた「聖なる逆鱗」を合体ザマスは容赦なく、彼等に向けて撃ち放つ。

 

 

合体ザマス「消えろ人間!!!!!」

 

 

邪神が放った灼熱に燃え盛る火球は、人間達を焼き尽くそうと迫って来る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これで、全て終わった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員が希望を手放し、目を閉じて死を覚悟したその時だった。

 

 

 

 

 

 

突如、彼等を守るように大人ぐらいの背の人影が立ち塞がると、邪神の強力な火球を上空に蹴り上げた。

 

 

合体ザマス「なにっ!!?」

 

 

動揺する邪神と、呆気に取られる悟空(超)達。

 

 

だが、蹴り上げた者の正体を見た瞬間、合体ザマスの表情が急に険しくなり、悟空(超)達は絶対的な安心感に包まれた。

 

 

 

何故なら……、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空(GT)「皆んな、随分待たせてすまなかったな。」

 

 

赤猿の英雄が、遂に帰還したからだ。

 




⚫流星神越(しんえつ)かめはめ波

原作の超のアニメで、ケフラの気功波を躱しながら接近して撃った時と同様のかめはめ波。

ゼノバース2では「神越かめはめ波」で、ヒーローズでは「流星かめはめ波」と名称が違うんですが、どちらもかっこいいので今作では技名を融合させました。

どうでもいい余談ですが、私はどうしても「神越」の部分を読み間違えてしまう傾向があり、自分でも分かりやすくルビを入れました。


⚫何故こんなにも“極”まで急成長した?

今作の合体ザマスというあまりにも格上すぎる敵に、身勝手の極意そのものがそれに適応しようと身体ヘの負担をガン無視して、急速に進化と成長を加速した結果、原作アニメのような過程をすっ飛ばして一気に極まで覚醒しました。

今作ではピーク時はジレン戦・モロ戦・ガス戦を一気に飛び越えて、本気のビルス相手でもガチンコ勝負でギリギリ勝てるくらいに急激な成長を遂げるが、この小説の合体ザマスの重たい攻撃を何度も受け続けた事や、当然そんな無理矢理のパワーアップは身体にかかる負担も増大し、その白銀の形態を維持する時間は短く、あっという間に変身解除してしまうデメリットも持っている。

……まあ、メタい事を言ってしまうと身勝手の極意の戦いが想像以上に難しく、めんどくさいからさっさと終わらせたいという欲が働いたからなんですが……。



⚫身勝手の極意・界王拳(倍率不明)

今作のオリジナル形態なんですが………何だコレもう作者でも意味分からん。

恐らく今後の物語で、悟空(超)がコレを使用する事はもう二度と無いと思います。

もし使いたい者が居た場合


『Are you ready?』

「できてるよ…!」


の精神を持つ人に限り、使う事を許可します。


⚫黒猫

この猫、作中ではブリーフ博士の飼い猫の「タマ」によく似てますが、あの厳しい未来世界と猫の寿命を考えるとタマの子供か、それかよく似た別の猫な気がするんです。

ただ描写から察するに、やっぱりタマと同じ個体とも取れる(漫画版だと寧ろその可能性が高い)ので、その辺は皆さんの解釈に任せます。





次回はGT悟空サイドの内容で、早ければ1週間後ぐらいには投稿いたします。

結局、GT悟空にあまり賢そうな言葉を使わせるとキャラ的に違和感が半端なかったので、自分の意志を押し通す感じになりますが……。



さて皆様、このたび大変長らく待たせしまって申し訳ありませんでした。

お詫びとして、今から一人用の宇宙ポッドに搭乗しようと思います。





……パラガスが。


作者代行の親父ぃ「ゑゑゑゑっ!!??ちょ…お待ち下さい!!明日まで、明日までお待ち下さい!!!」ウィーンガシャン


キュピッキュピッキュピッキュピッ


編集長26「親父ぃ…。よく頑張ったがとうとう『お約束』の時が来たようだな~……!」


ガシッバキバキバキ


作者代行の親父ぃ「ぐおおぉぉ……ぐぅ……!良い子の皆んな、よ〜く見ておけ…!いつもの『お約束』に殺されるパラガスでございます☆」ペシャン
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