GT悟空が超の未来世界を救う話 【完結】   作:ゴジロット

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※2026年7月13日〜2026年9月19日に内容を一部修正しました。主に地の文の書き加えと、登場人物のセリフを少し変更しました。


【第15話】時の界王神の干渉 未来を変える希望の選択 《挿絵有》

 

 

 

悟空(GT)「出て行けって……一体どうゆう事なんだよ!!」

 

時の界王神「言葉通りよ。 ……貴方は、この世界には存在してはならない異物………イレギュラーなのよ」

 

 

 時間を少し巻き戻し、地球で壮絶な戦いが繰り広げられている中、突如として悟空(GT)の目の前に現れた謎の少女。彼女は自身を時と歴史を守る「時の界王神」と名乗り、その次に出たのは「この世界から出て行け」という言葉だった。

 

 

悟空(GT)「……確かにオレはこの次元の人間じゃねぇけんど、今すぐ帰る事は出来ねぇんだ! 先ずは、地球で暴れているザマスを倒さねぇと――!!」

 

時の界王神「ダメよ!」

 

悟空(GT)「何故だっ!?」

 

時の界王神「もし仮に…貴方がザマスを倒してしまったら、この次元の悟空君達が歩む筈の歴史が大きく変わってしまうからよ! だから私は、貴方の力を封印したの!」

 

悟空(GT)「…………オレが超フルパワー(・・・・・・)になれねぇのは、オメェの仕業だったんだな。 でも、いつの間に封印したんだ?」

 

 

 何故自分の潜在パワーが引き出せないのか、その原因がようやく分かった。封印されているのであれば、それを解く術が無い自分が闇雲に気を高めてもパワーが上がらないのは、ある意味当然だろう。

 

 しかし戦闘中に彼女が乱入した記憶は無く、何時どのように力を封印されたかが謎だった。その疑問に答えるように、時の界王神は1つの巻物を取り出した。

 

 

悟空(GT)「何だその巻物(まきもん)は…?」

 

時の界王神「これは…『終わりと始まりの書』という巻物よ。 これにはね、それぞれの宇宙の時間や歴史の流れ、あらゆる出来事の全てが書き記されてるの。 コレで沢山の宇宙の歴史を管理して、歴史が変わった影響で宇宙が消滅するような事が無いようにするのが、私の仕事なの」

 

 

 「終わりと始まりの書」―――それは文字通り1つの巻物につき1つの宇宙の誕生から終焉するまでの時間と歴史が記されており、その数は並行世界や別次元宇宙等を含めれば、ほぼ無限に存在する。

 故に補足として、時の界王神の住まいでもある時の巣の「刻蔵庫」には約数百以上の巻物が保管されているが、あくまでも無限にある各世界及び各宇宙の中で彼女の能力で確認出来る数は、ほんの一握りに過ぎないのだが。

 そして時の界王神は巻物を広げてると、裏返して本来記されている歴史の映像を悟空(GT)に見せる。

 

 

時の界王神「この世界は本来の歴史なら、ブラックは急激なパワーアップや超サイヤ人ロゼ進化になる事は無く、合体ザマスはベジットブルーの奮闘で追い詰められた後、最後はトランクスの手で倒される筈だった」

 

悟空(GT)「んん〜…?」

 

 

 悟空(GT)は時の界王神が巻物を裏返して映されたその映像を、前のめり気味になってよく見てみる。彼女の言う通り、ブラックは通常の超サイヤ人ロゼの変身に留まり、合体ザマスは驚異的な強さであるのは変わりないが過去の2人でも対処不可能というレベルでもなく、ブルーになったベジットが余裕無くとも互角以上の力で戦い、あと一歩の所で合体が解除される。

 その後、この未来の世界に残された人々の元気を吸収し、巨大な希望の光剣を携えたトランクスが合体ザマスを真っ二つに斬って倒す、それが本来記されている歴史だった。

 

 

時の界王神「でも……貴方がこの世界に現れて、それが大きく変わってしまった…! 貴方がブラックとザマスを倒そうとするほど、歴史そのものが『バタフライ・エフェクト』を起こして、結果どんどん事態が悪化してしまったのよ…!」

 

 

 しかし映像が切り替わって、現在進行しているこの世界の歴史が映し出されると、かなり大きく変わっていた。超サイヤ人ロゼ進化となって破壊神クラスも超えるブラックに、そのブラックとザマスが合体して天使すらも凌駕してしまった合体ザマスの存在。

 そんなとんでもない相手に合体すらしない悟空(超)とベジータ、本来よりも早く変身したベジータのブルー進化と、本来なら変身しない筈だった悟空(超)のブルー進化。そして本来「力の大会」で目覚める筈だった、あまりにも早すぎる身勝手の極意への覚醒。

 此等全て悟空(GT)がこの次元の未来世界にやってきて、元の歴史以上にブラック達を追い詰めた事で起きた。

 

 

時の界王神「このまま貴方がザマスを倒してしまうと、完全に修正不可能になる……。 だから私は、貴方がブラックとザマスを相手にしている間、この歴史の巻物を通して封印術をかけて、完全にパワーを開放出来ないようにしたのよ」

 

 

 歴史の管理者という立場上、たとえ悪意が無かったとしても、本来あるべき歴史の流れを変えて良い理由にはならない。その為に時の界王神は、悟空(GT)がザマスを倒して完全に歴史が変わってしまうのを阻止すべく、この世界の巻物越しに封印の術を使い、彼が全ての力を開放する前に上限を付けた。

 こうすれば悟空(GT)は、超サイヤ人4以上の力を発揮しなくなって合体ザマスを倒し切る事が出来ず、この次元の悟空(超)達と選手交代した後、気を高める為に一時的に戦闘から離脱したこの時を見計らい、こうして自らこの世界から出ていくよう促しに来たのだ。

 

 

悟空(GT)「………けども、結局は最後ザマスは倒されるんだろ? オレが倒すのと、ベジットとトランクスが倒すのとは何が違うんだ…?」

 

 

 だが悟空(GT)は、ザマスが倒される運命という結果が同じなのに、何故自分が倒した場合は歴史に大きく影響するのかが分からなかった。

 一見倒す側だけの違いだけで、そこまで大きく変わるとは思えない。わざわざ時間の神様が、ザマスを倒そうする悟空(GT)の力を封印してでも阻止する行動に疑問を持ち、彼女にその事を質問する。

 しかし時の界王神はその問いには答えず、その後に起きる歴史の展開の事を話した。

 

 

時の界王神「…………1つだけ言える事は、このまま変わったまま歴史が進むと、過去の悟空くん達の世界で『力の大会』という宇宙規模の武道大会が開催されなくなる……。 それどころか彼等の世界そのものが、消滅する危機に晒される可能性があるわ」

 

悟空(GT)「世界が消滅…!?」

 

 

 時間を司る女神様の口から出てきた、衝撃的な言葉を聞いた悟空(GT)は息を呑む。

 世界そのものが消滅する――――本当にそんな事になってしまうとしたら、何としてでも絶対に防がなければならないし、時の界王神が介入するのも頷ける。

 

 

悟空(GT)「…………」

 

 

 それと同時に、悟空(GT)は彼女の回答に何処となく違和感を覚える。違和感の正体が何なのかまだ彼は分からかったが、確認の為にもう一度質問した。

 

 

悟空(GT)「本当にこのままだと、この次元の過去のオレやベジータ達の世界が消滅しちまうんのか…?」

 

時の界王神「まだ不確定の段階だけど、そうなる可能性があるの……。 でも仮にそれが無くとも、時間操作は重罪よ。 本来の歴史の出来事を改竄する事は、神々ですらも禁忌とされるわ。 貴方の軽はずみな行動は、決して許されないのよ!」

 

 

 返された言葉は世界の消滅は完全に確定している訳ではなく、まだ可能性の内らしい。不確定の段階であれば、消滅しない可能性だって充分あり得る――そんな悟空(GT)の考えを読んでか、時の界王神は釘を刺すように「時間操作は許せない」と付け加え、ザマスを倒そうとする事を押し止める。

 だがそれでも、悟空(GT)は反論する。

 

 

悟空(GT)「じゃあよ、ブラックのヤツはどうなんだ!? こういった事を変えちゃダメなのは、昔オレの次元の未来から来たトランクスも言ってたけどさ……アイツだって時間を越えて、この世界をむちゃくちゃに暴れまくってるじゃねぇか!!」

 

 

 時の界王神の言葉通り時間操作が犯罪なら、それこそ同じく時間移動して大量虐殺したブラックの行動は尚更許されず、ヤツによって起こされた惨劇はあってはならないし、寧ろそっちが優先度が高いだろう。

 またブラックが強くなって、それが原因で更に強化された合体ザマスが誕生したのは、紛れもなく自分の責任だ。自分のせいでブラックや合体ザマスが強くなったのであれば、出来れば自分の手できっちりと決着をつけたい。

 だが時の界王神は頭を左右に振って、ブラックの行動は咎められないと語った。

 

 

時の界王神「………確かにブラックの行動は神の掟に反してるし、あまりにも度が過ぎるモノなのは重々承知よ。……でもね、アイツ等は時の指輪を持ってる事もあって『ブラックが時間を越える行動自体は歴史通り』の出来事になるから、時間を守る私からは何も咎める事は出来ないのよ」

 

 

 そもそも時の界王神の言う歴史改変の修正は、今回の悟空(GT)のように「その歴史の外から来た者」の影響や、未来のトランクスがタイムマシンを使った事で分岐点が出来、変わってしまった歴史が対象である。

 その為に彼女と敵対関係であり、歴史が変わった事で発生するエネルギーを集めるのが目的の暗黒魔界の住人(トワとミラ)は対象に入るが、ブラックとザマスが持つ「時の指輪」の力が作用し、彼等がどんな事をしようとそれ自体が歴史通り(・・・・・・・・・)の出来事になってしまう(・・・・・・・・・・・)為に対象外なのだ。

 故にブラックがどれだけ時間を越えて、その時代で悪逆無道の行為を行おうと、時の界王神はあの2人で今は1人の邪神を断罪する事は出来ない。

 

 

悟空(GT)「………だったら、どうすりゃあいいんだ!? オレは何もしないで、今必死で戦っている皆んなを見殺しにしろって言うのか!?」

 

時の界王神「理不尽だけど、そうゆう事ね…………でも大丈夫。 貴方が出て行けば多少の違いはあれど、歴史は自然と元に戻ろうとする力が働いて同じ結末が迎えられる(・・・・・・・・・・)筈よ。 悟空くん達も助かる筈だから……」

 

 

 そう言うと時の界王神は指パッチンをすると、彼女自身の背後の空間が歪みだしてワームホールを作り出す。そのワームホールは、丁度大人1人が通れるくらいの大きさだ。

 

 

時の界王神「この中を通って行きなさい」

 

悟空(GT)「この穴は?」

 

時の界王神「この穴は、貴方が元居た次元世界に繋がっている。 だから此処を通ればもう一度、貴方にとって大事な家族や友人達の居る場所に、また帰る事が出来るわ」

 

悟空(GT)「け、けどよぉ……………」

 

時の界王神「納得出来ないでしょうけど、コレも宇宙の為に必要な事なのよ。 だから、分かってちょうだい…」

 

 

 時の界王神は悟空(GT)に、作ったワームホールに入って元の世界に帰るよう促す。ブラック達とは違って善意でやった事だからこれ以上は咎めないが、歴史が変わって宇宙が消滅してしまう可能性があるならば、やはり彼には出て行ってもらう必要がある。

 悟空(超)とベジータが、本来よりもいち早く手にした新形態に関しては流石にもう取り返しがつかないが、それぐらいは遅いか早いかの違いだけで済み、大きな影響は無いだろう。

 

 

悟空(GT)「……………」

 

 

 元の次元へ帰るように言われた悟空(GT)は、目の前のワームホールをよく見る。此処を通れば愛する妻、大切な息子達、愛しい孫娘、拳を交わしたライバル達や、共に苦難を乗り越えた仲間達と再会出来る。

 それは心の中で密かに願っていた感情で、もう戻れないと思われた皆んなに会いたいと思うのは当然の事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だけど――、

 

 

 

 

 

 

悟空(GT)「………悪いけど時の界王神様。色々考えたけんどやっぱ、このまま帰る事出来ねぇよ」

 

 

 それでも悟空(GT)は仲間達に会いたい気持ちを抑え、ワームホールに入るのを拒んだ。

 冗談じゃない。倒すべき敵を放ったらかして帰るなんてしたら、怒らせると大嫌いな注射と同じくらい怖くなる妻のチチに叱られるだろうし、何より自分自身がそれを許せないからだ。

 

 

時の界王神「……話を聞いていなかったの? 貴方がこのまま戦えば悟空くん達の世界の歴史が変わって、最悪の場合消滅してしまうかもしれないのよ!? それでもいいの!?」

 

悟空(GT)「………なぁ時の界王神様、オレに本当の事(・・・・)を話してくれねぇか?」

 

時の界王神「えっ…?」

 

悟空(GT)「オメェ、嘘は付いてねぇみてぇだけんどよぉ、何か隠してる(・・・・)気がするんだ。 多分そいつは話すと不味くて、でも物凄く大事なさ。 …………本当は元の歴史だと、あんまり良くない事が起きちまうんだろ?」

 

時の界王神「ど、どうしてそれを…………」

 

悟空(GT)「オレはよく皆んなに『昔から変らねぇな』って言われっけどさ、オレだって何時までもガキじゃねぇんだ。 亀仙人のじっちゃんに言われて世界を回ったり、車の免許を取るのに苦手な勉強をした時もあったからな。 ……オメェが何か隠してる事が、なんとなく分かるんだ」

 

時の界王神「………………………………………」

 

 

 鋭い洞察力で隠していた事を見破られて、言葉を失ってたじろく時の界王神。ブルマを始めとした自身の少年時代を知る者達から「昔から変わりない」とよく言われるが、実際は昔と今の孫悟空はかなり違う。

 パオズ山という田舎暮らしてた時は野生児故に一般的な知識が無かったが、ブルマに連れられて外の世界の広さや、色んな達人達との出会いにワクワクした。

 そんな彼も亀仙人から最低限の常識を学び、世界を回って様々なモノを見て経験を積み重ね、先代の地球の神から更に視野を広げた。

 そこから徐々に年齢を重ねて落ち着きや貫禄も持ち、緊急時でも冷静に対応したり、数少ない手段の中で自分なりに考えて最善策を練る等、1人の大人として成長を遂げた今の悟空(GT)は相手が嘘をついてたり、隠し事をしているのが感じ取れるようになっている。

 

 

悟空(GT)「答えてくれ! 時の界王神様!! 本来の歴史なら、この後どうなっちまうんだ!?」

 

 

 もう彼には何かを隠す事も、嘘をついて騙す事も出来ないだろう。悟空(GT)に詰め寄られた時の界王神は遂に折れて、仕方なく硬い口を開いて真実を話す。

 

 

時の界王神「………………消滅するのよ、この未来の世界は……。 完全に倒し切れず、ある種の概念的な存在となったザマスが宇宙と同化し、トランクスとマイを除いた全ての人間を抹殺されるの……。 そして、この次元の悟空君が呼び出した全王様によって、何もかも消えて無くなるわ……。 宇宙まるごとね……」

 

悟空(GT)「っ!!!」

 

 

 あまりにも衝撃の真実に、悟空(GT)は言葉を失った。本来の歴史では、トランクス達の住むこの未来の世界が、最終的に消滅してしまう事に。

 とても受け入れられない悟空(GT)だが、時の界王神はその証拠に終わりと始まりの書に記録されている本来の歴史を見せた。

 

 

 其処には肉体を失っても尚自らの魂を宇宙中に浸食させ、世界と一体化を図って正義と秩序そのものになろうと図るザマスの姿。地球の空には狂気に満ちた合体前のザマスの顔が大量に浮び上がり、それが暗黒の雲のように覆い尽くしている。

 宇宙に侵食した無限のザマスの姿は最早現象や概念とも言える状態にあり、如何なる攻撃も通用しないため悟空(超)達が倒す事は事実上不可能になってしまった。

 その一方ザマス側は無数に浮かぶ顔から赤黒い光線で一方的に攻撃することが出来、一瞬にして悟空(超)、ベジータ、トランクス、ブルマ、マイ、シン、ゴワスの7人を除く全人類を死滅させた。

 

 地球を水も緑も何もかも一切存在せず、荒れ果てた更地のみが広がる死の星へと変え、更には時空をも超越して悟空(超)達の住む過去の世界にも影響を与え始める。

 力を使い果たした悟空(超)達ではどうしようもなく、完全に打つ手無しかと思われたが、悟空(超)が懐から取り出した「全王から貰ったボタン」を押す事によって、その場に“未来トランクスのいる世界の全王”が降臨する。

 

 

 そしてザマスの行動に怒った全王は――、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『こんな世界、消えちゃえ!』

 

 

 

 

 

 そのまま未来のトランクス達が住む未来世界諸共、全て消滅させた。不死身の命を持つザマスも全王には敵わず、悟空(超)達が住む世界まで浸食していた魂も含め全てが消滅し、自らが作り変えようとした宇宙と共に哀れな最期を迎えた。

 

 しかしそれと同時に、生き残ったトランクスとマイの帰るべき居場所であり、悟飯達に託された希望までも跡形なく消え失せ、皆んなが積み重ねてきたものは全て奪われるという、あまりにも理不尽で悲劇的な終わり方を遂げた。

 巻物に映された光景は、全王の消滅の光によって真っ白に染まった所で止まりし、今度こそ本来記された歴史の映像は終了した。

 

 

悟空(GT)「これが……これが本来の歴史だって言うのか!?トランクス達はどうなったんだ!!?」

 

 

 巻物で一部始終を見届けた悟空(GT)は絶句するが、そうなってしまうのも無理もない。これが――今見たのがこの世界で本来訪れるべき悲劇の未来であり、真の戦いの結末(未来トランクス編のラスト)なのだから。

 

 悟空(GT)はその後トランクス達や世界がどうなったかを、時の界王神に尋ねる。彼女はこの世界の人間はトランクスとマイ以外は全員殺されたと言ってたが、帰る場所を失った2人は無事なのか。

 また世界はどうなったのか、ドラゴンボールとかで蘇ったのだろうかと、その後の事が知りたかった。

 

 

時の界王神「……その後トランクスとマイは、天使ウイスさんの提案で『ザマス達の計画が実行される前の並行の未来世界』に旅立ったわ……。 ビルス様に、ザマスを事前に討伐させる為にね」

 

悟空(GT)「並行の未来に………けど、それじゃあ……!」

 

時の界王神「ええ……、似て非なる世界で生きていく事になったわ。しかもそっちの世界には、当然その世界で元から存在するトランクス達も居るから、同じ人間が2人に………」

 

 

 時の界王神曰く、帰る場所が無くなったトランクスとマイは似たような並行世界に行き、其処で破壊神ビルスに頼んでザマスが計画実行前に葬ってもらうようだ。

 だが其処には、当然その世界で元々から住むトランクスとマイが存在しおり、本当の意味で彼等の居場所は無い。

 

 受け入れたとはいえ、同一人物が2人存在するという気まずい雰囲気の中、彼等は「同じなのに違う世界」で生きる事を余儀なくされる。

 そんな報われない終わり方、あまりにも残酷過ぎて、一番頑張って来たトランクスとマイが浮ばれないに決まっている。どうにか成らないのかと、このような現実を受け入れ難い悟空(GT)は時の界王神に言った。

 

 

悟空(GT)「……ああするしか、方法は無いのか?」

 

時の界王神「これしか無いわ……。 私がさっき“悟空君達の世界が消滅する危機に晒される”と言ったのは、悟空君が過去の全王様に“何時か友だちを連れて来る”という約束をしていてね、消滅した直後にこの世界の全王様を過去に連れて帰って、過去の全王様と友だちにしないといけないのよ。 ……でないと、全王様が機嫌を損ねて彼等の世界が消滅してしまう可能性があるわ。 そうなったら、もうめちゃくちゃになる……!」

 

 

 しかし時の界王神は、これしか解決策が無いと悟空(GT)にハッキリ告げるに加えて、なぜ悟空(超)達の世界が消滅する可能性があるのか、その理由を付け足す。

 「全王」――それはこの次元における宇宙の神々の頂点に君臨する最高神にして、第1宇宙〜第12宇宙まで存在する全ての宇宙を統べる神族の王。見た目は非常に小柄でカラフルな子供をしており、表立って戦いはしないが、名実共に宇宙最強の存在であり、何者であっても全王を倒せる者は過去、現代、未来、並行世界、多次元においても存在しない。

 崇高でありながらも子供のように純粋な性格だが、少しでも機嫌を損ねれば「消滅の光」という最強の力で文字通り森羅万象を一瞬にして無に帰す残酷な一面を持つ。

 

 その恐ろしい性格と能力故に界王神や破壊神共に頭が上がらず、全王の機嫌を損ねたり、怒らせたりする事は絶対にあってはならない。これは時の界王神も例外ではなく、未来世界消滅後に全王との「友だちを連れて来る」という約束を、何としてでも果さないといけないのだ。

 でないと、悟空(超)達の住む過去の世界が消滅する可能性が生まれてしまって、その後歩む筈の彼等の歴史が全て無かった事になってしまうからだ。

 

 

悟空(GT)「そうゆう事か……ちょっと難しかったが、大体は分かった」

 

 

 時の界王神の話を聞いて、何故歴史を変えてはいけないのか、何故自分が合体ザマスを倒してはいけないのか、悟空(GT)は概ね理解した。

 時間に関する事は複雑で、途中、頭の中がこんがらがりそうになったが、どうにか「理解」は出来た。

 

 

 

 

 

 

 それでも――、

 

 

 

悟空(GT)「………だが、その1人の神様のご機嫌の為に、悟飯やトランクス達が必死で守って来たこの世界の全部を、犠牲にするって言うんか……?」

 

 

 だからこそ、本来の歴史へ修正しようとする事に、到底「納得」が出来なかった。要するに彼女は悟空(GT)を元の次元に帰した後、本来の歴史と同じく悟空(超)達が全王を呼び出すように誘導させて、無理矢理にでも同様の結末に軌道修正して歴史を修正しようとしているのだ。

 全王の恐ろしさは、今見た歴史の光景からでも充分過ぎるくらい伝わり、神々にとっては世界の危機よりも全王の機嫌を損ねない事の方が優先順位が上だし、消えて無くなるのが正しい歴史ならば、時の界王神はその歴史を守らなければならない。

 だが、そんな1人の最高神の機嫌の為にこの世界そのものを生贄にするような事は、どれだけ考えても決して納得が出来ないし、絶対に見逃せない。

 それを知った悟空(GT)は尚更帰るという選択が無くなり、ザマスを倒さなければ成らない決意がにより一層強くなった。

 

 

時の界王神「し、仕方ないでしょっ!! 私だってアイツ等は許せないし、この世界を消滅させたくないわよ!! でも!! 全王様を怒らせる訳にはいかないのよ!! それに、これが本来の歴史なの!! 守らなければならない『正史』なのよ!!!」

 

 

 無論だが時の界王神はその意見に対し食い下がり、彼女個人としては悟空(GT)と同意見でブラックやザマスの行いは許していいモノでないし、生き残った人間を含めてこの世界を消滅させたくない。

 それでも、どんなに残酷でもこれは仕方ない事(・・・・・)なんだと、決して抗えない運命なのだと、彼女は自分にも言い聞かせるように悟空(GT)に反論。

 

 

悟空(GT)「………………」

 

時の界王神「…………!!!」

 

 

 お互い譲れない理由がある以上、両者は強い目つきで睨み合いながら全く動かずに、時間が過ぎていく。もうこのまま言い争ってもただ時間が無駄に流れるだけで、永遠に決着がつかないだろう。

 

 

悟空(GT)「…………………………………」

 

 

 悟空(GT)は視線を時の界王神から自身の右手に移して、指を握ったり開いたりする。さっきまでは力が封印されていると知らず気を高めいた為に、上手く限界を超えられなかった。

 だが、その事が分かれば後は何とかなりそうな気がした彼は、両手を握り締めて腰まで持っていくと中腰の姿勢になる。

 

 

悟空(GT)「……だったら、このまま押し通してもらうぞ」

 

時の界王神「な、何をする気…!?」

 

悟空(GT)「はああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

 かけ声と共に悟空(GT)は気合いを溜め始めると、バーナーのような黄金のオーラが身に包み、青白いスパークが迸る。

 突然気を高め始めた事に時の界王神が驚く中、次第にそれはより激しくなって、酸素が薄い場所にも関わらず彼を中心に嵐のような突風が吹き荒れる。

 

 

時の界王神「無駄よ! 貴方にかけた封印は一定の気量まで高まると発動して、限界を超える前の状態にループする仕組みよ!! どれだけ気を高めても一生限界を超えられないわ!!」

 

悟空(GT)「……ヘヘッ!甘くみるなよ…? はああああああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 

 やがて限界まで気が上昇すると、悟空(GT)の身体に巻き付く半透明の鎖と時計型の錠前が見え始めた。おそらくコレが、時の界王神が掛けた力を封印するロックで、自分がこれ以上強くさせない為に浮き上がって来たのだろう。

 そして時の界王神の言う通り封印の力が発動して、限界を超えないように力を巻き戻している。

 

 

悟空(GT)「ふんっ!!!」

 

 

 鎖を視認した悟空(GT)は封印の力が働いても負けずに気を高めつつ身体を丸めると、周囲から光の粒子が集まって行き彼の中にどんどん吸収されていく。

 

 

 そして――、

 

 

 

悟空(GT)「はああぁっ!!!!!」

 

 

 丸まった身体を思いっ切り大の字に広げると同時に、エネルギーを解き放って爆発を引き起こした。その爆発の影響で、悟空(GT)に巻き付かれていた半透明の鎖と錠前は耐えきれず、粉々に砕かれて消滅。

 これにより封印の術は解かれて、更には悟空(GT)の潜在する「究極の力」が呼び起こされた。

 

 

時の界王神「そ、そんな…!? 私の掛けた封印を、自力で破ったっていうの!?」

 

 

 お手製の封印が割とあっさり破られた事に、動揺する時の界王神。因みに悟空(GT)に施した封印の術はその仕組みの関係上、時の界王神が全力を持ってして掛けた非常に強固なモノで、魔術や超能力に長けた存在でも簡単に破る事は出来ない。

 しかし、悟空(GT)は超17号との戦いで使った、自身を中心に強大なエネルギー爆発を起こす「自爆」を応用し、極限まで溜めた気を一気に破裂させる事で強引に封印を破る事に成功した。

 ………まぁ封印に限らずとも、能力自体が強くても実力が相手より高ければ、大抵の事は力ずくで無力化されてしまうのだが。

 

 

悟空(GT)「ふぅ〜………時の界王神様。 オメェの言う通り、オレはこの世界にいちゃあいけねぇ存在だし、本当なら元の歴史通りにするのが正しいのかもしれねぇ………。 けどよ、やっぱオレは納得出来ねぇんだ。 この世界が消滅するのがな……」

 

 

 一息吐いて額に流れた汗を拭った悟空(GT)は、時の界王神の言い分の方が正しく、自分自身の行動の方が間違っていると認識した上で、それでも本来の歴史のようにこの未来世界を消滅させたくないと主張した。

 自分は決して悟飯とビーデル(グレートサイヤマン1号と2号)のような正義の味方って訳じゃないが、戦いと同じく平和を愛する彼にとってトランクスは勿論の事、ハルとマキ――幼い兄妹や、今も必死で抗って生きている人々を救いたいし、彼等の住む居場所であるこの世界を守りたかった。

 

 

時の界王神「…………もう一度言うわ。 貴方が戦ってザマスを倒してしまえば、この次元の過去の悟空君が歩む筈の歴史が変わるどころか、最悪の場合、世界ごと彼等が消滅してしまう可能性があるのよ?」

 

悟空(GT)「けどそいつは確定じゃないんだろ? なら、消滅しない可能性だってまだある筈さ。 ………それに、同じように消滅しちまう事が起きるんなら、オレがそれを止めてやる。 たとえ全王様が相手でもな……」

 

 

 悟空(GT)の見立てでは、全王は超一星龍よりも遥かに強いと思われ、ようやく目覚めた究極の力を持ってしても到底叶わないだろうし、消滅の力を使われてしまえば誰であろうと為す術がない。

 それでも、悟空(GT)は揺るがなかった。

 

 

時の界王神「何言ってるのよ!!! そんな全王様に喧嘩を売って全宇宙を危機に陥れるような真似、絶対にさせない!!! どうしてもって言うなら、この私を倒してみなさい!!!!」

 

 

 歴史を改変して全王の友達が出来る機会を奪う――それは即ち、神々への反逆を意味する。全王が関わっている関係上、最も重要視されるこの歴史を下手に変える訳にはいかない時の界王神は、己を盾にして阻止しようとする。

 時の界王神の命は歴史の存在自体と密接しており、万が一にも彼女が死ぬ事があれば刻蔵庫で管轄している様々な歴史が消滅してしまうが、「孫悟空」は悪者でない存在は決して殺すような真似はしない為、敢えてそれを利用して命懸けの阻止を図る。

 

 ――だが悟空(GT)は、冷徹な目をしたまま右手を前に出して時の界王神に向けると、気を集中し始めた。

 

 

時の界王神「――えっ!!?」

 

悟空(GT)「……………」

 

 

 それはあの時――バビディの魔術で悪に堕ちた魔人ベジータと戦う為に、それを止めようとしたシンに対して起こした行動と同じだった。即ちそれは、たとえ神々が止めようと己の信念を貫き、世界の命運を変える決意表明だった。

 

 そんな何度も世界を救って来た英雄の強い意志と決意、そして神をも恐れぬ覚悟を目の当たりにした時の界王神は、口を開いて酸素の薄い空気を吸い上げると――。

 

 

 

 

 

 

 

時の界王神「……………はあぁ〜〜〜っ………、やっぱり駄目みたいね………。 それにこの状況だと、私が悪者に見えちゃうじゃない。」

 

 

 項垂れるように大きくため息をした後、先ほどよりもやや砕けた口調でお手上げポーズをする。更に彼女は悟空(GT)が元居た世界に繋がるワームホールに手を翳すと、空間に開いた穴は徐々に縮小して、やがて閉じて消えた。

 

 

悟空(GT)「そ、そんじゃあ――!」

 

時の界王神「えぇ、貴方の好きにするといいわ。 全王様に関しては私の方から謝罪して、世界を消滅させないように進言してみるから。 ……まっ、気付いた時には既に変わり過ぎて修正自体が困難だと思ってたから、最初から半ば諦めてはいたんだけど……」

 

 

 どうやっても彼の説得は不可能だと悟り、時の界王神は折れてこの先の歴史の介入を許可した。また彼女によると、この世界の歴史が変わり過ぎている事に気付くのが遅れてしまったという、普段の彼女らしからぬミスを犯してしまったらしい。

 しかも、それが気付いた時にはもうほとんど歴史の修正は困難な状況のようで、元から悟空(GT)の説得が無理と分かったら諦めるつもりだったようだ。

 時の界王神が歴史介入を許可した事で、悟空(GT)もまた右手を下ろして彼女に謝罪する。

 

 

悟空(GT)「すまねぇ……そしてサンキューな、時の界王神様」

 

時の界王神「私の事は…本名の『クロノア』でいいわよ、悟空さん(・・)。 それに私は仮に歴史が変わったても、結果的により良い未来に繋がるのであれば、わざと修正せずに残しておくようにしてるのよ。 だから……、何度も滅びの運命を変えてきた貴方なら、きっとこの世界も良い未来になると思うし……」

 

 

 自身の事を本名である「クロノア」と訂正し、悟空(GT)の事をさん付けで呼ぶ時の界王神。因みにこんなちんちくりんな姿をしているが、実年齢はなんと7500万歳以上ととんでもないロリバb……年上の大人のお姉さんなので普段なら位の高い神以外、大抵の相手は君付けか呼び捨てで呼んでいる。

 だが、目の前にいる英雄が今まで成してきた偉業――神ですらどうしようもない滅びの運命から何度も世界を救った事や、彼の存在そのものがある意味神に近い存在というのもあって、流石に君付けは失礼に思え悟空(GT)に対してはさん付けで接する。

 

 きっと今回も彼は奇跡を起こし、此処と似たような違う(原作のドラゴンボール超の)世界において成し遂げられなかった「平和な未来世界」へと導いてくれるかもしれない。悟空(GT)と実際に直接話して、今まで彼が出会った仲間達と同じように、クロノアもまたそんな不思議な気持ちにさせられた。

 

 

クロノア「……にしてもこれじゃあ、もうシーラスの事を悪く言えないわね……。 前任のアイオスになんて言おうかしら?」

 

???「時の界王神様ーー!!」

 

 

 彼女の最初の部下や自身の前任の事を思い出している中、クロノアが現れた時と同様に眩い光が発生すると、光の中から黒いコートを着た薄紫色の髪の(・・・・・・・・・・・・・・)「トランクス(ゼノ)」と、腰が曲がって痩せ細った体格にチョビヒゲを生やした約15代前の界王神こと「老界王神」の2人が現れた。

 

 

悟空(GT)「トランクス!? トランクスじゃねぇか!! それに界王神のじっちゃんまで――!!」

 

トランクス(ゼノ)「こんにちは、悟空さん。 ……少々ややこしいですが、オレはこの世界や、貴方が元居た次元で出会ったオレとは違う、次元のトランクスです。 今は時の界王神様の元で、様々な歴史を守る仕事をしています」

 

悟空(GT)「……そういや、ちょっと見た目が違うな。 こっちじゃ青い髪だったけんど、オメェの髪は薄い紫色だしな」

 

クロノア「………それでトランクス、おじいちゃん、そっちの状況(・・・・・・)はどうなったの? 正直言って、嫌な予感がするんだけど……」

 

トランクス(ゼノ)「……はい。 言われた通りに他の歴史からベジットさんやゴジータさん、更にはジレンさんやブロリーさん、そして各宇宙の破壊神様達を呼んで、鎮圧に協力してもらったのですが……」

 

老界王神「罰当たりな事にあやつら、殺しはせずとも全員倒してしもうたんじゃ!」

 

クロノア「あ〜も〜……何でこんな事にぃ〜……」

 

 

 後から来た2人の報告を聞いて、時の界王神クロノアは天を仰ぐ。

 一体何が起きたのか――実は現在彼等が拠点としているコントン都では彼女の部下であるタイムパトローラー隊員達が、ゴクウブラックとザマスの時間操作行為と、クロノアが作る手料理が原因で大規模の抗議活動が起きていた。

 タイムパトローラー達は多様化する歴史改変に対応する為、クロノアが老界王神と協力して数多の世界から優秀な人材を集めて結成し、歴史改変を取り締まる時空警察のような組織である。

 それぞれ種族や性格は千差万別で、サイヤ人隊員とかは気が荒い部分こそあれど、皆んな誠実で善人な為にクロノアの元で時と歴史を守る仕事に誇りを持って行っている。

 

 しかし、それ故にブラックとザマスの起こした事件と、全王の力による宇宙ごと消去という結末が到底許せず、「宇宙の消滅を防ぐ為に歴史を守る」のが自分達の役目なのに、その「宇宙が消滅する歴史を守らないといけない」事に対して、隊員達は不満と疑問を持っていた。

 なので正義感の強い隊員達は何度も上司のクロノアに「ザマスと全王によって消滅した未来世界を復活させたい」事、また「ブラックやザマスの行動を悪意の歴史改変として認定し、タイムパトローラーの介入を許可してほしい」事を進言してきたが、そんな歴史を変えるような要望を飲む筈が無く、更に不満を積もりに積もり続けていた。

 憂晴らしに「パラレルクエスト」や「時の裂け目」等でブラックやザマスを退治しまくってたらしいのだが、それ等は「本筋の歴史から切り離され閉じた時空」な為に、其処で何が起きようと本来の歴史が変わる事が無いので、あの悲劇の結末は覆らない。

 

 そして先日、とうとう彼等の堪忍袋の緒が切れてしまい、あの結末を認めたくない者達が一致団結して一斉にストライキを起こし、滅びの運命を辿る未来の世界を救うべく抗議活動を起こした。

 勿論そんな事が許される訳が無く、最初はクロノア自身で鎮圧しようと自ら挑んだのだが、コントン都は強くなる為の施設が充実しており、仕事しながら鍛えまくってきた隊員達は「既に破壊神すらも容易に倒せる程の実力」を有し、あっという間に返り討ちにされてしまった。

 

 しかも今回の抗議には参加してない真面目な他の隊員達は、先日行われた大規模の誕生日パーティーでクロノアが大量に作った「邪悪龍よりも凶悪な料理」を誤って口にしてしまい、現在は生死の境をさまようレベルの食中毒に苦しんでいる。

 辛うじて復帰できた者も、彼等に混じって「もう時の界王神は料理をしないでくれ」と声を上げて参加する始末。

 

 今だに収まらない彼等の抗議で色んな事がゴタゴタになってしまい、クロノアは今回の歴史改変に対応が遅れてしまったのだ。

 

 

トランクス(ゼノ)「た…ただ! この混乱に乗じて、いつの間にか復活していたドミグラ、トワ、ミラ達が侵入して来たんですが……そちらの方は問題を起こす前に、隊員達が対処してくれました!」

 

クロノア「………全く、何でそういった所は真面目に仕事をするのよ………」

 

トランクス(ゼノ)「それと……実はこの歴史で、もっと重大な事が発覚したんです」

 

老界王神「大変なんじゃ! この歴史で悟空が持っていた『全王様のボタン』がザマスに壊されて、もう全王様を呼び出す事が出来なくなってしもうたんじゃ!!」

 

クロノア「えぇっ!? う、嘘でしょ…!!?」

 

 

 2人の言葉を聞いたクロノア急いで巻物を広げて、歴史の中を入念に確認してみる。其処には、合体ザマスの攻撃で吹っ飛ばされた悟空(超)が全王ボタンを落とし、近づいて来た合体ザマスが知らずにそのボタンを踏み潰して壊してしまった歴史が記録されていた。

 ボタン自体が小さいサイズな為に、クロノアは完全に見逃してしまっていた。

 

 

クロノア「本当だわ…! これじゃあ元の歴史に戻す手段が完全に失って、もう修正が出来ない………」

 

トランクス(ゼノ)「これは、どう対処すればいいんでしょうか……。 落とした場面は戦闘の真っ只中で、少し前の時間に戻ったとしても、あの激戦の中で回収するのは危険過ぎますし……」

 

老界王神「かと言ってこのままじゃ、以前のようにザマスが刻蔵庫に侵入して来る可能性も捨てきれんぞ?」

 

クロノア「………いいえ。こうなると解決出来る方法は、もう1つしか無いわ」

 

 

 彼女の言葉と共に、歴史を守る3人は一斉に悟空(GT)の方に視線が向く。何時だって彼はどんな強大な敵も、どんな絶望的な状況でも立ち上がり、奇跡を起こして大逆転して悪を打ち破ってきた。

 不可能を可能にする不思議な力を持った悟空(GT)なら、もしかしたら本当に運命を覆せるかもしれない。

 

 

クロノア「悟空さん、今の話は聞いていたわね?」

 

悟空(GT)「……ああ。難しい事は分かんねぇけどさ、要するにザマスを倒していいって事だろ? あんな風にならねぇように、完全に消滅させてさ」

 

クロノア「ええ。 邪魔をした立場な上に、此方の事情や都合も押し付けてしまうのだけど、それでもお願い!」

 

 

 最早これしか無いと、彼に託すしか無いと、高貴の神の中でも特別な存在の彼女が、1人の人間に対して深く頭を下げた。

 

 

クロノア「ザマスを倒して、この世界を救って下さい!」

 

 

 

 

 

 

 その言葉を聞いた彼は断る理由なんて何処にも存在せず、右手の人差し指と中指を額に当て、左手をサムズアップして心良く答えた。

 

 

悟空(GT)「ああ! 任せろ!!」

 

 

 クロノアの頼みをしっかり受け取った悟空(GT)は、早速「瞬間移動」でその場から消え、地球へと戻っていった。その瞬間を見送った歴史の管理者達は、ふと自分達が犯した歴史改変を容認した事に言葉を漏らす。

 

 

老界王神「……やれやれ。歴史を守るお主が、歴史の改変を容認してしまうとはなぁ~……」

 

クロノア「……でも、良いんじゃないかしら? これで救われた未来が有ると知れれば、今コントン都で騒動を起こしている隊員達も落ち着くだろうし」

 

老界王神「とは言ってものぉ~……、相手は全王様以外誰も倒せなかったザマスじゃぞ? オマケに今の実力は天使も超えておる………都合よくいくとは思えん……」

 

トランクス(ゼノ)「大丈夫ですよ、きっと。 あの悟空さんなら、どんな相手だって負けません!」

 

 

 老界王神が不透明な結末を目指す事に不安が漏れる中、嘗て同じく歴史を変えて世界を良い方向にしたトランクス(ゼノ)は、英雄の勝利を確信している。

 どの次元でも、どの並行世界でも、過去も未来も、彼はドジで明るくて、そして優しくて、どんなにとんでもない事が起きても、必ずなんとかしてくれそうな気持ちにさせてくれる、孫悟空とはそうゆう人である事を知っているからだ。

 

 悟空(GT)を見送り、残った時の管理者の3人は彼の勝利を祈って、この世界の歴史から立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 悟空(超)達の気を捕らえ、瞬時に戻って来てすぐに目の前に迫りくる「聖なる逆鱗」を蹴り飛ばした悟空(GT)。火球は雲の高さまで上空に打ち上がると大爆発し、放射状に広がった炎は空気に溶ける。

 突然の事に他の皆が呆気に取られる中、彼は後ろに振り返って顔を向けた。

 

 

悟空(GT)「……皆んな、随分待たせてすまなかったな」

 

トランクス(未来)「悟空さん……!!」

 

ベジータ「このヤロウ……! やたらと長い休憩を挟みやがって……!」

 

悟空(超)「は…ハハハ……。 その様子じゃ……上手くいった…ようだな……」

 

ブルマ「もう! 遅すぎるわよ!! どれだけ待たせたと思ってるのよ!!」

 

悟空(GT)「悪い悪い、コッチも色々立て込んでたもんでよ。 だから皆んな、本当にありがとな……。 待たせちまった代わりに、絶対に勝ってやる……!」

 

 

 悟空(超)、ベジータ、トランクス(未来)の容態を見て、3人とも合体ザマスの攻撃で相当痛めつけられながらも無理して戦い、今の今まで耐えてきたようだ。

 散々待たせてしまった事に悟空(GT)は謝り、ここまでボロボロになるまで代わりに戦ってくれた3人に改めて礼を言う。

 

 

悟空(GT)「ん…?」

 

 

 その時――ふと目を引くモノを見て、確かめる為に近くまで歩み寄る。それは果敢にも邪神へと立ち向かったものの力及ばず、傷口から血を流して倒れている小さな英雄(黒猫)だった。

 悟空(GT)は大怪我をして今にも命の灯火が消えそうになっているその黒猫を抱き抱えると、傷口にそっと手を当てて優しく撫でる。

 その手から一瞬だけ発する金色の光に当たると、傷口がみるみる内に塞がって完治し、猫は息を吹き返した。

 

 

黒猫「!!」

 

悟空(GT)「オメェもよく頑張ったな。後は任せてくれ!」

 

黒猫「ニャーン♪」

 

 

 顎の下を撫でてあげながら、悟空(GT)は穏やかな表情で小さき英雄にも感謝を述べる。気持ち良さそうにしている黒猫もまた、傷を治してくれた事に対して礼を言うように鳴くと、腕の中から軽やかに飛び下りてガレージの中へと戻って言った。

 黒猫を見送った直後、先ほどとは打って変わって鋭い目つきとなり、先の傷を付けた張本人と相対する。

 

 

悟空(GT)「待たせたな、ザマス……! またオレと戦ってもらうぜ。」

 

合体ザマス「……笑わせるな。 今更オマエが戻って来た所で何も変わらん……! 我は不死身だ…! 我の勝利に変わりはない…!!」

 

悟空(GT)「そいつはどうかな…? 今から目に物見せてやるさ……。 今度のオレは…ちょっと強ぇぞ……?」

 

合体ザマス「ほざけえぇっ!!!!」

 

 

 先手必勝で合体ザマスが急接近し、手刀から紅色の闇の気を長剣状に練り上げた気の刃「激烈神裂斬」を振り下ろす。もし当たって切り裂かれたらただでは済まされないが、悟空(GT)はその刃を右手だけで鷲掴み、受け止めた。

 

 

合体ザマス「っ!?」

 

悟空(GT)「だりゃあっ!!!!」

 

 

 驚愕する合体ザマスは更に紫色の右腕で殴りかかるが、その前に悟空(GT)は赤い剛腕に力を込めて掌底突きと打ち込むと同時に、超強烈な衝撃波を手の平から放って大きく吹っ飛ばした。ガレージが近くにある以上、今戦い始めたら周りの人間達が危ない為、先ずはヤツを此処から離す事を優先する。

 

 

合体ザマス「ぐっ……!!!」

 

 

 約数十m以上後方ヘ吹っ飛ばされるもすぐに衝撃に堪えて、空中に静止して体勢を整えた合体ザマスは地上を見下ろす。目線の先には、悟空(GT)が大ジャンプして10mほど近くに着地した後、両手を握り締めて気合いを込める。

 

 

悟空(GT)「はああああああああああ……!!!」

 

 

 青白いスパークが迸る黄金のオーラを纏い、今までに無いくらい気が高まっていくと、その輝きが更に勢いを増していくと突如、彼の周りに現れた3人の超サイヤ人達(・・・・・・・・・)。

 御納戸色のスーツを羽織った真面目な青年と、白い長袖のシャツと紫のパンツを着た軟派な青年、そして首に青いスカーフを巻いているトランクスによく似た青年。

 突然現れた彼等の存在は幻か、それとも現実か――いずれにせよ半透明の3人は、超サイヤ人4の悟空(GT)の周りを囲むように立つと、黄金の気のオーラを纏う。

 

 

ベジータ「何だアレは…!? あの3人の人影は……!!」

 

 

 遠くから見ているベジータも、何処からともなく出現した超サイヤ人達の存在に気付いていた。しかも、そのうちの1人がトランクス(未来)に似ているのもあって、余計に混乱してしまいそうになる。

 別次元から来たアイツ(悟空(GT))といい、今回の戦いは、同じ人間が増えるという奇妙な出来事が多発していた。

 

 

悟空(超)「……いや、違う。 4人(・・)だ……!」

 

 

 だが、悟空(超)の目には3人の青年だけでなく、小さな4人目の戦士が見えていた。4人目の戦士は背丈の低く、黒髪で頭にオレンジ色のバンダナを巻いた少女だった。

 

 あの子は、一体誰何だろうか。それに何故だろうか―――初めて見る筈なのに、自分はあの子の事をよく知っているような気がした。

 向けられた視線に気が付いたのか、少女は振り返って悟空(超)と目が合うと、年相応の可愛らしい笑顔で元気よく手を振った。

 

 

悟空(超)「お…? フッ…ハハハ……」

 

 

 それを見た悟空(超)は反射的に同じように手を振ると、反応してくれた事に少女は嬉しそうな表情になった。

 遠くから彼女のその表情を目にした瞬間、まだ赤子である自分の孫娘と重なって見えた。

 

 

 そうだ―――あの子はきっと、未来の――――。

 

 

 

 

 少女は再び3人の青年の輪の中に入り、悟空(GT)を囲っている計4人のサイヤ人の影は自身のパワーを全開に引き出す。それによって彼等の気と、中心にいる悟空(GT)の気が共鳴するように合わさって、黄金のオーラが竜巻のように回転しながら、天高く光の柱を作り上げた。

 

 

悟空(GT)「また力を貸してもらうぞ…! 悟飯、悟天、トランクス! ……そして、パン!!」

 

 

 返事が来るとは思えないが、悟空(GT)は薄っすらと見える彼等の幻影に話しかけた。すると、その言葉が届いたのか全員頷いて、気合いの入った声を上げる。

 

 

『『『『はあっ!!!!!』』』』

 

 

 彼等の声に呼応するように、竜巻のオーラは更に回転を上げてスパークはよりバチバチと激しく発生して、エネルギーが悟空(GT)に送られていく。やがて4人はエネルギーと共に悟空(GT)に吸収されるように、この世界から消えていった。

 直後、見る間に凄まじい勢いで気の濃度が高まり、黄金のオーラは赤い色が混ざってを吹き出し、どんどん戦闘力が上昇する。

 

 

悟空(GT)「はああああああああああああっ!!!!!」

 

―ガアァオオオオォォォォォォォォッ!!!!!―

 

 

 獣の咆哮が混ざった雄叫びと共に気は更に極限化、今までの己の限界を突き破ると赤混じりの黄金のオーラは弾け、光の大爆発を起こす。爆発によって瓦礫の都市は同様の色に染まり、温かさと一緒にこの未来世界を余す所なく照らした。

 次第に光は収まり、元の景色に戻ると其処には、灼熱の赤いオーラを纏う超サイヤ人4が居た。

 

 

悟空(GT)「さあ……『超フルパワーサイヤ人4』の完成だ…! 下手に今のオレに近づくと、この物凄え気で火傷どこじゃすまねぇぞ…!」

 

 

 これこそ、悟空(GT)の最高到達点であり、フルパワーを上回る超フルパワー。

 サイヤ人の究極体に仲間達の力を結集して限界を超えた時、灼熱に燃える輝きを纏って戦闘力を向上させた最強の戦士。

 

限界を超えた至高の究極形態

「超フルパワーサイヤ人4」

 

 他のサイヤ人から、サイヤ人の気に含まれる「サイヤパワー」という特殊エネルギーを過剰に吸収したことで限界を超え、更なるパワーアップを遂げた超サイヤ人4の強化形態。外見は通常の超サイヤ人4と特に変わらないが、陽炎のように揺らめく赤熱のオーラが出現しているのが特徴で触れたら火傷ではない済まないほどに気が高濃度且つ極限レベルで高まっており、それに伴って戦闘力も飛躍的に向上している。

 

 嘗て、あまりにも強すぎる一星龍が倒す為に、孫悟飯(GT)・孫悟天(GT)・トランクス(GT)の3人からサイヤパワーを貰い、この形態に到達した。

 本来この形態はあくまでも一時的なパワーアップであり、再度変身するにはまた同じ手段を踏む必要があるのだが、いつの間にか悟空(GT)はこの力を身体で覚えていたようで、あの時の感覚を再現する事で再びこの姿に変身。しかもこの時の彼には、大猿ベビー戦で同じくサイヤパワーを貰った孫娘のパンの力も宿り、計4人の力が合わさっていた。

 

 

合体ザマス「……………!!」

 

 

 合体ザマスは、悟空(GT)の限界を超えた姿に圧倒されそうになる。一目見ただけで「アレはマズい!」と、「とんでもなく危険な存在だ」と、本能がそう伝えてきた。

 僅かに怖じ気付いている邪神を尻目に、灼熱の光を纏う悟空(GT)は赤混じりの黄金の気を吹き出し、赤いスパークも迸らせて臨戦体勢に入った。

 

 

悟空(GT)「早速始めようぜ、ザマス…! お互い最高の力で全力を出し合って、決戦も決戦………超最終決戦といこうじゃねぇか!」

 

合体ザマス「……懺悔は聞かんぞ!!」

 

 

 背後に邪神な光輪を出現させたまま、合体ザマスもまた超サイヤ人ロゼに似た闇の気を纏う。緊迫した空気が漂う中、金色の鋭い眼をした人間と、憤怒に染まった眼をした邪神が、全く動かないまま睨み合う。

 

 

 

 

 

 

 

ガラガラガラガラッ!

 

 

 

悟空(GT)「!!!!」

 

合体ザマス「!!!!」

 

 

 約30秒経った所で、崩壊寸前だった瓦礫が崩れ落ちる音が開戦の合図となり両者が激突、2つの気が接した事で巨大なエネルギー爆発が発生。

 その爆発した気は宇宙はおろか、時空を越えて過去と未来を、全ての並行世界や別次元すらも揺るがした。

 

 

 

 

《TO BE CONTINUED》




●無限にある各世界及び各宇宙の中で、時の界王神が管理しているのは、ほんの一握りに過ぎない。

 この小説ではウルトラシリーズのマルチバース理論を取り入れている都合上、別次元の宇宙や並行世界が無限に存在しており、それら全てをクロノアが管理するのは流石に無理なので、彼女の能力で観測した世界の歴史を管理しているというオリジナル設定を追加しています。
 もしかしたらクロノアが観測してない歴史の中に、読者の皆様が今まで呼んできたドラゴンボール小説の世界もあるかもしれない。



●ブラックが起こした時間操作は、時の指輪が持っているせいでセーフ。

 トランクスが時間を越えて歴史を変えた行為はアウトなのに、ブラックが時間を越えて神と人間を殺戮した行為は何故セーフなのか、これが一番私を悩ませた……。
 「原作アニメがそうゆう展開だから」と言ってしまえばそれまでなんですが、どうしても納得出来る理由が欲しかった。

 念の為にゼノバース2のシナリオをやり直しても、ブラックが時間を渡った行為については特に言及される事がありませんでした(間違えていたらごめんなさい)ので、この小説では「時の指輪を持っているからセーフ」という事にしています。
 ……ただこれだと、ブラック達の「神が行えば善となるが、人間が行えば罪となり悪となる」という主張が正当化されてしまうから、その辺が非常に納得がいかなくて渋ってましたが、他に理由になりそうな材料が無い以上、やむを得ませんでした。
 また、実はこの矛盾点を元に、GT悟空がクロノアを説得する筈だったんですが、私(作者)の力量不足で上手く纏められませんでした……。

 もっと国語の授業を真面目に受けておくべきだったと後悔してる。



●時の界王神はこの歴史をどう修正する気だった?

 簡単に言うと、全王ボタンで呼び出した全王による強制消滅エンドで、無理矢理にでも歴史を修正しようとした。「ブルー進化」や「身勝手の極意」は遅いか早いかの違いで何とかなりますが、こうでもしないと原作通りにストーリーが進まない上に、友達を連れて来る約束を破った原因で、機嫌を損ねた全王が悟空達のいる第7宇宙を消す可能性が出てきてしまうからです。
 全王ボタンさえあれば最悪、超の悟空達が殺されたとしてもザマスは倒せるし、後にコントン都で管理しているドラゴンボールで復活させられる――そうゆう段取りだった。
 「幾ら歴史を守る為とはいえ、そこまで残酷な事する?」と思うかもしれませんが、それだけ全王の機嫌が損ねて「消えちゃえ!」されるのが彼女も怖いんです。



●ゼノバースやヒーローズにおけるトランクス(ゼノ)と、ドラゴンボール超のトランクス(未来)

 あの悲劇の結末を迎えたトランクスが、その後クロノアにスカウトされてタイムパトローラーに就職するという妄想を考えて、少しでも彼が報われてほしいと誰もが思ったでしょう…。
 ですが、やはり私(作者)はあのトランクスとこのトランクスが同一人物と解釈する事が出来ず、今作では別人という設定にしてます。
 また、ゼノンクスがこの未来世界に直接出てくる展開はこれで最後です。


トランクス(ゼノ)「えっ!?この伝説の超とてつもなく凄い天才イケメンサイヤ人トランクスの出番がこれだけって言うんですか!!」

編集長26「はい……」

作者代行の親父ぃ(天使)「ゼノンクスは、要らんクス☆」

トランクス(ゼノ)「ハァッ☆おぉぉぉぉぉーーーい!!!」




●破壊神すらも容易に倒せるタイムパトローラー達

 その正体は数多の歴史で、数々の超戦士と戦って勝ち抜いた貴方達………そう、今画面の向こうで、この小説を見ている貴方(ゼノバースプレイヤー)の事です。
 貴方の目の前には、先ほどまで戦っていたベジット・ゴジータ・ジレン・破壊神トッポ・ブロリー(超)・悟飯ビースト・オレンジピッコロがボロボロの状態で横たわっている。
 7VS1は流石に少々きつかったが、それでもパラレルクエスト122【神を超えろ!最初で最後の超決戦】を乗り越えた自分からすれば、案外楽勝だった。

 向こうでは友人やライバル、沢山の同僚が12人の全破壊神達を相手にしているが、レイドバトル(めちゃ強いNPCに複数人で戦うモード)形式で挑んでいるので破壊神達は彼らの気功波で蜂の巣にされており、5分もすれば殺しはせずとも全滅するだろう。
 また遠くでは天使達がいるが、アイツらは神様ルールで中立故に戦闘に参加出来ないので、邪魔して来る様子も無い事から無視しても大丈夫だ。

 それにしても一応対策していたとはいえ、まさか時の界王神側から武力行使してくるとは予想外だったが、今の自分達の実力が破壊神すらも凌駕していると知れば、もう抵抗も出来まい。
 ザマスと全王によって滅ぼされた世界を蘇らせる自分達の目的は、もう少しで実現出来そうだ。


ベジット「教えてくれ。 何でオマエ達はこんな事を起こしたんだ?」


 其処に、片方がプライドを犠牲にして合体したにも関わらずボコボコにされて、青髪から元の黒髪に戻ったベジットの問いに、貴方は答える。


貴方「貴方達が倒せなかったザマスを倒し、貴方達が救えなかった未来の世界を救う為です」


 心に刺さる厳しいその言葉にベジットは「そうか……」と、力無く返事する。
 続けて、貴方は辛辣に言う。


貴方「邪魔したいんなら構いません。 また徹底的に戦って倒すまでです。 ……それとも、貴方はもう一度、世界を滅ぼすボタンを押す気ですか? 未来の息子の世界なんて、滅びようがどうでもいいと思っているんですか? 悟空さん。ベジータさん」


 それに対してベジットは――悟空とベジータは、何も言い返せなかった。





⚫今作における超フルパワーサイヤ人4

 今作ではGT悟空の最強形態「超フルパワーサイヤ人4」に、少しだけ設定を変更しています。

 先ずはドッカンバトルのキャンペーンで登場したLR【最高の力の進化】と同じく、大猿ベビー戦で復活した時みたいな陽炎のように揺らめく赤熱の光を発しています(火傷するレベルで熱い)。
 またオーラを纏うと、ゼノバースやヒーローズ等のゲーム版と本家アニメ版を混ぜたのような赤と金のバーナー状のオーラ(色合いだけならゴッドに近い)で、周りには超サイヤ人2や3と同様に稲妻が迸っています。
 まぁ、変更というかゲーム版の超サイヤ人4の要素を付け加えただけで、特に印象が変わるとかは無いです。


↓明度と彩度を調整してそれっぽくしたヤツ

【挿絵表示】

↓上の画像をAIでアニメっぽくしたヤツ

【挿絵表示】


 また今のGT悟空の超フルパワーサイヤ人4なら、例え超一星龍が相手でも1対1で互角以上に戦え、10倍かめはめ波と「あの拳」のコンボならばワンチャン倒せる可能性がある(それでも赤猿の融合戦士にはまだ届かない……ほんとにアイツの強さは常軌を逸し過ぎだって……)。




 さてザマスよ、死と恐怖を味わいながら、超フルパワーサイヤ人4のGT悟空に八つ裂きにされるがいい………腐☆腐。
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