そう……タイトルでも分かる通りどんな危機的な戦局だろうと、あっという間に変えられる切り札を。
まあ何が言いたいのか、それは…………
―――合体ザマス軍団、
ただ今回で4周連続で投稿出来ましたけど、この回で私こと作者の気力が完全に尽きてしまった為、次回からは再び不定期更新となりますので、皆さん何卒ご了承願います(現在スランプ&熱中症中)……。
全ての時空と次元を巻き込んだ、空前絶後の戦いが佳境に入ろうとしていた。
20倍のブルー進化界王拳となったゴジータは、合体ザマスと壮絶な拳と拳の打ち合いを繰り広げる。
一歩も譲らない攻防が続くのだが、彼の後ろから別の合体ザマスが接近して、背後に手痛い一撃を食らってしまった。
ゴジータ「ぐああああっ!!!!」
合体してパワーアップした肉体でも尚、邪神の攻撃力は凄まじく悲鳴を上げて吹っ飛ばされる。
何とかすぐに体勢を立て直したが、追い打ちで他の合体ザマスの巨大なパンチが迫る。
ゴジータは咄嗟に腕を交差して受け止めるが、その威力に身体が大きく後方に飛ばされるのを止められなかった。
ゴジータ「くうぅぅ……!!」
腕がビリビリと痺れるゴジータだが、次の合体ザマスの攻撃が当たる寸前の所を「アサルトバニッシュ」で避けて背後に回ると、先ほどの仕返しに強烈な回し蹴りで吹き飛ばした。
ゴジータ「そりゃあ!!!!!」
合体ザマス「ぎゃあああっ!!!!」
悲鳴を上げて飛ばされる合体ザマス。
ゴジータは蹴ってすぐに、他の合体ザマスの前に現れて今度は逆回し蹴り、さらに他の邪神の前に現れるとサマーソルトキックをかましていく。
強烈な連続打撃攻撃「超乱舞」で、吹き飛ばされた合体ザマス達を次々と1箇所へと集めるように蹴り飛ばす。
約10人ほど1箇所に集めたところで、ゴジータは左手に青い気弾を、右手には金色の光を宿し、合わせる事で膨大なエネルギーを秘めた光球を作り上げて、青と金の気功波「エクシードブレイザー」を発射する。
ゴジータ「消し飛べえぇーーっ!!!!!」
凄まじいパワーの閃光は瞬く間に合体ザマス達を飲み込み、光に焼かれて邪神は消えていった。
ベジット「だあありゃりゃりゃりゃりゃりゃあっ!!!!!」
ゴジータが邪神を消し飛ばしたすぐ近くでは、同じく20倍のブルー進化界王拳となったベジットが右手に「スピリッツソード」を携えて、合体ザマスと剣撃のぶつかり合いを行っていた。
戦闘向きなベジータの戦い方と、武道家としての孫悟空の戦い方が見事にベストマッチし、ベジットの剣捌きは、同じ存在同士の合体による邪神のそれとは大きく上回っていた。
「「裁きの刃!!!!」」
ベジット「何っ!?」
だが、別方向の二人の合体ザマスが赤い刃の光弾を連射、ガラ空きの背中に向かって撃ってきた。
咄嗟にベジットは振り返ると、もう片方の手で光剣を生み出し刀身で弾いて難を逃れるが、それが仇となって先ほどまで相手にしていた邪神の狂気に満ちた目から「審判の光」を至近距離から受けてしまった。
ベジット「うわあああああっ!!!!」
被弾したベジットは仰け反りながら、瓦礫の大地へと叩き付けられてしまう。
それでもすぐに立ち上がって持ち直すが、その間に彼の周りは数人の合体ザマス達に囲われる。
彼を取り囲む邪神達は、容赦なく光輪にエネルギーが集中されていき、気功波の嵐が発射された。
もし、このまま気功波を受けてしまえば蜂の巣にされるだろうが、その程度で最強形態になった今のベジットが臆する事なんてない。
ベジット「フッ……!バリヤァァァーーー!!!!」
攻撃が当たる直前、ベジットの吹き出す内側の輝く青いオーラが、自分の身体の表面を膜状に覆うようにして、絶対防御バリヤー「フォースシールド」を展開。
直後、周囲の合体ザマス達が撃った赤い刃の気弾・紫色の電流気功波・特大ビーム・高熱火球が一斉にベジットを襲った。
着弾と同時にベジットが立っている場所は大爆発を起こし、火柱が発生して熱と爆風が辺り一帯に広がる。
これほどの攻撃を食らえば、どんな相手だろうと消し炭にされるだろうが、火柱が消えて爆煙が晴れるとなんとベジットは無傷で、あの凄まじい攻撃の嵐に耐えたのだった。
合体ザマス「なっ!!?」
合体ザマス「我が光を前に無傷だと!?」
合体ザマス達が驚く中、ベジットはバリヤーを解除して二つの気弾が自身の周りを飛ばしながら、再び「スピリッツソード」を両手に発動。
そのまま脚に力を入れて踏み込み、飛び立つと、両手に持った気の双剣で邪神達を斬り裂いた。
また、ベジットの周りに飛んでいる二つの気弾は、時に攻撃のアシストをして、時に合体ザマスの攻撃から守るなど、まるで意志を持っているように自動で動いていた。
身体を回転させながら斬撃を繰り出して、周りの合体ザマス達を斬り裂いたベジットは二つの気弾を撃ち、それが着弾と同時にさらに急接近して追加の斬撃を与えた後、気の双剣を引っ込ませると一つの膨大なエネルギーへと変える。
ベジット「はああああっ!!!!!」
その後、ベジータの「ファイナルフラッシュ」に酷似した超絶的な破壊力を秘めたエネルギー波を撃ち出した。
スピリッツソードによる斬撃と、二つの遠隔操作気弾で連続攻撃をした後、最後に気功波でトドメを刺す「ベジットスペシャル」というコンボ技が決まり、容易で大気圏外を突破する閃光を浴びた邪神達は、瞬く間に葬り去られる。
ベジット「へっ、すまねぇな。もう手加減はしねぇんだ!」
ベジットが気功波で合体ザマス達を消し飛ばした時、少し遠くにいる悟飯(未来)は周りの敵達に捕まっていた。
合体ザマス「ふんっ!!!!」
合体ザマス「はあっ!!!!」
四人の合体ザマスが両手を翳して「金縛りの術」を使い、悟飯(未来)を拘束。
複数人分の金縛りは非常に強固なだけでなく、そこから超能力を応用して結界を作り上げると、動きを止めるだけでなく、パワーまでも封じ込める。
合体前のザマスとは拘束力が桁外れに高く、本来であれば身動き一つも取れないくらい強力なのだが―――。
悟飯(未来)「…………。」
しかし、超サイヤ人ブルー・潜在能力解放となった悟飯(未来)は、それを全くと言って良いほど効いてる様子は無く、涼しい表情をしていた。
それどころか、悟飯(未来)は右腕だけになった拳を握り締めると、内なる潜在パワーを爆発させた。
悟飯(未来)「はあああああああああああああっ!!!!」
全身から青白い光が勢いよく噴き出して、炎状のオーラが大きくなって力の衝撃を発生させるとなんと、彼は合体ザマス達の「金縛りの術」を強引に破った。
神の力をもろともしないパワーを発揮するのだが、金縛りを破られた程度で合体ザマス達は怯まない。
巻き上げられた砂埃から飛び出して、四方八方から邪悪な神が長剣の気の刃と剛腕で襲い掛かる。
それを悟飯(未来)は一目見ただけで瞬時に状況を把握すると、真っ先に来た合体ザマスの振り下ろされる気の刃を、力の籠もった右腕でガードする。
悟飯(未来)「はああっ!!!!」
その僅かに生まれた隙を狙い、悟飯(未来)は鋭い飛び蹴りで反撃して邪神を後方へ飛ばす。
直後に後ろから別の合体ザマスが剛腕で攻撃して来るが、殺気を察知した悟飯(未来)は身体を少しずらして避けると、振り返り際に「爆裂砲火弾」を命中させて爆散。
その後も続々と周りの合体ザマス達はやって来るが、彼は決して怯む事なく冷静に対処しつつもパワーを全開にすると、右腕を振るうだけで邪神の首を刎ね、蹴りのみで胴体を切断にし、肘打ちで頭部をかち割る。
人造人間との戦いで培った彼の戦闘技術は、過去の世界の自分よりも遥かに優れていて、左腕が無いというハンデをもろともしない連続打撃「ソニックラッシュ」を叩き込む。
その後も、打撃だけで襲い掛かって来た合体ザマス達を返り討ちにして、一人残らずぶっ潰していく。
圧倒的なパワーを持って邪神を潰していく悟飯(未来)の上空では、最強を誇る邪悪龍の一星龍が同じく圧倒的な力で合体ザマスの軍団に突撃し、蹂躙していた。
一星龍「雑魚どもがあぁっ!!!」
他の皆んなが倒しても倒しても再生されて増えていくのに対し、願いの力を破壊し無力化する能力を持つ一星龍は確実に攻撃を決めて、次々と合体ザマスを完全消滅させて倒していく。
無論だが合体ザマス側も、ただそれを食らってやられている訳ではなく、一星龍の強烈なパンチを避けると、ゴクウブラックの必殺技「超ブラックかめはめ波」に酷似した気功波を撃ち出て、一星龍に命中させた。
一星龍「ぐああっ!!!!」
幾ら強くても、相手もまた桁違いに強敵である為に、流石の一星龍もダメージを受けてしまう。
さらには他の合体ザマス達も、目から放つ光線「審判の光」や、光輪から「裁きの刃」と「絶対の雷」を発射して、一星龍を蜂の巣にしようとする。
不死身の完全破壊が可能である関係上、何としてでも一星龍だけは絶対に倒さねばならないという、合体ザマス達の必死さがまる見えだった。
一星龍「ぐうぅぅ……!鬱陶しいハエどもめ!!」
合体ザマス達の執拗な気弾攻撃でどんどん体力を削られる一星龍だが、そこは最強の邪悪龍と言った所で、頑丈な身体一つで攻撃に耐える。
彼もまた攻撃を食らっているだけではなく、合体ザマスの気弾の嵐に堪えながら腰を落とし手前を合わせて右腰の辺りまでゆっくりと持っていく。
すると―――合わせた手の中から、悟空(GT)のあの技と同じ真っ赤な輝きが漏れ出す。
一星龍「波ああああぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!」
そして、エネルギーをチャージし終えた一星龍は、手首を合わせたまま両手を合体ザマス達に向けて、超強力な赤い閃光を解き放った。
そう―――悟空(GT)の究極技「10倍かめはめ波」と全く同じである。
以前、一星龍は10倍かめはめ波を直撃してもダメージすら受けずピンピンしているどころか、同じ技を真似て悟空(GT)に撃ち返した事があり、その事から大抵の技を真似るぐらい戦闘技術が高い。
――否、それだけでなく己の力でさらに性能を上げている節があり、10倍かめはめ波の場合は自動で相手を追尾する機能が備わっている。
故に撃ち出された赤い閃光は、合体ザマス立ちが放つ気功弾類を瞬く間に押し返すと一人の邪神に狙いを定めて軌道を変え、抵抗する間もなく飲み込んだ。
合体ザマス「ぐああああああああああああああ!!!!」
赤い閃光に飲まれた邪神は断末魔を上げて、身体を残さず光の中へと消えていった。
しかしまだ終わらず、強力な気功波は再び軌道が変わると、今度はまた別の合体ザマスに向かっていく。
合体ザマス「ぎゃあああああああああああああ!!!!」
そして―――もう一度軌道が急に曲がると、また別の合体ザマスに迫る。
合体ザマス「うわあああああああああああああ!!!!」
当たった邪神達は皆決まって断末魔を上げながら、赤い閃光の中で消滅していく。
本来、悟空(GT)の最強技をデメリット無しで撃てるどころか、それが当たるまで追いかけてくるという悪夢のような性能は、味方からして見ても恐るべきモノだ。
赤い閃光はその威力を失うまで延々と合体ザマス達を追いかけて、次々と撃滅していった。
悟空(GT)「だりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃあっ!!!!!!」
そして、その必殺技の本来の使い手である赤猿の英雄は、究極の変身による超パワーと、神の御技による超スピードを持ってして、戦場を駆け巡っていた。
超フルパワーサイヤ人4と、身勝手の極意。
神の極意であらゆる方向から来る気功波や打撃を難なく回避して、大猿の力を秘めた固く重い拳を1秒に数万以上打つ。
あまりに早すぎで回避も防御も間に合わず、例えガード出来ても崩されて、合体ザマス達は悟空(GT)の前にどんどん秒殺される。
どうにか動きを止めようと合体ザマス達は、強力な気弾や気功波をひたすら撃って反撃、四方八方から悟空(GT)を狙う。
着弾と同時に大爆発して光のドームが発生するが、寸前で避けた悟空(GT)は目にも止まらぬ神速で撃ってきた合体ザマス達に接近し、無数の打撃を繰り出す「メテオラッシュ」で、一人、また一人と撃破。
傍から見れば、撃った直後にやられたようにしか見えず、一瞬の出来事だった。
合体ザマス「捕まえたぞ!!!」
悟空(GT)「――!?くっ…!!」
だが、他の自分達が倒される中で、捨て身で特攻した一人の邪神が遂に悟空(GT)を捕らえ、動きを僅かに止めた。
振りほどこうとする悟空(GT)だが、逃すまいと他の合体ザマス達が虫のように群がって一斉に折り重なる事で、動きを完全に封じ込める。
見た目はまるで、ミツバチの熱殺蜂球みたいな状態で、邪神達はこのまま絞め殺そうとするが、悟空(GT)は負けじと気のオーラを全身から噴き出す。
悟空(GT)「はあああああぁぁぁぁーーーーーっ!!!!」
合体ザマス「ぎゃあああああっ!!!!」
合体ザマス「ぐあああああっ!!!!」
合体ザマス「うあああああっ!!!!」
凄まじい熱さを纏う形態と技を、同時に使用した状態での熱とエネルギーの放出により、纏わりつく合体ザマス達を振り払う事に成功した悟空(GT)は再び反撃を開始。
邪神達が怯んだ所にすかさず「超連続エネルギー弾」を放ち、一人一人確実に当てて大ダメージを与えると、トドメに大技である黄金の拳を突き出した。
悟空(GT)「龍拳だああああああっ!!!!!」
拳から解き放たれたエネルギーが爆発し、炎となって渦を巻くと巨大な黄金の龍が飛び出す。
龍を纏った悟空(GT)はそのまま合体ザマス達に突撃し、当たった瞬間、龍が鋭い牙の並んだ大きな口を開き、合体ザマス達に食らいつく。
悲鳴を上げる暇も無く邪神はまとめて消滅するが、悟空(GT)の攻撃はまだまだ終わらない。
黄金の龍はうねって方向転換すると、今度は別の合体ザマス達に狙いを定めて突進、さらに数十人近くにかぶりつく。
その後も龍は次々と邪神達に攻撃して、神秘にエネルギーによって葬り去る。
やがて黄金の龍は消えて、一気にまとめて約100人ほど倒す事に成功した悟空(GT)は、辺り一帯を見渡す。
悟空(GT)「……くっそ〜っ!!マジでキリが無いな……!!」
しかし、戦場にはまだまだ沢山の合体ザマス達で埋め尽くされていて、数が減っているようには見えない。
どれだけ倒しても、再生して増えるばかりである。
――こんな時にアイツが来てくれれば……、この状況も簡単に打破する事も可能なのだが、今はそれも出来ない。
無い物ねだりをやめてもう一度、悟空(GT)は戦い続ける。
北の界王『――つまり元気とは、この世に存在する全ての生命や、惑星や太陽の森羅万象からも元気を集めることが出来る。それを少しずつ分けてもらい―――。』
トランクス(未来)「その集めた元気を、球体状にして撃つのが『元気玉』と……。」
ベジットとゴジータの乱入により、合体ザマス達の注意がそちらに向けられた事で、トランクス(未来)達のいる場所に直接攻撃が来なくなった。
それでも今だに気弾や気功波の流れ弾が飛んで来るので、一切油断が出来ない状況に変わりないのだが、北の界王がテレパシーでトランクス(未来)に「元気玉」を教えている間、この場を守っている六星龍と五星龍の負担が減って、先ほどよりも余裕が生まれたのは間違いない。
クロノア「――トランクス、今コントン都や改変された他の歴史はどうなっているかしら?」
トランクス(未来)が界王から「元気玉」を教えてもらっている中、少し離れた所でクロノアはコントン都で支給されている「通信用スカウター」を耳にはめて、自分の所で
上空の裂け目や他の世界の歴史改変の影響もあって、通信用スカウターはかなりの音割れをしつつも正常に動き、トランクス(ゼノ)と交信が成功する。
トランクス(ゼノ)『はい。そちらの歴史で戦える戦士が増え、裂け目を通って他の歴史へ行った合体ザマスが減った事で、幾つかの歴史が改変前の状態に修正されました。ですがコントン都を含め、まだ各所で合体ザマス達が暴れています!』
クロノア「……やっぱり、まだ戦力が足りない。もっと……
邪悪龍達の抵抗に加えて、悟空(GT)をフルパワーにさせて復活、悟飯(未来)の超絶強化、そしてブルー進化界王拳となったベジットとゴジータの参戦。
これだけ強力な戦力を集めても、まだまだ合体ザマス軍団を止められない。
だからといって自身の部下達を呼ぼうにも、ほとんどの隊員はコントン都の激戦に参加しており、最も大事な場所である「時の巣」の防衛を疎かにする訳にはいかず、タイムパトローラー達はこの歴史に呼べない。
それでもこの不利な戦局を覆すには、さらなる強力な味方が必要だと――クロノアは色々と考えた末に思い付いた。
クロノア「トランクス、こうなったら『時空転送』を使うわ!すぐに準備してちょうだい!!」
トランクス(ゼノ)『えぇっ!?待って下さい!!今は裂け目の影響や一般人の避難通路として作ったワームホールとかで時空が不安定な状態で、一人だけでも送れるかどうか……。』
クロノア「一人だけでもいいわ!とにかく急いで!!」
トランクス(ゼノ)『わ…分かりました!すぐに準備するので、少しだけ時間をください!!』
時空転送――それはタイムパトローラーが任務先で窮地に陥った際に気の信号を送り、時空を越えて味方を呼ぶ救済措置である。
非常に便利な措置なものの、準備などがそこそこ必要でコストもかかる上に、現在は隊員達が強くなり過ぎてほとんど使わなくなったが、今はこれでより強い味方に救援を呼ぶのが一番だと判断。
トランクス(ゼノ)は時空転送の準備のため通信を切り、クロノアも耳からスカウターを取ると、同じく準備に取り掛かるべく己の内なる力を解き放つ。
クロノア「はああっ!!!!」
時の界王神の特有な「時の力」を開放し、白と金のオーラを噴き出して眩い光に包まれる。
すると、悟空(GT)が超サイヤ人4に変身する時に大人になるのと同様に、光の中でクロノアの身体が子供から大人へと成長するように変化していく。
やがて光が晴れるとそこには、外見は成長して大人になったような姿で、髪が長くなって瞳が金色、体型も元がちびっ子少女とは思えないほどにグラマラスでスタイル抜群になっている。
着用している黒いハイネックブラのようなインナーとズボンは黄色に、襟元が胸のラインまで大きく開き両肩を露出させた衣装は白色へと変わった。
また背後には合体ザマスのように光輪が現れるのだが、邪神のとは違って時計のを模したような形状をしている。
神々しさと美しさを兼ね備えた、正しく女神と言っても過言ではないその容姿は、時の界王神クロノアが真の力を発揮した「
時空が不安定な中で確実に時空転送を成功させるために、久しぶりにこの力を解き放ったのだ。
クロノア「さ〜て、私もやりますか!貴方達はトランクスをお願いね!!」
六星龍と超五星龍の2体にトランクス(未来)の事を任せて、時の力を解放したクロノアが戦場へと飛び立つ。
返答する間もなく行ってしまった事に、2体の邪悪龍はきょとんとした顔になる。
六星龍「あやつは何をやろうとしておるのじゃ?」
五星龍「オレの知った事か!……それよりも六星龍、
六星龍「作戦は順調に進んでおる。
何やら、六星龍と超五星龍は意味深な会話をする。
どうやら邪悪龍達はただ闇雲にも戦っているのではなく、何かしらの作戦を進行しているようである。
彼らが立てた作戦がどんなものなのか、それはもうじき判明する事となる。
真の姿となったクロノアは、強力な気弾や気功波が飛び交う戦場の中をくぐり抜けるように飛んで、裂け目を死守している悟空(GT)の所まで向かっていく。
一瞬でも気を抜いてしまえば、忽ち被弾して死に至る危険性が非常に高い。
しかし、この入り乱れた戦場では呼んでも聞こえないだろうし、こちらが直接向かうしかない。
また、時空が不安定な中で時空転送を成功させるには、純粋に強力な気を持つ悟空(GT)の力は必要不可欠だし、悟空(GT)ならばきっと――彼を呼ぶ事間違いないだろう。
そう考えて全力で飛んでいくが、クロノアの存在に気づいた一人の合体ザマスが目の前に現れると、赤紫色の長剣状の刃「激烈神烈斬」を左手に携えて振り下ろして来た。
合体ザマス「はああっ!!!!!」
クロノア「くっ!!!」
大人姿のクロノアはすかさず、両手に時計の針を模した光の双剣「ホーリーグレイブ」を出現させて、それをバツ印にクロスさせて邪神の邪悪な刃をガードするが、あまりの力の差に鍔迫り合いで押されてしまう。
時の力を解放したクロノアの強さは、その気になればゴッドやブルーといった神の域に到達した悟空(超)にも負けない実力を発揮出来るが、流石に目の前の強大な邪神はもちろん、本来の歴史の合体ザマス相手にガチンコ勝負で勝てるほどの強さはない。
凄まじい勢いで押していく合体ザマスは、他の界王神とは明らかに違うクロノアを見て確信する。
コイツは、時間を司る神なのだと。
合体ザマス「……なるほど、時を欺き番人を気取る神か!キサマも我ら正義の光の前に、ひれ伏すがいい!!」
クロノア「……アンタみたいな邪悪な神、野放しにしておけないわ!」
鍔迫り合いに耐えつつ、クロノアは自身の周りに4つの気弾を作り上げると、合体ザマスに引き寄せられるように放たれた「カイロスキャノン」で僅かに怯ませた後に、すぐに一旦距離を取って目の前に魔法陣を思わせる光の輪を出現させて、中心からエネルギー波を撃つ「クロックホーリーレイ」で追撃。
さらに続けて両腕の真っ直ぐ上に持っていった後、右手で大きく円を描いて時計のような魔法陣を形成、12時・3時・6時・9時の辺りに強力な気弾を作り上げると、順番に向かって放つ大技「ゴッドクロスカノン」を合体ザマスに向かって発射。
多彩な連続攻撃を食らわせる事に成功するが、肉体の耐久性が低くなったとはいえ、多少怯んだだけで大きなダメージにならず、耐えた合体ザマスは再びクロノアに迫る。
だがそこに、正面から火炎弾が、背後から冷凍光線が飛び、同時に邪神へと着弾した。
合体ザマス「ぐあぁっ!!!!」
クロノア「――えっ!?今のって……。」
突然の温度差攻撃によって、大きなダメージを受けて倒れる合体ザマス。
クロノアが飛んできた方向に視線を向けるとそこには、先ほど撃墜されてボロボロの状態になりながらも、立ち上がって遠距離から攻撃した三星龍と四星龍の姿があった。
四星龍「はぁ…、はぁ…、早く…行け……!!」
三星龍「さ…さっさと、しなさい……!!」
クロノア「――!ありがとう!!」
2体に先を急ぐよう促されたクロノアは、すぐにその場から立ち去って悟空(GT)の元へと行く。
彼女が飛び去った姿を見て、合体ザマスは起き上がって撃ち落とそうと、火球を作り始める。
しかしそこに、怪獣のような巨大なシルエットが地響きを立てて迫りくる。
七星龍「グオォォアァッ!!!!」
合体ザマス「ぎゃあぁっ!!!!」
クロノアや火球を作り上げる事に気を取られ、超七星龍が来ているのに気づくのが遅れた合体ザマスは、無惨にも長く鋭い爪で切り裂かれ、肉体がバラバラにされてしまった。
彼も息が絶え絶えで全身が傷や火傷でボロボロの状態だが、意識を取り戻すと力を振り絞って起き上がり、クロノアを助けたのだ。
残った3体の邪悪龍は、体力が限界ギリギリにも関わらず、再び戦闘に参加し始める。
四星龍・三星龍・超七星龍の助けもあって、クロノアはさらにスピードを出して先を急ぐ。
あらゆる方向から飛んて来る流れ弾を全力で回避しながら、今即座に使えるエネルギーを舞空術の飛行スピードに変えて、美しいオーラを噴き出して飛ぶ。
その時、正面から何人かの邪神が彼女に襲い掛かるのだが――。
悟飯(未来)「波ああああぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!!」
彼女を守るべく、超サイヤ人ブルー・潜在能力解放の悟飯(未来)が片手に気を集中させて、特大の「片手かめはめ波」を撃つ。
先ほどとは容姿も身長も違うが、顔つきが同じである事からすぐに時の界王神だと理解したようだ。
2〜3人は躱されてしまったが、悟飯(未来)の撃った気功波によて残りの合体ザマス達は青白い閃光に飲まれていった。
悟飯(未来)「時の界王神様!!気をつけて!!!」
クロノア「ありがとう悟飯くん!!!」
合体ザマス達を引き付けている悟飯(未来)にお礼を言い、クロノアは素早く飛行する。
距離としては短いのに、道のりは酷く遠い気がしてならないが、どうにか流れ弾をひたすら避けつつ全力で向かう。
そしてようやく、裂け目の近くで合体ザマス達を食い止めている悟空(GT)の所に到着した。
クロノア「悟空さぁぁーーん!!!!」
悟空(GT)「――ん?もしかしてクロノア様か!?オレみてぇに大人になれるんだな!」
クロノア「その事はどうでもいいわよ!!それよりも聞いて!今からあの裂け目と貴方自身の力を利用して、貴方の世界から味方を呼ぶ事が出来るわ!!」
悟空(GT)「ほ…本当か!!」
味方――しかも自分の次元世界から呼べると聞いて、悟空(GT)の表情は嬉しそうになる。
それはそうだろう。
あの時、最後に別れてどれほど月日が経ったのか分からないが、また仲間達に会えるのは彼にとって嬉しい事この上ない。
しかし、続けてクロノアは告げる。
クロノア「ただし、今は時空が乱れている状態だから、こちらの世界に呼べるのは一人だけよ!!何人も送って来れないから注意して!!」
悟空(GT)「一人…か……。」
送り込まれるのは一人だけ――残念ながら仲間達全員と再会出来る訳ではないと告げらる。
その言葉に悟空(GT)は、誰をこの世界に呼ぶべきかを少し考える。
………否、考えるまでもなかった。
この場に必要なのは、絶対にアイツだと――。
クロノア「……貴方のその様子だと、やっぱり決まっているようね!」
悟空(GT)の表情を見たクロノアも、それが誰なのかを察した顔になる。
彼女は通信用スカウターを取り出し、再びトランクス(ゼノ)に連絡を取ってみて、準備が出来たかを確認する。
クロノア「トランクス、準備は出来たかしら?」
トランクス(ゼノ)『お待たせしました!準備が出来ましたので、何時でも大丈夫です!』
クロノア「オッケー!それじゃあ早速、始めるわよ!!」
向こうもまた準備が完了したようで、クロノアは裂け目に両手を翳して能力を使い時空を安定させて、早速彼らは時空転送を始めようとする。
その光景を、邪悪な目で睨む者達。
彼らが何か企んでいると察した合体ザマス達が、妨害しようと悟空(GT)とクロノアに襲い掛かろうとするが――、
ベジット「おっと!こっから先に行かせねぇよ!」
合体ザマス「くっ!邪魔をするな!!」
ゴジータ「それはこっちのセリフだ!!」
それを、青と赤の光を纏ったベジットとゴジータの二人が割り込む。
しかも、それだけではなく最強の邪悪龍である一星龍と、超サイヤ人ブルー・潜在能力解放の悟飯(未来)が加わり、合体ザマス達は悟空(GT)達への手出しが出来なくなった。
一星龍「何処へ行く気だ?まだ勝負は終わっていないぞ!!」
悟飯(未来)「父さん達の邪魔をするな!!!」
合体ザマス「おのれ……人間風情がぁっ!!」
合体ザマス「どいつもこいつも、神の偉大な計画を妨げおって!!!」
彼らも戦闘で所々に傷を負っているが、絶対に行かせまいと断固とした目付きで睨む神の反逆者。
秒も待たずして、どちらも激しい戦闘を再開。
光輪から放つ光弾と雷や、剛腕による打撃と邪悪な剣の斬撃で蹴散らそうと猛攻するが、戦士達は必死で攻撃に耐えて、女神と英雄を守る。
その隙に、遂に時空転送が開始された。
クロノア「さぁ悟空さん!!気を集中させたら、そのまま裂け目に向かって撃って!!!」
悟空(GT)「分かった!よ~し……来てくれぇっ!!!!」
クロノアの指示通りに、悟空(GT)は固めた左拳に気を集中させて、それを天に向けて安定化した真上の裂け目に翳し、そのまま閃光を発射した。
信号として放った気の閃光は裂け目に入り、時空を越え、次元を越えると、時の巣でトランクス(ゼノ)がその信号を観測する。
トランクス(ゼノ)『信号をキャッチ……直ちに転送を開始する!!』
信号をキャッチしたトランクス(ゼノ)は転送を開始して、味方をこの未来世界に送り出す。
直後、この果てない暗闇の世界に浮かぶ裂け目から溢れんばかりの光が飛び出し、辺り一帯の光景を塗り潰す。
その光景は、別次元の英雄が初めてこの世界に来た時のと酷似しているが、悟空(GT)が黄金の光に対して、今度は翠玉色だった。
やがて光が晴れると同時に、この世界を救うべく新たに現れた一人の人間。
上下は藍鉄色のノースリーブの革ジャンとジーンズを着用、中に赤銅色のタンクトップを着込み、葵色の指なしグローブとブーツを履いている。
髪型は過去の孫悟飯のように短く逆立った黒髪で、特徴的なМ字の額。
そして――長く地球に移住して穏やかになりつつも、嘗ての獰猛な部分を忘れない鋭い顔付き。
彼こそ――地球人にして、地球育ちのサイヤ人である孫悟空(GT)と、対極を成す存在。
サイヤ人の王子にして、サイヤの誇りを持った地球人。
???「――久しぶりだな、カカロット。」
悟空(GT)「――よっ!久しぶりだな、ベジータ。」
生涯における永遠のライバル――「ベジータ(GT)」が、次元と時空を越えて転送されて来た。
ベジット「――っ!?ベジータ!!」
ゴジータ「まさかアイツは……孫悟空と同じ次元のベジータなのか!?」
悟飯(未来)「あの人が……別次元のベジータさん…!!」
一星龍「……フンッ!誰かと思えば、2匹目の猿か!」
この世界に現れた三人目のベジータに、青いオーラを纏う戦士達の死闘が思わず止まって、別次元の戦士達の方に視線が向く。
トランクス(未来)「あれは……父さん!?」
遠くで界王からテレパシーで元気玉を教えてもらっているトランクス(未来)もまた、他の次元から来た父親の登場に驚いてしまう。
対してベジータ(GT)は慌てた様子も無く先ず周りを見渡し、状況を把握しようとする。
最初は悟空(GT)とクロノア、次に邪悪龍、青い超サイヤ人になった悟飯(未来)、二人揃っているベジットとゴジータ、数え切れないほどの数の歪な敵、そして遠くにいるトランクス(未来)。
何も知らなければ何ともカオスな光景だが、すぐに概ね理解した表情で悟空(GT)のほどを向くと、心做しか他のベジータとは低めの声をするベジータ(GT)は口を開く。
ベジータ(GT)「そこの時の界王神とやらの所で働いているトランクスから、だいたいの事情は聞いた。あの汚ねぇ
悟空(GT)「……ああ。ザマスって界王が、この次元の並行世界でオレの身体を奪って、未来のトランクスが居るこの世界の自分と好き勝手に暴れたらしいんだ。そんでポタラを使って自分同士合体して……よく分かんねぇけど、今は増えちまったんだ」
ベジータ(GT)「………………なるほどな。一瞬だけ何処かでキサマの気を感じたかと錯覚したが、どうやら勘違いではなかったか……。」
彼の話からどうやらトランクス(ゼノ)は、クロノアや悟空(GT)がベジータ(GT)を呼ぶ事を予測して、何らかの手段で事前に連絡をしていたらしい。
また、それに加え悟空(GT)が分かりやすく噛み砕いて説明した事で、ベジータ(GT)はすんなりと現状を把握。
その上ベジータ(GT)も、悟空(GT)と分裂前の合体ザマスが激突した際に起きた、あらゆる次元を揺るがす気の衝撃を、僅かながらも気づいていたようである。
それに彼の様子から察するに、幸いにも悟空(GT)とベジータ(GT)の次元はまだ合体ザマスの軍団の魔の手は届いてないようだ。
その事に心配していた悟空(GT)は安堵の表情を見せたがそこに、必要な事を知ったベジータ(GT)は先ず、悟空(GT)の腹に己の拳をめり込ませた。
悟空(GT)「ぐぅおぉっ!!!?」
ベジータ(GT)「コイツは行き先も何も言わずに、オレ達の前から居なくなった分だ!……それと魔人ブウの時、勝手にブルマの写真をジジイに送ろうとした件も含めてな。」
突然の腹パンを食らって、お腹を抑えながら少しよろけてしまう悟空(GT)。
頑丈な変身をしている状態なのに、彼のパンチはそんなの関係なく非常に重かった。
悟空(GT)「痛っちちち〜……悪かったよ。どっちの時も、ああするしか方法が思い付かなかったんだ。」
ベジータ(GT)「言い訳なんざ聞きたくない。キサマが何処に行ったかを、オレが何か知ってんじゃないかと他のヤツらにしつこく言われ続けられたんだからな。」
超一星龍が倒されて、蘇ったドラゴンボールの力で殺された人々の生命を生き返らせてすぐ、神龍と共に何処かへ去って行った悟空(GT)。
あの時、ライバルの身に何があったのかベジータ(GT)だけが知っており、家族や仲間達は何も知らない。
故に家族は彼の行方を知ろうと、あの場で意味深なやり取りをしたベジータ(GT)から聞き出そうとしたらしいのだ。
悟空(GT)「……って事は、皆んなには内緒にしてくれたんだな。やっぱ、オメェを信じて良かった……。」
彼の言葉から察するに、どうやらベジータ(GT)は誰にも喋らなかったらしい。
その事に悟空(GT)は、一連の件に対して黙秘を貫いたライバルに感謝を述べた。
ベジータ(GT)「全く、相変わらずなヤツだ……。」
自分の家族や仲間達が心配しているにも関わらず、肝心の本人は別次元にお邪魔して敵と戦っている事実に、ベジータ(GT)は呆れてしまう。
しかしその表情は何処か嬉しそうにも見え、ニヒルな笑みを浮かべると、周りに存在する敵達に視線を向けた。
ベジータ(GT)「さて……ここでキサマと決着を付けるのも悪くないが、先ずは目の前のゴミクズどもを片付けるか!」
悟空(GT)「フフフ……そうこなくっちゃな。クロノア様、危ねえから下がっててくれ!」
クロノア「分かったわ。遠慮なくザマス達を、全員ぶっ倒しちゃいなさい!!」
話を終えて、ベジータ(GT)は大量に群がる歪な邪神達に敵意を剥き出しにする。
地球に移住した事で悟空(GT)達の影響を受け、普段は昔に比べて穏やかになったものの、一度戦闘モードに入れば嘗てと変わらぬ威圧感に加え、他のベジータよりも年上故の貫禄を醸し出している。
クロノアが二人から離れて戦場から離脱すると、早速ベジータ(GT)は両手の拳を握り締め、自身の内に秘めたる超パワーを解放し始めた。
ベジータ(GT)「はあああああああああああ………!!!」
ベジータ(GT)は燃える黄金のオーラを纏い、戦闘力が急上昇して限界を超えていく。
青白いスパークが迸り、溢れる気は彼を中心に台風の如く吹き荒れて、より激しさを増す。
さらに呼応して、暗黒の雲に雷が怒るように鳴り響き、瓦礫と化した大地は震え、海には大きな波が踊る。
合体ザマス「この凄まじい力は……!!」
合体ザマス「まさか……!!」
ベジータ(GT)「があああああああああああ!!!!!」
―ガアァオオオオォォォォォォォォッ!!!!!―
そして―――ベジータ(GT)の目が真っ赤になると同時に、大猿の咆哮と共に気はさらに爆発的に膨れ上がって、赤と黄金の光に包まれる。
その烈火の輝きの中で、ベジータ(GT)の身体は徐々に変化――髪が伸び、上半身の服が弾けてさらに筋肉質さが増し、そこから赤い体毛に覆われ、腰にはサイヤ人特有の尻尾が生える。
そして光が晴れるとそこには、赤猿の超戦士が二人になっていた。
昔の髪型に戻りつつ後ろにも伸びた茶色よりの黒髪、悟空(GT)が変身したのと比べてより赤みの強い体毛。
目の周りが赤く縁取られて、鋭い翠玉色の瞳には黒い瞳孔が浮かんでいる。
服装は特に変わらないが、強いて言えば葵色の指なしグローブが指まで覆われた同色の手袋に変わっていた。
身に纏う極限まで極まった黄金のオーラには、絶えず青白いスパークが迸っていた。
若干の違いこそあれど、その姿は間違いなく超サイヤ人の最終形態「超サイヤ人4」だった。
悟空(GT)「……ヘヘっ。やっぱオメェも、超サイヤ人4に変身出来るようになったんだな!」
ベジータ(GT)「これで終わりじゃない!!」
悟空(GT)「――えっ!?」
ベジータ(GT)「はああああああああああああああ!!!!」
ただでさえ自力で超サイヤ人4に変身出来るようになったのも驚きだが、なんとベジータ(GT)はそこからさらにパワーアップしていく。
もっと強く、もっと高みへと――。
やがて彼の纏うオーラは赤混じりの黄金の気と化し、灼熱の赤い光を纏う超サイヤ人4へと至った。
そう――超フルパワーサイヤ人4である。
ベジータ(GT)「待たせたな、カカロット。」
悟空(GT)「驚いたな……!!まさか超フルパワーサイヤ人4まで、自力でなれるなんてな!!」
ベジータ(GT)「何時までも、キサマに遅れを取るオレじゃない。オレもまた常に限界を極め、強くなり続けているんだ!」
悟空(GT)が居なくなって以降、生涯のライバルを失うも最終目標は変わらず、いずれ巡り会った時は今度こそ決着を付けるために、ベジータ(GT)は血の滲む努力を重ねてきた。
その度重なる努力が恵まれて、今では尻尾やブルーツ波発生装置を必要とせずとも超サイヤ人4の力を再現し、自力で変身出来るようになったのだ。
だが、それに飽き足らず彼は実力を伸ばしながら、手に入れた超サイヤ人4の力を磨き、極める事で、悟空(GT)が一人の力だけでは到達出来なかった超フルパワーサイヤ人4を、なんと己の力だけで到達する事に成功した。
……いや、正確には自分だけの力だけではない。
ベジータ(GT)の努力を応援してくれた妻や、微力ながらも協力してくれた息子と娘の存在が居たからこそだ。
悟空(GT)が周りの皆んなに支えられて強くなったように、彼もまた家族に支えられて強くなれたのだ。
事実――今の彼の強さは、悟空(GT)が今回の戦いで新しく手にした身勝手の極意を除けば、全く同じ実力だった。
変身を完了した超フルパワーサイヤ人4のベジータ(GT)は、同様の変身+神の御技の悟空(GT)と並び立つ。
悟空(GT)「はあああああああああああああああ!!!!」
ベジータ(GT)「はあああああああああああああああ!!!!」
別次元からやって来た大猿の超戦士の二人は、同時に灼熱のオーラを全快に噴き出した。
雄叫びを上げ、強大なパワーが互いに共鳴し合う、二つの人間の力。
「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」
彼らのあまりに凄まじいパワーは、気候を変え、大地は割れ、空間を狂わせる。
神の力を持たずして、神を超えし最強の二人の気が、この次元の宇宙すらも揺さ振せた。
ゴジータ「あっちのベジータも、とんでもないパワーだ!」
ベジット「オレ達も負けてられねぇな。いつの日か、アイツらと同じ高みに立つために……!!」
その共鳴する二人のパワーを見せられたベジットとゴジータは思わず、将来本当の無敵になった姿を想像する。
いつか破壊神ビルスも天使ウイスも超えた先で、正真正銘の宇宙最強となった自分達を――。
二人の合体戦士は心の底からワクワクし、彼らに対する対抗心に燃えて武者震いする。
悟空(GT)とベジータ(GT)は構えを取り、臨戦態勢に入る。
奇しくもその構えは、地球で初めて二人が戦った時と同じ構えだが、今回は向かい合って対峙しているのではなく、共に並んで共闘しようとしている。
自然と互いに背中を預け、預かり、絶望を振り撒く邪悪なる神達と対峙する。
ベジータ(GT)「覚悟しやがれザマスども。例え違う次元だろうと、オレのガキを殺そうとした事を後悔させてやる!!」
合体ザマス軍団『―――っ!!!!』
無数にいる合体ザマス達は、二人になった超フルパワーサイヤ人4の存在に戦慄すると同時に、底知れぬ恐怖を覚えた。
何せ、散々己を苦しめし究極の進化を遂げたサイヤ人が、もう一人増えたのだ。
しかもそれだけでなく、合体ザマス達には二人の間の後ろの方に、また別の存在が見えていた。
それは―――超サイヤ人4になった悟空(GT)とベジータ(GT)の特徴を合わせ持つ、メタモル星人の民族衣装を着込んだ赤髪の究極戦士の幻影を――。
悟空(GT)「やるぞ!!ベジータ!!!」
ベジータ(GT)「行くぞ!!カカロット!!!」
灼熱に燃える赤と黄金のオーラを爆発させて、悟空(GT)とベジータ(GT)は合体ザマスの軍団に向かって突撃する。
そして――――時を同じくして、合体ザマス達に変化が起き始めた。
⚫10倍かめはめ波(追尾機能付き)を撃つ一星龍
コレGT本編でしれっとやってるけど、マジでとんでもない事をしてますよ。
だって10倍かめはめ波を受けて無傷どころか、そのまま真似して撃ち返すに飽き足らず、追尾機能を付与して来るとか……。
ゲーム作品だったら「曲がる10倍かめはめ波」として間違いなく最強クラスのチート技になってるし、もしそれが一星龍の必殺技として採用されていたら、スパーキングメテオにおけるゴジータ4と同様バグキャラレベルの性能になって、プレイヤー同士の対戦で出禁確定になってる。
⚫時空転送
ドラゴンボールヒーローズにおける“アビリティ”の一つ。
ヒーローズ未プレイの方々に分かりやすく説明すると、戦闘中に味方を呼んで一緒に攻撃したり、特定のキャラ同士が合体したりする効果です。
今回この時空転送を再現する形で、彼を呼ぶための展開にしました。
言ってしまえば――HJ8-41の孫悟空:GT(星4)の超アビリティ「時空転送F」か、
又はMM2-SECの孫悟空:GT(星4)の超アビリティ「希望の合体」と思えば分かりやすい。
⚫GTベジータ
皆様、たいへんお待たせしました。
遂にGTベジータも参戦です。
今作では超や未来のベジータとは年貢が違う故に、カカロットに対しても当たりが若干マイルドで、超一星龍戦のように必要な時は共闘や合体にもあまり抵抗は無く、他のベジータと比べて少し協力的に描くつもりです。
正直な話、私はブウ編以降のベジータは超よりもGTの方が個人的に好きでして、カカロットをNo.1と認めて彼の後を追うのではなく、同じく己の限界に挑戦し続けるのも良いですし、娘のブラに「髭が全然似合ってない」と言われてショックを受ける所が良い意味でおじさん臭くて、長く地球に居て「地球に住む一人の人間」になった感じが好きなんですよ。
またメタい話、当時の低い声が特徴的。
他にも、放送時間帯の影響とはいえ超のベジータは「ぶっ倒す!」や「ぶっ潰す!」と言うのに対し、GTベジータは「ぶっ殺す!」とか平気で言います。
それから、彼が超サイヤ人4になる過程とかは、私が尊敬してやまない先行者様が書いた伝説の神作品と同様、血の滲む努力と修業の末に自力で到達したという設定です。
……ただ、ここで作者である私から言いたい事があります。
私はこの回までGTベジータの登場はトップシークレットとして隠したかったのに、感想コメントを見れば登場を預言するようなのがチラホラ……。
何で彼が登場する事が分かったんだよ!!行間を読んだ王様戦隊かよ!!!(尚、散々匂わせた作者が悪い定期)
だからこの際、もうネタバレを言います………。
言ってやるよ!!!
次回―――「復活のフュージョン」
???(GT)「皆んな、待たせちまったな。」
全宇宙最強の…究極合体戦士が、遂に現れる!