また注意点というほどでもありませんが、事前知識としてスパーキングゼロのIFストーリー「孫悟飯伝の未来トランクス編」を知っていると、今回の内容に入りやすいかと思います。
後、知ってる読者もいるでしょうが、実は最近Pixivでもこの作品を投稿いたしました。
またこれは個人的な願望なのですが、もっと未来トランクス編がハッピーエンドになる二次創作が増えてほしい。全く関係ない別作品のキャラが解決してもいいし、スパーキングゼロのIFストーリーとか参考にしてもいいから、とにかくトランクス達が幸せになってほしいんだ。
エイジ796 ―別次元の未来世界―
これは――本来語り継がれる歴史とは少し違う、別の時の流れを歩んだ世界の物語。其処では孫悟空の肉体を奪ったザマスこと「ゴクウブラック」ではなく、真面目に修業して実力を上げてきた孫悟飯の肉体を奪ったザマスの「ゴハンブラック」が、不死身になった未来のザマスと暴れていた。
孫悟空(超)、ベジータ(超)、トランクス(未来)、そして孫悟飯(超)の4人が集結して立ち向かったが、不死身のザマスは文字通り倒す事が出来ず、ゴバンブラックも同じく
しかし、戦える者が残り悟飯(超)のみとなったその時、突如として何処から強烈な飛び蹴りがブラックとザマスに炸裂して吹っ飛び、近くの廃墟化したビルに叩きつけられた。
ブラック達を蹴り飛ばした者の正体は、この世界では人造人間との戦いで既に戦士した筈の存在であり、歴史の管理者達の力で別次元からやってきた孫悟飯(未来)だった。
この場に居る者達が困惑している中、悟飯(未来)は
悟飯(未来)「だああああああっ!!!!!」
ブラック「なっ――!? ぐはっ!!!?」
ザマス「ぎゃああっ!!!?」
黄金の輝きと共に、目にも止まらぬ猛スピードで突っ込んできたかと思えば、いつの間にかゴハンブラックとザマスは殴られていた。2人が攻撃されたと気付いた時には既に遅く、更に悟飯(未来)の追撃が続いて左手拳のストレートと右回し蹴りが繰り出される。
重く鋭い打撃に手痛いダメージを受けたブラックと、不死身とはいえ大きく怯んだザマスは大きく吹っ飛ばされたが、まだ攻撃は止まず、悟飯(未来)の「爆裂魔光砲」がザマスを襲う。
悟飯(未来)「はああああああああっ!!!!!」
ザマス「しまっ――!!!?」
最後まで言い切る前に特大の気功波を浴びて、ザマスの肉体は跡形もなく消滅した。どんなに消し飛ばしてもすぐさま再生するだろうが、完全再生するそのインターバルの間に悟飯(未来)はブラックへ瞬時に迫る。
ゴハンブラックが反応するよりも先に、怒りの超連撃技「爆裂ラッシュ」をおみまいした。
悟飯(未来)「はああっ!!! だりゃああっ!!! おおりゃああああっ!!!!」
ブラック「ぐはっ!!? がああっ!!? ぐおああっ!!!?」
重さを重視した打撃を受け、身体に鈍い音が響くブラック。打ち込まれる度に衝撃波が突き抜けて、ダメージを殺す余地すら与えてくれない。
数十発を超える拳と蹴りを浴びた後、ダブルスレッジハンマーでブラックは大地に叩きつけられた。
ザマスは肉体を再生させて、ブラックはよろけつつも起き上がったが、受けた痛みから自分達と悟飯(未来)の力の差に驚いていた。
ブラック「ど…どうなっている……!? 何故ただの超サイヤ人で、神に引き出された力も持つオレより……戦闘力が遥かに上だと……!?」
ザマス「バカな……!? 何だこの力は……!!」
ブラック「おのれ人間……!! 調子に乗るなああっ!!!」
ゴハンブラックとザマスは目の前の悟飯(未来)に敵意を向け、怒りの邪気を噴き出し構えて臨戦態勢に入る。特にブラックの方は同じ孫悟飯の肉体を奪って最強になったにも関わらず、それよりも強い悟飯(未来)の存在が許せなかった。
しかも自分は神に引き出された力――
故にそんな存在は滅するべきだと――気を最大まで高めて迎え撃とうと挑むが、彼等はまだ自分達が敗れる側だという事に気付いてなかった。
悟飯(未来)「はああああああああああああああっ!!!!!」
ブラック「何っ…!?」
ザマス「これは――!!」
吠えて再び気を高めいく悟飯(未来)。黄金のオーラがより勢いを増して噴き出し、戦闘力を爆発させる。
神の域という枠からも外れ、その力はさらなる高次元の高みへと至る。やがて輝きを増した黄金の光の中から、より髪が激しく逆立ち、青白いスパークを伴った悟飯(未来)が現れた。
「超サイヤ人2」――嘗て他の世界線にて完全体セルを圧倒した孫悟飯の最強形態の1つだが、潜在能力を限界以上に引き出された状態での超サイヤ人2は、神の次元すら凌駕する強さにまで至っており、しかもこの時の悟飯(未来)の姿は、並行世界の
ブラック「こ…こんな事が……!!」
ザマス「まだ上があるというのか……!!」
悟飯(未来)「オマエ達は……もう謝っても許さんぞ!!!!」
独り善がりの暴走した正義を振り翳して大量殺戮をしてきた2人の神々に、青白い稲妻と黄金の光を纏う超戦士の鉄槌が下される。更に力の差を広げた悟飯(未来)は一切の油断も隙も見せずに、容赦なくブラックとザマスに突撃していく。
悟飯(超)「す…凄い……!! ブラックとザマスが、一方的に追い詰められてるなんて……!!」
この世界観での孫悟飯(超)は己の弱さを痛感し、仕事と両立させながら修業を重ねて、更に老界王神に頼んで再び潜在能力解放の儀式を行った事で、今まで以上に力を引き出せるようになっていた。おかげで
故にその力に目を付けて、並行世界のザマスは凄まじき潜在パワーを秘める孫悟飯の肉体を奪い「ゴバンブラック」となったが、そのブラックと不死身のザマスは今戦っている戦士――潜在能力と超サイヤ人2の悟飯(未来)に手も足も出なかった。
悟空(超)「悟飯…!!」
悟飯(超)「父さん!! それにベジータさんに、トランクスさんも!! 仙豆で目が覚めたんですね」
ベジータ(超)「どうなっている……!? 仙豆はもう使い切ってしまった筈だ。 まだ持っていたのか…!?」
悟飯(超)「いえ。 実は……今ブラック達と戦っている人から、ボク達に仙豆を分けてくれたんです。 その人は今、彼処に……」
トランクス(未来)「……あ…アレは――!!」
その時、仙豆を食べて体力を全回復させた悟空(超)、ベジータ(超)、トランクス(未来)の3人が目を覚まして起き上がったので、悟飯(超)は彼等に状況を説明する。その中でトランクス(未来)は、真っ先に戦場を確認すべく視線を戦いが繰り広げられている方向へと向いた。
すると其処には、神の気でもなく見た目は
無論それはトランクス(未来)にとって、別次元の存在故に実際は違えども本当の師匠との再会でもあった。
トランクス(未来)「ご…悟飯さん……! 悟飯さんだ!!」
悟飯(超)「えっ!? アレが……ボク…!?」
トランクス(未来)「ま…間違いないです!!! あの人は……あの人はオレ達の世界の……人造人間との戦いで、死んだ筈の悟飯さんだ!!!!」
ベジータ(超)「
悟空(超)「アレが……此方の世界の悟飯か!?!? 確かに見た目はソックリだけんど、オラ達とは桁外れに強えじゃねぇか!!!」
トランクス(未来)「悟飯さん……! 悟飯さん!!」
たった1人で果敢に立ち向かう悟飯(未来)のの姿に、トランクス(未来)は思わず駆け出しそうになる。彼からすれば今の光景は、師匠が自分達を助けにあの世から来てくれたようにも見えるからだ。
だから本当なら今すぐ近くに行って声を掛けたいが、また嘗てのように足手まといになるような真似はしたくない為、その気持ちをぐっと堪える。
それでも今戦っている彼の背中は、最後に見た時以上に大きく感じた。
ザマス「くそっ……!! 何故こんな事が……!!」
ブラック「我が刃が通じんとは……!!」
2人の神は気の刃「神裂斬」で迎え撃とうと改めて悟飯(未来)に挑んだが、最早戦いという形にすらなっていなかった。ザマスは気の刃を振るいながら強力な気功弾の「神裂波」を撃ち、ゴハンブラックは邪悪な大鎌「悲憤の大鎌」で斬り裂こうとするが、どの技も通じていない。
いつものように驕り高ぶって相手を煽る余裕も無ければ、必死で抵抗するも虚しく目の前の敵の打撃に身体が打ちのめされ、叩きのめされる。
悟飯(未来)「だりゃあっ!!!!」
一方で悟飯(未来)は相手との力の差なんて関係なく、常に油断せずブラック達の攻撃を的確に避けながら、容赦ない打撃を与える。悟空譲りの武道家スタイルと、ピッコロ譲りの重みのある一撃に加えて、人造人間との戦いで培われた実戦向けの戦い方は、並行世界の自分やそれをベースにしたゴハンブラックとは大きく違う。
また人造人間との戦いの経験上、1VS2という本来不利な状況でも的確に相手の動きにも対処して、迫ってきたザマスの「瞬神裂斬」を避けると強烈な左手拳の一撃を腹部にめり込ませた。
悟飯(未来)「うりゃああっ!!!!」
ザマス「ぐはぁっ……!!!!」
衝撃と共に拳は貫通して、肉体に大きな風穴が開いたザマスは大きく怯む。すぐに肉体は再生されるが、続けて悟飯(未来)の右手拳のアッパーカットが顎を打ち、更に逆回し蹴りを喰らった事でザマスは吹っ飛ばされた。
そのまま大地に勢いよく叩きつけられ、瓦礫と砂煙が思いっきり舞い上がる。一時的にザマスを沈黙させた悟飯(未来)は、今度はゴハンブラックを睨む。
ブラック「そうか……! キサマァ…!! 神に引き出された力に加え、超サイヤ人も重ねて変身しているのか!! 神に潜在能力を引き出させても飽き足らず、挙句にサイヤ人のパワーすらも利用してまで力を求めるとは………なんと強欲で罪深い存在だ……!!!」
ここでブラックは悟飯(未来)の凄まじい強さの秘訣を理解し、同時に無法なやり方のパワーアップに怒り心頭になる。別に潜在能力を解放したら超サイヤ人を使ってはいけないなんてルールは無いし、そもそも他人の肉体で驕り高ぶっているブラックが言えた事ではない。
何にせよ孫悟飯の肉体を持つ者でありながら、己よりも力を発揮する悟飯(未来)の存在を許す訳にはいかず、ブラックは黒とピンクのオーラを噴き出して必殺技の構えを取る。
ブラック「そうやって神よりも強い事を見せつけ、自惚れる身の程知らずには、オレが天罰を下してやる!!!! かめはめ波ああああぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!」
ゴハンブラックは右腰に付近で話合わせた両手にエネルギーを集約して、必殺の「超ブラックかめはめ波」を放つ。その威力は超サイヤ人ロゼのゴクウブラックが撃つそれと、ほぼ同等レベルのパワーを秘めていた。
悟飯(未来)「うおおおおおおおおおっ!!!! はああああああああああああああああっ!!!!!」
対して悟飯(未来)は纏う気を更に噴き出し、戦闘力を大幅に上昇させる。それに伴いハリネズミのように逆立った金髪は腰付近まで伸びて、眉毛が無くなり、翠玉色の瞳に深緑色の瞳孔が開く。
そして黄金の気は濃くなり、青白いスパークがより勢いを増す。再び変身した悟飯(未来)の姿は、父親の最強形態と同じ姿をしていた。
「超サイヤ人3」――神の力や大猿の力を含まない変身を除いて、超サイヤ人の純粋な最強の強化形態。先ほどの超サイヤ人2を遥かに上回る非常に強力な形態だが、その代わり変身を維持していられるのが難しいほどエネルギー消耗が激しく、悟飯(未来)も以前までは5分も保たなかった。
だが修業の成果でその弱点をある程度克服して、さらなる進化を身に付けた今ならば、約10分近くまでならその姿を維持する事が出来た。
ブラック「バカな……!? 超サイヤ人3だと……!!?」
悟飯(未来)「罰を受けるのは……キサマだああっ!!!!」
与えられた力が無いと何も出来ない神々に、彼は絶対に負けない――本当の自惚れる身の程知らずな黒服の神に向けて、超サイヤ人3の悟飯(未来)は青白い「片手かめはめ波」を撃つ。左腕を失ってからの癖か、両手が揃っている今でも気功波は右手だけで撃つ時がある。
ゴハンブラックと悟飯(未来)の気功波がぶつかり合い、凄まじい衝撃と爆風が巻き起こる。だがそれも一瞬なもので、僅かな抵抗の後に悟飯(未来)のかめはめ波があっという間に押し切った。
悟飯(未来)「波ああああぁぁぁぁーーーーー!!!!!!」
ブラック「くっ……!!」
喰らえばひとたまりもないのは一目瞭然で、当たる前にブラックは急いで上に上昇して回避。一直線に飛んで行った気功波はそのまま大気圏外へ突破し、宇宙空間へと消えた。
恐るべき威力に、ブラックは戦慄する。超サイヤ人3✕
だがそう思っていたその隙が命取りとなり、いつの間にか背後に回った悟飯(未来)が強烈な飛び蹴りをおみまいした。
悟飯(未来)「たあっ!!!!」
ブラック「ぐあああっ!!!?」
鈍い音が響くと共にブラックは後ろから蹴り飛ばされ、仰け反った状態で飛んでいく。だがこれだけでは終わらず、更に悟飯(未来)が瞬時に移動して吹っ飛ぶブラックに先回りすると、今度は重たい肘打ちを後頭部に打ち込んだ。
悟飯(未来)「はああっ!!!!」
ブラック「があっ!!!?」
甘さ無しの容赦ない一撃が叩き込まれ、ブラックは荒廃した都市の大地に落ちる。アスファルトを貫通して地面にめり込んだブラックはゆっくり起き上がるが、既に彼はズタボロ状態でふらふらだった。
着ていた黒い道着はボロボロで上半身は破れており、露わになった肌は傷だらけで痛々しく、髪型は乱れて少しボサボサになっている。
ブラック「はぁっ、はぁっ……くそっ……!! だ…ダメージが大き過ぎて、パワーアップが追いつかん……!!」
既にゴハンブラックは、ダメージを受けてパワーアップする余地を残していなかった。強くなる前により強力な攻撃を受けた事で、体力を失う方が大きくパワーアップ出来なくなってしまったからだ。
そういった事も想定してブラックは、まだ界王神の弟子として「復活パワー」が使えるこの世界のザマスと結託したのだが、あの悟飯(未来)の前ではその回復をする時間も無い。
其処へ肉体を再生させて戻ってきた不死身のザマスが、怒りの表情でブラックの胸ぐらを掴んだ。
ザマス「何をしているのだ、私よ!!! さっさと今受けたダメージでパワーアップしろ!!! オマエが最強でなければ、この計画が成り立たんのだぞ!!!」
ブラック「チィッ…! 偉そうな事を言うな……!! キサマこそ、そんな無様なやられ方をしおって……一体何の為に不死身となったのだ!!!」
ザマス「こんな事になるとは聞いてないぞ!!! 我々が手を組めば全宇宙は、人間が存在しない我等の理想郷になる筈ではなかったのか!!?」
思わぬ強敵を前に計画が狂った2人は声を荒げ、そのまま仲間割れを始めた。最強の肉体と不死身の身体、それを手にした自分達が組めば宇宙を思い通りに出来る筈だと高を括っていたが、それが通用しない事は彼等の計画は総崩れするのを意味する。
一応ザマスは不死身なので死ぬ事はないが、ブラックは不死身でないので倒される危険性があり、そうなれば残ったザマスは死なずともサンドバッグにされるだろう。
どのみちこのままでは負ける事は目に見えており、その現実を認められない2人の神はそれぞれ失態を押し付け合う。
悟飯(未来)「オマエ達の悪事で、殺されてきた人々の苦しみを……思い知れ…!!!」
だがそんな事をしている余裕なんて無く、悟飯(未来)は片手を引いて強力な「フルパワーエネルギー波」を撃とうと構え、エネルギーを集約させていく。
それを見て、これは最早後先の事を考える暇なんて無く、躊躇せず2人の神は言い争いを止めて合体する事を選択した。
ザマス「チィッ…!! こうなれば最後の手段だ……!! 我等が合体して、神の真の力を発揮する時……!!」
ブラック「くっ……! こんな相手に早々、切り札を使う羽目になるとは……!! だがこれでヤツが恐怖で引きつり、神がどれだけ偉大なのかを思い知らせてやる……!!」
「「共に正義を――!!」」
ザマス側が左耳に付けていた緑色のポタラを右耳に付け直し、ブラックと片方ずつ左右付けた状態になると、そのポタラが神秘の輝きを解き放つ。すると、2人の身体がお互い引っ張られるよう身体が引き寄せられる。
引き寄せられた両者の胴体が引っ付くと、その瞬間に目も開けられないほどの光の中で2人の身体が合わさる。
悟飯(未来)「む…!? アレはまさか――!!」
合体する所を目撃した悟飯(未来)は気功波を撃つのを止め、代わりに高い戦闘力を維持しながら構えを取り光を注視する。やがてその光が収まると、嘗て悟飯(未来)の世界で猛威を振るった邪悪な神が現れた。
合体ザマス「降臨、満を持してっ!! 崇めよ!! 讃えよ!! この気高くも美しい…不死にして最強の神!! ……『ザマス』を…!!!」
最凶最悪の邪神「合体ザマス」――またしてもあの正義を自称する神が降臨した。しかも今回のは悟飯の肉体を奪ったゴハンブラックが合体している事から、前髪以外の髪型が少し孫悟飯に似ている部分があった。
悟飯(未来)「それがどうした! オマエがどんなにパワーアップしようと、オレは絶対に負けない!!」
だがその身から放たれる気から推定される戦闘力は、悟飯(未来)の世界に現れた合体ザマスよりも大分低く、所謂
本来の歴史の合体ザマスはあのベジットブルーでも完全に押し切れないほどの強さを持つが、それでも悟空(超)達が限界を超えて奮闘すれば多少ダメージは与えられる程度の相手。それなら別格に強くなった今の悟飯(未来)が変身している「超サイヤ人3・
合体ザマス「フッ……どうやら、キサマは勘違いしているようだな。 今の我はまだ……完全にフルパワーになっていない! 更にもう一段階、遥かに輝きを増す事が可能だ!」
悟飯(未来)「何っ…!?」
合体ザマス「見せてやろう……光栄に思え!! これこそが神の真の力だ!!!」
しかし合体ザマスは勝算があるのか、邪悪な笑みを浮かべて悟飯(未来)を睨む。そして合体ザマスは虹色混じりの白色オーラを噴き出し、戦闘力を高め始める。
合体ザマス「はああああああああああああああっ!!!!!」
吠える合体ザマスは怒りの感情を高ぶらせ、合体元の肉体から戦闘民族の細胞を活性化させる。やがて纏う気は白色から黄金に変わり、同じく白い頭髪は輝く金髪となり、黒い瞳孔か開いた灰色の瞳は翠玉色へと変化した。
そして纏う気が白色から虹色混じりの黄金に変わり、変身を遂げた合体ザマスの姿は、この場に居る誰もが知る伝説の戦士の形態だった。
悟飯(未来)「その姿はまさか……超サイヤ人だと!!?」
合体ザマス「そうだっ!!! どうだこの輝く我の姿は……!! キサマが神に能力を引き出させた上でサイヤの力が使えるように、それを学んだ我もまた……同じく超サイヤ人になれるのだ!!」
なんと合体ザマスは、悟飯(未来)が潜在能力を解放しつつ超サイヤ人へと変身した事を見て、それを真似て同じく超サイヤ人へと変身しパワーアップした。しかもただの超サイヤ人ではなく、悟飯(未来)と同様に
これはゴハンブラックが
悟飯(超)「ブラックとザマスが合体して、そこから更に超サイヤ人になるなんて……!!」
トランクス(未来)「そ…そんな……!!」
悟空(超)「嘘だろっ!? 合体しただけでもヤベェのに、まだ強くなるんかよ……!!」
ベジータ(超)「くそっ!! ……どうやら考え得る中で、一番最悪のデスゲームになったな……!!」
合体ザマス「さぁ人間よ!!! 神に逆らい冒涜したその代償を、この全宇宙における唯一の神……ザマスに払ってもらおうか!!!」
思いがけない合体ザマスのパワーアップにより、最初に戦っていた悟飯(超)達は絶望する。放たれる凄まじい気からして今の合体ザマスは、ポタラによる合体と超サイヤ人の強化が合わさり破壊神の域を超えて、天使の領域にも迫る強さと思われる。
無論それは悟飯(未来)の超サイヤ人3・
悟飯(未来)「……ならオレも、
合体ザマス「………は?」
悟飯(未来)「オレは元からオマエ達が、合体する瞬間を待っていた。 そうすればオマエは不死身じゃないブラックの影響で完全な不死身じゃなくなり、倒せるようになるからな。 これでようやく……思いっ切りやれる!!」
なんと悟飯(未来)は、これまで全然本気を出していなかった。悟飯(未来)はその気になればすぐにブラックとザマスを倒せるというのに、クロノアの言った「出来れば2人が合体した後に倒してほしい」という言葉を守り、合体ザマスになるまで力をセーブしていた。
そしてブラックとザマスがポタラで合体した今こそ、もう手加減する理由が無くなった為、悟飯(未来)は隠していた全力を出す事にしたのだ。
悟飯(未来)「はああああああああああああああっ!!!!!」
合体ザマス「なっ…!? 気が……気がどんどん膨れ上がっている!? ……いや、それどころか……神の気へと変わっていってるだと……!!?」
気合いを入れると共に、悟飯(未来)の気が変化していく。
それは他でもない。悟飯(未来)が纏う気が通常から、神の気へと変わった証拠だった。
悟飯(未来)「ふんっ!!!!」
やがて赤い炎が一瞬で全身を包み込むと、変身を完了した悟飯(未来)が現れる。髪型は変身前と同じだが赤くなっており、瞳は黒い瞳孔のある大きな赤い目へと変化。
体つきは屈強さを残しつつもより引き締まって細くなり、金色混じりの赤い神の気を纏っていた。
「超サイヤ人ゴッド」――1年前にゴッドの儀式を行った事で変身可能となった形態であり、今は
悟飯(未来)「うおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」
しかし、本当に驚くべき事はここからだった。赤いゴッドの姿になった悟飯(未来)は更に神の気を高め、その力をより攻撃的なモノへと変化させていく。
すると、細い身体は次第に本来の屈強さを取り戻し、髪型は超サイヤ人のように逆立って色も赤色から青く染まっていき、瞳と独特の赤い炎も同様にどんどん青く変わっていった。
それはこの世界の悟空(超)とベジータ(超)が手にした形態でもあり、現状で彼等が知る超サイヤ人の最高の力だった。
悟飯(未来)「はああああああああああああああっ!!!!!」
気合いが最高潮に達し、天地を繋ぐ水色の巨大な光の柱が発生する。その中で悟飯(未来)は逆立った青い髪と青い瞳、穏やかになびく水色のオーラに変わると、その姿を現した。
「
その力は唯でさえ強力な変身な事に加え、解放された潜在能力と合わさった彼の戦闘力は超サイヤ人となった合体ザマスどころか、天使をも大きく超えるものへと昇華されていた。
悟飯(未来)「これがオレの全力だ。ザマス!!」
合体ザマス「我は……最初から道化だったのか……!?」
真の強さを発揮した悟飯(未来)を見て、合体ザマスは如何に自分達が道化であった事を思い知らされた。最強の肉体と不死身の身体――それを持つ自分達ならば全宇宙は思い通り、例え計画を阻む者が現れようと敵なしだと信じて疑わなかった。
だからこそ、より強大な悟飯(未来)の存在を前にした時、初めて無力であるを察してしまった。
もう神の嘆きなど届かない、届く訳がない。合体ザマスが目の前に現れた理不尽に拒絶し、恐怖に慄き、絶望に打ち拉がれるのも虚しく、アルティメットブルーになった悟飯(未来)は右手2本指の先の一点に気を集中して、全てを貫く閃光を放つ。
悟飯(未来)「魔貫光殺砲ぉぉぉぉぉぉーーーーー!!!!!」
合体ザマス「ぐあああああああああああああああ!!!!!」
指先から撃ち放たれた超特大の「魔貫光殺砲」は本家ピッコロが使うそれとは比較にならず、貫通力も範囲も桁外れであった。無論当たればマズいので避けようとするが間に合わず、あっという間に合体ザマスの右半分の身体を大きく抉った。
合体ザマス「あ……あがああ……!! が…ががあ……!!」
顔も肉体も大半を失った合体ザマスは、あまりの激痛に苦しむ。すぐに不死身の力で再生し出すが、不死身じゃないブラックの影響でエラーを起こして、本来の歴史と同様に歪に再生していく。
やがて再生した顔半分と右半身は、紫色に腐敗したかのようなドロドロに溶けた状態になり、右腕は肩から自身の背丈に匹敵するくらいに肥大化。右眼は白目が黄色、瞳が真っ赤に染まって憤怒に満ちた狂気の目をしている。
その姿はまさに、あの未来の世界を崩壊寸前に追い詰めた「半壊した合体ザマス」とほとんど同じ姿だった。
合体ザマス「おのれ……!! おのれえええ!!! ソンゴハアアアァァァンンンッ!!!!! 許さん……!! 絶対に許さんぞおぉ!!!! キサマ等人間は、何処まで神を侮辱すれば気が済むのだああ!!!!!」
いきなり大ダメージを受けて肉体が半壊した合体ザマスは、恐怖や絶望を通り越して憤怒の表情をする。更に彼が纏っていた超サイヤ人の黄金のオーラには、その内側に禍々しい赤紫色の闇黒オーラが追加されていた。
他の戦士と同じ超サイヤ人の形態でも、これほどまで禍々しい邪気を放つ者は居ないだろう。それほど人間に大差を付けられた事が、神としてのプライドが許せないようだ。
合体ザマス「神の力とサイヤ人の力が無いと強さを得られぬ、愚かな人間風情がぁああ!!!! 裁きの刃!!!!!」
悟飯(未来)「……ふんっ!!! はああああっ!!!!!」
怒りで吠えながら無数の赤い刃状の気弾が雨のように降らせる合体ザマスだが、悟飯(未来)は周りに球体状に半透明のバリアを張る「エネルギードーム」を展開し身を守る。頑丈なバリアは絶対神の攻撃を完全に防ぎ、一切ダメージを受ける事がない。
それだけでなく、神気を高めた悟飯(未来)はそのバリアを更に強固なものにすると、球体状のエネルギーを纏って突撃する「魔閃裂障壁」で反撃を開始。
悟飯(未来)「だあああああああああああっ!!!!!」
合体ザマス「がはっ…!!?」
強烈な突撃攻撃に、合体ザマスは大きく仰け反る。しかし一撃では終わらず、球体に包まれた悟飯(未来)はそのまま旋回すると更に追撃しダメージを与える。
反撃する余地も与えず、何度も何度も体当たりした後に、最後は渾身の突撃で合体ザマスを吹っ飛ばしたが、これだけでは済まない。
合体ザマス「ぜ…絶対の雷イィッ!!!!」
悟飯(未来)「ならば……気功砲ぉぉぉぉーーーー!!!!!」
合体ザマス「何ぃっ!!? ぎゃああっ!!!?」
後方に飛ばされながらも紫色の雷電を撃つ合体ザマスだが、なんと悟飯(未来)は天津飯の大技である「気功砲」を放った。しかもただの気功砲ではなくアルティメットブルーという究極の姿で放った故に、威力は別格な上に命を削るデメリットも無しだった。
当然ながら絶対を自称する合体ザマスの紫電は一瞬で消し飛ばされ、逆に今度は左腕が肩から消し飛ばされてしまった。それでも合体ザマスは左腕が歪に再生しつつも、右手に気を溜めて反撃に出る。
合体ザマス「くっ……聖なる逆鱗んんっ!!!!」
悟飯(未来)「はあああ……繰気弾!!!!!」
大技の特大火球が紫色の巨大な右手から発射されたが、今度はヤムチャの技「繰気弾」で悟飯(未来)は迎え撃つ。
本来なら圧倒的に「聖なる逆鱗」の方が威力が上だが、悟飯(未来)の撃った繰気弾はそれを上回る威力と密度を誇り、瞬く間に火球を突き破って合体ザマスに直撃した。
合体ザマス「ぐえっ!!!?」
悟飯(未来)「ふっ…!! はあっ!!!!」
合体ザマス「がああっ!!!?」
凄まじい勢いで当たったので、合体ザマスの身体がくの字に曲がる。しかしこれだけで攻撃は終わらず、悟飯(未来)は気を操ってあらゆる角度から繰気弾を次々とぶつけ、どんどんダメージを蓄積させていく。
そして悟飯(未来)は最後に真上から殴るように気弾をぶつけ、その勢いのまま合体ザマスは荒廃した都市のアスファルトに叩きつけられた。
合体ザマス「ぐっ…!! くそっ……!! 雑魚の技で神の火を打ち消すとは、神を見下す不届き者めがぁああ……!!!」
悟飯(未来)「雑魚の技なんかじゃない!!! 気功砲も、繰気弾も、オレが生まれるよりも前から……武道家として腕を磨いてきた、掛け替えのない仲間達の技だ!!!!」
合体ザマス「機械仕掛けの人形ごときに負ける人間の技なんぞ、無価値もいいところだ……!! そんな技で神の力を押し切るその行為、不敬極まりないぞ!!!!」
必殺の特大火球が通用せず、増々苛立つ合体ザマスは次に自身の周りに人間大サイズの立方体の形をした金属の塊を約数十個ほど出現させる。界王神の力を使って宇宙一硬い金属「カッチン鋼」をその場で創造し、物理的質量で圧倒しようとの考えだろう。
故に合体ザマスは無数のカッチン鋼を作り上げると、合体ザマスは超能力で一斉に悟飯(未来)に向かって投げ飛ばす。
だがそれに対し悟飯(未来)は慌てず、冷静に円盤状に気を練って回転させると、勢いよく飛ばした。
悟飯(未来)「気円斬!!!! はああっ!!!!!」
クリリンの技「気円斬」を2つ飛ばし、合体ザマスのカッチン鋼に攻撃に対抗する。投げられた円盤状の気弾は次々と投げられたカッチン鋼を豆腐を切るかの如く、綺麗な切断面が出来るほどスパスパと切断した。
高密度の金属を全て切って無力化する事に成功した悟飯(未来)は、攻撃を防がれた事に同様する合体ザマスの隙を逃さず、すかさず次の技を繰り出す。
悟飯(未来)「今だっ!!! どどん波ぁぁぁーーーー!!!!!」
合体ザマス「ぐぎゃああっ!!!?」
右手人差し指から放つ細い気功波の「どどん波」を即座に撃ち、合体ザマスの顔面に命中する。それによって仰け反ってバランスを崩して、その場でよろけてしまう。
勿論すぐに体勢を直して踏ん張るのだが、怒れる悟飯(未来)は瞬時に目の前まで近づいて合体ザマスを睨んだ。
合体ザマス「っ……!!!」
悟飯(未来)「よくもオレの仲間を……侮辱したなぁ!!!」
並行世界の過去の自分の肉体を奪った後に妻子を殺し、この世界で散々人殺しをしてきた上に、愛弟子を心身共に追い詰めるだけでなく仲間を侮辱する等、何処までも他人の命と尊厳を踏み躙る邪神に、悟飯(未来)は怒りの感情が治まらない。
完全に怒りに支配されずとも、その怒りを爆発させたまま悟飯(未来)は「メテオラッシュ」をおみまいする。決して敵に回してはいけない存在を怒らせてしまった合体ザマスは、既に彼を止める術が残っていなかった。
トランクス(未来)「か…勝てる!! このままなら、ザマスに勝てるかもしれません!!」
ベジータ(超)「な…なんてパワーだ……」
悟空(超)「ひえ〜………ありゃあもう、全部あっちの悟飯が片付けちまいそうな勢いだな……」
合体した上に超サイヤ人に変身した合体ザマスを、更に上回る強さで圧倒するアルティメットブルーの悟飯(未来)の姿を目撃したこの歴史の戦士達。最早自分達の出る幕はなく、このまま何もせずとも解決してしまいそうな流れとなっていた。
悟飯(超)「……確かに今の彼に任せたら、合体したザマスに勝てるかもしれません。 けど……!!」
しかしその中で、悟飯(超)は静かに立ち上がる。彼もまたブラック達を倒すべく元の時代で修業して「魔封波」を習得し、トランクス(未来)と未来の世界を救う為にやってきたのだ。
このまま彼だけに任せたら、今まで自分達が必死で戦ってきた意味が無くなってしまう――真面目に修業したが故にこの歴史の悟飯(超)は「いざと言う時は
悟飯(超)「ボク達だって……このまま終わる訳にはいきません!! せめて最後くらい、ザマスに一矢報いらないと!!」
トランクス(未来)「なら、オレも行きます!! これは……オレの戦いでもあるんですから!!」
悟飯(超)「よし、行きましょう!! トランクスさん!!」
トランクス(未来)「はい!!」
悟飯(超)に続いてトランクス(未来)も立ち上がり、この戦いに終止符を打つべく奮起する。大切な世界を守る為に今も師匠が戦っている姿を見て、ボロボロだった心に勇気の炎が燃え上がっていた。
風向きが変わって戦局は有利に傾いてる今こそ、このチャンスを逃す訳にはいかない2人は、合体ザマスと戦っている悟飯(未来)の元へと飛んで行った。
残るは――悟空(超)とベジータ(超)の2人である。
悟空(超)「こりゃあ……オラ達の出る幕は無ぇな。こんだけ修業したってのに、とてもついていけねぇ……」
ベジータ(超)「言うなカカロット! 今のオレの前で……そんな言葉を吐くんじゃない……!! 余計にプライドが傷付くぜ……」
眼前に映る激戦を見せられた悟空(超)とベジータ(超)は、何方も複雑な顔をしていた。
こうなってしまうのは無理もない。先程まで何度も苦渋を味合わされたゴハンブラックと不死身のザマス、そしてその2人が合体した合体ザマスを相手に、何処からか突然現れた悟飯(未来)は善戦どころか、一方的に蹴散らすという所業をやってのけてるのだ。
決して悟飯(未来)に非はないが、強い味方が来て心強いというより、今まで最前線で戦ってきた彼等の努力が無意味になったと思うのが大きい始末である。
悟空(超)「それにしてもあっちの悟飯は、一体どんな修業をしたんだろうな。 潜在能力を引き出した上に、超サイヤ人ブルーに変身出来るなんてよぉ〜。なあベジータ」
ベジータ(超)「俺に聞くな! 少なくとも相当な修業を積んでいるのは認めてやるが……息子達が戦っているのに親のオレ達が何も出来ん状態なのは、我慢ならん!!」
悟空(超)「……そうだよなベジータ。 正直言って今回はオラも、ちょっとだけ悔しいぜ」
疲労し切っていた身体は仙豆の効果で完全回復しており、何時でも超サイヤ人ブルーをフルパワーで発揮出来るが、それでも今の2人はこの戦いでは足手まといだろう。それくらい今の悟飯(未来)や合体ザマスと、自分達の間には大き過ぎる差があった。
だがそれでも、このまま我が子達だけ任せてしまうのは、親として納得がいかないものがある。
悟空(超)「……ベジータ、こうなったらオラ達も合体だ。もう一度ベジットになって、ザマスにデカい一発をブチかましてやろうぜ!」
だからこそ悟空(超)は、戦闘前に界王神達から預かったポタラを取り出して、無理を承知でライバルのベジータ(超)に合体を頼み込んだ。
当然ながら、ベジータ(超)は拒否反応をする。
ベジータ(超)「な…何だとっ……!? キサマ、またオレと合体しろと言うのか!!? というか、何処からそのポタラを持ってきやがった!!?」
悟空(超)「戦う前に界王神様から預かった。 フュージョンだとオメェにやり方を教える所からになっちまうし、これしか方法が無ぇんだよ!」
ベジータ(超)「だからといって……そいつは一度合体したら最後、元に戻れんヤツだろ!! ブウの時は運良く戻れたが、また戻れるとは限らん合体なんか、二度とするか!!!」
悟空(超)「その点については大丈夫だ。 何でもゴワス様が言うには……どっちも人間が使った場合の時だけ、1時間で合体が解除されるらしいんだ。 だからベジータ、1時間だけ頼む!!」
ベジータ(超)「っ……!!!」
悟空(超)が出した提案に、ベジータ(超)は何時ものように躊躇する。未来の息子を救う為なら死ぬ覚悟だって容易く決められるが、それとこれは全くの別問題だからだ。
だがここまで来て引き返せないのもまた事実で、最早なりふりなど構うものかと意を決したベジータ(超)は片方のポタラを悟空(超)からひったくり、それを右耳に付けた。
ベジータ(超)「ええい仕方ない! 心底気に食わんが合体をやるぞ! 1時間だけ耐えてやるから、さっさと準備しやがれ!! くそったれ!」
悟空(超)「サンキュー、ベジータ!!」
ライバルの了承を得て、悟空(超)もすぐさまもう片方のポタラを左耳に付ける。彼等の付けた2つのポタラが神秘の輝きを放ち、お互い引っ張られるよう身体が引き寄せられていく。
そして引き寄せられた両者の胴体が引っ付くと、その瞬間に目も開けられないほどの光の中で2人の身体が合わさる。
一方その頃、超サイヤ人の半身崩壊合体ザマスと、超サイヤ人ブルー・
悟飯(未来)の攻撃で弱り切っているのか、纏う邪気もとっくにピークを過ぎてどんどん減っており、戦う力を残していない。
悟飯(未来)「だああああっ!!!!!」
合体ザマス「ぐえぇああっ!!!!?」
弱った合体ザマスの顎に、本気の悟飯(未来)が繰り出した強烈なアッパーカット「究極龍昇拳」が炸裂。その力は凄まじく、醜い悪神は天高く打ち上げられる。
吹っ飛ばされた合体ザマスは気合いで約数十mの空中で停止し、両目共に狂気に満ちた瞳で悟飯(未来)を見下ろしながら嘆いた。
合体ザマス「何故だ……何故こうなった……!? 世界を蝕む悪の人間を全滅させるまで、後一歩まで来た筈!! それをキサマのような神の正義に背く異分子に邪魔をされ、崇高な計画が躓くなど、認めるものかああああああ!!!!!」
悟飯(未来)「キサマのやっている事は、断じて正義じゃない!!! 自分の為だけに命を奪う、ただの人殺しだっ!!!! 本当の正義というのは………どれだけ傷付き倒れても、必ず限界を超えて立ち上がり、オレを含めて……人々や世界に希望を照らしてくれる存在だ!!!!」
己を犠牲にしてでも全てを救ってくれた
無論こんな言葉は自分に酔っている合体ザマスに響かないだろうが、そんなヤツでも分かりやすく、嘗て世界を救った正義の味方の力を内から呼び覚ます。
悟飯(未来)「別次元の父さん……皆んなを守る為に、オレに力を借してください!! はああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!」
―ガアァオオオオォォォォォォォォッ!!!!!―
やがて悟飯(未来)の身体に変化が起き――上半身の道着は弾けると胸部と腹部を除いて赤く体毛が覆い、黒い頭髪は伸びて金色の目の周りが赤く縁取られて、腰からサイヤ人特有の尻尾が生えると変身が完了する。
「超サイヤ人4」――超サイヤ人の究極形態の1つであり、悟飯(未来)の未来世界を絶望と消滅から救った最強戦士と同じ力。しかも今は
合体ザマス「こ…今度は何だ……!? その醜い姿は…!!」
悟飯(未来)「超サイヤ人4だ……!! 1年前に別次元から来た父さんが変身して、オレの世界を……皆んなを救ってくれた力だああっ!!!!」
合体ザマス「別次元……? 1年前……? そうかキサマ、別の世界から来た孫悟飯か……!! どうやって時空を越えて来たかは知らぬが、そんな野蛮な変身が正義の力だと? 笑わせるああああっ!!!!!」
悟飯(未来)の正体を察しつつ、超サイヤ人4の容姿を見て拒否反応と怒りを表す合体ザマス。神々しき神の力とは真反対な獣の姿を、何処に正義があるとは思えないだろう。
だからこそ、この世界の合体ザマスは知らない。悟飯(未来)にこの力を授けた偉大なる英雄が、この形態と共に絶望を覆した事なんて知る由もない。
英雄と共にある悟飯(未来)は、もう誰にも負けない。止めを刺すべく父親から受け継いだ必殺の構えを取ろうとした時、後方からこの歴史の戦士達が集結した。
悟飯(超)「待って下さい!!」
トランクス(未来)「悟飯さん、オレ達も戦います!!」
ベジット「ガキ達だけいい思いはさせない。 大人の威厳ってものを見せてやる!」
悟飯(未来)「2人とも……それに、ベジットまで……!!」
左側には
ベジット「オレの事を知っているのか。 どうやらザマスの言う通り、オメェは別の世界から来た悟飯らしいな」
悟飯(未来)「黙っていてすみません……。 それからトランクスも、オレは……キミが知る本当の孫悟飯じゃないんだ。すまない」
トランクス(未来)「……いえ! 例え違う世界の存在だとしても、貴方は間違いなく……オレに戦いを教えてくれた悟飯さんです! 別世界から助けに来てくれて、本当にありがとうございます!!」
悟飯(未来)「…………そうか……」
別世界の同一人物故に彼等が思う「孫悟飯」とは別人だと明かしたが、トランクス(未来)はその事で特に気にしていなかった。寧ろ遠い世界からわざわざ助けに来てくれた事に、度重なる死闘の中でボロボロになっていた心が晴れ渡り、勇気に満ち溢れていた。
それだけ彼にとって師匠の存在は大きく、また1つの希望であったのは間違いない。
悟飯(超)「改めて……助けてくれてありがとうございます。それとキミのおかげで、凄く勉強になりました」
悟飯(未来)「えっ…?」
悟飯(超)「普通に超サイヤ人になるより潜在能力を解放した方が強いから、ボクはサイヤ人である事に頼らず1人の人間として強くなろうと思いました。 けど……それは甘い考えでした」
トランクス(未来)に続いて悟飯(超)も同じく礼を述べると同時に、悟飯(未来)のおかげで学んだと口にした。一体何を学んだのか、頭の上に「?」のマークが浮かぶ悟飯(未来)だったが、それを証明するように続けて悟飯(超)は力を漲らせる。
悟飯(超)「はああああああああ……!!! うぉあああああああああーーーーーっ!!!!」
白色のオーラを纏ったかと思えば、それが雄叫びと共に黄金色へと変わり、戦闘力が爆発的に上昇する。髪や眉毛は金色になって、瞳は翠玉色、頭髪は細かく逆立って身体の周りに青白いスパークが迸る。
「超サイヤ人2・
そして、今までの己の限界を一気に超えた悟飯(超)は、先ほどの話を続ける。
悟飯(超)「……キミのように人間としても、サイヤ人としても限界以上に極めれば、ボクもまた誰よりも強くなれると学びました。 その事に気付かせてくれて、ありがとうございます!」
悟飯(未来)「そうか………キミが更に腕を上げるキッカケになったのなら、オレもこの世界に来た甲斐があるな。 奥さんと娘さんの為に、一緒にザマスを倒そう!!」
悟飯(超)「はいっ!!!」
トランクス(未来)「凄い!! 過去の悟飯さんも超サイヤ人2になって、更に限界を超えた……!!!」
ベジット「嬉しいもんだぜ。 これは帰ってからの修業も更に気合いが入りそうで、今からでもワクワクしてきやがる」
もう1人の自分が限界を超えた事に、悟飯(未来)も、トランクス(未来)も、そしてベジットも嬉しく微笑む。絶望の中で諦めず強くなろうとするその志は、何よりも尊く素晴らしいものだ。
だが当然それを良く思わない者が1人――肉体の大半が崩壊しつつある合体ザマスは、またしても人間が神を超えた光景が気に入らなかった。
合体ザマス「あっちの孫悟飯まで……!!! だが同じ孫悟飯の肉体を持つ我ならば、同じ変身が可能な筈……!! はああああああ……!!!」
ベジット「……止めた方がいいぜ? キサマはただでさえ身体が崩れてきてるんだ。 そんな状態で超サイヤ人2になろうとすれば、その身体は保たねぇよ」
合体ザマス「笑わせるな……!!! 下等な人間どもに出来て、不死にして最強の神である我に出来ない事はない!! 正義の輝きに平伏せええええ!!!!」
ベジットの忠告を無視して、合体ザマスは悟飯(超)を真似て同じく超サイヤ人2に変身しようと気を高め、邪悪なオーラを噴き出す。著しく低下していた戦闘力は急上昇し、邪神もまた限界を超えようとしていた。
――だがその前に別の意味で限界を迎えてしまい、周りに黒いスパークが迸ると合体ザマスに耐え難い激痛が襲って、ドロドロの紫色になった部位が破裂した。
合体ザマス「ぐああああああああああああああ!?!? な…何故だ……!? パワーアップどころか、更に肉体が壊れていく……!!!」
ベジット「ほ〜ら言わんこっちゃない。 やっぱ無理して変身しようとするから、そうなっちまうんだ。 自分の置かれている状況を理解せず、身の丈に合わない真似事をしようとするからだよ!」
悟飯(超)「それにボクは修業し直した際、引き出せる潜在能力を伸ばす事を重点にしていたから、超サイヤ人2はそこまで極めてなかった! それを知らずに無理に変身しようとしたのが、オマエの失敗だ!!!」
トランクス(未来)「ザマス!!! 悟飯さんの肉体を奪って人殺しをしたその報いを……受けてもらうぞ!!!」
悟飯(未来)「殺された皆んなの為に………絶対にキサマを倒す!!!!」
戦士達から的確に指摘される合体ザマス。肉体が半壊する前ならギリ超サイヤ人2に変身して全てを圧倒する事も出来ただろうが、既に限界を迎えた今の状態ではそれも無理だろう。
形勢逆転したこの気を逃さない為に、次の一撃でこの戦いに終止符を打とうと必殺技の構えを取った。
合体ザマス「ま…まだだ……!!! 我は不死身だぁ……!!! 神が人間に……人間に敗れるなど、あってたまるかああああああ!!!!」
無論、人間に負けるなんて許されない合体ザマスは叫ぶと、残った力の全てを解放し、それを気功波のエネルギーに変えていく。最早ペース配分なんて考えておらず、全力の攻撃を繰り出す気だ。
背後に禍々しい光輪が出現し、赤い輝きと紫色のスパークが迸しり、そして両手を前に突き出して強力なエネルギー光球を生成すると、合体ザマスは戦士達に向けて技を解き放った。
合体ザマス「消え去れ人間どもおおおおぉぉぉぉーーーーーー!!!!!」
光輪から「裁きの刃」と「絶対の雷」が発射されて、突き出した両手からは「超ブラックかめはめ波」と「聖なる逆鱗」を混ぜたエネルギー波が解放される。奇しくもそれは1年前、超フルパワーサイヤ人4の悟空(GT)に追い詰められたあの時と、同じ構図だった。
しかし、戦士達の顔に恐れは無い。目の前の絶望を打ち破るべく、彼等も全力の一撃を撃つ。
悟飯(超)「トランクスさん!! 合わせましょう!!!」
トランクス(未来)「はい!! 悟飯さん!!!」
「「魔閃光おおおぉぉぉーーーーー!!!!!」」
悟飯(超)とトランクス(未来)は頭上で合わせた両手を前に突き出して、共に同じ気功波を撃つ「ダブル魔閃光」を発射。過去と未来を繋ぐ絆のエネルギー波には殺された家族の想いが込められ、悪しき神を討つべく闇のエネルギー波と激突する。
合体ザマスの気功波は非常に強力だが、例え押し返されそうでも愛する家族の為に2人は一歩も引かなかった。
ベジット「終わりにしてやる!!! 100倍界王拳っ!!!!」
続けてベジットが超サイヤ人ブルーを維持しながら、凄まじい強化技の赤いオーラを纏う。「100倍ブルー界王拳」を発動して戦闘力が急上昇すると共に強烈な負荷が襲うが、合体戦士のベジットだからこそギリギリ耐えられる。
それでもこれだけ急激なパワーアップすれば、ただでさえ合体の制限時間が短縮する形態が更に短くなるのは明白なので、ベジットは次の一撃に全てを込める。
ベジット「ファイナルゥゥ……かめはめ波あああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!」
最初にベジータの必殺技の構えから入って、続けて悟空の必殺技の構えに移ると、手首を合わせて突き出された両手から黄色の光が渦巻く青白い膨大なエネルギー波「100倍ファイナルかめはめ波」が解放される。
文字通り合体戦士として全力を爆発させたベジットの気功波は息子達が放った「ダブル魔閃光」と合わさって、合体ザマスの邪悪な気功波とぶつかると一気に押し返してゆく。
合体ザマス「ぐうぅぅ……!! こ…こんな事が……!!」
眼前に迫る敗北の瞬間に納得出来ない合体ザマスは更にパワーを上げようとするが、既にボロボロの肉体と低下した戦闘力では無駄な抵抗に等しい。
どれだけ必死にエネルギーを注いでも現状は覆らず、放った気功波も後2〜3mで押し切られてしまうだろう。
悟飯(未来)「喰らえ、ザマス!!!」
そして最後の戦士――別次元から来た超サイヤ人4・
しかし、更に気を集中させてエネルギーを高めていくと色が青色から赤色へと変化して、秘めた威力が10倍に跳ね上がると、両手を前に突き出して一気に解き放った。
悟飯(未来)「かぁ〜…!!! めぇ~…!!! はぁ〜…!!! めぇ~…!!! 波あああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!」
悟空(GT)の「10倍かめはめ波」を彷彿とさせる赤色の気功波―――まさしく究極の名を冠するに相応しい特大のエネルギーが、世界を滅ぼす悪しき神に向けて放たれる。
その名も「アルティメットかめはめ波」――潜在能力を解放した上で超サイヤ人4のパワーが合わさったそれは、究極という大層な名に恥じない神を超えた一撃だった。
無論それほど強力な気功波は、もう1人の自分やトランクス(未来)の「ダブル魔閃光」やベジットの「100倍ファイナルかめはめ波」と合わさって、闇のエネルギー波と完全突破すると合体ザマスに遅いかかった。
合体ザマス「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!?」
瞬く間に邪神を呑み込み、光輪を破壊され、断末魔に近い悲鳴を上げながらその身を焦がし、ボロボロになっていく。4つの力が合わさった閃光はそのまま暗雲をぶち抜いて大気圏外を突破し、その先にある隕石群や小惑星を次々と破壊していくと宇宙の彼方へと消えていった。
そして光が世界を貫いた後には、辛うじて生きてはいるも身体の半分以上を失ってほぼ再起不能になった合体ザマスが残った。
合体ザマス「あが…ああ……が……!!」
悟飯(未来)「今だ2人ともっ!! 封印のチャンスだ!!!」
ベジット「トランクス、この壺を使え!!!」
トランクス(未来)「はい!! 悟飯さん、今です!!!」
このチャンスを逃すまいと、気功波を撃ち終えた彼等は合体ザマスを封印しようと即座に行動に移る。ベジットから封印用の壺と札を受け取ったトランクス(未来)はしっかりと構え、何時でも封印出来るよう準備を整えると、悟飯(超)の名を叫ぶ。
これで何時でいける状態になったのを確認すると、悟飯(超)は過去で師匠から教わった封印術を使った。
悟飯(超)「いくぞっ!!! ピッコロさん直伝の……魔封波だああああ!!!!」
合体ザマス「な…何いぃ……!!?」
両手を突き出して技名を叫ぶと緑色の巨大な竜巻が発生し、それがあっという間にボロボロの合体ザマスを呑み込んだ。動く事すらままならない合体ザマスは成す術無く「魔封波」に巻き込まれると、身体がぐるぐると回転。
そのまま悟飯(超)が精密なコントロールをしながら、悪しき神を巻き込んだ竜巻を壺に向けた。
悟飯(超)「はああっ!!!!」
合体ザマス「そんな……! 神が……不死身にして正義の神が、人間に敗れるなんてぇ……!!」
そんな言葉を言い残して、合体ザマスは「魔封波」によって壺の中へと吸い込まれた。即座にトランクス(未来)は壺の蓋を閉じて封印用の札を貼る。
こうして、孫悟飯の肉体を利用して世界を滅ぼした邪悪な神の悪事は、別の次元から来た悟飯(未来)のおかげで食い止められ、小さい壺に閉じ込められる惨めな最後を迎えて戦いが終わった。
クロノア『御苦労様、悟飯君。 途中でザマスが超サイヤ人になった時はちょっとヒヤッとしたけど、封印した事で無事に元の歴史の流れに修正されたわ』
悟飯(未来)「そうですか。それなら良かったです」
その後、無事に合体ザマスを倒した悟飯(未来)は変身を解いて通常の姿に戻るとクロノアからの連絡を貰い、時空を越えた通信で会話をする。彼女の落ち着いた言葉からして、改変された歴史は無事に元の流れへと修正されたらしい。
それを聞いた悟飯(未来)は一先ず安心したが、それとは別でどうしても気になる事があったので、その事についてクロノアに聞いてみる。
悟飯(未来)「それでなんですが………ザマスを封印した壺はどうしますか? それにブラックに肉体を奪われて殺された並行世界のオレや、この世界の復興とか……」
クロノア『大丈夫よ。 並行世界の悟飯君は元の世界の超ドラゴンボールで、無事に元の肉体を取り戻して生き返る予定よ。 その世界で死んだ人々や破壊された街も、力の大会で優勝した際に超ドラゴンボールの願いで、消された宇宙と一緒に蘇るみたい。 ザマスを封印した壺は〜………その世界に残してもしょうがないし、こっちで処理するから持って帰って来てちょうだい』
悟飯(未来)「分かりました。では、すぐに戻ります」
どうやら要らぬ心配だったようで、クロノアの言葉を聞いた悟飯(未来)は本当の意味で安堵した。それもそのはず、肉体を奪われて殺された自分や滅亡寸前の世界の行く末はどうしても気になるのは当然で、その救済が入るという報告は彼にとって何よりも嬉しい事だ。
これでこの世界に滞在する理由は無くなったので、役目を終えた悟飯(未来)はこの世界の戦士達に別れを告げに合流する。ベジットは既に元の悟空(超)とベジータ(超)に分かれて戻っており、悟飯(超)やトランクス(未来)と共に話を聞いた。
悟飯(未来)「――という訳で、オレは元の世界に帰ります。 壺に封印したザマスはオレの協力者がどうにかするようなので、こっちで預かります」
悟飯(超)「分かりました。 では、後の事はよろしくお願いします」
トランクス(未来)「悟飯さん。 別の世界からオレ達の為に助けに来てくれて、本当にありがとうございます! 貴方が救ってくれたこの世界………今度こそオレが絶対に守ってみせます!!」
悟飯(未来)「ああ。 これからもこの世界を頼むよ、トランクス!」
合体ザマスの入った壺を渡しつつ、悟飯(超)とトランクス(未来)は自分達を助けてくれた事に改めてお礼を述べた。別次元の悟飯(未来)との出会いは2人に大きな影響を齎し、これからも大切な世界を守ろうとする意欲をより強くさせた。
そして封印の壺を受け取った悟飯(未来)は今度、ベジットから戻った悟空(超)とベジータ(超)に後の事を頼んだ。
悟飯(未来)「父さん、ベジータさん、こっちの世界での後の事は、お願い出来ますか?」
悟空(超)「ああ、任せてくれ悟飯! この世界でブラック達に殺された人間や神様達は、オラの世界の超ドラゴンボールで全員生き返らせると思うしな」
ベジータ(超)「ブラックどもにこっちの世界のブルマが殺されたんだ。 神々がどう言おうがどんな手を使おうと、死んだヤツ等は必ず生き返らせる!」
悟空(超)とベジータ(超)も、後を頼まれた事に対し断る理由なんて無かった。2人だって殺された者達は生き返らせる事は当然だと、何方も同じ考えだった。
これで大丈夫だと確信した悟飯(未来)は自身の役目を終えると、最後に皆に世話になったお礼と感謝を述べて別れを告げる。
悟飯(未来)「それでは、お世話になりました。 これからも頑張って下さい! さようなら!!」
そう言い残して、まるで1年前の英雄のように彼等に平和を託すと悟飯(未来)は光に包まれて時の巣へと転送され、この世界から消えていった。
手を振りながら父親譲りの笑顔で帰還していく彼を、この歴史の戦士達は最後まで見届ける。
トランクス(未来)「……さようなら、悟飯さん」
悟空(超)「行っちまったな……」
悟飯(超)「はい………正直言って、もっと色々お話しがしたかったです。 でも彼のおかげで、ボクはもっと強くなりたいと思えました。 いつか彼に追いつけるように……もっと修業しないと!」
ベジータ(超)「アイツが最後に変身した超サイヤ人4とかいう変身について聞きたかったが、まぁいい。 サイヤ人には神の変身以外にも、まだ可能性がある事が知れただけ収穫になった」
悟空(超)「ああ………そんじゃ皆んな、一旦オラ達の時代に戻ろうぜ。 この世界を全部元通りにしたら早速、また修業しねぇとな」
強くなりたい――ザマスが起こした悪事を悟飯(未来)が阻止した事で、この世界の彼等もまた新しい目標が出来る。嘗て悟空(GT)が世界を救って人々に希望を与えたように、その中の1人である悟飯(未来)が別世界を救って、また新しい希望の光になった。
こうやって希望は連鎖していき、やがて更に次元を越えてより沢山の命が救われるキッカケとなるだろう。
そのあまねく奇跡の始発点として、最初の勝利を掴んだ偉大な英雄――孫悟空(GT)もまた笑顔で見守っているかもしれない。
??? ―時の巣―
悟飯(未来)「時の界王神様、老界王神、ただいま戻りました」
クロノア「お帰りなさい!」
老界王神「よう頑張っのぉ〜。 おかげで歴史が修正されて、ゴハンブラックの野望は阻止されたぞ! 流石は…儂が潜在能力を引き出した悟飯じゃな」
転送で時の巣に帰って来て早々、悟飯(未来)は2人の界王神に迎えられる。クロノアも老界王神も、戦い勝利した事や無事に帰還してきた事に安心していた。
負ける要素なんて最初から無いに等しいとはいえ、やはり危険な任務である事には変わらず、だからこそ怪我なく帰ってくるのは人を見守る神にとって一番喜ばしい事なのだ。
悟飯(未来)「それで……ザマスが入ったこの壺は、一体どうするんですか? このまま封印しても、いつか壊れて出てきてしまうかもしれないですし……」
クロノア「私が全王様にお願いして、壺ごとザマスを消してもらうように頼んでみるわ。 この状態なら、ザマスのせいで世界ごと消える事なんて流石にないだろうしね」
悟飯(未来)「分かりました。 何から何まで、色々と任せてすみません」
クロノア「いいのよ。 元はと言えばブラックの行いは私達神々が責任を負うべきところを、貴方達人間が尻拭いさせてしまったんだから、最後の後始末くらい平和に貢献させて」
悟飯(未来)はいずれ壺が劣化して壊れて最悪の結果になる事を懸念していたが、クロノアの言葉で合体ザマスは壺から永遠に出る事も出来ず消えると思われる。おそらく今も中で脱出しようと藻掻いてるかもしれないが、それも無駄な足掻きだ。
何も分からぬまま消えるとも知らず、本当の惨めな最後を待つしかない中の合体ザマスは、さぞ哀れだろう。
とにかくこれで歴史修正は完了して一件落着し、ふとクロノアは頭の中で思い付いた提案を悟飯(未来)に持ちかけた。
クロノア「それにしても……真面目な貴方の働きっぷりは凄いわ。 ねぇ、もし貴方が良かったら、タイムパトローラーとして正式に入隊しない?」
悟飯(未来)「……いえ、せっかくのお誘いですけど、お断りしさせて下さい。 世界が平和になって………ようやく落ち着ける時間が出来たので、オレはもう一度……学者の道を目指してみようかと思ってるんです」
クロノアからのタイムパトローラー入隊スカウトを、悟飯(未来)は申し訳なさそうに丁寧に断った。別に歴史修正の仕事がイヤという訳ではないが、以前にもう1人の自分から「夢を諦めないでほしい」と言われたので、彼は再び学者の夢を追いかけるつもりらしい。
正直、今の自分では学業についていけるか少し不安要素もあるが、幼少期から母親の英才教育のおかげで学ぶ事は好きだし、何より学者の夢を叶えた並行世界の自分が羨ましく、悟飯(未来)の心は諦めていた夢への情熱が蘇っていた。
クロノア「そう……それなら仕方ないわね。 寧ろ貴方は今まで過酷な人生を歩んできたんだから、自分の道を選ぶのは当然の権利よね」
悟飯(未来)「すみません……でも、もしオレの力が必要な時がきたら、遠慮なく言って下さい。 勉強も修業も両立していきますので、なるべく何時でも駆け付けますよ!」
老界王神「ほほう、流石は真面目なヤツじゃな〜。 まぁお主の勉強の邪魔はしないようにするが、万が一の時は頼りさせてもらおうかの」
けれど困っている人を放っておけない優しい性格は相変わらずなので、これからも悟飯(未来)は勉強の合間にでも出来る限り強力すると約束した。勿論2人の界王神は勉学に支障が出ない程度に、彼の気遣いを快く受け入れる。
ただ内心クロノアは「他の隊員達もこれぐらい真面目だと良いのに……」と、最近は破壊神レベルの力を軽々と超えていく部下達に尻に敷かれつつあったので、悟飯(未来)の存在は何としてでも欲しかったのは言うまでもない。
悟空(ゼノ)「おっ、オメェは……別次元のオラが救った世界の悟飯か? 久しぶりだな!」
その時、時の巣に新たな人物が入ってきた。その者は嘗てザマスに肉体を奪われて殺されたものの、別次元の神龍の力で肉体を取り戻し復活し、今はタイムパトローラーとして働いている「孫悟空(ゼノ)」だった。
悟飯(未来)「貴方は……並行世界の父さん! お久しぶりです。 オレのいた世界では1年経ちましたけど、そっちはどうですか?」
悟空(ゼノ)「こっちは4ヶ月ってところだな。 歴史修正の仕事にも慣れてきたけどさ、コントン都って場所は凄えぞ!! ビルス様より強えヤツがむちゃくちゃ沢山居るからよ、そいつ等と修業してたらオラどんどん強くなってるんだ!!」
悟飯(未来)「ハハハッ! 父さんのその様子だと、本当に楽しそうですね」
住む世界は違えども、ザマスの被害にあった並行世界の父親が楽しそうにしている様子に息子は微笑む。
因みに今の悟空(ゼノ)はコントン都で他の隊員達との修業や、歴史改変を修正する仕事に充実感を持っていた。定期的にイベントや大会が行われたり、緊急ミッションで強敵と戦う機会に恵まれて毎日が楽しく、そのおかげかメキメキと実力を上げていた。
おそらく今なら、不完全の身勝手の極意と破壊の力を同時発動した本気のビルスと、タイマンでいい勝負か出来るかもしれない。ウイスとの修業とは方向性が違うとはいえ、目に見えて成果が出ているのを実感していた。
悟飯(未来)「そういえば……元々居た世界の母さん達とは会えましたか? 確か母さんと弟の悟天は、ブラックに殺されたと聞きましたけど……」
悟空(ゼノ)「ああ。 オラの世界の悟飯やピッコロがいち早く異変に気付いたみたいで、すぐにドラゴンボールで生き返ったって。 そんでチチと悟天にちゃんと会った来たけど、オラはこのまま……コントン都でタイムパトローラーをやっていこうと思うんだ」
また既に悟空(ゼノ)は生き返ったチチと悟天に再会出来たものの、続けてタイムパトローラーとして働く事を決めていた。理由はまだ悟空(GT)に会って如意棒を返してないのもあるが、コントン都に居たの方が戦闘の機会に恵まれているが故に、戦いを楽しみながらも平和な世界を守るこの仕事にやりがいを感じていた。
ただ彼の性格だと元の世界に帰らずにずっと居座ってしまいそうなので、クロノアからは「最低でも週に1日は帰宅するように」と条件を付けられている。
因みに悟空(ゼノ)がタイムパトローラーになった事を知った妻のチチは、殺された事なんてすっかり忘れて「ついに悟空さが就職したべ!!!」と号泣して喜んだのは言うまでもない。
悟空(ゼノ)「そうだ!! せっかく会ったんだからさ、ちょっくら組手をやろうぜ! 流石に天使より強えオメェに敵わねぇと思うけんど、お互いどれだけ強くなったか確かめようじゃねぇか!!」
悟飯(未来)「あっ、良いですね! 丁度オレも身体が温まってるので、父さんの修業に付き合いますよ」
悟空(ゼノ)「よし、いくぞ!!」
悟飯(未来)「はいっ!!」
クロノア「ちょちょちょ、ちょっと…!! 此処は刻蔵庫なのよ!!? せめて時の巣の外でやってちょうだいよ!!!」
その後、急遽として「コントン都一武道会」が開催されて、そこで多くの隊員達を巻き込んで派手に戦闘を楽しんだ親子。おかげでお互いより強さの高みへと至るキッカケとなり、平和な世界を守る糧となった。
悟飯(未来)はまだまだ強くなる。もう二度と、大切なものが奪われる悲劇を繰り返さない為に――。
今の平和が何時までも続く事を願いつつ、それを守る為にこれからも修業は怠らない。
それが――自分達を救ってくれた別次元の
●この小説の孫悟飯(未来)の戦闘力
・通常戦闘力
過去の時代に住む悟空(超)やベジータ(超)の通常戦闘力と、概ね同等レベルの強さ。因みにこの時の髪型や容姿は原作同様、通常の未来悟飯と同じ。
・
以前は強くてもゴッドやブルーに劣るレベルだったが、老界王神から再び潜在能力を引き出されて、超サイヤ人ロゼのゴクウブラックと同等レベルにまでパワーアップ倍率を上げた。故に同じく
また髪型は通常時から変わってないが、体つきはよりガッシリしている。
・超サイヤ人✕
潜在能力と合わせて凄まじき強さへと昇華している。個人的にはおそらくこの時点でビーストよりも強い。この時の髪型は生前の人造人間と戦っていた頃と同じで、見た目は原作から特に変更点無し。
・超サイヤ人2✕
個人的には確実に悟飯ビーストよりも遥かに強い。またこの時の髪型は、ヒーローズに登場した黒衣の未来戦士の超サイヤ人2と同じ。
またこの回に登場する悟飯(超)も、理論上はここまで変身が可能(個人的にはセル戦の時の悟飯も、実はこれに該当する形態だったのではないかと思っている)。
・超サイヤ人3✕
まだ激しいエネルギー消耗を完全に克服していないが、より上位の形態を手に入れた事で、継続してこの形態を維持出来るのは約10分程度。またこの時の髪型は、ヒーローズに登場した未来悟飯の超サイヤ人3と同じ。
・超サイヤ人ゴッド✕
天使クラスの壁をぶち抜いて、真の意味で神の戦士に相応しい強さへと昇華した。この形態で戦闘の描写こそ無いが、それでも今回の合体ザマスを倒すには充分な実力を秘めている。
・超サイヤ人ブルー✕
この小説における孫悟飯(未来)の最強形態の1つ。再び老界王神から潜在能力を更に引き上げた事で、本編時からより強くなった。これにより「単体最強の座」を取り戻し、ぶっちぎりの神の超戦士と化した。汎用性と瞬発力では超サイヤ人4より優れている。
因みにこの時点の悟飯(未来)はまだ「超サイヤ人ブルー進化」には至ってないが、当然ながら変身できるように現在も特訓中である。もし「超サイヤ人ブルー進化✕
・超サイヤ人4✕
悟空(GT)から力を受け継いだ、この小説における孫悟飯(未来)のもう1つの最強形態。単純な攻撃力とスタミナでは超サイヤ人ブルーより優れている。容姿こそヒーローズに登場した悟飯(GT)の超サイヤ人4と似ているが、前髪部分だけ悟空の4と同じ。
しかも今回は未登場だが、悟飯(未来)はまだ「超フルパワーサイヤ人4」と、更に上の「超フルパワーサイヤ人4・限界突破」を残している。
●合体ザマス「降臨、満を持してっ!!」
同じ声優ネタ。ゲネシスドライバーの音声やアニポケのコジロウもそうだけど、三木眞一郎さんって本当に色んな所で活躍して凄い人。
●合体ザマス(ゴハンブラックVer)・超サイヤ人
略して
戦闘力は単純計算でも合体ザマスの約数十倍以上なので、その気になれば天使クラスにも迫る凄まじい実力を発揮するのだが、天使レベルを遥かに超える悟飯(未来)の敵ではない。
また「
●気功砲、繰気弾、どどん波、気円斬
元々の未来悟飯は師匠のピッコロの技か、後は悟空のかめはめ波くらいしか他人の技を使いませんが、今回はそれを誇張して人造人間の時に殺された仲間の技を全て使える事にしました。
別に使えない設定にしてもよかったんですが、「仲間の無念を晴らす」という意味でも使えた方がしっくりくると判断して、全員の技を1つずつ使わせました。
●悟飯(超)も超サイヤ人2・
漫画版の超の力の大会で悟飯が「ボクはサイヤ人としてではなく、1人の人間として進化する道を選んだ。自分がサイヤ人である事に頼ったりしない」って言ってるんですが、要はこれって「超サイヤ人になるより潜在能力を解放した方が強いから」が理由でしょう。
しかし、この小説の設定では潜在能力と超サイヤ人の掛け合わせ変身が可能という事で、漫画版とは違いこっちの進化をさせました(これは別にアンチ・ヘイトではないです)。
●アルティメットかめはめ波
『ドラゴンボール ZENKAIバトルロイヤル』において、老界王神の潜在能力解放状態であるアルティメット孫悟飯が使用する必殺技。今作では超サイヤ人4・
一応は
●未来で殺された人々と破壊された街は、後の力の大会優勝時に超ドラゴンボールで一緒に復活する予定
ちょっと無理矢理でごめんなさい。本当は原作アニメの超でも全王に消された宇宙と一緒に復活してほしかったんですが、そういった描写も無しに終わったから、この小説では力の大会を優勝した際にオマケとして、殺された人々が蘇る予定です。
……ホントそうゆうオマケな感じでもいいから、超の本編でも未来世界を復活してほしかった……(マジでそれくらいのフォローをやってくれ公式ぃ……)
私はこれまでずっと「ドラゴンボール超」に対して散々文句を言ってましたが、実際は超にだって良い所は沢山あるし、個人的に好きな要素だって勿論あります。
軽く例を上げるとすれば――、
・新しい変身ではゴッド、ブルー界王拳、ブルー進化がカッコいい
・未来トランクス編のストーリー(ラストを除く)
・17号の再登場(でも強すぎるのは反対)
・力の大会でのド迫力神作画バトルシーン
・ジレンの圧倒的強さ(語らねばなるまい)
・劇場版のブロリーが迫力満点(過酷って何だ?)
・漫画版のモロ編は割と面白い
・劇場版スーパーヒーローでのピッコロの奮闘
――と、個人的にこの辺は凄く評価しています。特に高橋優也さんが担当した作画はZの頃を意識しつつ、現代風にアレンジが加わっていて凄く迫力があり、アレは作品に対する理解が深くないと絶対に出来ないくらいの神作画。
未来トランクス編と漫画版のモロ編は超の中では一番面白いと思っていて、未来トランクス編はラストを除けば最も緊迫感があったし、漫画版のモロ編は超の中では珍しく緊張感があって、決着する時にややもたついた事以外は個人的に気に入ってます。
それにモロ編で少しだけヤムチャと餃子が活躍してたのも良いですね。個人的に雑魚狩り程度には戦ってほしいと思ってたので、久しぶりに活躍が見れたのは良かった。
新しく出た形態では私が赤色が好きという事もあり、赤髪のゴッドとブルー界王拳がお気に入りなんですが、正直な話ゴッドは復活のFとかでも出してほしかったし、ブルー界王拳についても合体ザマス相手にもっと使って良かったのではと思います。
とはいえこの作品をきっかけに新規ファンを増やす事は成功したのは事実で、もっと多くの人にドラゴンボールが知れ渡った事は私もファンの1人として凄く嬉しい。
勿論その他の要素は古参ファンからしたら許せないレベル多めだけど、それでも個人的に「