行って、帰って、そしてまた行って   作:断空我

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あけましておめでとうございます。

パソコンが故障して更新がむずかしかったのですが、なんとかなりそうなのでとりあえず更新します。

ポケモンはにわかというかまだまだ未熟ですが、こんな感じのバトルになりました。


第6話

本日、快晴、絶好のポケモン選びの日。

なんて心の中で思いながら比企谷八幡、由比ヶ浜結衣、雪ノ下雪乃はオーキド研究所へ足を運んでいた。

今日は二人のパートナーを選ぶ日である。

 

「あたし達のポケモンかぁ、緊張するなぁ」

「えぇ」

「昨日も話したが、カントー、オーキド研究所で初心者トレーナーが選べるポケモンは三匹、ヒトカゲ、フシギダネ、ゼニガネだ」

「スマホロトムで調べたわ。どれも個性的な見た目をしていて、悩んでしまったわ」

「ヒッキーはその時、どれを選んだの?」

 

由比ヶ浜の質問に言葉を詰まらせる。

 

「そうね。比企谷君は三匹のどれかを持っているのかしら?」

 

尋ねてくる雪ノ下に隠しても仕方ないので八幡は正直に答える。

 

「……持っていない。俺が旅を始めた時はリオル、いや、ルカリオの進化前と別の地方の初心者ポケモンの一匹だった。確か、サトシの奴も寝坊して三匹を貰えずあのピカチュウだし」

「寝坊って」

「ピカチュウも可愛いわね、ニャーちゃんも」

 

最後の方の雪ノ下の言葉は聞き取れず、もう一度、尋ねようとした八幡だったがあっという間にオーキド研究所へ着いてしまう。

余談だが、雪ノ下はニャースも可愛いと感じている。

もし、もらえるポケモンの中にニャースがいたら選んでいたかもしれないだろう。

ケンジ案内の下、オーキド博士のいる部屋に到着した。

 

「よくきたのう!」

「今日はよろしくお願いします」

「お、お願いします!」

「二人とも、そこまで緊張せんでいいぞ……といってもはじめてのポケモンは皆が緊張し、体験するもの。ほれ、ここに三つのモンスターボールがあるじゃろう」

 

博士が傍の機械を操作して現れる三つのモンスターボール。

赤いボールの側面に「ゼニガメ、フシギダネ、ヒトカゲ」とそれぞれ記されている。

 

「この中から一つを選ぶのじゃ」

 

オーキド博士に言われて二人はボールを見た後。

 

「私と由比ヶ浜さんはもう選ぶポケモンを決めています」

 

「うん、あたしはこの子!」

「私はこの子です」

 

 二人はそういうとモンスターボールを選ぶ。

 パカッとボールが輝きを放ち。

 

「ゼニィ!」

「カゲ!」

 

 雪ノ下の前にゼニガメ。

 由比ヶ浜の前にヒトカゲが現れる。

 成程、二人はヒトカゲとゼニガメを選んだのか。

 

「これからよろしくね。ゼニガメ」

「ヒトカゲ……うーんと、クッキーよろしくね!」

 

 普通にゼニガメと呼ぶ雪ノ下に対して由比ヶ浜はヒトカゲをクッキーと呼ぶらしい。

 楽しそうに友好を結び始めている。

 幸先よさそうだ。

 

「どこかの誰かさんと違うスタートだな」

「人とポケモンの出会いは様々じゃ、お前さんやリオル、サトシやピカチュウのように」

「まぁ言われたらそうですね」

 

 博士の言葉に頷く八幡。

 

「ねぇ、比企谷君」

「ヒッキー、お願いがあるの」

「なんだ?」

 

 ある程度、交流を終えた所で二人が俺に話しかけてくる。

 

「私と由比ヶ浜さんでポケモンバトルをするから審判をお願いしたいの」

「いきなりだな。しかも二人でポケモンバトルか」

「比企谷君にお願いしようと思ったけれど、手加減した貴方にお願いするよりも同じスタートラインの由比ヶ浜さんとなら良い勝負できると思うの」

「ちゃんとクッキー達のわざとか調べたし」

 

 どうやら昨日の夜から二人は手に入れるポケモンのわざ等を事前勉強していたという。

 

「それならわかった。準備は良いか?」

「えぇ」

「うん!」

「バトルをするのなら外にフィールドがあるから使うと良いぞ。それと、これがヒトカゲ、ゼニガメ用のモンスターボールじゃ」

 

 オーキド博士に言われて外に出る三人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは雪ノ下雪乃と由比ヶ浜結衣によるポケモンバトルを開始します。使用ポケモンは一体、技の使用は基礎バトルのルールに則るとする。制限時間はなし、スタート!」

 

 八幡の合図と共にバトルフィールドに駆け出すゼニガメとヒトカゲ。

 

「覚えているわざは同じ。後はどれだけ私の指示にゼニガメがついてきてくれるか」

 

 思考しながらゼニガメに雪ノ下は指示を出す。

 

「ゼニガメ、しっぽをふるよ!」

「あ、わ、えっと、クッキー、ひっかく!」

 

 ゼニガメのしっぽをふるの動きに翻弄されながらもヒトカゲの鋭い爪が直撃する。

 

「ゼニ、ガァ!」

「大丈夫?ゼニガメ」

「ガ、ガメ!」

 

 雪ノ下の問いかけに頷くゼニガメ。

 

「あ、当たった。よし、クッキー、もう一度、ひっかくだよ!」

「カゲー!」

 

 攻撃が直撃した事で自信がついたのか勢いよく駆け出すヒトカゲ。

 

「もう一度、しっぽをふるよ」

 

 攻めてくるヒトカゲの攻撃を受けながらも再びしっぽをふる。

 

「(成程)」

 

 雪ノ下の狙いに予想がつきながらも沈黙する八幡。

 由比ヶ浜はヒトカゲが順調にダメージを与えていることからこのままいけば勝てると思ったのだろう。

 再び攻撃の指示をだす。

 

「(ここ!)ゼニガメ、攻撃を躱したらたいあたりよ!」

「ガメガァ!」

 

 ヒトカゲのひっかくを受けながらもゼニガメのたいあたりが直撃。

 

「カゲェ!?」

「え、大ダメージ!?大丈夫!クッキー!」

「カ、カゲェ」

 

 ゼニガメの攻撃を受けたヒトカゲは苦しそうに顔を歪めながらも立ち上がる。

 

「ゼニガメ、たいあたり!」

「クッキー、ひっかく!」

「ゼニィ!」

「カゲェ!」

 

 両者の攻撃は直撃した。

 瞬間、二体とも戦闘不能となる。

 

「ヒトカゲ、ゼニガメ、戦闘不能。よってこの試合、引き分けだ」

「ゼニガメ、大丈夫?」

「クッキー、大丈夫?すぐに手当を」

「研究所に回復装置があるからそこで休めるぞ」

「比企谷君、案内を」

「ヒッキー!」

 

 慌てる二人を落ち着かせながら八幡は研究所内へ連れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後。

 

 

「ポケモンも元気になったところでさっきのバトルの評価をしようか」

「お願いするわ」

「うんうん!」

 

 芝生の上で行われる青空教室。

 八幡が教師的な立場で、由比ヶ浜と雪ノ下は座っている。

 彼女達の膝の上にパートナーポケモンがいた。

 

「最初に由比ヶ浜とヒト……クッキーについて」

「え、あたし達!?」

「カゲ!?」

 

 彼の言葉に驚く由比ヶ浜とヒトカゲ。

 

「由比ヶ浜の指示にクッキーが従っていることから今の所、良好な関係を築けているだろう」

「えへへ、そうかな?ありがとうね、クッキー!」

「カゲェ!」

 

 嬉しそうにする由比ヶ浜とクッキー。

 

「そんで、バトルについてだが……単純な攻撃の指示ばかりじゃなく変化技を使う事を心がけていった方がいい」

「変化技?」

 

 首を傾げる由比ヶ浜に八幡は説明をする。

 

「ヒトカゲはひっかくの他になきごえがあるだろ?なきごえは相手のこうげきを下げる力がある。同じレベルの相手と戦う場合、最初は力のごり押しでいける事もあるがそれでずっと戦っていけるかっていうとポケモンバトルの世界は甘くない」

 

 八幡の言葉に由比ヶ浜は少し俯く。

 彼女の様子に気付いたクッキーが心配した様子で見上げる。

 

「カゲェ?」

「ごめんね。クッキー。あたし、まだまだ未熟だけどクッキーと一緒に頑張るね!」

「カゲ!」

「ま、初心者の最初のバトルだ。今回の話を聞いて使う様にしていけばいいんだよ。一回目から完璧にできるなんてないんだ。あのサトシも最初はバカみたいに突撃しか頭になかったしな」

「うん!ありがとうね。ヒッキー!」

「カゲカゲカゲ!」

 

 次に八幡は雪ノ下へ視線を向ける。

 

「次に雪ノ下とゼニガメについてだが、わざを使って相手のぼうぎょを下げて、たいあたりで大ダメージを狙うって方法は悪くない……がもう少し指示に色をつけてもよかっただろうな」

「色というのは?」

「たいあたりをする場所の指示だな。例えば、ヒトカゲはレベルがあがれば口からひのこやかえんほうしゃ等のほのお攻撃の技が使える。その口、もしくは急所の腹を狙うとかだな」

「指示の応用といったところかしら?」

「そんなところだ。初手から技の多様ができているから、今後の参考にしていけばいいと思うぞ」

 

 正直、なりたてのトレーナーというのは強い技を使えばいいとか、細かい指示ができないという者が多い。

 その中でいえば、雪ノ下は優秀な方だ。

 

「貴方に感謝することがあるなんて。まぁ、いいわ」

「(そこは素直に感謝を……いや、そんなことされたら逆に戸惑うか?)」

 

 この世界に来てようやく雪ノ下らしさが出てきたのかもしれない。

 

「あぁ、そうだ。これ」

 

 八幡はポケットから道具をとりだす。

 事前に用意しておいたきずぐすりとモンスターボール5個。

 

「これは?」

「きずぐすりとモンスターボールだ。きずぐすりはポケモンの傷の手当ができる。ポケモンセンターにいけば手当はしてもらえるけれど、旅の途中で常にあるわけじゃない。トレーナー自身がポケモンの手当ができるようにしておいた方がいい。モンスターボールは今後、手持ちに加えるポケモンがでてくるかもしれない。その時に使うといい」

「いいの?ありがとう、ヒッキー!」

「比企谷君、準備が良いわね」

「俺の手持ちもあるが、モンスターボールはオーキド博士が初心者へ最初に渡す道具なんだよ」

 

 本当ならオーキド博士が直接、渡すものなのだが急な用事ということで八幡が代理で対応することとなった。

 

「おじいちゃんにもお礼いってくるね!」

「カゲカゲ!」

 

 走り出す由比ヶ浜と付いていくヒトカゲ。

 残された雪ノ下はゼニガメの頭を撫でる。

 

「比企谷君、今度、時間が出来たら私とバトルしてくれるかしら?」

「……手加減できないが」

 

 八幡の手持ち達はどれもレベルが高い。

 中には指導に向いているポケモンもいるのだが、今いるメンバーはどれも手加減がむずかしいのである。

 

「それでも、旅をするなら最低限の自衛ができるようにしておきたいし」

 

 雪ノ下の一人で生きていくという覚悟。

 それは元の世界であった気持ちもあるのだろう。

 

「アイツに連絡して戻してもらうか」

「え?」

「手持ちの呼び戻しだよ。知人に預けている仲間を」

 

 雪ノ下や由比ヶ浜を鍛えるなら彼らもいた方が良いかもしれない。

 その行動の結果、あの事態に対処できたのだから。

 人生は何がなんだかわからない。

 後々に八幡は心の中で思った。




雪ノ下と由比ヶ浜の最初のパートナーはゼニガメとヒトカゲにしました。

といっても、この後に新たなポケモンが、おっと、ここから先は後々……で
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