結界師は盗賊の団長を守ることになったようです   作:匿名XXX

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ハンター小説と、結界師2次創作が流行れという気持ちで書きます。
流行ってください。

4/12 2話と矛盾があった点を訂正。


1話

クロロは自室でひとり、戦利品を愛でていた。

 

先日とあるジャポン好きの富豪の家を襲撃して得た戦利品だった。仲間—「蜘蛛」には、特に連絡はしていない。

事前にシャルナークを通じて警備状況を探ったが「一般の警備兵しかいないね。つまんないよ」とのことである。ただ、ジャポンの珍しい品が多いらしいことを知り、まあ盗むか。という軽い気持ちで屋敷を襲撃した。シャルナークに車の運転を任せ、クロロひとりで屋敷を壊滅させ、気になったものを手当たり次第に持ち帰った次第である。近くにマチもパグノダもいるとシャルナークは言っていたが、クロロからは特に連絡もしていない。

 

そして、隠れ家の部屋でひとり、クロロは戦利品を愛でている。

 

虎が大きく描かれた屏風や、古風な壺、クロロの身長の半分ほどのサイズの仏像、研がれた刀―それらを眺めて、クロロはふと違和感に気付く。目に「凝」をしてみれば、刀に込められた「念」に気付く。良くない類の念だ。死者の念―妖刀と呼ばれるような類のものだろう。握って確かめる気にはならない。これは「吸う」系の念だろう、と判断して放置する。遊び半分にノブナガにやるのも面白いかもしれない―と忍び笑ったところで、ふと、「それ」に気付いた。

 

形象文字が描かれた縦長の紙切れ。

直接的な「念」が込められたものではない。ただ、「何か」を感じる。

 

クロロには神字の知識はない。ないが―直感的に、その紙を見て、思い付く。

「栞」にできないだろうか、と。

 

クロロは「盗賊の極意(スキルハンター)」の能力を持つ。具現化した本を右手に持ち、使用する能力のページを開いておくことで盗んだ念を発動させることができる。

クロロは、少し前から「本」を進化させたい、と考えていた。

 

これから、ヨークシンシティのの地下競売を襲撃しその全てを手にするつもりなのだ。

大きな仕事の前に、モチベーションは高く―可能なら、自らの能力を進化させたいと願うほどに。

 

そして左手でその紙を掴み、右手で「盗賊の極意」を発動させた―その瞬間。

 

 

知らない女が、キョトンとした顔で現れた。

 

 

 

 

***

 

 

 

私は式織理子(しきおり りこ)。

この「山」を護る結界師の一族で、一応次期当主です。

 

「は~…今日も見つからない…」

 

 

今日も今日とて、私は探し物。

数日前になくなった「御札」を探しています。

すごく大切なもの…らしい。私は見たことがありません。

見たことがないのになんでなんで探しているかって?だって次期当主だから。

 

そう、この「山」は、「神祐地」。土地神が住まう土地だ。

その土地の「管理」と「守護」を代々になっているのが、私の一族だ。

その、次期当主。この神祐地を護る…次期当主…

 

「は~…どこだよ~…欠片も気配を感じないよ~…」

 

数日前に、神棚に祀られていた「御札」がなくなったらしい。

らしい、というのは、「御札」は当主就任の儀で目視するものだから、なのだそうだ。私が次期当主に選ばれた際に用意された「御札」は、今の当主の手によって管理されている…ハズだった。

 

 

その当主たる私の母によると。

「理子ちゃん。御札がないの。探してくれる?」

とのことである。

なんで見たこともない御札を私が探さなきゃならんのかと問えば…儀式前とはいえ、私の方がその札に近しいから、とかなんとか。母には母の契約の札があり、「見た目はこれと同じだから」と見せて貰えた。…って、探して「見つけて」いいのか?見ちゃダメだったんじゃないの?

 

それも母に確認すると、「まあ、やむを得ないから」とのことである。ふわふわしてるな母よ…。

一応急に無くなった御札のことは母も気にかかるらしく探してくれてはいるのだが、今は時期的に行事が重なっており、忙しいらしい。

 

対外的には普通の「神社」だからね。

 

そんなこんなでここ数日、高校から帰宅した私は夕方いっぱいを使って御札を探していたわけだが…。

 

 

「は〜…ねっむう…見つらからんし…無理ゲー。」

 

家業のせいで夜型生活を強いられている私としては、ただでさえ少ない睡眠時間はこれ以上削りたくないわけで。

 

「寝よ。」

 

決意した私は、夜の「仕事」までの時間、眠ることにした。

 

 

『結』

なんとなく気分で、地面から数メートル離れた木と木の間に、自分を中心とした結界を作る。

腕を組んで、そのまますんなりと私は寝落ちした。

 

 

 

 

***

 

 

 

「ああぁぁぁああああ!」

男性の断末魔が聞こえて、私は飛び起きて警戒態勢をとる。自分が張った結界にはなんの異常もない。

 

 

目覚めてみれば、気付くそれは。

 

 

「夢…?」

にしては、リアルな男性の悲鳴だったけれども。

 

「えぇ…おっさんの断末魔を夢に見るとか…」

まだ高校生なのに、一体どういうことなんだか。

 

 

とまあげんなりしつつ周囲確認していれば「いつもの」状態になっていた。

 

この土地の力に引き寄せられる妖たちが、ちらほら、と。

 

 

「退治しますかぁ〜!」

 

私は空へと飛びたつ。

やり方は簡単。

 

『結!』

 

足元に、バネのような弾性の結界を作成。びよーんと伸びて木々の上まで。

 

妖を目視確認。よし。

 

『けーつ!』

 

複数体の妖の周囲を結界で囲んで。

 

 

『滅!』

 

 

結界を圧縮させることで妖を砕く。これでおしまい。

 

 

『本家』たる烏森では、砕いた妖の破片から妖が再生するからという理由で呪具を用いてその破片も処理していると聞いたが。

ここでは、必要ない。

 

「木っ端」から再生できるような強い力を与えるような土地ではないのだ。ここは。

…そもそも、そんな異常に力の強い土地、私は信じないけどね。

 

 

「伝承によると…ウチがきっかけなんだっけ?」

間 時守(はざま ときもり)に結界術の基礎を教えたのが先祖のウチらしい。で、基礎は教えたものの、結局間時守が大成させたのが結界術。そしてウチは大成した間時守から逆に教えを乞うて…ウチのオリジナルだったはずの結界術はシンプル且つ強い間流結界術に取り込まれ、もう残っていないらしい。

 

 

「そもそも、ウチがオリジナルだった…っていうのも、嘘かもしれないしなあ」

間流に負けたくなくてそんなこと言ってるのかも。

 

ともかく、ウチの結界術は間流にほとんど淘汰されているのだ。

四角、というのは、非常にわかりやすい「結界」のカタチで。

だからこそ、イメージを共有しやすく、他者に…弟子に伝えやすい。

 

「ウチの…式織の結界術の巻物、ようわからんからなあ~…」

適当な京都弁のような言葉でひとりごつ。

 

そして、妖を払いながら気配を探るも。

「う~ん…見つからないなあ…」

 

今日はもう帰ろうか。

 

そんなときだった。

 

 

『―――力が欲しい』

 

 

どこからか、声が。

 

 

『―――新たな力が』

 

 

まるで脳裏に直接刻み込まれるような声がして。

 

『―――』

 

何事か聞こえない声を最後に、理子は。

 

 

その身が掻き消えたのだった。

 

 

 

 

 

 




お手柔らかにお願いします。
更新遅いですが、できれば続けたいと思います。
宜しくお願い致します。
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