TS美少女が百合ハーレムを作ろうとして雌にされる話 作:カラカラダ
「……一緒にゲームやらないっ!?」
「…………え?」
言った、言ってしまった。
私は前世からの夢の一つである『優木せつ菜と一緒にゲームをする』を叶えるために、色々理由をつけて彼女を自宅に招待してみたのだが……あれ? 菜々ちゃんの反応が予想していたものと全く違う。
「あ、あぁ!ゲーム、ゲームがしたいんですね!」
えっと、これはどういう反応なのだろうか? 私は混乱している頭を回転させ必死に理由を考える。
やっぱりいきなり家に誘うなんて不自然だったかな? でも、あの夢にまでみた『優木せつ菜と一緒にゲーム』が出来ると思うとつい興奮しちゃって……
と、とにかくこの微妙な空気を変えないと!
「そ、そそそうだねっ!せっかくだし何かやりたいと思って!」
「そ、そうですね!じゃあさっそくやりましょう!」
「うん!まずはこれなんかどう? 数年前に発売された」
「それでいいと思います!早速始めましょう!」
こうして私たちは変な空気をかき消すかのようにゲームを一緒にすることになった。
「え〜っと、このゲームの名前はデンジャラスライジング4。ゾンビを殺すシューティングゲームで、武器は基本ハンドガンとナイフ。ステージはランダムで……」
「な、なんだかすごい本格的な内容なんですね」
「まぁ、昔ゲーセンやったのが結構面白かったから。じゃあスタートボタン押して……」
「は、はい!」
このゲームは昔流行っていたゾンビを銃で倒すシューティングゲームだ。今やっているバージョンは難易度が高めになっているらしいが、私は結構得意なので問題はない。
だが隣にいる菜々は……
「ひゃああああっ!」
「ちょ、菜々ちゃん大丈夫!?落ち着いて!」
「む、無理ですぅ!!」
…………ダメっぽいですね。普段のクールな雰囲気とはまるで別人のように涙目になりながら私の服にしがみついている姿はとても可愛いんだけど、これだとゲームが進まない。
そういえば前に歩夢とやった時も怖かったのか抱きつかれたなぁ…
「ほ、ほら安心して!? 大丈夫、大丈夫だから!」
「はい……」
そんなことを思いながら菜々の頭を撫でると、彼女は安心したように私にもたれかかってきた。
「……ふぇ?」
「ごめんごめん!嫌だった?」
「い、いえ!むしろもっとして欲しいといいますか……その……嬉しいです」
「へ?」
恥ずかしそうに顔を赤らめている彼女を見て、思わず変な声が出てしまった。菜々がそんなことを言うからか私もつい意識しちゃって……
「あ……っ!?」
あ、やばい! よく考えたらこの体勢はやばすぎる! だって女の子特有の甘い匂いとか、柔らかい感触とか、耳元にかかる吐息とか……あーもう、心臓がバクバク言い始めた!
落ち着け私! あ、相手は前世からの推しとはいえ同性だよ? こんなことでドキドキしたらおかしいじゃんか! あーもう顔熱いよぉ……
と、とりあえず話題変えよう。このままじゃゲームどころじゃないし。
「そ、そう言えばさ。菜々ちゃんってこのアニメ見たことある? 原作がライトノベルのやつなんだけどさ」
「え、ええ。大好きですよ!」
「本当!? 実は私も好きでさ。特にこのシーンとかね」
「おお!これ私すごく好きなんですよ!主人公がかっこいいですよね!」
「そうなんだよ! あとは……これもかっこいいよね!」
ひ、ひとまずはこれで切り抜けることにしよう!
♢ ♢ ♢
その後、私は美鈴さんに勧められるまま色々な作品について語り合いました。
まさか美鈴さんが私の見てる作品をほとんど知っているなんて思わなくて。しかもかなり詳しくて、私も知らないような小さいネタまで知っていて驚いちゃったりして。
本当に美鈴さんとの会話が楽しくて、いつの間にか怖いゲームのことなんて忘れちゃっていました。それにしても、私とやりたかったゲームがゾンビゲームだなんて、やっぱり美鈴さんって変わってますね……
「あ、もうすぐ門限です……」
「そっか…」
しかし、楽しい時はあっという間に過ぎてしまいます。今日はお母さんの帰りが早く料理を作って待っているはずなので、あまり遅くなると心配させてしまうかもしれません。
それにしても、美鈴さんの家は居心地がよくて時間を忘れて長話ししてしまいました。
「あ、あの……美鈴さん……」
今度また遊びに行ってもいいですか?と、私は次の約束をするため口を開こうとしたその時。
「……菜々ちゃん、今日は楽しかったよ。また遊ぼうね!」
笑顔でそう言いながら私に微笑みかける美鈴さんの姿は、夕日に照らされていてどこか幻想的で……をちらから次の約束を取り付けてくれたのも嬉しく、自然と口から言葉が溢れてきてしまいます。
「はい!今度は一緒にゲームしましょうね!」
「うん!じゃ、じゃあ明日学校でね!」
「はい!」
始業式というのもあって今日は少し不安だったけど、安心するどころか明日から学校に行く楽しみが増えちゃいましたね。
それにしても、さっきの夕日をバックに私に微笑んでいた美鈴さんの姿は綺麗で可愛くて輝いていて……
「まるで物語のヒロインみたいだったなぁ……!?」
そんなことを無意識のうちに口に出してしまっていたことに驚きつつ、私は駆け足で帰路につきました。
♢ ♢ ♢
「ん〜……」
カーテンの隙間から差し込む朝日を浴びて、
「やっぱり昨日のことは夢じゃなかったんだ……」
テレビの隣に置いてあるゾンビゲームのカセットを見ながら昨夜の出来事を思い出し、私は頬を緩ませながら呟く。
昨日は菜々の反応が可愛いくて面白かった反面、少し疲れちゃったので早めに寝たのだが、おかげでぐっすりと眠ることが出来たし朝早くに起きることができた。
でも菜々はゾンビが怖かったのか、楽しみにしていた一緒にゲームはあんまり出来なかった。
「やっぱり最初にゾンビゲームは難易度が高かったか……」
今度からはもう少しゲームの勉強をして、キャリーできるぐらいの力を付けておこうかな? と、そんなことを考えながらベッドの上で軽く背伸びをしていると……
「お邪魔しまーす…。あれ、起きてたんだ?」
「おはよう、歩夢」
扉を開けて入ってきた幼馴染に声をかけられた。
「今日は早いね。いつもならギリギリまで寝てるのに」
「まぁ、たまには早起きしないとって思ってね。それに早起きは三文の徳って言うし」
「ふふ、そうかもね」
「……うん」
そう言ってクスッと笑う歩夢はとても可愛らしくて。つい見惚れてしまっていると、彼女は不思議そうに首を傾げる。
……あーもう! なんで私はこんなこと考えてるのさ!
絶対昨日菜々と変な雰囲気になったせいだ……だって、普通は女の子に対してこんなこと思うはずがないじゃん!
「……どうしたの? なんか顔赤いよ? 熱でもあるんじゃ……」
「だ、大丈夫大丈夫! なんでもないし! それより顔洗ってくるね!」
「う、うん……」
私は急いで心配そうに見つめてくる歩夢をなんとか誤魔化して部屋を出て、突き当たりにある洗面台のドアを開ける。
「はぁ……」
鏡を見てため息をつく。そこには顔を赤く染めている自分の姿が映っていた。
「本当に、最近の私はどうかしてるなぁ……」
なんで歩夢をメロメロにするはずが私の方がドキドキさせられているんだよぉ……
♢ ♢ ♢
美鈴ちゃんが顔を洗うと行って出て行った後、私は1人リビングでお茶を飲みながら彼女の帰りを待っていた。いつもは寝てる美鈴ちゃんを起こしてたから気にしなかったけど、ただ待つとなると手持ち無沙汰だ。
「あ、そうだ」
せっかくだし、美鈴ちゃんの部屋にある漫画を読んで待ってようっと。確か美鈴ちゃんはここら辺に漫画があるって言っていたし、この辺に……あれ? この薄い本はなんだろう。えっと、タイトルは…『幼馴染系お姉さんと美少女クール後輩JKの日常』……?
中身も気になるし読んでみよっかな。ええと、まずはプロローグが……
「……これ、Hな漫画だ」
み、美鈴ちゃんってこんなのが好きだったんだ…。ま、まさかとは思うけど、美鈴ちゃんってそっち系の趣味があったり……
「…………」
いや、考えないでおこう。美鈴ちゃんがどんな性癖を持っていたとしても、私と美鈴ちゃんの関係が変わることはないはずだもん…!
そ、それよりも今はこの漫画を元に戻さないと! こんなの美鈴ちゃんに見つかったら大変なことになるし、とりあえず元あった場所に戻せば……
「ただいま〜!」
「ひゃあっ!?」
ど、どうして今戻ってくるのさ美鈴ちゃん! 今戻そうとしたのに!
「あれ、歩夢どうしたの?」
「な、なんでもないよ!」
私はドキドキした感情を隠してとっさに本を本棚の隅に隠し、何食わぬ顔でソファーへと腰掛ける。
すると、隣に座ってきた美鈴ちゃんからふわりといい匂いが漂ってきて……あぅ、また心臓の動きが激しくなってきちゃった。
「ねぇ、歩夢」
「な、なに……?」
「私の持ってる漫画のことなんだけどさ」
「!?!?!?!?!?」
その言葉を聞いた瞬間、私の全身の血の気が引いていくのを感じた。
「み、みみみみ美鈴ちゃん!?」
あぁ……終わった。私と美鈴ちゃんの友情は終わってしまった。きっともう私達は親友ではなくなってしまうんだ。
……でも、もしかして『幼馴染系お姉さん』ってことは美鈴ちゃんはきっと私のことをそういう目で見てたり!?
「いや、読みたい漫画があるなら持ってっていいよって言おうとしたんだけど……」
「え!? そ、そうなんだ!?」
なんだ……良かった。でも、それならそうと早く言って欲しかった。危うく勘違いするところだったじゃん。
でも、そうなるとこの本は一体なんで買ったんだろうか。
「それで何か読みたい漫画とかあった?」
「うん。ちょっと探してみるね……」
そして私は再び美鈴ちゃんの部屋に入り、先ほど戻し損ねた薄い本を手に取って表紙をじっと見つめる。
「さっきの本はこれ『幼馴染系お姉さんと美少女クール後輩JKの日常』だよね……」
やっぱり美鈴ちゃんってこう言うのが好きなのかな?
「これは調査のためだからね!」
調査のためだから仕方ない。私はそう心の中で思い、薄い本を服の中に隠して美鈴ちゃんところに戻る。
「何か読みたいもの見つかった〜?」
「と、特になかったよ〜」
本当はこんなことしたくない。だけど、もしこれが美鈴ちゃんの好みなら……私だって頑張らないと! だって私は、美鈴ちゃんの親友であり続けたいから!
「どうしたの歩夢……?」
「な、なんでもないよ……」
「ふーん……」
♢ ♢ ♢
歩夢が何か変だ。いつもよりあたふたしているし、なんだか顔が赤いような……。
「歩夢の方こそ熱でもあるんじゃ……」
「だ、大丈夫だよ! それじゃあお邪魔しました!」
そう言って歩夢は慌てて家から飛び出していった。
「……とりあえず学校に行く準備するか」
歩夢がなんでああなったのか気になるけど、多分大丈夫だろう。
「問題は菜々なんだよなぁ……」
昨日のことを思い出すとまた少し恥ずかしくなっちゃうけど、とにかく前と変わらずに接していればいつか元通りになるはず……!
「よしっ!」
私はなんとか気持ちを切り替え、いつものように制服に着替えながら登校の準備をするのであった。
「おはよう侑、歩夢」
「おはよう」
「おはよう美鈴、今日は早いね〜」
あの後私はいつものように侑ぽむと合流しながらバス停まで歩いていた。目覚めるのが早かったおかげか、いつもは苦痛にしか感じない朝の冷たい空気もなんだか今日は心地いい。
「たまには早起きしないとって思ってね」
「へぇ〜、珍しいこともあるものだね」
「どういう意味さ……」
さっきも思ったけど、二人の中で私の評価はどうなってるんだ。全く心外である。
「だって美鈴って朝に弱いからいつも遅刻しそうになってるじゃん。一年の頃なんて、それを起こす歩夢と一緒に二人を待ってる私も遅れそうになること多かったしさ」
「ま、まあ確かにそうだよね……」
「………」
ぐ、ぐぅの音も出ない……! …………ぐぅ
「というわけで、明日も頑張って早く起きよう!」
「まぁ、善処する……」
「それ絶対やらない人のセリフじゃん……」
そんな他愛もない話をしながらバスに乗っていると、あっと言う間に虹ヶ咲学園前の停留所に到着する。
中学校から4年も通ってて今更だけど、マンモス高なのもあって人の通りが物凄い……。しばらくゆっくりとしか進めなさそうなので、私たちはお喋りを継続することにした。
「それで今日は何をするんだっけ?」
「確かオリエンテーションだったよ。4時間目までが自己紹介とかで、5時間目からは一年生の歓迎会だったはず」
「了解っと」
「……ねえ、なんかさっきから周りからの視線多くない?」
「そう?」
確かにさっきからチラホラとこちらを見る人がいるとは思っていたけど、別にこっちの噂をしてるとは限らないんじゃ……
「あ、あれってもしかして……!」
「え!? あれって2年の蓮美鈴さん!?」
「ほら、最近色々と噂になってるあの人だよ!」
「……ん?」
あれ、もしかしてこれって私が原因? でもなんで???
「……もしかして私の顔が良すぎるから?」
「それはない」
「それは違うんじゃないかな……」
二人とも酷い。私は冗談で言ったつもりだったのに……
「なんか読者モデルの果林さんと一緒に話してたみたいだよ!」
「噂では口説かれたらしいって!」
「いいや、私は蓮さんが朝香さんの手を握りしめて引っ張っていたって聞いてるよ!」
「ええ!? そうなんですか!? どっちが受けでどっちが責め!? こ、これは絶対夏までに描かないと!」
「そりゃもう受けは顔が可愛い美鈴ちゃんでしょ!」
……もしかしてパパラッチ同好会って本当にある感じ?
あくまで冗談で言ったつもりだったんだけど、流石にどんな同好会でも承認しすぎだろ菜々……
私は流れてくる噂を聞きながら心の中で生徒会長である菜々に呪詛の言葉を吐く。
そもそも昨日会って少し話しただけなのに、それが口説いた口説かれたに噂されてるってあまりにも曲解されすぎじゃなかろうか…。そして最後の子、お前だけは絶対に許さない。
「あはは、美鈴ちゃん大変そうだね……」
「いやまあ、否定しても信じてもらえないだろうし、もう放置かな……」
「美鈴ちゃんは可愛いからね、噂になっちゃうのもなんだかわかるな」
「いやいやいやいや、歩夢の方が可愛いから」
「そ、そんなことないよぉ……」
はぁ……かわいい。本当なんで歩夢じゃなくて私が可愛い呼ばわりされて噂にならなきゃいけないのさ。
「ところで自己紹介と歓迎会の後はどうするの? 何かあったっけ?」
「んー、特に予定はないよ。家に帰るかどこかの部活に行くくらいじゃない?」
「なるほどね。ちなみに二人は何か部活入るつもりとかあるの?」
「今のところは特にないかも」
「そうだね。もう2年生だから予備校に通わないといけないし……」
確かに私たちは後一年で受験生だ。青春をほどほどにして今のうちに勉学に集中して取り組むのは、決して悪い選択肢なんかじゃないし将来設計的にはむしろ賢い選択なんだろう。
「……ふ〜ん、そっか」
「ふーんって、予備校に通うのは美鈴ちゃんも一緒でしょ?」
歩夢が少し呆れた表情を浮かべながらそう問いかけてくる。しかし、私は少し前から考えていたことを今ここで2人に言うことにした。
「私、新しく部活入ろうと思ってるんだ」
「「……………………………………………え?」」
驚いたような困惑したような声が、2人から漏れ出た。
歩夢、侑((入るってどの部活に……?))
あとがき
◯蓮 美鈴(レズちゃん)
推しとやりたかったゲームがゾンビゲームなヤバい女(男) 漫画も薄い本も沢山持ってる。
◯上原歩夢
おっとり系幼馴染。主人公の好み?のエロ本をゲットした。
◯中川菜々
いきなりゾンビゲームをプレイさせられた可哀想な人。今のところせつ菜モードは出せないため比較的真面目。
◯高咲侑
幼馴染でアニメ版主人公。今は出番が少ないけどその内活躍するはず。
◯朝香果林
なんか知らない間に主人公との仲が噂になってる可哀想な人その2。
◯モブ達(一般虹ヶ咲学園生徒)
nmmnだったり恋バナが好きな一般女学生達。
評価とか感想とかいっぱい欲しいな(定期)
蓮美鈴(レズちゃん)のスクールアイドル化ってどう思う?(あくまで意見を聞くだけなので、アンケート結果は参照するとは限りません)
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いいよ
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よくない
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作者に任せる