フェイトとアルフ、それにクロノが現場に到着する。
他にもアースラにいた戦闘員が十数人いた。
「時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだ」
管制人格にデバイスを向ける。
「おとなしく投降してくれないか」
その言葉を聞いても管制人格は動じない。
管制人格はゆっくりと自分の胸に手を当てた。
「今、主は安らかな夢を見ている」
目を閉じ、静かに語る。
「少しの時間だとしても邪魔しないでもらいたい」
従う様子はなかった。
それに対し、フェイトが構える。
「なのはを解放してください」
無論、その言葉にも従わない。
そして返事は言葉ではなく、攻撃魔法によって行われた。
広域空間攻撃魔法、デアボリック・エミッション。
ここら一帯に魔力攻撃が広がっていく。
「僕の後ろに!」
クロノが強固なシールドを張る。その後ろにフェイトとアルフが隠れた。
一帯を黒く染め、辺り一帯を魔法が飲み込んでいく。
「くっ!」
シールドが削られていく。広範囲攻撃であるにもかかわらず、その威力は砲撃魔法を上回っていた。
攻撃が終わる。気づけば残ったのは管制人格を除いて三人のみとなっていた。
それ以外は全員やられてしまっていた。
『Brave mode』
フェイトが飛び出す。
魔力刃を作り出して接近する。
「はあぁ!」
管制人格のシールドとぶつかる。
そのシールドはビクともしなかった。
『Blaze Cannon』
クロノが砲撃魔法で援護する。それも軽々とシールドではじかれてしまう。
アルフが拘束魔法を掛けても即座に解除されてしまっていた。
圧倒的な強さを見せつけてくる。
「あれは!?」
無数の魔力弾が生み出される。
フォトンランサー・ジェノサイドシフト。
フェイトの高位魔法の改変版である。それを広域拡散型に改変して使用していた。
三人を襲う無数の魔力弾。
次々と被弾していき、魔力ダメージが蓄積していく。
その中、ただ一人フェイトは無傷だった。襲い来る魔力弾を全て切り捨てていく。
ありえない反射神経。肉体を自在に操る運動能力。
クロノは信じられないものを見た気持ちだった。
「クロノ、アルフ! 援護お願い!」
攻撃が終わると同時にフェイトが突撃する。
「カートリッジロード!」
レイジングハートのカートリッジを使用する。
強力な魔力刃を作り出し接近していく。フェイトを撃ち落とそうとする魔力弾をクロノとアルフが撃ち落としていく。
剣の切先がシールドにぶつかる。
勢いが止まったかと思った切先は少しずつシールドを破り始めた。
「はあぁぁ!!」
シールドを突き破り、そのまま肩へ突き刺さそうとする。
「なのはを、返せぇ!」
しかしそう簡単にはいかなかった。振るわれた拳により魔力刃が粉々に砕かれてしまう。
「まだまだぁ!」
これで終わりではないとばかりに正面から顔を掴む。
そのまま全力の魔力弾を何発も叩き込んでいく。
フェイトからは鬼気迫るものが感じられた。
ゼロ距離射撃。
まるで後先を考えないかのような攻撃。
流石に効いたようで多少なりともひるんでいた。
管制人格はこれ以上攻撃をもらえないと判断し、フェイトの腕を掴み遠くへと投げ飛ばした。
「クロノ! 撃って!」
間を開けない。攻撃の手を休めることはしない。
フェイトは感じていた。
今敵対している存在は強敵である。それも桁外れの強敵であり、最強と言っても過言ではなかった。
今は攻撃を止めることこそ自殺行為である。
『Blaze Cannon』
フェイトも投げ飛ばされながら砲撃魔法を放つ。
『Thunder Smasher』
二人の攻撃が直撃する。
攻撃が効いたのか、管制人格の動きが止まっていた。
攻撃のせいか、はたまた別の要因か。
闇の書が光り始め、そこから高町なのはが飛び出てきた。
「なのは!」
落ちていくなのはをフェイトが受け止める。
「戻って、きた?」
なのはが周りを見て、偽りの世界から抜け出たことを確認する。
「なのは……良かった」
お姫様抱っこされるなのは。
その状況に恥ずかしさが込み上げてくる。
「その、ごめん。降ろしてもらってもいい?」
フェイトがそっと降ろす。
「心配、かけたよな? ごめんな」
「ううん。大丈夫。無事でよかった」
フェイトが涙ぐむ。そんなに心配かけたのかと心が痛む。
後でお菓子でも奢ろうと考える。でもお小遣いがないので、家の材料使って自分でお菓子を作ろうと思い直す。
二人は互いのデバイスを交換する。
「ただいま」
『おかえりなさい。マスター』
レイジングハートを握る。なぜだか久しぶりに持った気がした。
「あれ?」
なのははレイジングハートの形が少し変わっていることに気づく。
「ちょっと変わった?」
『イメージチェンジです。似合いますか?』
軽口は相変わらずだった。
「いいね。かっこいい」
『ありがとうございます。ですがマスターも負けてませんよ』
ついさっきまでわけのわからない事態に巻き込まれていた。
戻ってきても気持ちが落ち着かなかったが、いつものやり取りで調子が戻ってくる。
そんな感慨もひとしお。どこからともなくマクスウェルが現れた。
「取り込み中すまないが少し失礼するよ」
姿を消して潜んでいたのか、転移してきたのか。
いずれにしても、今の今まで全員気付けなかった。
マクスウェルは管制人格の後頭部を掴む。
「コード実行」
「ぐ、あぁ!」
管制人格の体は仰け反り、苦しそうな声を上げる。驚くことに腕に付いていたナハトヴァールが引きはがされていった。
それはマクスウェルの腕に移動して同じように取り付いていく。
「魔導とは素晴らしい。破壊は私達の得意分野だと思っていたが」
はやてと管制人格が分離し、落下していく。落下する二人をクロノとアルフが受け止めた。
「これほど強大な力、失くすには惜しい」
腕にはナハトヴァール。
紫色の蛇がうねり狂うように纏わりついている。
「そして、魔導の英知を集結させたこの魔導書」
もう片方の手には闇の書。
全てとまでは言わないが、あらゆる魔法を使うことができる魔導書である。
「年甲斐もなく気分が高ぶってしまうね。少々実験に付き合ってもらおうか」
マクスウェルが闇の書を開く。
発動させるのは広域空間攻撃魔法。
「マジか」
なのはが焦る。もう魔力が底をつきかけていた。
防御魔法は苦手な上、なけなしの魔力では張る意味もない。
「大丈夫。私が守る」
フェイトがなのはと肩を組み、抱き寄せる。
頼りがいのある姿。まるで絵本に登場する王子様だった。
放たれる広域空間攻撃魔法。
フェイトのシールドが自らとなのはを守る。
防御は完璧。少したりともダメージはなかった。
それにマクスウェルの魔法は長く続かず、すぐに攻撃が止んでいた。
管制人格に受けたものよりかは遥かに威力は低かった。
「ふむ。まだ調整が必要か」
実験に失敗したような、少し残念そうな様子を見せる。
「武器を置いておとなしくしてくれないか」
クロノが警告する。
「君達と戦うにはいささか戦力不足だね。それに軍事的組織と取引するにしても実戦データは欲しい」
マクスウェルはページをめくっていく。
「代わりにこの子の相手をしてくれたまえ」
本から少女が飛び出てくる。
武装は仰々しく、盾のようなビットがいくつも浮かんでいた。
「頼んだよ。ユーリ」
ユーリ・エーベルヴァイン。
イリスの友達。
目に生気はなく、自らの意思で動いているようには見えない。
「ぐっ!」
「ああ!」
特に動いた気配はなかった。なのに、突然クロノとアルフが苦しみだす。
さらに二人の体から何かが飛び出していた。
それは枯れ木が突き刺さったようだった。
「クロノ!」
「アルフ!」
なのはとフェイトに異変はない。少しばかり体を浸食する感触があったが、すぐに砕け散っていた。
フェイトはアルフを、なのははクロノを支える。
見るからに酷い状態。
「おい、大丈夫か!」
近くで見るとそのおぞましさをより感じた。
意識を保っているのもやっとだろう。
「なのは……僕の魔力を」
クロノは自分自身が戦闘不能と即判断する。
魔力を使い切っているなのはにクロノの魔力が供給されていく。
「君は逃げてくれ」
戦うためではない。逃げるための魔力供給であった。
「わかった。けど、逃げる時間ぐらいは稼ぐからな」
クロノとアルフ、それから倒れている局員の転移が終わるまでは戦うつもりだった。
クロノをゆっくりと地面におろす。
「行くぜ、相棒」
『All right』
ディバインソードを発動させる。
「フェイト、行けそうか?」
「なのはこそ無理してない?」
二人はデバイスを構える。
お互いに戦う気概を見せ合った。
「話ができるようには思えないけど」
「一応、警告は出してみる」
フェイトが武器を降ろすようにと声を発しようとする。
その瞬間、ビットがかなりの速度で飛来してきた。
なのはが抑え込む。
その隙にフェイトが攻撃を叩き込もうとするが、違うビットが盾となり行く手を阻んでいた。
なのはが力いっぱい振り切り、ディバインソードでビットを真っ二つにする。
一基撃墜。
そう思ったのも束の間、ビットはすぐに再生してしまった。再生するついでとばかりに変形し、人の手を模した形となる。
握りこぶしを作り、二人に襲い掛かってきた。
そうして攻防が繰り返されていく。とは言ってもほとんど防戦一方だった。
けれどそれでよかった。目的は倒れている人の転移が済むまでの時間稼ぎ。
見ればクロノやはやてはこの場からいなくなっていた。どうやらクロノ達の撤退は済んでいるようだった。
後はなのはとフェイトが逃げるだけ。
逃げるだけなのだが攻撃をさばくので精一杯だった。
「逃がしてくれそうにないな」
猛攻撃が撤退を許してくれそうにはなかった。
ならば取る手段は一つ。
ユーリに攻撃を入れて、自分達が逃げるための時間を作る。
そのためには盾を突破しなくてはならない。なのはとフェイトが攻勢に出ても盾が邪魔で上手くいかない。
そうこう考えながら動いているうちに段々と押し込まれていく。
一秒たりとも気は抜けない状況。気を抜けば落とされるのは必然だった。
攻撃は届かず、少しずつ削られていく。
このままではジリ貧である。
『フェイト』
なのはが念話を送る。
『五秒でいい。時間を作ってくれないか』
『わかった』
なぜとは聞かない。
勝つためであることは十分わかっている。フェイトは魔力出力を最大限に引き上げる。
「アクセラレイター!」
さらにフェイトがアクセラレイターを使用する。
魔力は蛇口を全開にしたように流れ出していく。
フェイトはユーリの攻撃を全てはじいていく。なのはに攻撃がいかないように全力を出し切っていく。
なのはは息を吐いて集中する。
御神流には神速という技がある。
集中力を極限まで高め、知覚力と身体能力を強化する技。
肉体のリミッターが外れ、限界以上の力を発揮できるようにもなる。
この技こそ御神流を最強たらしめるゆえんでもある。
なのはは神速を誰かに教わったわけでもない。
兄と姉の稽古中、何度か技自体を見たことがあるだけである。それも数回程度。
しかし、それで十分だった。
稽古を見て、なのはは自分でもできそうだと感じていた。
意識を一点に集中していく。
周囲の動きが遅くなっていき、まるで世界が止まっているような感覚になる。
肉体はさらなる高みへ、知覚は次の段階へと昇る。
踏み込む足に力を込める。
同時にアクセラレイターを起動した。
狙うは胴体。
その名を体現し、駆け抜ける。
神速一閃。
ユーリの体をディバインソードが通り抜けていった。
「……かはっ!」
表情も動かさず、機械のように動いていたユーリ。
そのユーリが初めて声を発した。
ユーリはマクスウェルの制御下に置かれている。
魔力攻撃により制御を弱めたのか、ユーリの意識が少し戻っていた。
「に、逃げて」
絞り出すように声を出す。
なのはとフェイトの体は限界だった。魔力もガス欠である。
『リンディさん』
フェイトがアースラにいるリンディに通信を送る。
今なら離脱可能である。
すぐに魔法が発動し、なのはとフェイトはアースラへと転移した。
「急ぎ、広域結界を展開。救護班は負傷者の手当を!」
アースラにて指示が飛び交う。
船内では慌ただしく局員が動き回っていた。
「二人の容態は?」
「外傷は多いですが活動に問題はありません。魔力切れを起こしそうでしたので今は休息させています」
報告した局員の言う通り、外傷は浅いものが多く重症には見えなかった。
だが、実際のところダメージは大きかった。
重大な器官に損傷はないものの、筋肉がズタズタになり体を動かす度に痛みを伴っていた。
無茶な体の酷使により、相当なダメージが二人にはあった。
しかし、二人は平気な顔をして歩いていたため局員は軽い診断で済ませていた。他にも重症患者がいるため見過ごしてしまうのは仕方なかったのだろう。
「本局への応援要請は?」
「応援要請通りました」
「到着までどれくらいかかる?」
「三日ほどです」
遅い。
それでは被害が拡大する。辺境の星での出来事。
地球は管理外世界であり、管理局にとって価値のない星。
そんな星を救う価値はないとの判断が裏に見え隠れしていた。
「緊急事態です。再度最短での応援要請をしてください」
「了解!」
リンディは苛立ちを隠し、指揮に影響がないようにする。
「クロノ執務官は?」
「意識戻りました。見た目よりは軽傷で済んでいます。ですが……」
未知の攻撃による負傷。メディカルチェックも十分とは言えない。
軽傷とはいえ安静にしているべきだろう。
「会議室に来るよう連絡してください。作戦立案を行います」
一刻を争う事態。
例え自分の子どもであろうと、執務官という立場を優先させた。
また、クロノ自身もそれを望んでいることだろう。
会議室にリンディとクロノ。それから局員が何人か集まっていた。
「広域結界は展開済み。目標は捜索中です」
局員より報告を受ける。
敵の位置情報はロストしている。とはいえ結界内には閉じ込めている。
時間を掛ければそのうち割り出すことは可能だろう。
「敵勢力は闇の書を所有。魔法を使用しているところから制御下に置いていると思われます」
モニターに映し出されるマクスウェルとユーリ。
「確認できたのはこの二人。現状、この男の確保が最優先になるかと」
方針が決まる。
問題はそれを実行する方法。
戦力は負傷したクロノとフェイト、それから戦闘員。
いざとなれば指揮官のリンディの出動も考えなくてはならない。
加えて、未知の攻撃をしてくる少女。近づくだけで問答無用に行動不能まで追い込まれてしまう。
今のところ具体的な対策はない。
ただ、なのはとフェイトは無事であった。
根拠がなく動くのは不安だが、今はフェイトに対応を頼むしかない。
「だけど」
フェイトだけに任せるわけにもいかない。戦闘を見る限り、なのはとフェイトの二人でようやく対処できていた。
フェイト一人を危険な目に合わせるわけにもいかない。
「なのは君に協力要請をしましょう」
「ですが」
なのはは民間人だ。
守るべき人間である。
「ロストロギアを放置するわけにはいきません。ましてや今は世界崩壊の危機」
マクスウェルが制御下に置いているのであれば暴走しないかもしれない。
しかし、躊躇なく暴力を使用する相手だ。よからぬ事に使うことは十分に予想される。
それにロストロギアが関わる事件である。何が起きてもおかしくはない。
「ご家族には私から説明に行きます。また、何かあったときは私が責任を取ります」
なのはは今まで成り行きで事態に関わっていた。今回は正式に管理局から協力要請をすることとなる。
立場上、嘱託魔導師ということになるだろう。
「クロノ執務官は一時待機。会議は以上とします」
話が終わる。
リンディは立ち上がり、会議室から出ていこうとする。
「どちらに?」
「食堂よ。まず本人に話を聞いてみないとね」
リンディが食堂に入る。
そこではなのはとフェイトが食事をしていた。
超大盛りの食事。それをガツガツと食べていく。
「食事中ごめんなさい」
リンディが近くに座る。
「なのは君、少しお話があるの。いいかしら?」
「ふぁい。大丈夫です」
なのはは急いで飲み込み返事をする。
「ふふ。食べながらでいいわ」
リンディが優しく微笑む。それも一瞬、真面目な表情に切り替わる。
「単刀直入に言います。私たちに力を貸してほしいの」
空中にモニターを作り、マクスウェルを映し出す。
「私達はこの男を捕まえる必要があるわ。名前も素性も不明。だけど、このまま闇の書を奪われたままというわけにもいかない」
ロストロギアを悪用されたら大変なことになると続ける。
「闇の書はこちらで確保する必要があります」
話の腰を折るようだったが、一応言っておこうと思いなのはは口を開く。
「そういえば、イリスがフィル・マクスウェルって言ってたかな」
「この男のことかしら?」
なのはは肯定する。
『エイミィ。フィル・マクスウェルという名前で調べてくれる。どんな情報でもいいわ』
『了解です』
リンディがエイミィに指示を出す。
そうしてからリンディは話を元に戻した。
「この男、フィル・マクスウェルを捕まえるためになのは君の協力が必要なの」
真剣な目で訴えてくる。
「無理強いはしません。危険な目にも合わせることになるかもしれません……いえ、ほぼ確実に前線で戦ってもらうことになります」
申し訳なさそうな表情。
なんだか逆になのはの方が申し訳ない気持ちになっていた。
「それでも、なのは君がよろしければ協力していただけませんか」
リンディが頭を下げる。これで二度目。
どうも大人の人に頭を下げられるのは慣れなかった。
「それは、別に、いいですけど」
なのははタジタジになりながら答えた。
「どっちにしても助けに行くつもりでしたし」
ハッキリと自分の考えを、気持ちを伝える。
「ヴィータやシグナム、守護騎士のみんなが囚われたままなんです。だから助けに行かないと」
はやても悲しむだろうしと続ける。
「もちろん、協力しますよ」
「ありがとうございます。なのは君はとても勇気があるのね」
なのははむず痒かった。
ちょうど話が終わったタイミングで局員から連絡が入る。
八神はやてが目覚めたとのことだった。なのは達は急いではやての元に向かった。
目覚めたはやて。その横にはフェイトが戦った女性がいた。
今の状況をはやてに説明しようとしたところ、全て教えてもらったと返答が返ってきた。
大方の事情はリインフォースから話を聞いたとのこと。
「リインフォース?」
「この子の名前や」
銀髪の女性。闇の書の管制人格。
はやてが名前を付けたとのことだ。
事情は理解しているとのことで、話はすぐに終わった。
「体、平気か?」
「うん。そんな酷くはないで」
なのはが体の心配をする。
「そっか。無事でよかった」
「心配してくれてありがとな」
笑いあう。本当によかったと心から思っていた。
「イタッ!」
なのはが痛みを感じてちょっぴり跳ねる。
後ろを見れば、フェイトが指でなのはを突いていた。
普段ならどうともないが、今は体中が筋肉痛である。
「ちょ、なに、やめて……」
フェイトはやめない。なんだかムスっとしていた。
攻撃は部屋を退室するまで続き、なのはの目には涙が浮かんでいた。
その後、なのはとフェイトは体力を回復させるため睡眠を取ることにした。