少年は命を燃やし、少女は慟哭の中に何を見るのだろう?
場面ごとの温度差が酷いです
それでも宜しければどうぞ
なお、くるみのキャラ崩壊が加速します(今更)
ガシャン!
死体だらけの空間に無機質な音が響き渡る
昇降口付近の敵を全滅させた彼は残った力を振り絞ると、入り口の封鎖作業にかかっていた
欲を言えば死体も片付けるべきだと思っているが、既にそんな余裕は彼に残されていない
(ゆうり)
彼が想うのはいつも自分の為に様々な事を犠牲にしてきた愛しい人物
下駄箱を無理矢理動かして、それを入り口付近に並べる
勿論一列程度ではどうにもならないだろうから、二列三列と下駄箱のある限り並べておく
ガリガリッ
既に余力は無いに等しい
引き摺る事しか出来る事はないだろう
(ゆうり)
彼は壊れたスピーカーの様にそれだけを内心繰り返しながら、作業を進めていく
皆殺しにした
必要だから
ゆうりが生きる為にはアイツらは邪魔だったから
でも、もう一つ邪魔なものがある
疲れ果てた今は出来ないが、明日になればその解決も出来るだろう
でも、おかしいな
廊下を幽鬼の様にふらふらと歩きながら彼は思う
ゆうりのかおが、もうよくおもいだせないんだ
彼は何とか用務員室に戻るとそのまま倒れ込むようにして、眠りについた
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(本当にこんな事をしてて大丈夫なのかしら?)
私はビニールプールを片付けながら思う
どうやらあのダメ教師だけの考えではなかった様だ
ゆきがビニールプールを見つけた事で発案したらしい
なので2人には
うぇぇ、にがいよぉ
ううっ苦いです。私のお酒も全部没収されましたし
なんであたしまでなんだよぉ
せっかくなので秘蔵のレシピ『ブロッコリースープ』(甘味抜き)を飲んでもらっているわ
くるみが何か文句を言っているみたいだけど『連帯責任』っていい言葉だと思わないかしら?
ついでにどうも3人とも偏食気味みたいなので、これを機に食生活の改善も考えてみようかしらね
それでは今みたいに病院もなく、薬もない状況だと危険なのよ
幸いと言うべきか、不足しがちな栄養素は園芸部として育てているし、問題ないわ
明日くらいに焼き芋でもして少しは甘味を補給しないと精神的に崩れる事もありえるかしら
私は料理を任されている為、その一点だけでもこの集団をある程度コントロール出来る
…というか、このだめ教師
まさか料理一つ出来ないなんて思いもしなかったわ
文句を言うなら自分で作ってはどうですか?佐倉先生
そんなのだからその歳にもなって浮いた話一つ聞こえてこないんではないですか?
…けふっ
め、めぐねえ!?
ダメだ。ゆき!
畜生、りーさんのぐうの音も出ない正論にめぐねえ白目剥いてるぞ!?
…だ、大丈夫です
意外ね
これでノックアウトすると思ったけど、耐えているわ
で、ですが若狭さんだって私と変わらないでしょう?
は?(超低音)
今、この女は何と言った?
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は?
りーさんがかつてない程に怒っている。私でもそれが分かった
分かりたくないけど
めぐねえの苦し紛れにしか聞こえない言い訳にりーさんは普段浮かべている優しい表情を一瞬で消して、無表情のままめぐねえを見ている
くるみちゃん、このままだとめぐねえが危ないよ!
んな事言ってもあたしにどうしろって言うんだよ!
私はくるみちゃんを頼ろうとしたけど、くるみちゃんも涙目で私に小声で言い返してくる
普段からシャベルと擬似恋愛してるくるみちゃんなら大丈夫だよっ!
…ちょっと待て、まさかゆきはあたしがシャベルに欲情してる変態女だとでも思ってたのか!?
私はくるみちゃんのその言葉を聞いて
だってくるみちゃん、シャワーもトイレも寝る時もシャベルを手放さないよ!特殊性癖の持ち主だと思われない訳がないじゃない!?
…よーし、ゆき。ちょっとあたしゆきと話しなきゃいけないよな?
え?もしかしてくるみちゃん隠しているつもりだったのかな?
だけどくるみちゃん。シャベル使って自分を慰めていたよね?
仕方ないから現実逃避をやめてもらうことにした
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だけどくるみちゃん。シャベル使って自分を慰めていたよね?
ちょっと待て!
何でそれをゆきが知ってんだ!?
あたしはゆきの言葉を聞いて混乱している
た、確かにそういう事をしていないとは言わないけど、キチンと誰もいない事を確認してからあたしはしていたはず!
な、何でそれを知ってんだよ!?
あたしは小声でゆきを問い詰める
くるみちゃん。知らないのはめぐねえだけだと思うよ?
待て待て待て待て
めぐねえしか知らない?!
って事はもしかして
あたしは最悪の想像をしてしまい、ゆきの方を恐る恐る見る
(頼むから、嘘だと言ってくれ!)
そう必死に願いながら
でもゆきは首を横に振った
あたしは膝をついて絶望する
その絶望と言ったら、中学から胸のサイズが一向に成長していない事が分かった今年の身体測定の時以上だ
こんなの
こんなのって
りーさんはあのあたしを知っている
その上でりーさんはあたしに親愛を向けてくれていたのだ
もう
もう
あたしは背負っているシャベルを握りしめると
もう死ぬしかないじゃないかよ!
と絶叫した
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全く。そんな事で一々取り乱さないの
うう、ごめんなさい
だめ教師のメンタルを少しばかり(りーさん基準)削っていたら、何やら小声で話をしていたはずのくるみがシャベルを構えて変な事を口走っていたの
仕方ないので速やかに制圧したけど、理由を聞くと気にする程の事ではないと私は思ったので呆れている
くるみは正座して反省の姿勢を見せているけど
ねぇ、くるみ?別に構わないでしょう
此処にもし異性がいたのなら問題でしょうけど、今は幸いにも同年代の女子ばかりよ?
あのー、めぐねえもいると思うけど
精神年齢はさして変わらないわよ
ゆきの言葉を私は瞬時に切って捨てた
うんそうだよね、ごみん
流石のゆきもフォロー出来ないみたい。もう少ししっかりして欲しいのだけど。あれじゃあ
別に私達の年齢なら自分を慰めるくらい普通でしょう?
クラスの〇〇さんなんて好きな男子の机で慰めてる位なのよ?それに比べたらくるみのなんて普通でしょうに
…普通かな?
普通かもな
くるみちゃん。正気に戻ってよぉ
私の突然のカミングアウトにくるみは動揺しているみたいだ
あたしはしょうきにもどった!
それ全然戻ってない気がするけど
全く、くるみのメンタルの弱さは少し問題ね。まぁネタに走れる程度には問題ないと思っていいのかしら?
私は内心溜め息をついてしまう
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くるみだけに恥ずかしい思いをさせるのも何だから言うけど、私は今年に入ってから同級生の男子の布団に裸で入った事もあるわよ?
っっっ!!
あたしは突然のりーさんからのカミングアウトに仰天した
しかもその内容が明らかにぶっ飛んでいる
さ、流石に冗談だよな?あたしを元気づけようとしてくれるのは嬉しいけどさ
あら?私だって恋を知る女よ?
相手の心を手に入れる為なら手段を選ぶなんて悠長な事をする気はないのだけど
マジか
あたしは予想以上に鋼メンタルなりーさんに言葉もなかった
くるみだって分かるでしょ?
好きな
一度もそう考えた事はないかしら?
うっ。そ、そりゃそうだけど
口でははっきりした事を言わないけど、それはあたしだって思っている事だ
ゆきは顔を真っ赤にしてどうやら気絶している。めぐねえは、まぁ良いか
愛されたいと願う。愛したいと思う。別に不思議な事ではないでしょう?恋なんて結局のところ相手の心を捕まえられるかどうかが肝心なんだから。それともくるみは好きな人から『良い人』って思われるだけで満足できるかしら?
私には無理だと思うわ
そう、だよな。でもあたしには
先輩との繋がりなんでしょう、そのシャベルは
でもそれで慰めているくるみは苦しそうな顔をしていたのよ
っ!
それは自分自身が分かっている
だって、こんな金属の冷たいものがあの優しかった先輩の代わりなんかになるはずはない
でも、でもっ
先輩をあたしが殺したんだっ!そのあたしが先輩を忘れて
あたしは感情のままに叫ぶ
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(本当に不器用なのね、くるみは)
恐らくあの夜に触れられなかった彼女の心の最奥にある、1番脆くそして目を逸らし続けていた感情
それを漸く表に引き出せた事に安堵しつつ、くるみの不器用でも真っ直ぐに生きていこうとする姿勢に一種の憧憬すら抱いた
くるみの中にある1番キツい部分。これをどうにかしなければ
しかし、流石に私が何度もくるみの中の感情を
誰しも自分の秘められた感情を何度も言い当てられて良い気分になれる訳ではないのだから
そう言った意味においてゆきがしてくれた事には感謝しかない
上手く話題を作ってくれたから、私はその話題に乗るだけで良いの
くるみがどれだけ暴れたとしても
その程度で私の拘束から逃れる事は出来ない
仮にも男子であり、スピードとスタミナに難がある彼であっても、パワーだけを見れば同年代の男子と比べても遜色ないものだ
寧ろ蓄積していた負の感情を燃料としている分、その爆発力は並みではない
そんな彼をいざとなったら押さえつける事すら考えている私が、まさかか弱い女子のままで居られるわけがないのよ
くるみが先輩を慕っていたのは2年にも満たない時間
私が彼を想っている時間は8年にも及ぶの。しかも私はその間に自分自身を磨き上げてきたわ
女としても、彼を守る為の剣としても盾としても、ね?
残念だけど、くるみ
貴女と培ってきた
私は泣き喚きながら暴れようとするくるみをあっさり取り押さえた
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わたしはもう何がなんだかわからなくなってきた
先輩を殺したわたしがどうして先輩の事を忘れて許されて良いわけがある?
でも、りーさんは悲しそうな顔をしてわたしを組み伏せている
わたしなんて生きていても仕方ないんだ!先輩を殺して!今も誰かを殺さないと生きていけない!
助けて欲しいと情けない事に思う。でも、それだけは口にしたらダメだとわたしの中の誰かが言う
でも苦しいんだ、辛いんだ
シャベルを振るってアイツらを殺す度、わたしの中で何かが壊れていく気がして怖い
りーさんが一緒に戦ってくれているけど、それでもわたしの中の弱い部分は「もう休もう。もう死のう」と言ってくる
だからわたしは
あの時、わたしも先輩と一緒に死んでいれば良かったんだ!!
遂にそれを口にしてしまった
ふざけないで!!
…え?
わたしは予想外の事にそう小さな声を出すのが精一杯だった
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私は決意したわ
もうくるみは限界に近い
なら、無理矢理にでも彼と会わせて私と彼に依存させるしか、くるみを助ける方法はない
悠長な事を考えていたけど、どうやらそんな余裕はないみたいね
どうやら私が彼女に怒鳴った事で思考停止に陥ったみたい
全く、我がごとながら情けないと思う
くるみは見えづらいけど、助けて欲しいという信号を出していた
それを理解していなかったのは私のミスね。私も覚悟を決めましょう
私は固く決意すると
くるみ
少し一緒に歩きましょう?
くるみを連れて彼を探すべく階下に降りる事にした
…なぁ、りーさん
なぁに?
私はくるみが何を言いたいのか分かっていながら敢えて訊ねる
…いや、あの、その
手を離してくれると嬉しいんだけど
あら?私はくるみに嫌われてしまったかしら?
私は目元を抑える仕草をする
違うから!別にあたしがりーさんを嫌うなんてあり得ないから!
…でもアイツらが出てきたらこれじゃ戦えないだろ?
本当にくるみは可愛いと思う。私の小芝居にも素直に反応して、顔を赤くしながら、私と繋いでいる手を見つめるのだから
私とくるみは今、2階に来ている
くるみの言う通り、私はくるみの手をしっかり握って離すつもりはない。精神が不安定な時ほど人の温もりに飢えてしまうものなのだ
私の予想が正しいのなら、2階に彼等はいない
そして更に階段を降り、用務員に向かった
彼ならそこにいるだろうという確信があったのだから
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あたしは目を疑った。2階にアイツらはいない
そして
やっぱり貴方だったのね?ハル
起きて?
用務員室で倒れる様に眠っている男がいる事に
という訳で、彼と合流しました
今回の件でりーさんの中の評価が爆上がりした由紀ちゃんです
めぐねえ?
さて、どうなりますかねぇ
次回あたりにみーくんと圭には今一度地獄を見てもらう事になる様な気がします
絶望の闇の中で喘いでいる人が光を見つけたら、ねぇ?(暗黒微笑)
お気に入り登録が凄い勢いで増えてて、これはもう震えるしかないですわぁ
基本自己満足の産物でしかありませんが、こうして皆様に読んで頂いている訳ですし完結までこぎつけたいと思います
よろしければまだお付き合いください
湿度マシマシのIFルートりーさん見たい?
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見たい
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怖いから勘弁
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ジェジェノサイドでなければ