今回は約2名程ヤバい事になりますので、予めご了承ください
なお、どうにか出来るキーパーソンはまだ未登場の模様
「しかし、この学校って妙だよな?」
「…そうね。混乱が学校付近だけだとは思えない
もしかしたら、電気や水も止まるかも知れないはずなのに」
「…だよなぁ
なのに
ハルくんが困惑するのも無理はないと思う
浄水設備はまだ分かるわ
でも
「発電設備ねぇ
しかも態々屋上。なんだかアレだな」
「…ええ、嫌な考えが
佐倉先生とゆきちゃんは神山先生のアドバイスで屋上に来たと先程言っていた
そして屋上には
屋上入り口を封鎖としたとしても苦しいながらも生活出来る環境が整っている
果たしてこの奇妙な一致が偶然だろうか?
「…何やらきな臭い感じなもんを見つけた」
「どうしたの?」
ハルくんの硬い声に私はそちらへと向かう
其処には分かりにくい様に保管されていた非常用の備蓄食料があった
少なくとも屋上で活動していた私やハルくんですら気付かない様に巧妙に
まるで隠していたかの様に
「あまり思いたく無いが、この学校後ろ暗い事やったんじゃないだろうな?」
ハルくんも思わず本音をこぼす
そして、私もそんな感情を否定出来ない
「…そうね。あまり言いたくはないのだけど
あり得る話だと思うわ」
今屋上にいる佐倉先生はそうでもなかったが、私はこの学校の教師陣。とりわけ学事主任や主任補佐、学校に長く勤めている所謂ベテラン教師達は地震などがあった際冷静に対処している事に違和感を感じていた
…ええ、勿論それ自体はとても好ましい物だと思うわ
けれど、ね
手際が良すぎると思えてしまったのも事実なのよ
それにどうにも
「籠城なんてのは基本
てことはそういうことかも知れないな」
「外部?
…ああ、
自分の事だが、驚くほど冷たい声だった
彼も私も知っているのだから
いざという時ほど助けが来ない事なんて事くらい
…でも彼は
「ま、そういう事だけどさ
あまり思い詰めない方が良いと思う
…尤もこの場では1番似つかわしくない話だけど」
とおどけて言う
彼の気遣いが嬉しいと思う反面
「…良いのかしら?恵飛須沢さんの事」
どうしても素直になれない自分に心底嫌気がさす
(本当にどうしようもないわね、私は)
彼の中で彼女の存在が大きいことを知りながら、こうやって彼の心を揺さぶろうとする
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子供にとって1番身近な異性の関係と云えば親だろう
別に自分の両親に思うところはない
別に仲睦まじいと近所からは言われているそうだが、あくまでもそれは見かけ
自宅では一切顔を合わせようともしないし、なんなら食事すら一緒に食べる事も稀
何かあったとしても、
少なくとも私にとっては無理だったわね
その上学校では情欲の籠った視線を向けられるともなれば、異性間の付き合いなんてしたくなくなるでしょ?
ただ早くあんな
その為にはキチンとした学歴や資格を取得する事が近道
農業は私くらいの歳の者には余り好まれないのは知っている。…勿論好む人がいるのも知っているけど
ただ、この学校にはそういった人がハルくん以外にいなかった
それだけの事
…私は恵飛須沢胡桃という人物が嫌いだ
私が
好きなら好きとはっきり言えば良い
それこそ、
でも、話を聞く限りではぬるま湯の様な関係のままで止まっているみたい
…なら
私が彼を取っても貴女に文句は言えないわよね?
貴女には時間が沢山あった
それで関係を進められなかったのだから
とは言っても、流石に痴女みたいに迫るのもアレでしょうし、かと言って薬に頼るのもどうかと思うわ
彼とのやり取りから彼が望むのは悔しいけど彼女みたいな活発な女性か若しくは私みたいに穏やかに見える女性みたい
まぁ
なら私は
「ねぇ、ハルくん?
これから節約しないといけないと思うの
私、料理を作ろうかしら?」
「…だな
若狭さんの料理の上手さは知っているし、計画性もある
佐倉教諭のその辺りが不明な以上、任せたくなるな
…あ、いや。もしかしたら丈槍も出来る、のか?」
私は幾度となく部活動に参加してくれているハルくんにお弁当を振る舞っていた。だからこその信用
…まぁそれは嬉しいのだけど、彼も私みたいに料理が出来るのは少し失礼だとは思うけど意外で、計算外だったと言える
最終手段として
私を食べて❤️(どストレート)
と言うものもあるでしょうけど、流石に2人っきりでもないと恥ずかしいわね
それにこんな状況になってしまった以上は流石に清潔を保つのも一苦労。せめて生活が安定してからでもないと厳しいかしら?
…一応、屋上の自分の鞄の中に
流石に時期尚早よね?
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補足として、若狭悠里の鞄の中身の一部を公開する
教科書類に、空のお弁当箱2つ
体操服と水着に予備の下着
一体何をするつもりだったんだろうねぇ(白目)
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私は教師で大人
本当なら、こんな異常事態になった時点で生徒達を守らなければならない立場の筈
…でも何も出来ていない
ただ屋上に逃げ込んで、新田君の言う通りに鍵を掛けて見守っているだけ
「めぐねえ、大丈夫?」
「大丈夫よ、丈槍さん」
丈槍さんにも心配をかけている
新田君と若狭さんは屋上にある小屋などを調べているらしい
…どこかおかしい気がする
逃げるのは分かる
けど、屋上というのは間違いなく逃げ場のない場所
あの時は言われるままに逃げ込んできた。でも普通に考えたなら一時凌ぎにしかならないだろう
非常昇降設備も屋上には備わっていない
仮にロープなどで下に降りたとしても、群がられて終わり
食糧はどうする?
これからどうなる?
生徒達に生き残りはいないのか?
様々な事が頭の中でぐるぐると回り続ける
なのに何一つ出来やしない
私が自己嫌悪していると
ゴンゴンゴン!
「誰かいるんだろ?」
そう屋上への扉を叩く声がした
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「なんで閉まってんだよ!」
アタシは思わず悪態をついた
というか、普通に考えて屋上側に鍵が付いているとか訳が分からない
普通は建屋側、つまり校舎側に鍵が付いていなければならないだろうに
くるみは屋上に辿り着くまでの道中、違和感を感じていた
確かに防火扉などは必要なのだろうし、くるみの出身中学や小学校にもあった
だが
(なんだろう。明らかに一部の場所に行く為の障害が多くないか?)
外部からの侵入に対処する為の設備は今のご時世だ
必要ないとは思わない
だが、基本的に学校というものは正門や裏門に通用門などといった外部からの侵入が出来る箇所さえ封鎖すれば容易に侵入できる所ではない
無論フェンスを切ったり、壁をよじ登るなどすれば話は別だが
しかしである
常識的に考えるならば、学校に侵入するということは普通に警察案件
やるメリットとした場合のデメリットがあまりにも釣り合わないだろう
(いやいや、考え過ぎだろ
サスペンスやホラーじゃないんだから)
くるみは自分の考えを否定して、屋上の扉を叩く
そこに広がるのは希望か絶望か
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「大丈夫、美紀?」
「う、うん。何とか」
私は祠堂圭
学校が終わってから近所にあるリバース・トロン・シティという巡ヶ丘市最大のショッピングモールに買い物に友達の直樹美紀と来ていた
…なんだけど、いきなり入り口付近で騒ぎが起きたらしく、悲鳴と怒号が聞こえてきた
私と美紀は近くにいた警備員さんから
「何があったのかはよく分からない
が、此処から離れた方が良いと思う」
と言われて、まだ混乱の拡がらない内にショッピングモールを後にした
警備員の人に
「あの、一緒に」
と言ってみたが
「こんなんでも一応此処の警備員なんだ
持ち場を離れる訳にもいかんし、混乱が起きてるなら警察が来るまでの間対応しなきゃな」
と断られてしまった
私達が施設から出る時には既に収拾のつかない程混乱は大きくなっていた様に思える
ショッピングモールへのシャトルバスも役に立っていないどころか、乗客と運転手の間で諍いが起きている始末だった
家に帰るべきか?
それとも学校に向かうべきか?
私と美紀は何一つ有力な判断材料の無いままに判断をしなければならなかった
…言うまでもなく、不正解の結果は碌でもない目に遭うだろう
(人ってこんなに簡単に醜くなれるんだ)
街中を一先ず私か美紀の家に向かおうとしていた私達が目にしたのは
「おい!早く開けろ!!」
「ねぇ、誰か助けてよ!」
と言った怒号や悲鳴だった
其処には助け合いや譲り合いなんてものは欠片もない
ゆすりあいはあるかもしれないけどね
そして近くにある美紀の家、マンションに来たのだけど
「…行こう、美紀」
「…うん」
本来ならば居住者以外立ち入る事の出来ないエントランスに人が集まっていた
美紀に視線で問いかけると
「…多分此処の住人じゃないと思う
少なくとも私は一度も誰も見た事がないから」
騙して立ち入ったのか?或いは脅してオートロックを開けさせたのか?どちらにせよ、その様な事を平然と出来る人とお近づきになりたくはない
私の家は一戸建てだから、多分此処より更に危ない気がする
でも、足は止めない
止めてはならない
私達はまだ生きていたいのだから
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そして私の家に着いた
でもやはりと言うべきだろうか、窓ガラスが破られており、雨戸を閉め切っている
私の両親は県外に出張している
つまり、私の家族以外の人が此処にいるのだろう
「…行こう圭」
「そうだね」
私と美紀は嫌でも理解しなければならなかった
もう、帰る場所がない事を
「どうする?美紀」
「…学校しかないと思う
勿論危険だとは思うけど」
「そうだよね」
人が集まればその分だけ諍いが起きる可能性は高まる
それは今の今まで見てきた事からも明らかだ
まさか教師がいるからと言って秩序だった事が出来ているとは私も美紀も思っていない
「自転車は何処かに置いておこう
もしもの時の最後の手段になる」
「…そだね」
私は美紀の言葉に言葉少なく同意する
リバース・トロン・シティから出る時私と美紀は元々使っていた自転車に乗って移動していた
目立つ事は理解していたけど、仮に悪意ある他人が相手となった場合私も美紀もあまりにも無力
害意ある他者があるとなれば十中八九私達より年上か或いは男性だろう。流石に運動は多少出来るとしても抵抗出来ると思えない
ならばせめて機動力だけでも上回らないといけない。との苦渋の決断でもあった
「流石に堪えるね、美紀」
「…うん」
何せ人の汚い部分ばかりを嫌でも目にしていた私達だ
精神的な消耗は尋常なものでなかったと云えるだろう
それでも
だが、それでも
私達は生きていたいのだ
言葉にも少しずつ力が無くなるのを感じながら、私と美紀は巡ヶ丘高校を目指す
道中小学校があったが、既にボロボロになっていた
助けたいとも思うが、私達に出来る事なんてたかが知れている
自分達の無力さを痛感しながら、私達は足を進めた
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「ハル!やっぱり生きてたか
…本当によかった」
「くるみ
…大丈夫か?」
アタシは少しの問答の後、屋上に立ち入る事が出来た
ハルの無事も確認出来たのは嬉しい
其処にいたのは頼り甲斐の少しないめぐねえとゆき、それに
…なんでそんな事を言うのかと言えば、ハルの隣にさも当然みたいにいるのだからだ
「其処はアタシの席だ!」
そう言いたくなるのを必死に堪えねばならなかった程、アタシは苛立った
あの目はハルに好意を持っている奴の目だ
だけど認められる訳がない
アタシの方が遥かにハルと長い時間を過ごして来た
なんなら、ハルの身体にあるホクロの数だってアタシは知っている
…まぁ見たのは小学校の時だけどさ
ハルの事を殆ど知らない相手なんて認められる訳がない
それがどれだけ浅ましい事であろうとも、だ
「…詳しい話は後だ
其処の建屋にシャワーがあるから浴びてきたらどうだ、くるみ」
「ゔっ
や、やっぱり臭うか?」
流石にハルから指摘されるのはマズい
…いやまぁ、こんな状況なんだから
想いを寄せる相手からの指摘は少し
…いや正直かなり堪える
アタシはハルの汗の匂いとかも好きだけど、流石に変かもな
「気にする程でもないかも知れんけどな
くるみも女なんだし、その辺はきっちりするべきだとは思う」
「なんだそりゃ」
アタシは呆れる様な口調だったが、内心嬉しかった
ハルがキチンとアタシを
「しかし、下は地獄みたいだな」
「ああ。どいつもこいつも自分の事で精一杯
アタシも部活の連中は見捨てて来た」
「…難儀なこっちゃ
当面の目標を定めないとどうにもならんか
いいたかないが、頼りになるものは少ないし、情報も限定されている。それでも最適解を掴まないと下手すりゃ詰むからな」
いつになくハルは気を引き締めている様だった
関西弁の様な話し方をする時、ハルはかなり危険を感じている証拠
「そうよね
は?
横から口を出して来たのにも腹が立つが、それよりも問いたださねばならない事がこの女の口から出た
「…今なんて?」
我ながら恐ろしく平坦な声が出た
今この女はハルと呼んだか?
その愛称は
アタシは一瞬で頭に血がのぼった事を自覚した
だが
「…色々とあってな
甚だ不本意ながら認めざるを得なかった
なんせ」
「むぅ、くるみちゃんとりーさん喧嘩しちゃ駄目だよ
はーくんも困ってるでしょ?」
「はー、くん」
驚きが過ぎると頭の中が真っ白になるとよく言われていたが、まさかこんな状況下でそんな経験をするなんて思いもよらなかった
確かにハルは少しばかり押しに弱い部分がある
…それは他ならぬアタシが小さい頃のハルに無理難題を言ったり、無理矢理連れ回した事が原因だろう
因果応報とはよく言ったものだが、まさかアタシが原因で変化したハルの性分に強引に割って入る奴がいるなんて
(もしかして、この女よりゆきの方がよっぽど危険じゃないのか?)
アタシは今まで殆ど警戒していなかった筈のゆきに対する警戒のレベルを一気に引き上げると共に
「ま、まぁそういう事なら仕方ないよな!
まったくハルも女に弱いのは治した方が良いと思うけどな」
とおどろおどろしい妄念じみた醜悪なものを無理矢理抑えつけた
…だが、アタシには確信があった
若狭悠里と丈槍由紀
この2人はハルとの幸せな未来において邪魔にしかならないという事を
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少女は幼き頃から想いを寄せる少年の為
少女は自身の深い孤独を救ってくれた少年に
少女はただ仲良くしたいが為に
それぞれの信念と想いの元動き続ける
その3つの歯車の間にある歯車の結末は
これより始まるは日常の中に刃を忍ばせる女の戦いと生存競争
夜明けは遠く遥か
という訳でバリバリ敵対心剥き出しのりーさんとくるみでした
なお、以前のルート程りーさんの(物理的)制圧力は高くはありません。ありませんが、それでもなおヤバいのがうちの所のりーさんです(白目)
なお、これからりーさんとくるみは2人きりの時限定でハイライト・オフとなります
治孝?
やだなぁ、ここの此奴はストッパーにこそなり得ても問題解決には至らない少し残念な奴です
次回あたりで絶望の中で希望(あくまでも主観的な)を見つけた2人が合流します(なお現実は非情であるものとする)
更新がとても遅れてしまった事、申し訳なく思いますが暫くこの様な事態となります
ご堪忍頂けると幸いです
湿度マシマシのIFルートりーさん見たい?
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見たい
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怖いから勘弁
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ジェジェノサイドでなければ